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第十部・ニセコ 編
つがいの交わり ☆
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「……佑さん。すき」
泣きながら微笑む香澄の告白に、佑は何とも言えない表情で睫毛を震わせた。
香澄は腕を伸ばし、彼の髪を優しく撫でる。
ヘーゼルの目を見つめ、安心させるように笑いかけた。
腰を掴んでいる佑の両手を胸に導き、「ここも愛して」とおねだりをする。
痩せて傷ついた狼はクシャリと顔を歪め――、また香澄の胸元に顔を埋めた。
「香澄……っ、もう嫌だ……っ、もう絶対離れたくない……っ」
〝世界の御劔〟と言われた彼が、愛しい女の腕の中で酷く震えている。
これ以上なく傷つき、打ちのめされ、それでも香澄を離したくないと縋り付いていた。
――愛しい。
――これ以上愛しい人なんて、絶対に現れない。
愛しい男に求められる愉悦を得ながら、香澄も泣きながら彼を抱き締めた。
「ごめんなさい……っ。もう何があっても離れないから……っ!」
謝ると、彼が胸元にきつく吸い付いてきた。
「何かあったら、何でも言う。不満があれば伝えるし、好きだったら好きって言う。危険や不安を感じたら、すぐに佑さんに助けを求める……っ」
二人は深く繋がり合ったまま、魂を震わせる。
佑は香澄の涙を舐めとり、香澄が佑の涙を吸い取った。
赤ん坊のように香澄の乳首をしゃぶる佑を、香澄は母性の混じった愛情で包み込み、抱き締める。
猛り狂った彼の分身をやわい肉で包み込み、佑のすべてを赦し、自身の中に還そうとした。
大きな勘違いがあるこの状況を、うまく説明する言葉はない。
それでも香澄には佑に愛された体がある。
どれだけ佑が怒っていても、何度となく愛されたこの体を差し出せば、許してくれるのではないかという打算があった。
酷い思い違いで喧嘩をしても、仲直りのために抱かれて、落ち着いたら話し合えばいい。
香澄は佑にしがみつき、自ら腰を押しつけて何度目になるか分からない絶頂を迎えようとしていた。
膣奥がヒクつき、うねって佑の射精を誘う。
彼もそれに逆らわず、一度目の濃い精液をたっぷり香澄の中に注いだ。
「ん……っ、ン、――ぅ、……ん」
――あったかい。
とろけるようなキスを交わしながら、腹の奥でジワッと温かいものが広がっていくのを感じる。
――この人は、私のもの。
香澄は所有欲を示し、汗ばんだ佑の肩に歯を立てる。
最後の最後まで精液を出し切ったあと、佑は深い息をついて身を起こす。
「……は」
彼は乱れた息を繰り返し、ズルリと屹立を引き抜く。
愛蜜にまみれたそれは、いまだ力強く反り返っていた。
佑は何も言わず香澄の腰を掴み、彼女の体を反転させる。
香澄はすでに疲れていたが、今の佑を癒やすには応えるしかないと悟り、抵抗しない。
四つ這いになると、佑が入れやすい角度に腰を調節する。
そのあと、佑は指で秘唇の濡れ具合を確認したあと、ズブゥッと挿入してきた。
「――ん、あぁあっっ」
今までとは違う体位に体が震え、香澄はシーツを握りしめる。
すぐに佑はパンパンと打擲音を立てて腰を打ち付け、香澄も彼の動きに合わせて腰を押しつけた。
二人の呼吸が合って最奥まで先端が届くたび、脳裏に閃光が走る。
「あ……、ぁ、ん、ぁ、あ、あ、あ、ん……っ、ぁ、あ」
突き上げられるタイミングで口唇から甘い声が漏れ、香澄はうっとりと目を閉じて悦楽に身を任せた。
佑の手が腰から腹部にまわり、指先が蜜にまみれた淫芽をコリュッとこねる。
「んうぅっ……ん、あ、あぁ……っ、や、ん――――っ、そこ……っ」
赤く充血した場所を撫で回され、香澄の腰がガクガクと震えた。
「あ……っ、ぁ、ア……、んぅ、んーっ、んぁ、ア、あぁああぁっ!」
クニュクニュと淫芽を捏ねられると、すぐに絶頂が訪れた。
腕で体を支えていられなくなり、香澄は土下座するような体勢になると、本能で屹立をギュウギュウと締め付ける。
「淫らな体だな」
絶頂した香澄の耳元で、佑が熱っぽい声で囁く。
太い肉棒に貫かれたまま、香澄はヒクンと蜜壷を収斂させ、はふはふと呼吸を整える。
佑は香澄の汗ばんだうなじにキスをし、そのままきつく噛みついてきた。
「んぃ……っ、た」
まるで狼のつがいのような情交に、香澄はとろりと涎を垂らし涙も零す。
そのまま佑は香澄の背中にキスをし、唇が届く範囲に赤い所有印を散らした。
泣きながら微笑む香澄の告白に、佑は何とも言えない表情で睫毛を震わせた。
香澄は腕を伸ばし、彼の髪を優しく撫でる。
ヘーゼルの目を見つめ、安心させるように笑いかけた。
腰を掴んでいる佑の両手を胸に導き、「ここも愛して」とおねだりをする。
痩せて傷ついた狼はクシャリと顔を歪め――、また香澄の胸元に顔を埋めた。
「香澄……っ、もう嫌だ……っ、もう絶対離れたくない……っ」
〝世界の御劔〟と言われた彼が、愛しい女の腕の中で酷く震えている。
これ以上なく傷つき、打ちのめされ、それでも香澄を離したくないと縋り付いていた。
――愛しい。
――これ以上愛しい人なんて、絶対に現れない。
愛しい男に求められる愉悦を得ながら、香澄も泣きながら彼を抱き締めた。
「ごめんなさい……っ。もう何があっても離れないから……っ!」
謝ると、彼が胸元にきつく吸い付いてきた。
「何かあったら、何でも言う。不満があれば伝えるし、好きだったら好きって言う。危険や不安を感じたら、すぐに佑さんに助けを求める……っ」
二人は深く繋がり合ったまま、魂を震わせる。
佑は香澄の涙を舐めとり、香澄が佑の涙を吸い取った。
赤ん坊のように香澄の乳首をしゃぶる佑を、香澄は母性の混じった愛情で包み込み、抱き締める。
猛り狂った彼の分身をやわい肉で包み込み、佑のすべてを赦し、自身の中に還そうとした。
大きな勘違いがあるこの状況を、うまく説明する言葉はない。
それでも香澄には佑に愛された体がある。
どれだけ佑が怒っていても、何度となく愛されたこの体を差し出せば、許してくれるのではないかという打算があった。
酷い思い違いで喧嘩をしても、仲直りのために抱かれて、落ち着いたら話し合えばいい。
香澄は佑にしがみつき、自ら腰を押しつけて何度目になるか分からない絶頂を迎えようとしていた。
膣奥がヒクつき、うねって佑の射精を誘う。
彼もそれに逆らわず、一度目の濃い精液をたっぷり香澄の中に注いだ。
「ん……っ、ン、――ぅ、……ん」
――あったかい。
とろけるようなキスを交わしながら、腹の奥でジワッと温かいものが広がっていくのを感じる。
――この人は、私のもの。
香澄は所有欲を示し、汗ばんだ佑の肩に歯を立てる。
最後の最後まで精液を出し切ったあと、佑は深い息をついて身を起こす。
「……は」
彼は乱れた息を繰り返し、ズルリと屹立を引き抜く。
愛蜜にまみれたそれは、いまだ力強く反り返っていた。
佑は何も言わず香澄の腰を掴み、彼女の体を反転させる。
香澄はすでに疲れていたが、今の佑を癒やすには応えるしかないと悟り、抵抗しない。
四つ這いになると、佑が入れやすい角度に腰を調節する。
そのあと、佑は指で秘唇の濡れ具合を確認したあと、ズブゥッと挿入してきた。
「――ん、あぁあっっ」
今までとは違う体位に体が震え、香澄はシーツを握りしめる。
すぐに佑はパンパンと打擲音を立てて腰を打ち付け、香澄も彼の動きに合わせて腰を押しつけた。
二人の呼吸が合って最奥まで先端が届くたび、脳裏に閃光が走る。
「あ……、ぁ、ん、ぁ、あ、あ、あ、ん……っ、ぁ、あ」
突き上げられるタイミングで口唇から甘い声が漏れ、香澄はうっとりと目を閉じて悦楽に身を任せた。
佑の手が腰から腹部にまわり、指先が蜜にまみれた淫芽をコリュッとこねる。
「んうぅっ……ん、あ、あぁ……っ、や、ん――――っ、そこ……っ」
赤く充血した場所を撫で回され、香澄の腰がガクガクと震えた。
「あ……っ、ぁ、ア……、んぅ、んーっ、んぁ、ア、あぁああぁっ!」
クニュクニュと淫芽を捏ねられると、すぐに絶頂が訪れた。
腕で体を支えていられなくなり、香澄は土下座するような体勢になると、本能で屹立をギュウギュウと締め付ける。
「淫らな体だな」
絶頂した香澄の耳元で、佑が熱っぽい声で囁く。
太い肉棒に貫かれたまま、香澄はヒクンと蜜壷を収斂させ、はふはふと呼吸を整える。
佑は香澄の汗ばんだうなじにキスをし、そのままきつく噛みついてきた。
「んぃ……っ、た」
まるで狼のつがいのような情交に、香澄はとろりと涎を垂らし涙も零す。
そのまま佑は香澄の背中にキスをし、唇が届く範囲に赤い所有印を散らした。
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