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過去5-6
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初めて訪れた美作の屋敷は、土地面積が広く昔ながらの日本邸宅という感じだった。大門をくぐって中へ入ると、どっしりとした屋敷の前に上品に剪定された庭木があり、屋敷の縁側から臨めるように美しい庭園が続いていた。
「まず……、葵さんの所に案内して頂いても宜しいでしょうか?」
手土産を改めて渡して申し出ると、「そうですね」と昭は先を歩き出す。
屋敷のぐるりを囲む庭を通り、鹿威しの音が遠くから聞こえる中、二人は飛び石を踏んで歩いてゆく。
「あそこが離れです。茶室としても使っていたのですが、今は……」
葵が示した先には、竹垣や庭木に守られるようにしてこぢんまりとした茶室があった。
「今は葵の寝床になっていますから、お作法などはどうぞお気にせず」
先に躙口から昭が入り、時人もそれに倣う。
「あ……っ」
茶室に布団が敷かれ、葵が眠っていた。
「この寒い季節にそのまま寝かせておくのも忍びなくて、お布団を運び込んだんです。葵の体は硬直してて上手く運べへんので、こんな寂しい所に独りにするのは本意やないんですが……」
「葵さん」
白い頬には微かに赤みがあり、耳を澄ませば静かで深い寝息も聞こえる。けれど、昭がめくった布団の下の手に触れると、本当に死後硬直のように指を動かす事ができなかった。
「葵さん」
正座をしたまま時人は彼女の枕元で何度も葵の名を呼び、優しく葵の頭を撫でる。
けれど、どれだけ時人が名前を呼んでも、柔らかな髪を撫でても、葵は伏せた睫毛を震わせる事すらなかった。
気が付けば頬に涙を伝わせている時人を見て、昭は「どうぞゆっくり過ごしはってください。何かありましたら、家にいますさかい」と言って、静かに茶室を後にする。
「葵さん、……葵さん、葵さん!」
声を荒げて悲痛に葵の名を叫んでも、彼女はもう目を開かない。後藤に刺されて死にかけたあの夏のように、「泣かんといてください」と優しく言ってくれる事もない。
外でビュウッと強く冷たい風が吹き、時人の心の中まで冬風が吹き荒ぶようだった。
「冷静になれ」と自分に言い聞かせ、時人はスマホを取り出すと陣内に連絡を取る。数回コール音が鳴っただけで、宇佐美家の忠実な僕は時人の呼び出しに応じる。
「はい、時人さま。陣内でございます」
「陣内、葵さんが眠ってしまった。体が死人のようで、幾ら呼び掛けても目を覚ましてくれない」
動揺しきった時人の声に、陣内は少し考えるように沈黙してから、落ち着いた声で返事をした。
「葵様は、自己防衛のために仮死状態で眠られているのだと思います。私達一族の間にも、深い傷を負ったりした場合回復するまでそうする者がおります」
「目覚めさせるにはどうすればいい?」
「それは……。葵様がご自身で目覚めようという意志がなければ、なかなか難しいのかもしれません。最大の自己防衛の姿ですから」
「そう……か」
陣内なら何か知っているかもと期待をしていた時人は、些か落胆して目の前の葵を見つめる。それから眠っている環境に特に制限はない事を確認してから通話を切った。
陣内の声がなくなり、時人はまた一人になる。
葵の従者としての先輩から詳細を聞いても、彼女が今すぐどうこうなる訳ではない。
何か声を掛けようとして言葉を彷徨わせ、手を伸ばして泳がせ――。どうしようもない不安の中に独り置いていかれた時人は、迷子の子供のような顔をしていた。
目の前に寝ている葵が――、とても遠い。
あれだけ彼女を幸せにすると強く自分に誓ったのに、自分は今何をしている? たった一人で何もできず、ただこうして呆けて。
――時人さん。
眩い日差しの中で葵が笑っていたのは、いつの日の事だろうか。
あの笑顔を守る事ができなかった。
「葵さん……、俺はあなたを幸せにしてあげられないんでしょうか? 俺は……っ、あなたがいないと……っ、……あ……、ぁっ」
葵の顔の上に雨のように時人の涙が滴っても、彼女は目覚めない。
雪を溶かすほどの熱い涙は、永久氷壁の底にいるような深い眠りの底にいる葵に、届く事はなかったの。時人は声を上げて泣いた。三度目の喪失で気が狂いそうになり、初めて葵に感情を叩き付けた。
「一緒に……っ、桜を見ようって言ったじゃないですか! 後二か月もすれば桜が咲きます! あなたの大好きな花が! あなたが愛するこの古都が彩られる季節を、一緒に歩きましょうと言ったじゃないですか!」
涙はとめどなく流れ、激しく泣いた時人は呼吸がままならず咳き込んだ。
「あなたがいなければっ、生きている意味なんてないのに!」
ブルブルと震える手は狂おしく葵の髪を撫で、今まで何度も愛した美しい顔を辿ってゆく。長い睫毛、スッと通った鼻梁、白い頬に形のいい唇。そのかたちを確認するように指先が動いてから、時人は葵に口付けた。
時人の涙で顔を濡らした葵は、静かにその口付けを受け入れる。だが恥じらう事はもうなく、冬の静寂が返ってくるのみ。
眠り姫は、王子のキスで目覚めなかった。
「必ず……、必ずあなたと桜を見る日を諦めませんから……!」
畳の上で拳を握り、指先がザリッと音を立てる。
「いつか……、絶対……っ」
そして、王子はキス以外の方法を探し始める。
外は強い風が吹いて、この小さな茶室も揺らしているような気がした。ビュウという音がする度に、心の中が冷たくがらんどうなものに支配されてゆく気がした。
庭木の蕾はまだ小さく硬く、時人は今の葵も蕾と同じなのだと思い込むようにする。
冬にはすべての葉が落ちて花の影もない代わりに、じっと厳しい季節を堪えれば花が咲き誇る春がくるのだと。
「俺は必ずあなたと桜を見ますから……っ、あなたと約束をした、幸せの桜をっ」
涙で震えた時人の声は小さな茶室に響き、そして虚しく沈黙が蘇る。
夏に葵を失いかけ、秋の間は生きながら死んでいる葵と共に過ごし――、冬に葵をまた失いかけた。
そしてこの冬――、彼女はいつ覚めるか分からない眠りについてしまった。
春こそは――。
いつかの春こそは、幸せに笑い合いたい。
ギュッと瞑った目蓋の裏で、桜の花びらが舞う春の京都で葵が笑うのを――、時人は信じるしかできなかった。
それから時人は美作の家に挨拶程度に上がり、昭と話す。葵の母は来賓室でしゃんと背筋を伸ばし、時人を見て悲しそうに微笑んだ。
「時人さん。葵を想ってくれはるのは、ほんまに感謝してます。ですが、いつ目覚めるか分からへん葵を待たんでええですからね。時人さんが葵に心から尽くしてくれはって、添い遂げようと思ってくれはったのは、私も夫も十分に理解してます。ほんまに感謝してます。ですが、これからの宇佐美の家を継ぐ未来ある時人さんが、いつまでもここで立ち止まってたらあきまへんのです。どうぞ、葵の事は忘れたってください」
時人と葵の未来に影が差してから、美作の両親は二人で連日話し合い、考え込んだ。その末の結果が、この言葉だった。
「京都へ来はった時は、いつでも歓迎します。美作の家にとって、時人さんも宇佐美さんのご家族も、恩人ですさかい。企業としてもこれからもええお付き合いをさせてもらいますし、決してこれで終わりやないんです」
静かに、柔らかに、昭は「これで終わりだ」と告げた。
葵の実の親である彼らは、十分に苦しんでこの決断を下したはずだ。それに今さら時人が口を挟めるはずもない。
「俺は……、生涯、葵さんしか好きになりません」
美作家を去り際に、時人は玄関で寂しげに笑う。そしてそれに昭も拒絶する事もなく、京都人らしく「おおきに」と丁寧に頭を下げるのだった。
帰り道は美作家の運転手がホテルまで送ると申し出たが、時人は辞退してゆっくり歩く事にした。
冬だとしても、京都という街は趣があって見ごたえがある。彼女が愛した街を、その空気を吸い込みながら感じたいと思った。
それから、長い年月が経つ。
時人は目覚めない葵に向かって手紙を書き始め、一日の報告をする。まるで新婚生活を送りながら単身赴任をしている夫のようだった。
時人の妄想の中で自分と葵は幸せに暮らし、上に男の子、下に女の子ができた事になっている。
何も知らない人間から見れば、妄想を延々と毎日綴っているのは狂気の沙汰かもしれない。だから時人は誰にも何も言わず、ひっそりと手紙を書いてはどこにも送らず、自分の部屋にストレージブックを増やしていった。
京都からは季節の折に丁寧な手紙やハガキがあり、だがその中に葵が目覚めたという報告は書かれる事はなかった。
小さかった一華と沙夜は成長し、思春期を経て大人になり、恋をして結婚をする。二人がちゃんと出産を終えた後に、美来は京都の実家へ帰って家を手伝う事にした。夫の智治は定年まで東京に留まり、その後は自分も京都へ向かった。
そして一華の所に諒が生まれ、沙夜の所に美弥が生まれた。
受け継がれる美作家の血筋を見守りながら、時人はずっと独身を通していた。
永い眠りに就いてしまった愛する女性が目覚める、たった一つの奇跡を待ちながら。
「まず……、葵さんの所に案内して頂いても宜しいでしょうか?」
手土産を改めて渡して申し出ると、「そうですね」と昭は先を歩き出す。
屋敷のぐるりを囲む庭を通り、鹿威しの音が遠くから聞こえる中、二人は飛び石を踏んで歩いてゆく。
「あそこが離れです。茶室としても使っていたのですが、今は……」
葵が示した先には、竹垣や庭木に守られるようにしてこぢんまりとした茶室があった。
「今は葵の寝床になっていますから、お作法などはどうぞお気にせず」
先に躙口から昭が入り、時人もそれに倣う。
「あ……っ」
茶室に布団が敷かれ、葵が眠っていた。
「この寒い季節にそのまま寝かせておくのも忍びなくて、お布団を運び込んだんです。葵の体は硬直してて上手く運べへんので、こんな寂しい所に独りにするのは本意やないんですが……」
「葵さん」
白い頬には微かに赤みがあり、耳を澄ませば静かで深い寝息も聞こえる。けれど、昭がめくった布団の下の手に触れると、本当に死後硬直のように指を動かす事ができなかった。
「葵さん」
正座をしたまま時人は彼女の枕元で何度も葵の名を呼び、優しく葵の頭を撫でる。
けれど、どれだけ時人が名前を呼んでも、柔らかな髪を撫でても、葵は伏せた睫毛を震わせる事すらなかった。
気が付けば頬に涙を伝わせている時人を見て、昭は「どうぞゆっくり過ごしはってください。何かありましたら、家にいますさかい」と言って、静かに茶室を後にする。
「葵さん、……葵さん、葵さん!」
声を荒げて悲痛に葵の名を叫んでも、彼女はもう目を開かない。後藤に刺されて死にかけたあの夏のように、「泣かんといてください」と優しく言ってくれる事もない。
外でビュウッと強く冷たい風が吹き、時人の心の中まで冬風が吹き荒ぶようだった。
「冷静になれ」と自分に言い聞かせ、時人はスマホを取り出すと陣内に連絡を取る。数回コール音が鳴っただけで、宇佐美家の忠実な僕は時人の呼び出しに応じる。
「はい、時人さま。陣内でございます」
「陣内、葵さんが眠ってしまった。体が死人のようで、幾ら呼び掛けても目を覚ましてくれない」
動揺しきった時人の声に、陣内は少し考えるように沈黙してから、落ち着いた声で返事をした。
「葵様は、自己防衛のために仮死状態で眠られているのだと思います。私達一族の間にも、深い傷を負ったりした場合回復するまでそうする者がおります」
「目覚めさせるにはどうすればいい?」
「それは……。葵様がご自身で目覚めようという意志がなければ、なかなか難しいのかもしれません。最大の自己防衛の姿ですから」
「そう……か」
陣内なら何か知っているかもと期待をしていた時人は、些か落胆して目の前の葵を見つめる。それから眠っている環境に特に制限はない事を確認してから通話を切った。
陣内の声がなくなり、時人はまた一人になる。
葵の従者としての先輩から詳細を聞いても、彼女が今すぐどうこうなる訳ではない。
何か声を掛けようとして言葉を彷徨わせ、手を伸ばして泳がせ――。どうしようもない不安の中に独り置いていかれた時人は、迷子の子供のような顔をしていた。
目の前に寝ている葵が――、とても遠い。
あれだけ彼女を幸せにすると強く自分に誓ったのに、自分は今何をしている? たった一人で何もできず、ただこうして呆けて。
――時人さん。
眩い日差しの中で葵が笑っていたのは、いつの日の事だろうか。
あの笑顔を守る事ができなかった。
「葵さん……、俺はあなたを幸せにしてあげられないんでしょうか? 俺は……っ、あなたがいないと……っ、……あ……、ぁっ」
葵の顔の上に雨のように時人の涙が滴っても、彼女は目覚めない。
雪を溶かすほどの熱い涙は、永久氷壁の底にいるような深い眠りの底にいる葵に、届く事はなかったの。時人は声を上げて泣いた。三度目の喪失で気が狂いそうになり、初めて葵に感情を叩き付けた。
「一緒に……っ、桜を見ようって言ったじゃないですか! 後二か月もすれば桜が咲きます! あなたの大好きな花が! あなたが愛するこの古都が彩られる季節を、一緒に歩きましょうと言ったじゃないですか!」
涙はとめどなく流れ、激しく泣いた時人は呼吸がままならず咳き込んだ。
「あなたがいなければっ、生きている意味なんてないのに!」
ブルブルと震える手は狂おしく葵の髪を撫で、今まで何度も愛した美しい顔を辿ってゆく。長い睫毛、スッと通った鼻梁、白い頬に形のいい唇。そのかたちを確認するように指先が動いてから、時人は葵に口付けた。
時人の涙で顔を濡らした葵は、静かにその口付けを受け入れる。だが恥じらう事はもうなく、冬の静寂が返ってくるのみ。
眠り姫は、王子のキスで目覚めなかった。
「必ず……、必ずあなたと桜を見る日を諦めませんから……!」
畳の上で拳を握り、指先がザリッと音を立てる。
「いつか……、絶対……っ」
そして、王子はキス以外の方法を探し始める。
外は強い風が吹いて、この小さな茶室も揺らしているような気がした。ビュウという音がする度に、心の中が冷たくがらんどうなものに支配されてゆく気がした。
庭木の蕾はまだ小さく硬く、時人は今の葵も蕾と同じなのだと思い込むようにする。
冬にはすべての葉が落ちて花の影もない代わりに、じっと厳しい季節を堪えれば花が咲き誇る春がくるのだと。
「俺は必ずあなたと桜を見ますから……っ、あなたと約束をした、幸せの桜をっ」
涙で震えた時人の声は小さな茶室に響き、そして虚しく沈黙が蘇る。
夏に葵を失いかけ、秋の間は生きながら死んでいる葵と共に過ごし――、冬に葵をまた失いかけた。
そしてこの冬――、彼女はいつ覚めるか分からない眠りについてしまった。
春こそは――。
いつかの春こそは、幸せに笑い合いたい。
ギュッと瞑った目蓋の裏で、桜の花びらが舞う春の京都で葵が笑うのを――、時人は信じるしかできなかった。
それから時人は美作の家に挨拶程度に上がり、昭と話す。葵の母は来賓室でしゃんと背筋を伸ばし、時人を見て悲しそうに微笑んだ。
「時人さん。葵を想ってくれはるのは、ほんまに感謝してます。ですが、いつ目覚めるか分からへん葵を待たんでええですからね。時人さんが葵に心から尽くしてくれはって、添い遂げようと思ってくれはったのは、私も夫も十分に理解してます。ほんまに感謝してます。ですが、これからの宇佐美の家を継ぐ未来ある時人さんが、いつまでもここで立ち止まってたらあきまへんのです。どうぞ、葵の事は忘れたってください」
時人と葵の未来に影が差してから、美作の両親は二人で連日話し合い、考え込んだ。その末の結果が、この言葉だった。
「京都へ来はった時は、いつでも歓迎します。美作の家にとって、時人さんも宇佐美さんのご家族も、恩人ですさかい。企業としてもこれからもええお付き合いをさせてもらいますし、決してこれで終わりやないんです」
静かに、柔らかに、昭は「これで終わりだ」と告げた。
葵の実の親である彼らは、十分に苦しんでこの決断を下したはずだ。それに今さら時人が口を挟めるはずもない。
「俺は……、生涯、葵さんしか好きになりません」
美作家を去り際に、時人は玄関で寂しげに笑う。そしてそれに昭も拒絶する事もなく、京都人らしく「おおきに」と丁寧に頭を下げるのだった。
帰り道は美作家の運転手がホテルまで送ると申し出たが、時人は辞退してゆっくり歩く事にした。
冬だとしても、京都という街は趣があって見ごたえがある。彼女が愛した街を、その空気を吸い込みながら感じたいと思った。
それから、長い年月が経つ。
時人は目覚めない葵に向かって手紙を書き始め、一日の報告をする。まるで新婚生活を送りながら単身赴任をしている夫のようだった。
時人の妄想の中で自分と葵は幸せに暮らし、上に男の子、下に女の子ができた事になっている。
何も知らない人間から見れば、妄想を延々と毎日綴っているのは狂気の沙汰かもしれない。だから時人は誰にも何も言わず、ひっそりと手紙を書いてはどこにも送らず、自分の部屋にストレージブックを増やしていった。
京都からは季節の折に丁寧な手紙やハガキがあり、だがその中に葵が目覚めたという報告は書かれる事はなかった。
小さかった一華と沙夜は成長し、思春期を経て大人になり、恋をして結婚をする。二人がちゃんと出産を終えた後に、美来は京都の実家へ帰って家を手伝う事にした。夫の智治は定年まで東京に留まり、その後は自分も京都へ向かった。
そして一華の所に諒が生まれ、沙夜の所に美弥が生まれた。
受け継がれる美作家の血筋を見守りながら、時人はずっと独身を通していた。
永い眠りに就いてしまった愛する女性が目覚める、たった一つの奇跡を待ちながら。
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