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第三部・元彼 編
女子会
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「じゃあ、かんぱーい!」
「乾杯!」
香澄たちは東京駅まで移動し、駅からすぐ近くにある和食の居酒屋に入った。
店内に入るとオープンキッチンごしにカウンターがあり、窓辺にあるテーブル席からは夜景が見られて雰囲気がいい。
落ち着いた木目調の内装に、和風の照明を見るとホッと温かな気持ちになった。
香澄たちが入った個室は掘りごたつになっていて、そこからも外が見える。
成瀬と荒野はビールを頼み、香澄は梅酒サワー、水木はスパークリングワインを頼んで乾杯した。
「っかー、んまい!」
ゴッゴッゴッ……と喉を鳴らして半分ほどビールを飲んだ成瀬が、どんっとコースターの上にジョッキを置いてうなる。
「あはは! いずみ、オヤジくさ!」
「ほっとけー」
和気藹々とした雰囲気の中で、メニューが広げられそれぞれ好きな物を頼んでいく。
サラダや刺身の盛り合わせなど定番メニューの他、店が京風の品を出す所なので、いわゆる〝おばんざい〟的な名前が並び、京都ならではの野菜の名前も書かれていて気持ちが昂ぶる。
気になる物を頼んでしまったあと、香澄はメニューを見ながらニコニコして言う。
「何だか京都に来たみたいです。憧れの地なんですよねぇ……」
「わかるー。今度四人で京都女子会計画しようか」
荒野の言葉を聞き、水木が忍び笑いを漏らす。
「社長が許してくれるかなぁ?」
「それ! 赤松さん、バレンタインどうだった?」
「え、えぇっ?」
急に成瀬に本題といわんばかりに質問され、香澄は少しのけぞる。
「デートしたんでしょ?」
「は、はい」
「どこ行ったの?」
サラリと黒髪をかき上げながら水木が微笑み、香澄は弱りながら答えた。
「と……都内の、ホテルです。この辺の……」
「スイート?」
「は、はい」
返事をすると、三人がキャアー! と歓声を上げた。
「写真とかないの?」
「ウウ……。あります……けど」
「「「見せてー!」」」
三人の声がハモり、香澄は半ば怯えながらスマホを取りだした。
「あの……噂とか広まらないように、お願いします」
「うんうん、そこは安心して。私らはいつもこのノリで軽そうに見えるかもだけど、この三人以外には本当に秘密とかしっかり守るから」
成瀬が力こぶを作って頷き、頼もしいのだかそうでないのだか分からない。
ひとまず先日のデートで収めたコース料理やスイートルームの写真を見せると、三人は顔を寄せ合って「ほぉぉ……」と感嘆の声を上げている。
「あの、自慢してるとか思わないでくださいね」
心配になって言うと、横に座っている水木が腕を組んできた。
「そんなの全然ないから安心してよ。私らから『見たい』って言ったんだから、見せてもらったのを『自慢してる』なんて訳わかんない事言わないよ」
「そういうの、飯山たちがやりそうだよね」
残ったビールを飲みながら成瀬が言い、後半は鼻で笑う。
彼女が口にした飯山という名前は、初対面の時に「気を付けて」と言われた人だ。
「赤松さん、飯山と鉢合わせた?」
荒木に尋ねられ、香澄は首を横に振る。
「基本、社長秘書室にいますし、社長に同行して外に……とか、あとは松井さんか誰かが側にいますし」
返事をすると、三人はもっともらしい顔で頷いた。
「その方がいいよ。下手に関わると大火傷するから」
香澄から腕を放した水木がスパークリングワインを飲み、溜め息をつく。
「そんなに問題があるんですか?」
香澄の問いに、三人は顔を見合わせた。
「赤松さんは入ったばっかりだもんねぇ。割とうちの社内では有名だよ。知らないのは関わりの薄い部署の人とか、そういう話題に興味のない人とか、年齢が上の男性社員とかかな」
「はぁ……」
成瀬に言われ、香澄は生返事をする。
「基本的にあいつらが動くのって社長が関わった時なんだけど、主張がそれっぽいんだよね」
「それっぽい……」
荒野の言葉に首を傾げると、水木が溜め息をついた。
「『社長が迷惑してるから』っていう大義名分を振りかざしてくるの。〝理由〟さえあれば、自分たちがどんな事をしても許されるって思ってるんじゃない? 実際、社長が『迷惑だ』って言った訳じゃないのに」
「あぁ……、そういうの、ありますよね」
同意すると三人は渋い顔をして頷く。
そのタイミングで料理が運ばれてきたので、取り皿にとってめいめい好きな物を食べつつ話を進める。
「んまぁ、社食でも言ったように、私たちもちょっとターゲットにされた時期があったから、赤松さんの事も心配だなぁって」
「ありがとうございます」
いい人たちだな、と感謝を述べると、成瀬が笑い出した。
「私たちの存在も、飯山たちから見れば〝赤松さんに自分の悪口を吹き込んでる嫌な人〟になるかもしれない。普通の感覚なら、出会ってすぐに人の悪口言ってくるようなのって、ロクなのじゃないから近寄らないのが吉だけど」
確かに、彼女の言う通りだ。
「それでも〝忠告〟はアリだと思ってる。だから、両方の状況を知った上で赤松さんに判断してほしい。もしかしたら飯山側の言い分に納得するかも分からないし」
「公平な意見をありがとうございます。半分くらい、流されて『そうなんだ』って聞いていたんですが、立ち止まってきちんと自分で考える余地も与えてくれて嬉しいです」
礼を言って微笑むと、荒野が嬉しそうに笑った。
「私たち三人は、何をするにも一緒みたいな感じになってるけど、偏った考え方にはなりたくないねって言ってるんだ。お互い言いたい事を言い合って、おかしい時はおかしいって言える親友になりたいって思ってる。で、話し合ってから三人以外の人に伝えようって決めてるんだ」
「素敵です」
「ありがと! 友達が間違えている時にこそ、止められるのが友達だって思ってる」
成瀬がピースし、個室にやってきたホールスタッフに水木と共に飲み物のおかわりを注文した。
改めて、香澄はこの三人の関係性を「いいな」と思っていた。
確かに佑に対してかなりフランク話し、このような明るいノリだと一部の人の反感を買うかもしれない。
だがおちゃらけているようで、中身はきちんと考えている。
女性の場合、人数が多くなればなるほど、誰かが意見を言って数人が賛成すると、残りは反対しづらくなる。
それでもこの三人は、きちんと意見を言い合って方向性を決めているのだろう。
時に意見が合わない時もあるだろうが、その時は無視したり悪口を言ったりせず、個の意見を尊重している気がする。
(私もきっと、麻衣とそういう関係になれている気がする)
札幌の親友を思い出し、香澄は微笑みながら梅酒サワーを飲む。
そして、この三人とも東京での友人として上手くやっていけたらいいな、と思うのだった。
会計は割り勘をする事になり、時間的にここで解散になるので佑に電話する事にした。
手洗いに行くと断って一旦個室を出ると、香澄は佑に電話を掛ける。
『もしもし』
意外とすぐに彼が出て、その速さに香澄は少し驚く。
「そろそろ帰ります」
『分かった。今、どこ?』
「東京駅の丸の内側……だと思う。皇居の方」
『車で二十分もかからないと思うから、目立つ所で待っていてほしい。でも冷えるから、ギリギリまでどこか中にいてくれ』
「うん」
『今はもう、店出る感じか?』
「うん、身支度してこれからお会計します」
『分かった、すぐ向かう』
そのあと電話は切れてしまい、香澄は「ん?」となった。
(すぐ向かうって……小金井さんが来るんじゃなかったの?)
首を傾げたが、向こうも支度をしているだろうと思い、ひとまず個室に戻る事にした。
「乾杯!」
香澄たちは東京駅まで移動し、駅からすぐ近くにある和食の居酒屋に入った。
店内に入るとオープンキッチンごしにカウンターがあり、窓辺にあるテーブル席からは夜景が見られて雰囲気がいい。
落ち着いた木目調の内装に、和風の照明を見るとホッと温かな気持ちになった。
香澄たちが入った個室は掘りごたつになっていて、そこからも外が見える。
成瀬と荒野はビールを頼み、香澄は梅酒サワー、水木はスパークリングワインを頼んで乾杯した。
「っかー、んまい!」
ゴッゴッゴッ……と喉を鳴らして半分ほどビールを飲んだ成瀬が、どんっとコースターの上にジョッキを置いてうなる。
「あはは! いずみ、オヤジくさ!」
「ほっとけー」
和気藹々とした雰囲気の中で、メニューが広げられそれぞれ好きな物を頼んでいく。
サラダや刺身の盛り合わせなど定番メニューの他、店が京風の品を出す所なので、いわゆる〝おばんざい〟的な名前が並び、京都ならではの野菜の名前も書かれていて気持ちが昂ぶる。
気になる物を頼んでしまったあと、香澄はメニューを見ながらニコニコして言う。
「何だか京都に来たみたいです。憧れの地なんですよねぇ……」
「わかるー。今度四人で京都女子会計画しようか」
荒野の言葉を聞き、水木が忍び笑いを漏らす。
「社長が許してくれるかなぁ?」
「それ! 赤松さん、バレンタインどうだった?」
「え、えぇっ?」
急に成瀬に本題といわんばかりに質問され、香澄は少しのけぞる。
「デートしたんでしょ?」
「は、はい」
「どこ行ったの?」
サラリと黒髪をかき上げながら水木が微笑み、香澄は弱りながら答えた。
「と……都内の、ホテルです。この辺の……」
「スイート?」
「は、はい」
返事をすると、三人がキャアー! と歓声を上げた。
「写真とかないの?」
「ウウ……。あります……けど」
「「「見せてー!」」」
三人の声がハモり、香澄は半ば怯えながらスマホを取りだした。
「あの……噂とか広まらないように、お願いします」
「うんうん、そこは安心して。私らはいつもこのノリで軽そうに見えるかもだけど、この三人以外には本当に秘密とかしっかり守るから」
成瀬が力こぶを作って頷き、頼もしいのだかそうでないのだか分からない。
ひとまず先日のデートで収めたコース料理やスイートルームの写真を見せると、三人は顔を寄せ合って「ほぉぉ……」と感嘆の声を上げている。
「あの、自慢してるとか思わないでくださいね」
心配になって言うと、横に座っている水木が腕を組んできた。
「そんなの全然ないから安心してよ。私らから『見たい』って言ったんだから、見せてもらったのを『自慢してる』なんて訳わかんない事言わないよ」
「そういうの、飯山たちがやりそうだよね」
残ったビールを飲みながら成瀬が言い、後半は鼻で笑う。
彼女が口にした飯山という名前は、初対面の時に「気を付けて」と言われた人だ。
「赤松さん、飯山と鉢合わせた?」
荒木に尋ねられ、香澄は首を横に振る。
「基本、社長秘書室にいますし、社長に同行して外に……とか、あとは松井さんか誰かが側にいますし」
返事をすると、三人はもっともらしい顔で頷いた。
「その方がいいよ。下手に関わると大火傷するから」
香澄から腕を放した水木がスパークリングワインを飲み、溜め息をつく。
「そんなに問題があるんですか?」
香澄の問いに、三人は顔を見合わせた。
「赤松さんは入ったばっかりだもんねぇ。割とうちの社内では有名だよ。知らないのは関わりの薄い部署の人とか、そういう話題に興味のない人とか、年齢が上の男性社員とかかな」
「はぁ……」
成瀬に言われ、香澄は生返事をする。
「基本的にあいつらが動くのって社長が関わった時なんだけど、主張がそれっぽいんだよね」
「それっぽい……」
荒野の言葉に首を傾げると、水木が溜め息をついた。
「『社長が迷惑してるから』っていう大義名分を振りかざしてくるの。〝理由〟さえあれば、自分たちがどんな事をしても許されるって思ってるんじゃない? 実際、社長が『迷惑だ』って言った訳じゃないのに」
「あぁ……、そういうの、ありますよね」
同意すると三人は渋い顔をして頷く。
そのタイミングで料理が運ばれてきたので、取り皿にとってめいめい好きな物を食べつつ話を進める。
「んまぁ、社食でも言ったように、私たちもちょっとターゲットにされた時期があったから、赤松さんの事も心配だなぁって」
「ありがとうございます」
いい人たちだな、と感謝を述べると、成瀬が笑い出した。
「私たちの存在も、飯山たちから見れば〝赤松さんに自分の悪口を吹き込んでる嫌な人〟になるかもしれない。普通の感覚なら、出会ってすぐに人の悪口言ってくるようなのって、ロクなのじゃないから近寄らないのが吉だけど」
確かに、彼女の言う通りだ。
「それでも〝忠告〟はアリだと思ってる。だから、両方の状況を知った上で赤松さんに判断してほしい。もしかしたら飯山側の言い分に納得するかも分からないし」
「公平な意見をありがとうございます。半分くらい、流されて『そうなんだ』って聞いていたんですが、立ち止まってきちんと自分で考える余地も与えてくれて嬉しいです」
礼を言って微笑むと、荒野が嬉しそうに笑った。
「私たち三人は、何をするにも一緒みたいな感じになってるけど、偏った考え方にはなりたくないねって言ってるんだ。お互い言いたい事を言い合って、おかしい時はおかしいって言える親友になりたいって思ってる。で、話し合ってから三人以外の人に伝えようって決めてるんだ」
「素敵です」
「ありがと! 友達が間違えている時にこそ、止められるのが友達だって思ってる」
成瀬がピースし、個室にやってきたホールスタッフに水木と共に飲み物のおかわりを注文した。
改めて、香澄はこの三人の関係性を「いいな」と思っていた。
確かに佑に対してかなりフランク話し、このような明るいノリだと一部の人の反感を買うかもしれない。
だがおちゃらけているようで、中身はきちんと考えている。
女性の場合、人数が多くなればなるほど、誰かが意見を言って数人が賛成すると、残りは反対しづらくなる。
それでもこの三人は、きちんと意見を言い合って方向性を決めているのだろう。
時に意見が合わない時もあるだろうが、その時は無視したり悪口を言ったりせず、個の意見を尊重している気がする。
(私もきっと、麻衣とそういう関係になれている気がする)
札幌の親友を思い出し、香澄は微笑みながら梅酒サワーを飲む。
そして、この三人とも東京での友人として上手くやっていけたらいいな、と思うのだった。
会計は割り勘をする事になり、時間的にここで解散になるので佑に電話する事にした。
手洗いに行くと断って一旦個室を出ると、香澄は佑に電話を掛ける。
『もしもし』
意外とすぐに彼が出て、その速さに香澄は少し驚く。
「そろそろ帰ります」
『分かった。今、どこ?』
「東京駅の丸の内側……だと思う。皇居の方」
『車で二十分もかからないと思うから、目立つ所で待っていてほしい。でも冷えるから、ギリギリまでどこか中にいてくれ』
「うん」
『今はもう、店出る感じか?』
「うん、身支度してこれからお会計します」
『分かった、すぐ向かう』
そのあと電話は切れてしまい、香澄は「ん?」となった。
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