【R-18】【重愛注意】拾われバニーガールはヤンデレ社長の最愛の秘書になりました

臣桜

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第六部・社内旅行 編

深夜の雑談

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「佑さん……。明日も朝から会社でしょ? 海外出張のあとにこんな事して……。倒れちゃったらどうするの?」

 ジョン・アルクールのキャンドルがユラユラと揺れ、バスルーム内は幻想的な雰囲気だ。

「香澄とセックスできない方が、気がおかしくなって倒れるよ」
「もう……。はぐらかさないで」

 ふあ……と欠伸をし、香澄は佑の胸元に顔をつけて目を閉じる。

「分かってるだろうけど、海外出張の翌日はスケジュールを軽めに調整してる。松井さんもそこまで鬼じゃないよ」
「……何回か鬼って言っていたの聞いたけど……」
「ふっふっ……。気のせいだよ」

 ちゅ、と香澄の額にキスを落とし、佑は笑う。

「んー……。明日からおやつが増える」

 佑に買ってきてもらったトリュフヌガーとチョコレートを思い出し、香澄はニヤニヤする。

「俺は? 俺が家にいて嬉しくない?」
「嬉しいよ」

 ふふふ、と笑って香澄は彼の両頬に手を当て、ちゅ、ちゅとキスをする。
 するとそれに応えるように背中や太腿が撫でられ、この甘い時間を愛おしく思った。

「佑さんの次の一日オフは……、んーと……あ、今週の週末は何もなかったっけ」
「スケジュール、覚えてた? 仕事の事は完全にオフにして考えて良かったのに」
「……っていうか、好きな人の行動を把握していたい、とか……、そっちだけど」

 悪戯っぽく笑と、優しく口づけられた。

「どんな動機でも嬉しいよ。次の週末か……。どこか行きたい所があるのか? 食べたい物とか」
「ううん、そういうのはいいの。そうじゃなくて、家で佑さんとゆっくりイチャイチャしてたい」

 首を横に振る香澄の額に、佑が口づけた。

「お盆休みの期間になったら、一緒に札幌に行こうか」
「ふふ、それは素敵だね」

 札幌の話をされると、とても嬉しくなる。

「登別とか洞爺湖、定山渓とか温泉があったっけ。湯治になるかな?」
「有名な温泉ホテルは一杯あるよ」

 香澄は目を輝かせて相槌を打ち、ローカルCMのテーマソングを口ずさむ。

「東京みたいに夜景が綺麗……とかは藻岩山とか函館かな。都会的な所は太刀打ちできないけど、温泉街とかは静かでゆっくりできると思うよ」
「香澄は冬に雪だるまを作ったりするのか?」

 雪だるまと言いながら、佑はいきなり香澄の胸を揉んできた。

「んっ……。ゆ、雪だるま? 作らないかなぁ。子供の頃は作ったかもだけど、雪なんて珍しくもないし、大人になると作らなくなるものだよ?」
「ふぅん……。雪まつりとか有名だよな」

 もちもちたぷたぷと乳房を弄んでいるその手つきは、雪だるまを作っているつもりなのだろうか。

「あ……、あれは、……ん。あれは大雪像は自衛隊の方がやっているし、小さいのは有志とか……」
「香澄の雪像を作りたいな」

「もぉぉ……、大人の無駄な遊び……」
「可能なら自分で作りたいけど、東京の積雪量だとまず無理だ。なら札幌で有志の人にデザインを託して……」

 佑が暴走し始めたので、香澄はペチッと彼の肩を叩いた。

「佑さん! 佑さんは私が関わるとどんどん頭が悪くなるから、あんまり私の事を考えない方がいいよ!」
「……頭悪いかな」
「うん、とっても」

 真顔で頷いた途端、ギュウッと抱き締められた。

「だって好きなんだ。仕方がないだろ。香澄の体だったらどこもかしこも一級品の値打ちがある。後世に継ぎたいほど胸もお尻も形がいいと思っている。顔だって可愛いし、声なんて録音しておきたいし」

「わああああ! それ! そういうの! 褒めはいいから!」

 褒められ慣れていない香澄は、佑のストレートすぎる褒め言葉を聞くと一気に恥ずかしくなってしまう。
 むしろこのレベルになると、「頭大丈夫かな?」と心配にもなる。

「なんだ。照れ屋だな」
「日本人は元来シャイだと思うよ」

 溜め息をついたあと、何となくエミリアの事を思い出した。

「……エミリアさんの事も、いつも褒めるの?」
「なぜそこでエミリア」

「何となく」

 我ながら気にしいだと思うが、あんな金髪碧眼の美女を見せられて心中穏やかでいられない。
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