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美作夫婦がリビングに現れたのは、それから一時間は経とうとした頃だった。
この短時間ですっかり疲れた様子の両親を見て葵は申し訳なくなり、時人もまともに目を合わせられない。
「今、お茶を用意させますね」
香織がその場にいた家政婦に目配せをし、美作夫婦にソファを勧める。
「あの……、本当にすみませんでした」
説明ばかりで、肝心な事――謝罪をしていなかったと時人が立ち上がって頭を下げる。だが仁が手で彼を制し「座ってください」と弱々しく微笑む。
「ほんまは、現実離れした事で何がなんだか分かってへんのが現状です。宇佐美さんも一緒で、わてらをからかってはるんやないかとも思ったり。……けど、そうやないんやな? 葵」
仁の言葉に葵は頷き、ただ一言「堪忍」と謝る。
「宇佐美さん、ほんまにお恥ずかしいお願いですが、どうか葵がおてんとさんの下を歩けるようになるまで、保護したってください」
「承知の上です。こちらとしましても、時人が起こした事ですし、大事な義娘になるお嬢さんですから」
時臣が微笑むと、涙ぐんだ昭が頭を下げる。
「ほんまにお世話さんになりっぱなしやのに、葵の事まだそないに思ってくれはるなんて……、ほんまにおおきに……っ」
胸の内に溜まっていたものが込み上げたのか、とうとう昭は両手で顔を覆って静かに泣き出してしまった。それを見て葵は、ギュッと胸が締め付けられる気持ちになり腰を上げかける。だが葵を制し、香織が昭の側に膝をつく。
「大丈夫です、美作さん。私は女の子ができなかった分、葵さんが本当に可愛いんです。大事な娘さん、大切に預からせて頂きますから。様子が気になりましたらいつでも訊いてくださって構いませんし、いつでも遊びにいらしてください」
「ほんまにおおきに……」
美作の両親は何度も頭を下げ、葵も時臣と香織に改めて感謝する。
「美作さん。それに葵さんのお陰でうちの時人は、人……ではありませんが、人らしく笑ったり幸せそうな顔をするようになったんです。何をしても無感動だった時人は、本当に葵さんの存在によって変わってくれたんです。だから私たち、本当に感謝しているんですよ?」
香織はそう付け加え、仁と昭は涙ぐみながら首を振る。
美来の話で、葵が付き合っていた後藤はとんでもない男だと判明した。その次に付き合った男が時人のような全てに恵まれた優しい人で、二人とも本当に嬉しかったのだ。その裏に、時人が宇佐美家の息子だからという打算があったのも否めない。
宇佐美家が吸血鬼の血筋だという事実があったとしても、宇佐美家は今まで本当に葵に良くしてくれた。葵が人でなくなってしまった後も、手厚く保護してくれている宇佐美家に、恨み言を言うつもりはなかった。
「そうだ、今日はもし良ければうちに泊まっていかれませんか? ホテルの予約とかもされていると思いますが……」
香織が名案というように顔を輝かせると、美作の夫婦は顔を見合わせてから「申し訳ないです」と遠慮をする。
「じゃあ、お食事だけご一緒してください。葵さんもご両親と一緒にいられると嬉しいでしょうし」
「ほな……、お食事だけ、ご厄介になります」
仁が頭を下げ、香織は夫を見てにっこりと笑う。円満な人付き合いが得意な香織に、時人と葵も感謝するのだった。
食事の後、仁と昭は宇佐美家を後にした。何度も宇佐美家の人間に頭を下げて帰ってゆく両親を見送り、葵はしばし玄関に立っていた。
「葵さん、大丈夫ですか?」
外灯を目に眩しそうに瞬きしている葵を見て、時人はそっと背中に手をやる。
「ほんまに私……、吸血鬼になってもうたんですね。ながく……永く生きるんでしょうか」
葵はそっと体を時人に預け、主人の心地いい香りを鼻孔一杯に吸い込んだ。
「ずっと二人で生きていきましょう。周りから若さを疑われるような年齢になれば、宇佐美の人間のように海外に行ってもいい。アジア人は若く見られるみたいですから」
「そうですね。……時人さん、ずっと一緒です」
柔らかなカシミアのセーターの奥、時人の心臓がトクトクと脈打っているのが分かる。
彼は生きている吸血鬼の主人で、自分はその従者。
大好きな人が生きていれば自分も生かされるのだと、従属的な喜びが葵を支配する。
「そうですね。いつまでも……」
互いに依存しあい、絡み合うほどの愛情を確認し、二人は玄関で抱き合っていた。
それから二年が経ち、出会った次の春に一緒に京都の桜を見ようという約束は叶えられなかった。
葵が昼間の外を歩き回れるようになるまで、二年という時間が必要になったのだ。
二〇一五年の秋頃から葵は時人と一緒に夕方の散歩に出るようになった。冬になって太陽が低くなった頃には、早朝と夕方に散歩をするようになった。宇佐美の屋敷の中でも普通に昼間にカーテンを開け、夜間には照明をつけた生活が送る事ができるようになる。そのごく普通の事を、葵は何より喜んだ。
「来年の春こそ、一緒に京都へ行って桜を見ましょうね」
血液パックを口にするのもごくたまにになり、代わりに葵は以前より肉食が好きになっていた。外出時はやけに日焼け防止が徹底しているなという印象で留まるし、ごく普通の人間に近付けている。
「そうですね。この調子なら来年の春なら可能な気がします」
「可能な気がします、やないんです。行くんです」
意気込みをみせた葵に時人は笑い、二人は数日後に訪れるクリスマスの飾りつけをしていた。
「クリスマス、久し振りにお姉ちゃんやいっちゃん、さっちゃんに会えるの楽しみです」
「そうですね。俺も美来さん達にはずっと会っていなかったので、会えるのが楽しみです。あの二人も大きくなってるかな」
一緒に住んでいるというのにお互いまだ敬語が抜けきれず、二人は初々しさを残しながらも親密さを漂わせている。
「そうだ。母さんが葵さんにクリスマス用にワンピースか何かをプレゼントしたいと言っていましたよ」
「えぇ? 悪いです」
嬉しそうにしつつも、葵は宇佐美の家に置いてもらっている上これ以上の我が儘は言えないと首を振る。
「母さんも娘ができて嬉しいんですよ。俺では飾りがいがないですから」
背の高い時人が一番上の星を飾り付けようとすると、葵がそれを見ているのに気付く。
「葵さん、つけてみますか?」
そう言って葵の手に大きなベツレヘムの星を渡し、「そやけど私、背ぇが」と言いかける葵を抱き上げた。
「きゃっ」
「ほら、願いを込めて飾り付けてください」
「そ、そういうもんなんですか? この星って」
時人の腕に抱かれて不安定ながらも、葵は懸命に腕を伸ばしてツリーの頂点に星をつけようとする。
「時人さんと一緒に、京都の桜が見れますように! っと」
そう言って葵は星をつけ、パンパンと柏手を打って拝み始める。
「っはは、葵さんそれ神社です」
「あらっ! いやや」
床の上に下ろされて葵は明るく笑い、しばらく二人でできあがったツリーを微調整したり、葵がスマホで写真を撮ったりする。その後ティータイムをとる事にした。
「もうすっかり元気になりましたね」
「そうですね。ほんまに時人さんとこのお家の皆さんのお陰です。吸血鬼ってにんにくや銀があかんて映画で見ましたが、にんにくもちょっと匂いがきついなって思う程度ですし、銀も脅威には感じません」
「俺も一回だけ銀の十字架というものをこっそり入手して、それで皮膚を傷付けてみた事があったんです」
「えぇ?」
まさか時人が自傷行為のような事をすると思わず、葵は目を瞠る。
「確かに銀の十字架で傷を付けると、普通のもので傷付けるよりは痛いかな? と感じました。傷の再生もやや遅かったような気がします。でも、治らないもの……とかじゃないんですよね」
そう言って時人は傷を付けたらしい左手の甲をそっとなぞるが、そこを見ても傷跡らしきものはない。
「けど、確かに心臓を杭で打たれたら、死んでまいそうですねぇ」
「今の世の中、人をそうやって殺そうとする人もいないと思いますよ」
時人が笑ってコーヒーを飲み、葵も「ええ香り」とコーヒーの香りを嗅いでから一口飲む。
「あの子たちが喜ぶようなお土産とか買って行きましょうね。あの年の女の子って、どんな玩具が好きなんでしょうか?」
「そうですねぇ。女の子って幾つになってもお人形さんとか、着せ替えとか好きやと思いますよ」
話題は血生臭いものからプレゼントの内容へ変わり、夕食の時間になるまで二人は明るく話し合っていた。
この短時間ですっかり疲れた様子の両親を見て葵は申し訳なくなり、時人もまともに目を合わせられない。
「今、お茶を用意させますね」
香織がその場にいた家政婦に目配せをし、美作夫婦にソファを勧める。
「あの……、本当にすみませんでした」
説明ばかりで、肝心な事――謝罪をしていなかったと時人が立ち上がって頭を下げる。だが仁が手で彼を制し「座ってください」と弱々しく微笑む。
「ほんまは、現実離れした事で何がなんだか分かってへんのが現状です。宇佐美さんも一緒で、わてらをからかってはるんやないかとも思ったり。……けど、そうやないんやな? 葵」
仁の言葉に葵は頷き、ただ一言「堪忍」と謝る。
「宇佐美さん、ほんまにお恥ずかしいお願いですが、どうか葵がおてんとさんの下を歩けるようになるまで、保護したってください」
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時臣が微笑むと、涙ぐんだ昭が頭を下げる。
「ほんまにお世話さんになりっぱなしやのに、葵の事まだそないに思ってくれはるなんて……、ほんまにおおきに……っ」
胸の内に溜まっていたものが込み上げたのか、とうとう昭は両手で顔を覆って静かに泣き出してしまった。それを見て葵は、ギュッと胸が締め付けられる気持ちになり腰を上げかける。だが葵を制し、香織が昭の側に膝をつく。
「大丈夫です、美作さん。私は女の子ができなかった分、葵さんが本当に可愛いんです。大事な娘さん、大切に預からせて頂きますから。様子が気になりましたらいつでも訊いてくださって構いませんし、いつでも遊びにいらしてください」
「ほんまにおおきに……」
美作の両親は何度も頭を下げ、葵も時臣と香織に改めて感謝する。
「美作さん。それに葵さんのお陰でうちの時人は、人……ではありませんが、人らしく笑ったり幸せそうな顔をするようになったんです。何をしても無感動だった時人は、本当に葵さんの存在によって変わってくれたんです。だから私たち、本当に感謝しているんですよ?」
香織はそう付け加え、仁と昭は涙ぐみながら首を振る。
美来の話で、葵が付き合っていた後藤はとんでもない男だと判明した。その次に付き合った男が時人のような全てに恵まれた優しい人で、二人とも本当に嬉しかったのだ。その裏に、時人が宇佐美家の息子だからという打算があったのも否めない。
宇佐美家が吸血鬼の血筋だという事実があったとしても、宇佐美家は今まで本当に葵に良くしてくれた。葵が人でなくなってしまった後も、手厚く保護してくれている宇佐美家に、恨み言を言うつもりはなかった。
「そうだ、今日はもし良ければうちに泊まっていかれませんか? ホテルの予約とかもされていると思いますが……」
香織が名案というように顔を輝かせると、美作の夫婦は顔を見合わせてから「申し訳ないです」と遠慮をする。
「じゃあ、お食事だけご一緒してください。葵さんもご両親と一緒にいられると嬉しいでしょうし」
「ほな……、お食事だけ、ご厄介になります」
仁が頭を下げ、香織は夫を見てにっこりと笑う。円満な人付き合いが得意な香織に、時人と葵も感謝するのだった。
食事の後、仁と昭は宇佐美家を後にした。何度も宇佐美家の人間に頭を下げて帰ってゆく両親を見送り、葵はしばし玄関に立っていた。
「葵さん、大丈夫ですか?」
外灯を目に眩しそうに瞬きしている葵を見て、時人はそっと背中に手をやる。
「ほんまに私……、吸血鬼になってもうたんですね。ながく……永く生きるんでしょうか」
葵はそっと体を時人に預け、主人の心地いい香りを鼻孔一杯に吸い込んだ。
「ずっと二人で生きていきましょう。周りから若さを疑われるような年齢になれば、宇佐美の人間のように海外に行ってもいい。アジア人は若く見られるみたいですから」
「そうですね。……時人さん、ずっと一緒です」
柔らかなカシミアのセーターの奥、時人の心臓がトクトクと脈打っているのが分かる。
彼は生きている吸血鬼の主人で、自分はその従者。
大好きな人が生きていれば自分も生かされるのだと、従属的な喜びが葵を支配する。
「そうですね。いつまでも……」
互いに依存しあい、絡み合うほどの愛情を確認し、二人は玄関で抱き合っていた。
それから二年が経ち、出会った次の春に一緒に京都の桜を見ようという約束は叶えられなかった。
葵が昼間の外を歩き回れるようになるまで、二年という時間が必要になったのだ。
二〇一五年の秋頃から葵は時人と一緒に夕方の散歩に出るようになった。冬になって太陽が低くなった頃には、早朝と夕方に散歩をするようになった。宇佐美の屋敷の中でも普通に昼間にカーテンを開け、夜間には照明をつけた生活が送る事ができるようになる。そのごく普通の事を、葵は何より喜んだ。
「来年の春こそ、一緒に京都へ行って桜を見ましょうね」
血液パックを口にするのもごくたまにになり、代わりに葵は以前より肉食が好きになっていた。外出時はやけに日焼け防止が徹底しているなという印象で留まるし、ごく普通の人間に近付けている。
「そうですね。この調子なら来年の春なら可能な気がします」
「可能な気がします、やないんです。行くんです」
意気込みをみせた葵に時人は笑い、二人は数日後に訪れるクリスマスの飾りつけをしていた。
「クリスマス、久し振りにお姉ちゃんやいっちゃん、さっちゃんに会えるの楽しみです」
「そうですね。俺も美来さん達にはずっと会っていなかったので、会えるのが楽しみです。あの二人も大きくなってるかな」
一緒に住んでいるというのにお互いまだ敬語が抜けきれず、二人は初々しさを残しながらも親密さを漂わせている。
「そうだ。母さんが葵さんにクリスマス用にワンピースか何かをプレゼントしたいと言っていましたよ」
「えぇ? 悪いです」
嬉しそうにしつつも、葵は宇佐美の家に置いてもらっている上これ以上の我が儘は言えないと首を振る。
「母さんも娘ができて嬉しいんですよ。俺では飾りがいがないですから」
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「葵さん、つけてみますか?」
そう言って葵の手に大きなベツレヘムの星を渡し、「そやけど私、背ぇが」と言いかける葵を抱き上げた。
「きゃっ」
「ほら、願いを込めて飾り付けてください」
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「っはは、葵さんそれ神社です」
「あらっ! いやや」
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「もうすっかり元気になりましたね」
「そうですね。ほんまに時人さんとこのお家の皆さんのお陰です。吸血鬼ってにんにくや銀があかんて映画で見ましたが、にんにくもちょっと匂いがきついなって思う程度ですし、銀も脅威には感じません」
「俺も一回だけ銀の十字架というものをこっそり入手して、それで皮膚を傷付けてみた事があったんです」
「えぇ?」
まさか時人が自傷行為のような事をすると思わず、葵は目を瞠る。
「確かに銀の十字架で傷を付けると、普通のもので傷付けるよりは痛いかな? と感じました。傷の再生もやや遅かったような気がします。でも、治らないもの……とかじゃないんですよね」
そう言って時人は傷を付けたらしい左手の甲をそっとなぞるが、そこを見ても傷跡らしきものはない。
「けど、確かに心臓を杭で打たれたら、死んでまいそうですねぇ」
「今の世の中、人をそうやって殺そうとする人もいないと思いますよ」
時人が笑ってコーヒーを飲み、葵も「ええ香り」とコーヒーの香りを嗅いでから一口飲む。
「あの子たちが喜ぶようなお土産とか買って行きましょうね。あの年の女の子って、どんな玩具が好きなんでしょうか?」
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