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第四部・婚約 編
アンネという女性
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施術室は陽菜とは別々で、木製のスライドドアを開けると中には施術台があった。
「そこに籠がありますので、中に入っている紙パンツをはいてあとは素肌のまま施術台にうつ伏せになって頂けますか?」
「分かりました」
施術師は一度退室し、香澄はドキドキしながら浴衣を脱いで一度全裸になると、黒い紙パンツをはいた。
室内は薄暗く、ヒーリングミュージックがかかっている。
階段状の台に上がって施術台の上にうつ伏せになると、少しして声がかかってアロマオイルを用いてのヘッドマッサージ、ボディエステが始まった。
(あー……、気持ちいい……)
初めのうちは雑談をしていたのだが、香澄はどんどん気持ち良くなってウトウトしてしまう。
自分がいい匂いと感じたエッセンスを交えたオイルで、施術師の手が体を滑り凝りを解してくれる。
気持ち良くなって少し寝てしまったあと、仰向けになるために起こされ、顔と胸元にタオルを掛けられまた施術が始まり、気持ち良くなる。
佑や彼の家族たちの事を考え、仕事や麻衣の事も……と思考を巡らせていたが、軽くうたたねしてしまい、すべての施術が終わったあとも少し時間をおかれる。
やがて室内が明るくなって「終わりましたよ」と声を掛けられた。
「んぁ……」
涎を垂らしかけた香澄は緩慢な動作で起き、施術師に「気持ち良かったです」とお礼を言う。
体についているオイルは、着替えの籠の横にあるタオルを使い、あらかた拭き取った。
ツルツルすべすべ、ついでに凝りも解れた状態で施術室を出ると、先ほどの待ち合いでルイボスティーを出された。
(陽菜さん待ってよ)
ウォレットポシェットからスマホを取りだした香澄は、コネクターナウのアプリを開き佑に『エステ終わったよ。気持ち良かった!』と送る。
すぐに既読がつき、『それは良かった』と返事があった。
時刻はもう少しで十八時で、このまま館内のレストランに向かう予定だ。
少し待っていると、浴衣姿の陽菜が出てきた。
「陽菜さん、お疲れ様」
「香澄さんもお疲れ様。気持ち良かったね」
二人で向かい合ってルイボスティーを飲み、一息ついてからレストランに向かう事にした。
レストランに向かうと、入り口の所で佑と律が待っていた。
「香澄、お疲れ」
「ん。わ」
ギューッと抱き締められ、佑が首筋の匂いを嗅いでくる。
「アロマオイルを使ってもらったんだよ」
「ん、いい匂いがする」
えへへ、と笑いながら隣を見ると、陽菜も同じように律に抱き締められていた。
(仲いいんだな。お二人みたいな夫婦になりたい)
香澄の視線に気付いた陽菜が、照れくさそうに笑って律を押しやる。
「中、入りましょう」
「そうですね」
昨日と同じ個室に案内され、懐石レストランなので基本的に和食だが、昨日とは異なる献立が出された。
二日目ともなると、アドラーや節子、双子たちの存在にもほんの少しだけ慣れ、気さくに話し掛けられてもなんとか受け答えできるようになってきた。
「箱根ではもう桜が咲いてるので、東京に一週間滞在される間に満開になったらいいですね」
花見が目的のアドラーと節子に言うと、節子が嬉しそうに笑う。
「海外でも桜は見られるけれど、やっぱり日本で見ると気持ちが違うわよね」
「京都の桜も見たいって言ってなかった? 東京で見られるぐらいなら、京都終わってるかな?」
アロイスはそう言って、スマホをいじる。
そしてすぐに「あ、そっか!」と声を上げた。
「関東関西って言うけど、地図的に見たら東京と京都が同じぐらいの緯度だもんね」
アロイスの手元を覗き込んだクラウスが、「ホントだ」と呟く。
「九州が早いのは分かるけど、なんでか四国とか無視して、千葉とか静岡の出っ張ってる所が九州並みに早いのウケる」
「ってか見ろよこれ。京都より東京のが早いぜ」
「マジか。地形かな」
桜前線のサイトを見ているのか、双子はキャッキャと騒いでいる。
「そうなのよねぇ。だから東京の桜を満喫したら、京都に向かうつもりなの」
節子がのほほんと笑い、アドラーが何も言わないという事は元からそのつもりなのだろう。
「今回は時間がないけれど、今度一緒に京都に行きましょうね、香澄さん」
「は、はいっ」
思わず背筋を伸ばしていい返事をした時、隣から佑がコソッと囁いてきた。
「その前に、俺と京都行こうな」
「……うんっ」
アンネは微笑み合った佑と香澄を見て、溜め息をついてデザートにスプーンを入れる。
「……まぁ、今回の旅行で大体香澄さんがどんな人かは分かったわ」
「感想は?」
母の言葉を聞き、佑が挑戦的に笑う。
(うっ……。佑さん、そんな態度取らないでよ。ハードル上がっちゃう……)
甘さ控えめの抹茶アイスを味わいつつ、香澄は満腹以外で胃がつらくなった気がして、そっと腹部をさする。
アンネは香澄をジッと見たあと、溜め息をつく。
「……いいんじゃない? まだ知って半年も経ってないから、すべての面において判断はできないけれど。うちの家族に対しても、観察していたところ店員やよその人に対しても親切そうだわ」
(見られてた!)
アンネと話していた時や、行動を共にしていた時以外も観察されていたと知り、香澄はいまさらながらピッと背筋を伸ばす。
「それは観察しすぎだ」
すかさず佑が突っ込みを入れ、母子のやりとりを聞いて双子と翔が笑い出す。
「俺の時もそうだったけど、母さんは母親ぶっての〝形〟を取りたいだけだから。実際のところ、自分が育てた子供たちが優秀なのは分かってるし、下手な相手を選ばないのも知ってる。本来なら文句をつけるつもりはないけど、それじゃあつまらないからわざと意地悪をしてるだけだから、放っておいていいよ」
律がしれっとして言い、アンネに睨まれた。
「そのうち香澄さんをランチにでも誘うんでしょ? 私もご馳走になるから、その時は呼んでね」
澪がアンネに対し、味方をしているんだかよく分からない事を言う。
恐らく、タダ飯が食べたいだけだろう。
「……あ、あの。これからも誠心誠意、秘書としてもパートナーとしても佑さんを支えていきたいと思っています。何かありましたら頼らせて頂いてもいいでしょうか?」
ビジネスシーンでも、目上の人と話している時に自分一人で突っ走って頑張るのではなく、困った時は助けてほしいと申し出ると、ほとんどの人が「喜んで」と言ってくれていた。
「頑張ります」「期待に応えられるよう尽力します」だけの一辺倒な答えでなく、こちらに関わる余地を作ると、相手も「それでは……」と柔軟な対応をしてくれる場合が多かった。
同じようにアンネにも言ってみたのだが……。
「い、いいわよ。何かあったらすぐ連絡をくれても構わないわ。会社勤めではないから、予定がなければ話ができると思うわよ」
(デレた!)
譲歩を見せたアンネの態度に、香澄は心の中でガッツポーズを取る。
「宜しくお願いします」
アンネの目をまっすぐ見てにっこり笑いかけると、彼女は珍しく自分から視線を外し、抹茶アイスの続きに取り掛かった。
(……なんか、コツが分かったかも。結局は、どんな人間関係でもホウ・レン・ソウなのかもしれない。自分の知らないところで勝手に決められたのがつまらないっていう感情も、きっとあるんだろうし)
それも初めから嫌われていたのでは話を聞いてくれないかもしれないが、少なくともアンネは香澄を嫌っていないと思う。
「母さんはさ、アレでない? 佑と百合恵さんの見合いをセッティングさせちゃったから、いまだに香澄ちゃんに大して後味の悪い思いを抱いてるんでない?」
翔の言葉が図星だったのか、アンネは口の中にあったアイスを溶かす間もなく、ゴクンと飲んでしまったらしく、慌ててお茶に手を伸ばしている。
(……可愛いな)
段々、アンネという女性の事も分かってきた気がする。
(ツンデレだ)
うん、と心の中で頷いて佑がくれたアイスにとりかかった時、節子がのんびりと口を開く。
「そういえばそんな事も言ってたわねぇ。あなたは昔っからそそっかしい所があるんだから。昔もよく忘れ物をしていたわね」
節子にかかると怖いイメージのあるアンネもただの娘になり、香澄は思わず笑顔になってしまいそうになるのを必死で堪えた。
(うんうん、人の親であるけど、人の子なんだ)
アンネはドイツ語で何やら節子に文句を言っていたが、節子は変わらず菩薩のようにニコニコしたままだった。
(何となく、御劔家のヒエラルキーが分かってきた)
緊張してばかりの二泊三日の箱根だったが、こうやって収穫も得られた気がする。
「そこに籠がありますので、中に入っている紙パンツをはいてあとは素肌のまま施術台にうつ伏せになって頂けますか?」
「分かりました」
施術師は一度退室し、香澄はドキドキしながら浴衣を脱いで一度全裸になると、黒い紙パンツをはいた。
室内は薄暗く、ヒーリングミュージックがかかっている。
階段状の台に上がって施術台の上にうつ伏せになると、少しして声がかかってアロマオイルを用いてのヘッドマッサージ、ボディエステが始まった。
(あー……、気持ちいい……)
初めのうちは雑談をしていたのだが、香澄はどんどん気持ち良くなってウトウトしてしまう。
自分がいい匂いと感じたエッセンスを交えたオイルで、施術師の手が体を滑り凝りを解してくれる。
気持ち良くなって少し寝てしまったあと、仰向けになるために起こされ、顔と胸元にタオルを掛けられまた施術が始まり、気持ち良くなる。
佑や彼の家族たちの事を考え、仕事や麻衣の事も……と思考を巡らせていたが、軽くうたたねしてしまい、すべての施術が終わったあとも少し時間をおかれる。
やがて室内が明るくなって「終わりましたよ」と声を掛けられた。
「んぁ……」
涎を垂らしかけた香澄は緩慢な動作で起き、施術師に「気持ち良かったです」とお礼を言う。
体についているオイルは、着替えの籠の横にあるタオルを使い、あらかた拭き取った。
ツルツルすべすべ、ついでに凝りも解れた状態で施術室を出ると、先ほどの待ち合いでルイボスティーを出された。
(陽菜さん待ってよ)
ウォレットポシェットからスマホを取りだした香澄は、コネクターナウのアプリを開き佑に『エステ終わったよ。気持ち良かった!』と送る。
すぐに既読がつき、『それは良かった』と返事があった。
時刻はもう少しで十八時で、このまま館内のレストランに向かう予定だ。
少し待っていると、浴衣姿の陽菜が出てきた。
「陽菜さん、お疲れ様」
「香澄さんもお疲れ様。気持ち良かったね」
二人で向かい合ってルイボスティーを飲み、一息ついてからレストランに向かう事にした。
レストランに向かうと、入り口の所で佑と律が待っていた。
「香澄、お疲れ」
「ん。わ」
ギューッと抱き締められ、佑が首筋の匂いを嗅いでくる。
「アロマオイルを使ってもらったんだよ」
「ん、いい匂いがする」
えへへ、と笑いながら隣を見ると、陽菜も同じように律に抱き締められていた。
(仲いいんだな。お二人みたいな夫婦になりたい)
香澄の視線に気付いた陽菜が、照れくさそうに笑って律を押しやる。
「中、入りましょう」
「そうですね」
昨日と同じ個室に案内され、懐石レストランなので基本的に和食だが、昨日とは異なる献立が出された。
二日目ともなると、アドラーや節子、双子たちの存在にもほんの少しだけ慣れ、気さくに話し掛けられてもなんとか受け答えできるようになってきた。
「箱根ではもう桜が咲いてるので、東京に一週間滞在される間に満開になったらいいですね」
花見が目的のアドラーと節子に言うと、節子が嬉しそうに笑う。
「海外でも桜は見られるけれど、やっぱり日本で見ると気持ちが違うわよね」
「京都の桜も見たいって言ってなかった? 東京で見られるぐらいなら、京都終わってるかな?」
アロイスはそう言って、スマホをいじる。
そしてすぐに「あ、そっか!」と声を上げた。
「関東関西って言うけど、地図的に見たら東京と京都が同じぐらいの緯度だもんね」
アロイスの手元を覗き込んだクラウスが、「ホントだ」と呟く。
「九州が早いのは分かるけど、なんでか四国とか無視して、千葉とか静岡の出っ張ってる所が九州並みに早いのウケる」
「ってか見ろよこれ。京都より東京のが早いぜ」
「マジか。地形かな」
桜前線のサイトを見ているのか、双子はキャッキャと騒いでいる。
「そうなのよねぇ。だから東京の桜を満喫したら、京都に向かうつもりなの」
節子がのほほんと笑い、アドラーが何も言わないという事は元からそのつもりなのだろう。
「今回は時間がないけれど、今度一緒に京都に行きましょうね、香澄さん」
「は、はいっ」
思わず背筋を伸ばしていい返事をした時、隣から佑がコソッと囁いてきた。
「その前に、俺と京都行こうな」
「……うんっ」
アンネは微笑み合った佑と香澄を見て、溜め息をついてデザートにスプーンを入れる。
「……まぁ、今回の旅行で大体香澄さんがどんな人かは分かったわ」
「感想は?」
母の言葉を聞き、佑が挑戦的に笑う。
(うっ……。佑さん、そんな態度取らないでよ。ハードル上がっちゃう……)
甘さ控えめの抹茶アイスを味わいつつ、香澄は満腹以外で胃がつらくなった気がして、そっと腹部をさする。
アンネは香澄をジッと見たあと、溜め息をつく。
「……いいんじゃない? まだ知って半年も経ってないから、すべての面において判断はできないけれど。うちの家族に対しても、観察していたところ店員やよその人に対しても親切そうだわ」
(見られてた!)
アンネと話していた時や、行動を共にしていた時以外も観察されていたと知り、香澄はいまさらながらピッと背筋を伸ばす。
「それは観察しすぎだ」
すかさず佑が突っ込みを入れ、母子のやりとりを聞いて双子と翔が笑い出す。
「俺の時もそうだったけど、母さんは母親ぶっての〝形〟を取りたいだけだから。実際のところ、自分が育てた子供たちが優秀なのは分かってるし、下手な相手を選ばないのも知ってる。本来なら文句をつけるつもりはないけど、それじゃあつまらないからわざと意地悪をしてるだけだから、放っておいていいよ」
律がしれっとして言い、アンネに睨まれた。
「そのうち香澄さんをランチにでも誘うんでしょ? 私もご馳走になるから、その時は呼んでね」
澪がアンネに対し、味方をしているんだかよく分からない事を言う。
恐らく、タダ飯が食べたいだけだろう。
「……あ、あの。これからも誠心誠意、秘書としてもパートナーとしても佑さんを支えていきたいと思っています。何かありましたら頼らせて頂いてもいいでしょうか?」
ビジネスシーンでも、目上の人と話している時に自分一人で突っ走って頑張るのではなく、困った時は助けてほしいと申し出ると、ほとんどの人が「喜んで」と言ってくれていた。
「頑張ります」「期待に応えられるよう尽力します」だけの一辺倒な答えでなく、こちらに関わる余地を作ると、相手も「それでは……」と柔軟な対応をしてくれる場合が多かった。
同じようにアンネにも言ってみたのだが……。
「い、いいわよ。何かあったらすぐ連絡をくれても構わないわ。会社勤めではないから、予定がなければ話ができると思うわよ」
(デレた!)
譲歩を見せたアンネの態度に、香澄は心の中でガッツポーズを取る。
「宜しくお願いします」
アンネの目をまっすぐ見てにっこり笑いかけると、彼女は珍しく自分から視線を外し、抹茶アイスの続きに取り掛かった。
(……なんか、コツが分かったかも。結局は、どんな人間関係でもホウ・レン・ソウなのかもしれない。自分の知らないところで勝手に決められたのがつまらないっていう感情も、きっとあるんだろうし)
それも初めから嫌われていたのでは話を聞いてくれないかもしれないが、少なくともアンネは香澄を嫌っていないと思う。
「母さんはさ、アレでない? 佑と百合恵さんの見合いをセッティングさせちゃったから、いまだに香澄ちゃんに大して後味の悪い思いを抱いてるんでない?」
翔の言葉が図星だったのか、アンネは口の中にあったアイスを溶かす間もなく、ゴクンと飲んでしまったらしく、慌ててお茶に手を伸ばしている。
(……可愛いな)
段々、アンネという女性の事も分かってきた気がする。
(ツンデレだ)
うん、と心の中で頷いて佑がくれたアイスにとりかかった時、節子がのんびりと口を開く。
「そういえばそんな事も言ってたわねぇ。あなたは昔っからそそっかしい所があるんだから。昔もよく忘れ物をしていたわね」
節子にかかると怖いイメージのあるアンネもただの娘になり、香澄は思わず笑顔になってしまいそうになるのを必死で堪えた。
(うんうん、人の親であるけど、人の子なんだ)
アンネはドイツ語で何やら節子に文句を言っていたが、節子は変わらず菩薩のようにニコニコしたままだった。
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