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第六部・社内旅行 編
抑えがきかなくなる
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その他にもベッドサイドのチェストや姿見など細々とした物があるし、隣室にはウォークインクローゼットがある。
佑としては一部屋にすべてが凝縮され、狭くないのか? と言いたい。
しかし香澄は依然として『広すぎるぐらいだから!』と言って部屋からベッドを取るのを拒否するのだ。
佑の案にさえ頷いてくれれば、現在佑の寝室となっている部屋を、夫婦の寝室にできるのに……。と思うのだが、どうやら正式に夫婦になるまでは『駄目』らしい。
身も心も夫婦と言っていい関係にあるのに、香澄は変なところで拘るのでたまに不満に思ってしまう。
『俺は私室の他に書斎と寝室を持ってるのに、香澄は何か部屋は欲しくないのか? 空き部屋はまだあるし、何を置いてもいいんだぞ?』と訊いても、『いまはまだ居候の身だから』と引かない。
婚約しているというのに、『結婚するまではちゃんと家賃を払いたい』と言って、月に五万円を入れた封筒を佑に渡してくる。
『受け取ってくれないと、結婚まで一人暮らしする』とまで言うので、現在仕方がなく受け取っている。
勿論その金は新しく香澄名義で口座を作り、そこに全額入れている。
「……香澄は結構強情だよな?」
寝室について香澄を仰向けに寝かせると、佑はその脇で服を脱ぎ全裸になる。
「ん……」
顔を真っ赤にさせた香澄がみじろぎする。
「香澄、ばんざいして」
「んぅー」
ラベンダー色のキャミワンピを捲り上げ、脱がせる。
現れたピンクの下着は、佑が見立てたフランス製の総レースの物だ。
いずれ自分のブランドでも下着専門のラインナップを展開したい。
だがそうなる前に、現在香澄を使って世界中のブランドを徹底リサーチしているところだ。
総レースだと肌に食い込み跡がつかないとか、Tバックだとパンツスタイルに適している。それでもやはり綿百パーセントの安心感も手放せない。
女性の意見を色々聞きつつ、有事での男性目線の視覚的興奮や、女性目線での「可愛い」や「綺麗」も取り入れ、展開していきたいと思っている。
「……まぁ。要は香澄に色々着けてほしいが一番なんだけど……」
プツン、とブラジャーのホックを外し、パンティもスルスルと脱がせた。
「まだ……するの?」
全裸にされた香澄は恥じらい、トロトロになった秘部を両手で隠した。
すると二の腕のあいだでEカップの胸がプリンと強調される。その魅力に、佑はわざとなのかと一瞬疑ってしまう。
「するよ。……俺はまだ出してないから」
艶っぽい佑の声に、香澄は思わず彼の股間を見てしまう。
大きくなった場所に薄ピンクの避妊具が被さり、とても卑猥だ。
「……ごめんね。いつも私ばっかり気持ち良くなって……」
「何言ってるんだ。俺は香澄が気持ち良くなってくれるのが、一番嬉しい。自分一人気持ち良くなるのは、ただの人を使ったオナニーだ」
「う……うん……」
ストレートな言葉に彼女はじわ、と頬を染める。
佑が二人のセックスについてそう考えてくれているのは、正直とても嬉しい。
女性誌のセックス特集を見てみると、最中に演技で声を出したり、イッたふりをするなど書いてある。
香澄は佑にこの上なく愛されていて、執拗な愛撫に深い挿入で感じすぎているほどだ。
なので彼とのセックスには概ね満足していた。
だが健二との行為を思い出すと、〝気持ち良く思えない愛撫〟は確かに存在していて、「早く終わらないかな」とホテルの天井を見上げていたセックスがあるのも確かなのだ。
そういう場合、佑が表現する〝人を使ったオナニー〟と言ってしまっても、間違いではないのかもしれない。
「香澄。気持ちいいことは全部教えて。俺は香澄の下僕だから、香澄が感じられるように全部言うことを聞きたい」
「うん、それはありがとう。でも、私だって佑さんを気持ち良くさせたいよ?」
ベッドの上で胡座を掻いている佑の頬を、そっと撫で下ろす。
「ん、それも分かっているつもりだ。でも正直言うと、俺はフェラをしてもらうより、香澄の感じる顔を見ていたい」
「……フェラ、好きじゃない?」
意外、と思って佑を見つめると、彼がサッと赤面して視線を逸らした。
「好きだよ。……でも、香澄にされるとそのあと抑えがきかなくなる」
「…………」
佑の言葉に香澄は赤面し、言葉を失う。
佑としては一部屋にすべてが凝縮され、狭くないのか? と言いたい。
しかし香澄は依然として『広すぎるぐらいだから!』と言って部屋からベッドを取るのを拒否するのだ。
佑の案にさえ頷いてくれれば、現在佑の寝室となっている部屋を、夫婦の寝室にできるのに……。と思うのだが、どうやら正式に夫婦になるまでは『駄目』らしい。
身も心も夫婦と言っていい関係にあるのに、香澄は変なところで拘るのでたまに不満に思ってしまう。
『俺は私室の他に書斎と寝室を持ってるのに、香澄は何か部屋は欲しくないのか? 空き部屋はまだあるし、何を置いてもいいんだぞ?』と訊いても、『いまはまだ居候の身だから』と引かない。
婚約しているというのに、『結婚するまではちゃんと家賃を払いたい』と言って、月に五万円を入れた封筒を佑に渡してくる。
『受け取ってくれないと、結婚まで一人暮らしする』とまで言うので、現在仕方がなく受け取っている。
勿論その金は新しく香澄名義で口座を作り、そこに全額入れている。
「……香澄は結構強情だよな?」
寝室について香澄を仰向けに寝かせると、佑はその脇で服を脱ぎ全裸になる。
「ん……」
顔を真っ赤にさせた香澄がみじろぎする。
「香澄、ばんざいして」
「んぅー」
ラベンダー色のキャミワンピを捲り上げ、脱がせる。
現れたピンクの下着は、佑が見立てたフランス製の総レースの物だ。
いずれ自分のブランドでも下着専門のラインナップを展開したい。
だがそうなる前に、現在香澄を使って世界中のブランドを徹底リサーチしているところだ。
総レースだと肌に食い込み跡がつかないとか、Tバックだとパンツスタイルに適している。それでもやはり綿百パーセントの安心感も手放せない。
女性の意見を色々聞きつつ、有事での男性目線の視覚的興奮や、女性目線での「可愛い」や「綺麗」も取り入れ、展開していきたいと思っている。
「……まぁ。要は香澄に色々着けてほしいが一番なんだけど……」
プツン、とブラジャーのホックを外し、パンティもスルスルと脱がせた。
「まだ……するの?」
全裸にされた香澄は恥じらい、トロトロになった秘部を両手で隠した。
すると二の腕のあいだでEカップの胸がプリンと強調される。その魅力に、佑はわざとなのかと一瞬疑ってしまう。
「するよ。……俺はまだ出してないから」
艶っぽい佑の声に、香澄は思わず彼の股間を見てしまう。
大きくなった場所に薄ピンクの避妊具が被さり、とても卑猥だ。
「……ごめんね。いつも私ばっかり気持ち良くなって……」
「何言ってるんだ。俺は香澄が気持ち良くなってくれるのが、一番嬉しい。自分一人気持ち良くなるのは、ただの人を使ったオナニーだ」
「う……うん……」
ストレートな言葉に彼女はじわ、と頬を染める。
佑が二人のセックスについてそう考えてくれているのは、正直とても嬉しい。
女性誌のセックス特集を見てみると、最中に演技で声を出したり、イッたふりをするなど書いてある。
香澄は佑にこの上なく愛されていて、執拗な愛撫に深い挿入で感じすぎているほどだ。
なので彼とのセックスには概ね満足していた。
だが健二との行為を思い出すと、〝気持ち良く思えない愛撫〟は確かに存在していて、「早く終わらないかな」とホテルの天井を見上げていたセックスがあるのも確かなのだ。
そういう場合、佑が表現する〝人を使ったオナニー〟と言ってしまっても、間違いではないのかもしれない。
「香澄。気持ちいいことは全部教えて。俺は香澄の下僕だから、香澄が感じられるように全部言うことを聞きたい」
「うん、それはありがとう。でも、私だって佑さんを気持ち良くさせたいよ?」
ベッドの上で胡座を掻いている佑の頬を、そっと撫で下ろす。
「ん、それも分かっているつもりだ。でも正直言うと、俺はフェラをしてもらうより、香澄の感じる顔を見ていたい」
「……フェラ、好きじゃない?」
意外、と思って佑を見つめると、彼がサッと赤面して視線を逸らした。
「好きだよ。……でも、香澄にされるとそのあと抑えがきかなくなる」
「…………」
佑の言葉に香澄は赤面し、言葉を失う。
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