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第九部・贖罪 編
祖父からの電話 ☆
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「だっ……め、ぁ、――――あぁああっ、だめぇっ、やぁ、なのぉっ」
「『駄目』じゃない。もっと自由に感じていいよ。もっと締め付けて、奥まで呑み込んで、好きなだけ感じるんだ」
「うぅううーっ! あぁあぁっ、あぁっ、ああぁーっ、だめぇっ、やぁ、……めぇっ」
とうとう香澄は土下座でもするかのように頭を床につけ、ただ背後から佑に穿たれるのみとなった。
佑は香澄の体の両側に手をつき、は、は、と浅い呼吸を繰り返して一心不乱に突き上げる。
感じすぎてどうにかなってしまいそうな香澄は、ただ媚肉をヒクつかせ感じるしかできない。
「は、ゃ――く、達ってぇっ、たすっ、……く、さっ、達ってよぉっ」
「香澄は我が儘だな」
クスクスと笑われるのが、今ばかりは憎たらしい。
自分はこんなに感じてつらいというのに、彼は一向に絶頂する気配を見せない。
ハァハァと息を乱した香澄は、つらくなって床の上で力尽きる。
すると佑も床の上に寝そべり後側位になった。
太腿が抱え上げられ、そこにまた佑の一物がずんっと深くまでねじこまれる。
「――――っぁあ……っ」
弛緩しきった香澄は、もう打ち上げられた魚のように無抵抗を貫くしかできない。
「香澄……っ、気持ちいい……っ」
後ろから佑の獣じみた呼吸が聞こえ、ズチュズチュと屹立が抜き差しされる。
感じる場所ばかりを執拗に突き上げられ、香澄はもう半ば気絶していた。
顔は涙でぐちゃぐちゃになり、開いた口端から糸を垂らしてただ感じるしかできない。
「ゆる――――し、てぇ、も……やぁ……っ、――ああぁあああぁっ!」
そこでまたぬるついた秘玉を転がされ、悲鳴のような声が出た。
思いきり佑を締め付け、何度目か分からない絶頂に飛んだからだろうか――。
「っぁ、……あぁ……」
思い切り締め付けられた佑が、耳元で艶冶な声を出しブルッと震える。
「ん……、――ン…………ぁ、……あぁ……」
思い切り抱き締めてきた佑が、自分の中でビクビクと震えているのを感じ、香澄はとうとう体のすべての力を抜いた。
最奥でジワァ……と温かいものが広がってゆく感覚に、多幸感を得る。
佑の唇が首筋や耳、頬につけられ、さらに乳房を揉まれる。
彼はまだ快楽の残滓を楽しもうとしていたが、香澄にはそんな余裕はない。
冷たい床に火照った体を押しつけ、ただただ沈静の時を味わっていた。
目覚めると、見慣れた寝室に寝かされていた。
室内は薄暗く、身じろぎをしたからか隣に寝ていた佑がすぐに反応する。
「水、飲めるか?」
衣擦れの音がしてベッドがたわみ、ペットボトルのキャップが開けられる音がする。
「……うん……」
小さく応えた声は、かすれていた。
何とか起き上がって水を飲もうとするが、腰が立たない。
手でサリサリとシーツを掻いていると、佑が香澄の顔を包み角度をつける。
そのあと唇が重なり、口内に少し水が入ってきた。
零さないようにそれを嚥下すると、また僅かに水が入る。
喉が潤った頃になり彼の後頭部をトントンと撫でると、逆に頭を撫で返されて唇が離れていった。
ゴクッと口内に溜まっていた水を嚥下する音がすると、佑の優しい声がした。
「ゆっくりおやすみ。何も恐れなくていいから」
「……うん……」
すべてを委ねられる声に言われるまま、香澄はまた意識を闇に落としていった。
**
それから数日後、佑のもとにアドラーから連絡があった。
『節子がいない。そっちに行っていないか』
あれほど連絡をするなと言って了承され、大人しくしていたと思っていたのに、やはり最愛の節子がいなくなり動揺しているようだ。
そのとき佑は出張で大阪に来ていた。
夜になりホテルで落ち着いていた時だったので、不機嫌になろうが誰にも迷惑は掛けない。
「……勝手なもんだよな。俺と香澄に迷惑をかけた事よりも、オーマが大事……か」
ある意味、一人の男として正解なのだろう。
だがあれだけの事をしておいて、妻がいなくなって佑に向かって助けを求めるなどむしが良すぎる。
「『駄目』じゃない。もっと自由に感じていいよ。もっと締め付けて、奥まで呑み込んで、好きなだけ感じるんだ」
「うぅううーっ! あぁあぁっ、あぁっ、ああぁーっ、だめぇっ、やぁ、……めぇっ」
とうとう香澄は土下座でもするかのように頭を床につけ、ただ背後から佑に穿たれるのみとなった。
佑は香澄の体の両側に手をつき、は、は、と浅い呼吸を繰り返して一心不乱に突き上げる。
感じすぎてどうにかなってしまいそうな香澄は、ただ媚肉をヒクつかせ感じるしかできない。
「は、ゃ――く、達ってぇっ、たすっ、……く、さっ、達ってよぉっ」
「香澄は我が儘だな」
クスクスと笑われるのが、今ばかりは憎たらしい。
自分はこんなに感じてつらいというのに、彼は一向に絶頂する気配を見せない。
ハァハァと息を乱した香澄は、つらくなって床の上で力尽きる。
すると佑も床の上に寝そべり後側位になった。
太腿が抱え上げられ、そこにまた佑の一物がずんっと深くまでねじこまれる。
「――――っぁあ……っ」
弛緩しきった香澄は、もう打ち上げられた魚のように無抵抗を貫くしかできない。
「香澄……っ、気持ちいい……っ」
後ろから佑の獣じみた呼吸が聞こえ、ズチュズチュと屹立が抜き差しされる。
感じる場所ばかりを執拗に突き上げられ、香澄はもう半ば気絶していた。
顔は涙でぐちゃぐちゃになり、開いた口端から糸を垂らしてただ感じるしかできない。
「ゆる――――し、てぇ、も……やぁ……っ、――ああぁあああぁっ!」
そこでまたぬるついた秘玉を転がされ、悲鳴のような声が出た。
思いきり佑を締め付け、何度目か分からない絶頂に飛んだからだろうか――。
「っぁ、……あぁ……」
思い切り締め付けられた佑が、耳元で艶冶な声を出しブルッと震える。
「ん……、――ン…………ぁ、……あぁ……」
思い切り抱き締めてきた佑が、自分の中でビクビクと震えているのを感じ、香澄はとうとう体のすべての力を抜いた。
最奥でジワァ……と温かいものが広がってゆく感覚に、多幸感を得る。
佑の唇が首筋や耳、頬につけられ、さらに乳房を揉まれる。
彼はまだ快楽の残滓を楽しもうとしていたが、香澄にはそんな余裕はない。
冷たい床に火照った体を押しつけ、ただただ沈静の時を味わっていた。
目覚めると、見慣れた寝室に寝かされていた。
室内は薄暗く、身じろぎをしたからか隣に寝ていた佑がすぐに反応する。
「水、飲めるか?」
衣擦れの音がしてベッドがたわみ、ペットボトルのキャップが開けられる音がする。
「……うん……」
小さく応えた声は、かすれていた。
何とか起き上がって水を飲もうとするが、腰が立たない。
手でサリサリとシーツを掻いていると、佑が香澄の顔を包み角度をつける。
そのあと唇が重なり、口内に少し水が入ってきた。
零さないようにそれを嚥下すると、また僅かに水が入る。
喉が潤った頃になり彼の後頭部をトントンと撫でると、逆に頭を撫で返されて唇が離れていった。
ゴクッと口内に溜まっていた水を嚥下する音がすると、佑の優しい声がした。
「ゆっくりおやすみ。何も恐れなくていいから」
「……うん……」
すべてを委ねられる声に言われるまま、香澄はまた意識を闇に落としていった。
**
それから数日後、佑のもとにアドラーから連絡があった。
『節子がいない。そっちに行っていないか』
あれほど連絡をするなと言って了承され、大人しくしていたと思っていたのに、やはり最愛の節子がいなくなり動揺しているようだ。
そのとき佑は出張で大阪に来ていた。
夜になりホテルで落ち着いていた時だったので、不機嫌になろうが誰にも迷惑は掛けない。
「……勝手なもんだよな。俺と香澄に迷惑をかけた事よりも、オーマが大事……か」
ある意味、一人の男として正解なのだろう。
だがあれだけの事をしておいて、妻がいなくなって佑に向かって助けを求めるなどむしが良すぎる。
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