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第十一部・スペイン 編

上も下も繋がってキスをして ☆

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「……入れ、て」

 ここで佑がやめてくれる訳がない。
 香澄もまた、最後まで愛してほしくて堪らなかった。

 降参の意味が籠もった呟きに、佑はこの上なく幸せそうに微笑む。
 そして脱力した香澄の手を取り、その甲にちゅ、とキスを落とした。

「喜んで」

 佑は香澄の太腿を抱え、その膝頭にキスをした。
 ヌチュ……と亀頭が香澄の花弁に触れ、ゆっくり前後する。

「ン……、んぁ……、ゃ……」

 香澄は熱に浮かされたかのような声を漏らし、力なく首を振って「焦らさないで」と訴える。

 ずっしりと張り詰め血管を浮き上がらせた太竿が、柔らかく熟れた香澄の花弁を何度も擦る。
 大きな亀頭がぬりゅっと陰唇を滑り、蜜口に引っかかっては、くぷんと跳ねた。

 しばらく佑は香澄を見つめたまま、自身の情熱をギリギリまで高めるように屹立を擦りつけていた。

 しかし香澄にとってはただの苦行でしかなく、早く入れてもらいたくて堪らず、無意識に腰を揺らして挿入を望んでいた。

「たす、……く、さ……。ちょ……だい」

 香澄はごくん、と口内の唾液を嚥下し、両手を佑に差し出し彼の寵愛を乞う。

「俺の事、好き?」

 差し出された手を握り、佑が尋ねてくる。

「すき……っ、だから、――だから……っ」

 体内で煮えたぎるマグマのような欲が、今にも体から溢れてしまいそうだ。

 佑が欲しい、好きで堪らないという気持ちが、潤んだ目から、立ち上る甘い体臭から彼に訴えかける。

「ん、分かった」

 満足げに笑った佑は、ちゅ、ちゅ、と香澄の両手の甲にキスをしたあと、彼女の腰を抱え自身の屹立に手を這わせた。
 クチュ……と亀頭が蜜口に押し当てられただけで、香澄のそこは物欲しそうにヒクヒクとわななく。

「愛してるよ」

 告げたあと、彼の熱がグプッと体内に入り込んだ。

「んぅ……っ」

 潤沢な蜜で滑った肉茎は、柔らかな肉襞を擦り奥を目指す。
 太いモノが隘路を進む感覚に、香澄は歯を食いしばり体を震わせ、佑を思いきり締め付けた。

「は……、キツ……」

 佑は香澄の頭の両側に手をつき、ぐぅっと腰を押し上げてくる。

「んーっ、ン、あぁ、あ……」

 涙で霞んだ視界に、愛しい人が欲望にまみれた目で見下ろしているのが映った。

(気持ちいいって思ってくれているんだ……)

 そう思うと、堪らなく嬉しい。

 きゅ、と彼を締め付けると、「この……」と佑が眉間に皺を寄せ睨んできた。

「き……きもち……ぃ……?」

 体内から圧迫され喘ぎながら質問すると、佑が頭を撫でてくれる。

「香澄の中以上に気持ちいい場所なんて知らないよ」

 佑がさらに腰を進め、子宮口がグッ……と押し上げられた。

「あぁ……っ、あ、……ァ、……奥……、届いて……」

 唇がわななき、濡れたそこからタラリと新たな糸が引く。

「キス……して……」

 小さな声で求めると、佑が顔を傾け唇を重ねてきた。

 ちゅ、ちゅと唇をついばまれ、心がフワフワと温かく羽根のように軽くなってゆく。
 佑の滑らかな舌がヌルリと入り込み、唇のあわいをなぞるように舐める。

 その舌使いだけで香澄は蜜洞をヒクつかせ、締め付けられた屹立がムクムクと大きくなった。

「ん……、ン、ぅ……」

 キスの最中、香澄も遠慮がちに舌を伸ばして佑の舌を舐めた。

 それに応えて佑の舌もいやらしく蠢き、二人の口元からクチュクチュと水音がたつ。
 互いの舌を舐め、探って吸い合い、擦りつけて深い部分まで知ろうとする。

 香澄の頭の中はトロリとした愉悦に支配され、佑のキスと下腹部に含んだ屹立の事しか考えられなくなっていた。

 佑がゆっくり腰を前後させ、繋がった部分からグチュグチュと卑猥な音が立つ。

「ン……、ん、……んぅ……」

 香澄は両手を佑の背中にまわして爪を立て、あまりの気持ち良さにポロポロと涙を流していた。

 歓喜のまま、ちゅう……っと佑の舌に吸い付き、上も下も思いきり締め付け体を震わせる。
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