70 / 1,548
第二部・お見合い 編
再会
しおりを挟む
「おま…………、……香澄か?」
名前を呼ばれ、香澄は自分の直感が当たっていたのを確信した。
「……健二くん」
呆然と元彼の名前を呼んだ時、列が動いて健二が前を指差した。
慌てて前に進んだ香澄の肩に手を掛け、健二――原西健二がまじまじと顔を覗き込んでくる。
「香澄、雰囲気変わった?」
「え……。そ、そうかな?」
基本的に自分としては何も変わっていないつもりだ。
けれどChief Everyで働くようになって、外見を整えるのに多少気を遣ってはいる。
最初に佑が百貨店でコスメをドカッと買ったあと、佑の知り合いであるメーキャップアーティストがやって来て、香澄に様々な事を教えてくれた。
スキンケアの仕方から、美顔器でのケア、ベースメイクにしてもツヤ肌やナチュラル肌、マット肌など。
他にもビジネス用のきれいめナチュラルメイクから、パーティー用のやや派手目のメイク、デート用に、女子会用など、何回か御劔邸を訪れて講習してくれた。
なので、今はそこそここなれたメイクができていると思っている。
だから久しぶりに健二と会って彼が「雰囲気が変わった」と言うのなら、百パーセントメイクと佑が買ってくれた服のお陰だと思う。
「何か、垢抜けて綺麗になったように見える」
「あ、ありがとう」
「香澄、観光でここにいるんじゃないだろ?」
「う、うん。今は東京で働いてるんだ。健二くんは?」
「俺は大学出たあと、上京してずっと『AKAGI』で働いてる」
『AKAGI』というのは、スポーツメーカーだ。
日本では『AKAGI』のロゴは有名で、ブランド力がある。
もともと創業者の赤城社長の名前が由来だが、それを〝赤木〟とし、葉を茂らせ根を広げる大樹のロゴマークとなっている。
「『AKAGI』で働いてるんだ。凄いね。そう言えば、スポーツメーカーで働きたいって言ってたっけ」
大学を卒業する頃には健二と別れていたので、就職活動中の事はお互いあまり分かっていない状態だったと思う。
香澄は自分の事で精一杯だったし、健二も他の友人とつるんでいた。
(最後に健二くんと話したのは、大学三年の最初辺りだったっけ……)
三年生からゼミが始まったので、そこから二人の目指す方向が変わった。
香澄が健二と付き合っていたのは一、二年生の時で、二年生の後半にはもうほぼ関係が終わっていたので、三年生になって距離ができたのは丁度良かった。
昔の事をつらつらと思い出している間に列が動き、香澄は松井の分も含め三人分のコーヒーを買った。
「香澄、俺も買うからちょっと待って」
「あ、うん」
待っていると健二はすぐにコーヒーを買い、戻って来る。
「今度会えない? 今はお互い昼休みだろ? 久しぶりに会ったし、飯でも奢るよ」
「あー……、うん……」
健二といると心がチリチリとして落ち着かないのだが、それがどうしてなのか自分でもあまり理解していない。
良くない別れ方をしたのは自覚しているが、あれから七年近く経っているので、それをずっと引きずるのもおかしい。
「じゃ、連絡先交換しよ。俺は電話番号とか、前から変わってないんだけどな」
コーヒーショップの前でスマホを出し、お互いコネクターナウのIDなどを交換する。
「住まいはこの辺?」
「うん、割と近く」
「スケジュールのすり合わせとか、近くなったらするけど、じゃあ待ち合わせは大体品川近辺でいいな?」
「うん」
ひとまず健二とは一旦別れ、香澄は腕時計を確認して慌ててTMタワーに戻った。
「ただいま戻りました」
社長秘書室に入り、テーブルの上に紙袋を置くとコートを脱ぐ。
「松井さん、どうぞ」
「ありがとうございます」
彼のデスクにコーヒーを置くと、松井は懐から財布を取り出し小銭を探しだす。
そして手にブラックコーヒーを持ったまま、社長室に入った。
「失礼します」
「あぁ、ありがとう」
すでにデスクについていた佑は、香澄がコーヒーを手にしている姿を見て微笑んだ。
「寒くなかったか?」
「はい、大丈夫です」
彼のデスクにコーヒーを置き、一礼して戻りかけた香澄は「あ」と声を出す。
「ん?」
「その……、言っておいた方がいいと思ったんですが、さっき元彼と会いました」
「え?」
急に佑の表情が険しくなり、やや雰囲気に余裕がなくなる。
「元彼って、札幌の人なんじゃないのか?」
「卒業後に上京したみたいなんです。付き合っていたのは一、二年生なので、大学生後半はあまり彼の事を知らなくて……」
「……そうか」
佑は溜め息をつき、気持ちを落ち着かせるようにネクタイの結び目を確認する。
「それで、今度会う約束をしたんですが……。いい、でしょうか?」
「えっ?」
佑がまた声を上げる。
彼の反応を見て、香澄は慌ててつけ加えた。
「ち、違うんです。元彼の事は、もうほんっとうに何とも思っていません。ただ、向こうも七年近くぶりに会ったので、昔話とか、懐かしいねとか、そういう話がしたいんだと思います。いわば同窓会のノリに近い感じで……」
「……夜に会うのか?」
佑が気にしているだろう事を察したが、まだ何とも言えない。
「分かりません。ただ『会おう』と言われただけで、ランチなのか、飲みなのかすらも確認していません」
こう言うと、気にしてくれている佑に意地悪を言っている心地になる。
だが時間のない時にチラッと顔を合わせた程度なので、本当に何も決まっていないのは事実だ。
決まり悪くチョコレート色のデスクを見つめていると、佑が息をついた。
「……信じるよ」
その一言がとてもありがたく、また、いい意味で重かった。
「すみません。昼休み中の事だったので、立ち話する余裕がなかったんです。連絡先を交換して、あとで改めて会おうっていう感じになってしまって」
「うん、それは理解してる」
「本当に、他意はありません。向こうも私に未練があるような雰囲気はなかったですし、普通に食事をして帰ります」
「うん」
香澄が必死に説明しているからか、佑はとうとう苦笑いし始めた。
「香澄が思っているほど、俺は疑ってないから安心して。それに俺も百合恵さんの事があるし、会って食事をするぐらいなら大丈夫だ」
「……ありがとうございます」
頭を下げた香澄に「ただ」と声が掛かり、彼女はハッと顔を上げる。
「その場に俺が行くのはみっともないからしないけど、客に紛れて久住と佐野を配置するのは許してほしい。元彼を疑っている訳じゃないけど、万が一何かがあったら嫌だから」
「分かりました」
話しているうちに午後になり、香澄は「あ」と腕時計を見て声を上げ、「またあとで」と秘書室に戻った。
(あぁ、ドキドキした)
本当に今は健二の事は何とも思っていない。
だが佑にとって元彼である健二は、良くない存在であるに決まっている。
当人同士が今は恋愛感情を持っていなくても、現在付き合っている佑が二人が会うのを快く思わないのは当然だ。
本当は怒られるかと思ったが、佑は想像以上に大人だった。
けれど「彼は大人の男の人だろう」と思うからこそ、香澄も正直に健二の事を話した。
今は気負って緊張していた心を解放し、いずれ健二から連絡がきたらサラッと会って帰り、終わりにしようと思っている。
(私は何も期待してないし、向こうも今は何とも思ってないだろうし)
もう一度自分に言い聞かせ、「うん」と頷いてから香澄はパソコンを起動させた。
**
仕事のあとは、そのまま佑が贔屓にしているホテルに向かう予定なので、今日は少しおめかししてきた。
それを見越して松井は「十四日は社長の外出の同行は結構ですから」と言ってくれ、何もかも見透かされている感が強く恥ずかしい。
終業後に社長室を覗くと、微笑んだ佑と目が合った。
「一日、お疲れ様。これからは〝オフ〟にして楽しい週末を過ごそうか」
恋人の時間だと言われ、香澄は頬を熱くさせる。
「……はい」
頷いた香澄を見て、佑はパソコンをシャットダウンさせて静かに立ち上がった。
名前を呼ばれ、香澄は自分の直感が当たっていたのを確信した。
「……健二くん」
呆然と元彼の名前を呼んだ時、列が動いて健二が前を指差した。
慌てて前に進んだ香澄の肩に手を掛け、健二――原西健二がまじまじと顔を覗き込んでくる。
「香澄、雰囲気変わった?」
「え……。そ、そうかな?」
基本的に自分としては何も変わっていないつもりだ。
けれどChief Everyで働くようになって、外見を整えるのに多少気を遣ってはいる。
最初に佑が百貨店でコスメをドカッと買ったあと、佑の知り合いであるメーキャップアーティストがやって来て、香澄に様々な事を教えてくれた。
スキンケアの仕方から、美顔器でのケア、ベースメイクにしてもツヤ肌やナチュラル肌、マット肌など。
他にもビジネス用のきれいめナチュラルメイクから、パーティー用のやや派手目のメイク、デート用に、女子会用など、何回か御劔邸を訪れて講習してくれた。
なので、今はそこそここなれたメイクができていると思っている。
だから久しぶりに健二と会って彼が「雰囲気が変わった」と言うのなら、百パーセントメイクと佑が買ってくれた服のお陰だと思う。
「何か、垢抜けて綺麗になったように見える」
「あ、ありがとう」
「香澄、観光でここにいるんじゃないだろ?」
「う、うん。今は東京で働いてるんだ。健二くんは?」
「俺は大学出たあと、上京してずっと『AKAGI』で働いてる」
『AKAGI』というのは、スポーツメーカーだ。
日本では『AKAGI』のロゴは有名で、ブランド力がある。
もともと創業者の赤城社長の名前が由来だが、それを〝赤木〟とし、葉を茂らせ根を広げる大樹のロゴマークとなっている。
「『AKAGI』で働いてるんだ。凄いね。そう言えば、スポーツメーカーで働きたいって言ってたっけ」
大学を卒業する頃には健二と別れていたので、就職活動中の事はお互いあまり分かっていない状態だったと思う。
香澄は自分の事で精一杯だったし、健二も他の友人とつるんでいた。
(最後に健二くんと話したのは、大学三年の最初辺りだったっけ……)
三年生からゼミが始まったので、そこから二人の目指す方向が変わった。
香澄が健二と付き合っていたのは一、二年生の時で、二年生の後半にはもうほぼ関係が終わっていたので、三年生になって距離ができたのは丁度良かった。
昔の事をつらつらと思い出している間に列が動き、香澄は松井の分も含め三人分のコーヒーを買った。
「香澄、俺も買うからちょっと待って」
「あ、うん」
待っていると健二はすぐにコーヒーを買い、戻って来る。
「今度会えない? 今はお互い昼休みだろ? 久しぶりに会ったし、飯でも奢るよ」
「あー……、うん……」
健二といると心がチリチリとして落ち着かないのだが、それがどうしてなのか自分でもあまり理解していない。
良くない別れ方をしたのは自覚しているが、あれから七年近く経っているので、それをずっと引きずるのもおかしい。
「じゃ、連絡先交換しよ。俺は電話番号とか、前から変わってないんだけどな」
コーヒーショップの前でスマホを出し、お互いコネクターナウのIDなどを交換する。
「住まいはこの辺?」
「うん、割と近く」
「スケジュールのすり合わせとか、近くなったらするけど、じゃあ待ち合わせは大体品川近辺でいいな?」
「うん」
ひとまず健二とは一旦別れ、香澄は腕時計を確認して慌ててTMタワーに戻った。
「ただいま戻りました」
社長秘書室に入り、テーブルの上に紙袋を置くとコートを脱ぐ。
「松井さん、どうぞ」
「ありがとうございます」
彼のデスクにコーヒーを置くと、松井は懐から財布を取り出し小銭を探しだす。
そして手にブラックコーヒーを持ったまま、社長室に入った。
「失礼します」
「あぁ、ありがとう」
すでにデスクについていた佑は、香澄がコーヒーを手にしている姿を見て微笑んだ。
「寒くなかったか?」
「はい、大丈夫です」
彼のデスクにコーヒーを置き、一礼して戻りかけた香澄は「あ」と声を出す。
「ん?」
「その……、言っておいた方がいいと思ったんですが、さっき元彼と会いました」
「え?」
急に佑の表情が険しくなり、やや雰囲気に余裕がなくなる。
「元彼って、札幌の人なんじゃないのか?」
「卒業後に上京したみたいなんです。付き合っていたのは一、二年生なので、大学生後半はあまり彼の事を知らなくて……」
「……そうか」
佑は溜め息をつき、気持ちを落ち着かせるようにネクタイの結び目を確認する。
「それで、今度会う約束をしたんですが……。いい、でしょうか?」
「えっ?」
佑がまた声を上げる。
彼の反応を見て、香澄は慌ててつけ加えた。
「ち、違うんです。元彼の事は、もうほんっとうに何とも思っていません。ただ、向こうも七年近くぶりに会ったので、昔話とか、懐かしいねとか、そういう話がしたいんだと思います。いわば同窓会のノリに近い感じで……」
「……夜に会うのか?」
佑が気にしているだろう事を察したが、まだ何とも言えない。
「分かりません。ただ『会おう』と言われただけで、ランチなのか、飲みなのかすらも確認していません」
こう言うと、気にしてくれている佑に意地悪を言っている心地になる。
だが時間のない時にチラッと顔を合わせた程度なので、本当に何も決まっていないのは事実だ。
決まり悪くチョコレート色のデスクを見つめていると、佑が息をついた。
「……信じるよ」
その一言がとてもありがたく、また、いい意味で重かった。
「すみません。昼休み中の事だったので、立ち話する余裕がなかったんです。連絡先を交換して、あとで改めて会おうっていう感じになってしまって」
「うん、それは理解してる」
「本当に、他意はありません。向こうも私に未練があるような雰囲気はなかったですし、普通に食事をして帰ります」
「うん」
香澄が必死に説明しているからか、佑はとうとう苦笑いし始めた。
「香澄が思っているほど、俺は疑ってないから安心して。それに俺も百合恵さんの事があるし、会って食事をするぐらいなら大丈夫だ」
「……ありがとうございます」
頭を下げた香澄に「ただ」と声が掛かり、彼女はハッと顔を上げる。
「その場に俺が行くのはみっともないからしないけど、客に紛れて久住と佐野を配置するのは許してほしい。元彼を疑っている訳じゃないけど、万が一何かがあったら嫌だから」
「分かりました」
話しているうちに午後になり、香澄は「あ」と腕時計を見て声を上げ、「またあとで」と秘書室に戻った。
(あぁ、ドキドキした)
本当に今は健二の事は何とも思っていない。
だが佑にとって元彼である健二は、良くない存在であるに決まっている。
当人同士が今は恋愛感情を持っていなくても、現在付き合っている佑が二人が会うのを快く思わないのは当然だ。
本当は怒られるかと思ったが、佑は想像以上に大人だった。
けれど「彼は大人の男の人だろう」と思うからこそ、香澄も正直に健二の事を話した。
今は気負って緊張していた心を解放し、いずれ健二から連絡がきたらサラッと会って帰り、終わりにしようと思っている。
(私は何も期待してないし、向こうも今は何とも思ってないだろうし)
もう一度自分に言い聞かせ、「うん」と頷いてから香澄はパソコンを起動させた。
**
仕事のあとは、そのまま佑が贔屓にしているホテルに向かう予定なので、今日は少しおめかししてきた。
それを見越して松井は「十四日は社長の外出の同行は結構ですから」と言ってくれ、何もかも見透かされている感が強く恥ずかしい。
終業後に社長室を覗くと、微笑んだ佑と目が合った。
「一日、お疲れ様。これからは〝オフ〟にして楽しい週末を過ごそうか」
恋人の時間だと言われ、香澄は頬を熱くさせる。
「……はい」
頷いた香澄を見て、佑はパソコンをシャットダウンさせて静かに立ち上がった。
42
お気に入りに追加
2,541
あなたにおすすめの小説
イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?
すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。
翔馬「俺、チャーハン。」
宏斗「俺もー。」
航平「俺、から揚げつけてー。」
優弥「俺はスープ付き。」
みんなガタイがよく、男前。
ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」
慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。
終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。
ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」
保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。
私は子供と一緒に・・・暮らしてる。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
翔馬「おいおい嘘だろ?」
宏斗「子供・・・いたんだ・・。」
航平「いくつん時の子だよ・・・・。」
優弥「マジか・・・。」
消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。
太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。
「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」
「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」
※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。
※感想やコメントは受け付けることができません。
メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。
楽しんでいただけたら嬉しく思います。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
『逃れられない淫らな三角関係』番外編 ヘルプラインを活用せよ!
臣桜
恋愛
『逃れられない淫らな三角関係』の番外編です。
やりとりのある特定の読者さまに向けた番外編(小冊子)です。
他にも色々あるのですが、差し障りのなさそうなものなので公開します。
(他の番外編は、リアルブランド名とかを出してしまっている配慮していないものなので、ここに載せるかは検討中)
イケメン社長と私が結婚!?初めての『気持ちイイ』を体に教え込まれる!?
すずなり。
恋愛
ある日、彼氏が自分の住んでるアパートを引き払い、勝手に『同棲』を求めてきた。
「お前が働いてるんだから俺は家にいる。」
家事をするわけでもなく、食費をくれるわけでもなく・・・デートもしない。
「私は母親じゃない・・・!」
そう言って家を飛び出した。
夜遅く、何も持たず、靴も履かず・・・一人で泣きながら歩いてるとこを保護してくれた一人の人。
「何があった?送ってく。」
それはいつも仕事場のカフェに来てくれる常連さんだった。
「俺と・・・結婚してほしい。」
「!?」
突然の結婚の申し込み。彼のことは何も知らなかったけど・・・惹かれるのに時間はかからない。
かっこよくて・・優しくて・・・紳士な彼は私を心から愛してくれる。
そんな彼に、私は想いを返したい。
「俺に・・・全てを見せて。」
苦手意識の強かった『営み』。
彼の手によって私の感じ方が変わっていく・・・。
「いあぁぁぁっ・・!!」
「感じやすいんだな・・・。」
※お話は全て想像の世界のものです。現実世界とはなんら関係ありません。
※お話の中に出てくる病気、治療法などは想像のものとしてご覧ください。
※誤字脱字、表現不足は重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけると嬉しいです。
※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・すみません。
それではお楽しみください。すずなり。
大嫌いな歯科医は変態ドS眼鏡!
霧内杳/眼鏡のさきっぽ
恋愛
……歯が痛い。
でも、歯医者は嫌いで痛み止めを飲んで我慢してた。
けれど虫歯は歯医者に行かなきゃ治らない。
同僚の勧めで痛みの少ない治療をすると評判の歯科医に行ったけれど……。
そこにいたのは変態ドS眼鏡の歯科医だった!?
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
冷淡だった義兄に溺愛されて結婚するまでのお話
水瀬 立乃
恋愛
陽和(ひより)が16歳の時、シングルマザーの母親が玉の輿結婚をした。
相手の男性には陽和よりも6歳年上の兄・慶一(けいいち)と、3歳年下の妹・礼奈(れいな)がいた。
義理の兄妹との関係は良好だったが、事故で母親が他界すると2人に冷たく当たられるようになってしまう。
陽和は秘かに恋心を抱いていた慶一と関係を持つことになるが、彼は陽和に愛情がない様子で、彼女は叶わない初恋だと諦めていた。
しかしある日を境に素っ気なかった慶一の態度に変化が現れ始める。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる