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第四部・婚約 編
夕食1
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旅館は本館と別館に分かれていて、さらに独立した離れがある造りになっている。
食事をする場所はそれぞれにレストランがあり、本館の方では比較的リーズナブルなものを提供しているようだった。
香澄と佑は時間になると、別館にある懐石料理のレストランに向かった。
大人数が訪れた時の対応もできていて、全員そろってテーブルにつく事ができた。
テーブルの上には太い竹を斜め切りにした、清酒クーラーがあり、日本酒が氷の中で冷やされていた。
各々の席には、季節の花である桜が描かれたペーパーランチョンマットがあり、双子はさっそく写真を撮っていた。
全員飲み物のオーダーをして、香澄は少しならいいかなと思い、梅サワーを頼んだ。
それぞれの前に飲み物がそろったあと、すでに浴衣を着て満足げなアドラーが冷酒の入ったグラスを掲げた。
「それでは、日本の春と香澄さんに」
ここでもまた自分のために乾杯をされ、香澄は恐縮しきって何度もペコペコ頭を下げる。
「はい、香澄。乾杯」
ハイボールが好きな佑が、手に持ったタンブラーを近付けてくる。
「乾杯」
照れながらも香澄がそっとグラスを重ねた時、隣に座ったクラウスが腕を引いてきた。
「カスミ、僕とももう一回」
「は、はい」
慌てて反対を向いた香澄は、クラウスとその向こうにいるアロイスとも乾杯する。
そしてテーブルを挟んで御劔家の家族たちとも、もう一度乾杯しようか迷い出す。
「香澄、いいから」
佑に腕を優しく引かれ、香澄は「う、うん」と椅子に座り直す。
そのあと、コース料理が運ばれ始めた。
アドラーと節子、衛とアンネは浴衣を着ていて、他の男性陣、陽菜も浴衣姿だ。
澪は香澄と同様に服を着たままだった。
個室のどこを見ても、浴衣姿のイケメンと美女ばかりで目のやり場に困る。
「カスミは浴衣着ないの? 似合いそうなのに」
先付には大きくて柔らかい帆立が出され、ジュレ掛けになったそれをムグムグと食べていた時、クラウスに話し掛けられた。
「んぐっ、ん、……いえ、あの。ちょっと恥ずかしくて……」
「日本の旅館って、浴衣で過ごしてもいいんでしょ? せっかくなのにさぁ」
双子も佑も、あらかじめ旅館が用意してくれていた、特別大きな浴衣を身につけている。
それでも丈がやや足りないようなので、背が高すぎるのも大変なのだなと思っていたところだ。
「私は……その、ちょっと」
えへへ、と誤魔化し笑いする香澄は、内心冷や汗を掻く。
いざMサイズの浴衣を着ようと思ったら、胸元がパツパツだったのだ。
佑が気を利かせてLサイズを頼んでくれたのだが、自分の胸元を必要以上に気にしてしまい、結局洋服で出てきてしまった。
何より、旅館なので浴衣姿は当たり前という日本的常識があっても、いつも着物姿の節子に、少しでも乱れた浴衣姿を見られたら恥ずかしいという思いがあった。
佑は「オーマはそんなところまで指摘しないから、安心していいよ」と言ってくれたが、初対面に限りなく近い人もいる場で浴衣は寛ぎすぎではないか……と、心配性が発動したのだ。
「ふーん? じゃあ、あとで部屋に行くから見せてよ。部屋でならいいでしょ?」
「駄目だ」
クラウスのおねだりに、香澄を通り越して佑が返事をした。
思わず体を引いて彼のほうを見ると、佑は不機嫌そうな顔で目を細めている。
「箱根には家族できたが、部屋の中はプライベートだ。香澄に話があるなら、部屋の外で会った時だけにしてくれ」
「ぶー!」
「じゃあさ、別館にあるラウンジあるじゃん。あそこであとで話そうぜ。ちょうどバーになってるし、いいじゃん」
向こうからアロイスが身を乗り出し、提案してくる。
「私も行く~」
向かいから澪が話に入り、挙手する。
その流れで、翔も参加する事になった。
律と陽菜は二人で過ごしたいようで、部屋でゆっくりすると言っていた。
そのあとは大粒のアサリと名の花が入ったすまし汁に、茶葉を練り込んだにゅうめんが入った物、絢爛豪華に盛られたお造りが出された。
「おいっしぃ……」
とろける本鮪を食べて幸せに浸っていると、佑が「食べるか?」と自分の分を示してきたので、香澄は慌てて「いいよ!」と首を横に振る。
「沢山食べて大きくおなり」
冗談めかして言うと、佑が噴き出す。
そして顔を寄せて囁いてきた。
「あとでちゃんと大きくなってあげるから、心配しないで」
彼の言葉の指すところを理解し、香澄は無言で佑の腕を叩いた。
「佑はすっかり香澄さんと仲良しなのね」
二人の様子を見て節子が話し掛けてきて、香澄は思わず牡丹海老の頭を取り外す手を止めた。
「あら、やだわ。香澄さん気にしないで」
節子は上品に笑い、ツブ貝の貝殻に収まっていた貝をスルンと取る。
彼女を見ていると、座って食事をしているだけなのに、所作の一つ一つが優雅で見とれてしまう。
(タケモトの令嬢なんだっけ。生まれつき色々凄いんだろうなぁ……)
「香澄は優しい女性だし、喧嘩する事も多分滅多にないと思う。彼女となら上手くやっていく自信があるから、オーマも楽しみにしていて」
佑がサラリと言うので、香澄は期待過剰にならないように……と冷や汗を掻きつつ、節子に微笑みかける。
「私も香澄さんにそういうイメージを持っているわ。思うに、香澄さんはもう少し自己主張をしたほうがいい女性ではないかしら?」
「よく分かったな、オーマ」
佑が目を丸くし、かなり素の状態で言う。
「ふふ。陽菜さんに初めて会った時と印象が似ているのよ。陽菜さんとは勿論性格が違うでしょうけれど、奥ゆかしいところは似ていると思うわ」
香澄は似ていると称された陽菜を思わず見る。
陽菜は相変わらず可愛らしい感じで、ニコニコしながら温物のきのこおこわの出汁あんかけを食べていた。
香澄の視線に気付き、律が笑う。
「確かに香澄さんと陽菜は、タイプが似ているかもな」
「陽菜ちゃんのが、根っこはどっしりしてて強そうだけどね」
翔が言い、澪も同意する。
「だって元看護師だもん。肝は据わってるよ」
(そうなんだ……!)
どことなく陽菜には自分と同類の匂いを嗅ぎ取ってはいたが、看護師をしていたと知り素直に「凄い!」と尊敬する。
「律はパッと見、何でもできるスーパー長男だけど、家庭では陽菜ちゃんにめっちゃ甘えてるもんなー」
翔が兄の暴露話をし、律に軽く睨まれている。
(そっかそっか、そういうバランスの取り方をしてる夫婦なんだ)
「カスミはどうなんだろうねー?」
アロイスに言われ、香澄はドキッとする。
「え、えと……。大した特技はありませんが、頑張って佑さんを支えたいと思います」
萎縮した香澄は、小さくなってペコリと頭を下げる。
熱された石と和牛や椎茸、ピーマンなどが出されて全員楽しげに焼き始めるが、香澄は少しソワソワしたまま、心から楽しめないでいる。
(まだ結婚してないけど、義理の家族の家に帰省する時の気持ちってよく世間で言われているの、こんな感じなのかな)
全員、とてもいい人だと思うし嫌いではないのだが、失敗してはいけないという気持ちが強くてリラックスできないでいるのが現状だ。
少しでも何か〝失敗〟してしまえば、〝できていない嫁〟とされてしまうのかもしれない。
(そういう事を言う人たちじゃないと思うし、佑さんも守ってくれると思うけれど……。でも、なるべくちゃんとしないと)
微笑んだまま緊張している香澄を見て、節子は何か感じ取ったようだ。
「香澄さん。私たちの家族に遠慮しなくていいですからね。嫁入りする女性の心細さ、不安は私が一番分かるつもりよ。なんたって単身ドイツに行ったんですもの」
節子が微笑み、ウインクをする。
「何か佑にも相談しにくい事があったら、すぐ私に教えてちょうだい。あとで連絡先を交換しましょうね」
「ありがとうございます」
節子の気遣いに、香澄はホッとして微笑む。
「夫は勿論、アンネやアロイシーとクラウシー、翔に何かされたとか、何でも言って頂戴。勿論、佑があなたに何かする事なんてないでしょうけれど、男の子だからいつ思い余って何をするか分からないわ」
「オーマ、勘弁してくださいよ」
自分が香澄に何かすると言われ、佑は嘆く口調で訴える。
「ムッティ、私は嫁いびりなんてしないわよ」
「ママ、どーだか」
反応したアンネに、すかさず澪が突っ込みを入れた。
――――――――――
余談ですが、御劔家の人数が多くなると、本来おしゃべりな筈のアロクラや翔が大人しく見えて、悩みどころです(笑)
食事をする場所はそれぞれにレストランがあり、本館の方では比較的リーズナブルなものを提供しているようだった。
香澄と佑は時間になると、別館にある懐石料理のレストランに向かった。
大人数が訪れた時の対応もできていて、全員そろってテーブルにつく事ができた。
テーブルの上には太い竹を斜め切りにした、清酒クーラーがあり、日本酒が氷の中で冷やされていた。
各々の席には、季節の花である桜が描かれたペーパーランチョンマットがあり、双子はさっそく写真を撮っていた。
全員飲み物のオーダーをして、香澄は少しならいいかなと思い、梅サワーを頼んだ。
それぞれの前に飲み物がそろったあと、すでに浴衣を着て満足げなアドラーが冷酒の入ったグラスを掲げた。
「それでは、日本の春と香澄さんに」
ここでもまた自分のために乾杯をされ、香澄は恐縮しきって何度もペコペコ頭を下げる。
「はい、香澄。乾杯」
ハイボールが好きな佑が、手に持ったタンブラーを近付けてくる。
「乾杯」
照れながらも香澄がそっとグラスを重ねた時、隣に座ったクラウスが腕を引いてきた。
「カスミ、僕とももう一回」
「は、はい」
慌てて反対を向いた香澄は、クラウスとその向こうにいるアロイスとも乾杯する。
そしてテーブルを挟んで御劔家の家族たちとも、もう一度乾杯しようか迷い出す。
「香澄、いいから」
佑に腕を優しく引かれ、香澄は「う、うん」と椅子に座り直す。
そのあと、コース料理が運ばれ始めた。
アドラーと節子、衛とアンネは浴衣を着ていて、他の男性陣、陽菜も浴衣姿だ。
澪は香澄と同様に服を着たままだった。
個室のどこを見ても、浴衣姿のイケメンと美女ばかりで目のやり場に困る。
「カスミは浴衣着ないの? 似合いそうなのに」
先付には大きくて柔らかい帆立が出され、ジュレ掛けになったそれをムグムグと食べていた時、クラウスに話し掛けられた。
「んぐっ、ん、……いえ、あの。ちょっと恥ずかしくて……」
「日本の旅館って、浴衣で過ごしてもいいんでしょ? せっかくなのにさぁ」
双子も佑も、あらかじめ旅館が用意してくれていた、特別大きな浴衣を身につけている。
それでも丈がやや足りないようなので、背が高すぎるのも大変なのだなと思っていたところだ。
「私は……その、ちょっと」
えへへ、と誤魔化し笑いする香澄は、内心冷や汗を掻く。
いざMサイズの浴衣を着ようと思ったら、胸元がパツパツだったのだ。
佑が気を利かせてLサイズを頼んでくれたのだが、自分の胸元を必要以上に気にしてしまい、結局洋服で出てきてしまった。
何より、旅館なので浴衣姿は当たり前という日本的常識があっても、いつも着物姿の節子に、少しでも乱れた浴衣姿を見られたら恥ずかしいという思いがあった。
佑は「オーマはそんなところまで指摘しないから、安心していいよ」と言ってくれたが、初対面に限りなく近い人もいる場で浴衣は寛ぎすぎではないか……と、心配性が発動したのだ。
「ふーん? じゃあ、あとで部屋に行くから見せてよ。部屋でならいいでしょ?」
「駄目だ」
クラウスのおねだりに、香澄を通り越して佑が返事をした。
思わず体を引いて彼のほうを見ると、佑は不機嫌そうな顔で目を細めている。
「箱根には家族できたが、部屋の中はプライベートだ。香澄に話があるなら、部屋の外で会った時だけにしてくれ」
「ぶー!」
「じゃあさ、別館にあるラウンジあるじゃん。あそこであとで話そうぜ。ちょうどバーになってるし、いいじゃん」
向こうからアロイスが身を乗り出し、提案してくる。
「私も行く~」
向かいから澪が話に入り、挙手する。
その流れで、翔も参加する事になった。
律と陽菜は二人で過ごしたいようで、部屋でゆっくりすると言っていた。
そのあとは大粒のアサリと名の花が入ったすまし汁に、茶葉を練り込んだにゅうめんが入った物、絢爛豪華に盛られたお造りが出された。
「おいっしぃ……」
とろける本鮪を食べて幸せに浸っていると、佑が「食べるか?」と自分の分を示してきたので、香澄は慌てて「いいよ!」と首を横に振る。
「沢山食べて大きくおなり」
冗談めかして言うと、佑が噴き出す。
そして顔を寄せて囁いてきた。
「あとでちゃんと大きくなってあげるから、心配しないで」
彼の言葉の指すところを理解し、香澄は無言で佑の腕を叩いた。
「佑はすっかり香澄さんと仲良しなのね」
二人の様子を見て節子が話し掛けてきて、香澄は思わず牡丹海老の頭を取り外す手を止めた。
「あら、やだわ。香澄さん気にしないで」
節子は上品に笑い、ツブ貝の貝殻に収まっていた貝をスルンと取る。
彼女を見ていると、座って食事をしているだけなのに、所作の一つ一つが優雅で見とれてしまう。
(タケモトの令嬢なんだっけ。生まれつき色々凄いんだろうなぁ……)
「香澄は優しい女性だし、喧嘩する事も多分滅多にないと思う。彼女となら上手くやっていく自信があるから、オーマも楽しみにしていて」
佑がサラリと言うので、香澄は期待過剰にならないように……と冷や汗を掻きつつ、節子に微笑みかける。
「私も香澄さんにそういうイメージを持っているわ。思うに、香澄さんはもう少し自己主張をしたほうがいい女性ではないかしら?」
「よく分かったな、オーマ」
佑が目を丸くし、かなり素の状態で言う。
「ふふ。陽菜さんに初めて会った時と印象が似ているのよ。陽菜さんとは勿論性格が違うでしょうけれど、奥ゆかしいところは似ていると思うわ」
香澄は似ていると称された陽菜を思わず見る。
陽菜は相変わらず可愛らしい感じで、ニコニコしながら温物のきのこおこわの出汁あんかけを食べていた。
香澄の視線に気付き、律が笑う。
「確かに香澄さんと陽菜は、タイプが似ているかもな」
「陽菜ちゃんのが、根っこはどっしりしてて強そうだけどね」
翔が言い、澪も同意する。
「だって元看護師だもん。肝は据わってるよ」
(そうなんだ……!)
どことなく陽菜には自分と同類の匂いを嗅ぎ取ってはいたが、看護師をしていたと知り素直に「凄い!」と尊敬する。
「律はパッと見、何でもできるスーパー長男だけど、家庭では陽菜ちゃんにめっちゃ甘えてるもんなー」
翔が兄の暴露話をし、律に軽く睨まれている。
(そっかそっか、そういうバランスの取り方をしてる夫婦なんだ)
「カスミはどうなんだろうねー?」
アロイスに言われ、香澄はドキッとする。
「え、えと……。大した特技はありませんが、頑張って佑さんを支えたいと思います」
萎縮した香澄は、小さくなってペコリと頭を下げる。
熱された石と和牛や椎茸、ピーマンなどが出されて全員楽しげに焼き始めるが、香澄は少しソワソワしたまま、心から楽しめないでいる。
(まだ結婚してないけど、義理の家族の家に帰省する時の気持ちってよく世間で言われているの、こんな感じなのかな)
全員、とてもいい人だと思うし嫌いではないのだが、失敗してはいけないという気持ちが強くてリラックスできないでいるのが現状だ。
少しでも何か〝失敗〟してしまえば、〝できていない嫁〟とされてしまうのかもしれない。
(そういう事を言う人たちじゃないと思うし、佑さんも守ってくれると思うけれど……。でも、なるべくちゃんとしないと)
微笑んだまま緊張している香澄を見て、節子は何か感じ取ったようだ。
「香澄さん。私たちの家族に遠慮しなくていいですからね。嫁入りする女性の心細さ、不安は私が一番分かるつもりよ。なんたって単身ドイツに行ったんですもの」
節子が微笑み、ウインクをする。
「何か佑にも相談しにくい事があったら、すぐ私に教えてちょうだい。あとで連絡先を交換しましょうね」
「ありがとうございます」
節子の気遣いに、香澄はホッとして微笑む。
「夫は勿論、アンネやアロイシーとクラウシー、翔に何かされたとか、何でも言って頂戴。勿論、佑があなたに何かする事なんてないでしょうけれど、男の子だからいつ思い余って何をするか分からないわ」
「オーマ、勘弁してくださいよ」
自分が香澄に何かすると言われ、佑は嘆く口調で訴える。
「ムッティ、私は嫁いびりなんてしないわよ」
「ママ、どーだか」
反応したアンネに、すかさず澪が突っ込みを入れた。
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余談ですが、御劔家の人数が多くなると、本来おしゃべりな筈のアロクラや翔が大人しく見えて、悩みどころです(笑)
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