14 / 38
現在3-1
しおりを挟む
二〇四九年 十一月
いい意味でも、悪い意味でも、美弥は変化していた。
志望していた高校に無事合格し、今度は大学受験に向けて勉強しながら、部活は参加せずピアノを習う生活をしていた。
いい意味でというのは、美弥は非常に美しく成長した。
それまでも沙夜譲りの美少女だったのだが、高校に入ってから突然覚醒したかのようにその美貌が変化したのだ。
母譲りだった直毛のロングヘアは癖がついてうねり、丸く大きかった目は少し吊って猫の目のような大きさを見せる。
毎日娘の顔を見ている秋月の両親は、美弥が劇的に変化したとは思わないけれどたまに会う人間や相変わらず美弥を狙うスカウトマンなどは、「雰囲気が変わったね」と言ってくる。
美弥が耳に挟んだのは、沙夜と一華が話している時に、「葵ちゃんに似てきたね」という言葉だ。
その「葵ちゃん」という人物が誰なのかと疑問に思っているうちに、今度は時人が高校に入ってからよそよそしくなったように感じる。
それが悪い意味の一つ目の出来事だ。
悪い意味のもう一つは、美弥自身がとても不安定になってしまった。
悪夢ではないのだが、夢を見て泣いて起きる事が多くなった。テレビで京都の特集や、春になって桜が映ると、酷く動揺して泣いてしまう。
これにはさすがに両親も心配し、最初は学校の保険医に相談すると、あまりに酷い場合は心療内科を紹介すると言われた。
それまで普通に生活していた美弥達に、いきなり心療内科と言われても敷居が高い。けれど思い切って扉をくぐり、初めて会ったカウンセラーは、とても美弥に優しくしてくれた。
「ママ、私どうしてこんなに変わっちゃったんだろう」
沙夜と一緒にアルバムを見ていると、中学時代に時人と並んで写っている自分と、高校一年生の文化祭で友人と写っている自分は、似ているが別人のように見える。
同じバラ科サクラ属でも梅の花と桜の花の違いがあるように、「同じだが違う」という印象があるのだ。
「美弥は変わったんじゃなくて、成長したんだと思うけどな」
紅茶を飲みながら沙夜は穏やかに言う。だが美弥は自分の事だからこそ、違和感が拭えない。
「高校生になって少しして、自分の中にもう一人違う誰かが、同じ目線でものを見て呼吸をしているような気がするの。別人格があるとかじゃなくて、感覚が二重になるっていうか……」
「一般的に病院で扱う心の問題や、脳の問題じゃなくても、もしかしたらそういう事では片付かない、不思議な出来事なのかもしれないわね」
「不思議……?」
怪訝そうにアルバムから顔を上げる美弥の顔は、沙夜が大好きだった「葵ちゃん」にとてもよく似ていた。
沙夜と一華の叔母、葵。
今は遠くにいる彼女の血が、美弥に色濃く流れていてもおかしくないと沙夜は思い、同じ事を一華も言っていた。
「いい? 美弥。世の中は目に見える事がすべてじゃないの。毎日勉強に忙しくて、デバイスのゲームとかSNSも物凄い情報量だと思うけど、たまにはそういうもののない場所へ行って、何も持たず目を閉じて耳を澄ますのもいいかもしれないわ」
「そういう時間があったらいいんだけどね」
沙夜は優しい母で、たまにこういうフワッとした感覚的な事を言う。
そんな浮世離れした母が心配になる時もあるが、だからこそ四十歳になっても少女らしさがあるのだと思う。
「ママは相変わらず不思議ちゃんだなぁ。でも、そういうのもいいかもね。今の時期ならイルミネーションとか見に行けたらいいね。来年の春になったら……桜……は、まだあんまり見たくないかな」
最後はごまかし笑いをし、美弥は伸びをする。
「明日、時人さん来てくれたらピアノの発表会に来てくれるように言ってもいいかな?」
「どうかしらね? 時人さん忙しい人だから」
勉強と一緒にピアノも頑張っている美弥は、当然その成果を大好きな人に披露したい。ピアノを聴いてもらうだけなら自宅でもできるが、やはり発表会というステージ上で、おめかしした自分の活躍を見てほしいのだ。
「言うだけ言ってみる!」
一人で決めてしまうと美弥はクッションを抱き締めてニヤニヤしだし、沙夜はそんな娘に溜息を吐き苦笑する。
この歳の少女なら、友達と遊んだりお洒落をしたがったり、やりたい事は沢山あるだろう。だが美弥は親が心配になるほど、ストイックに勉強とピアノに打ち込んでいる。
それほど頑張っている娘の姿を見ていると、親としても美弥の願いを叶えたいという気持ちが芽生えるのは当たり前だ。
「来てくれるといいわね」
「うん!」
嬉しそうに笑う美弥の願いが、ほんの少しでも叶う事を沙夜も願った。
――が。
「……なんで?」
翌日家庭教師のために秋月家を訪れた時人にコーヒーとお茶菓子を出し、期待も露わに発表会に来てほしいと言った美弥の願いを、時人はやんわりと拒んだ。
「ごめんね。その日は予定があるんだ」
傷付ける言い方はしないものの、結果的に「発表会に行けない」という事実に、美弥は落胆する。
本当は駄々をこねて「来てほしい」と言いたい。けれどそんな事をすれば、美弥が一番なりたくないと思っている『ただの子供』になってしまう。だからグッと我慢するが、その目は潤んでいて、唇はキュッと固く閉ざされてしまっていた。
「今度埋め合わせをするよ。どこでも連れて行ってあげる。どこがいい?」
「…………」
時人が優しく言っても、美弥はいつものようにすぐ『いい子の美弥』に戻れない。
懸命に機嫌を直そうとするも、胸の奥でグルグルと黒い渦が巻いて収まりそうにない。
「美弥、我が儘言わないの」
見かねた沙夜が言うが、美弥は爆発しそうな気持ちを必死になって抑えていた。
美弥の情緒不安定さは、時人の前で特に顕著になる。今にも膨れ上がり、みっともない感情と共に声や行動、ありとあらゆるもので「好きだ」と伝えたくなるのを、美弥はずっと強い意志で抑えつけていた。
だがこの日は、不安定になる要素が重なっていたため、とうとう美弥の感情が決壊する。
「時人さん、いっつもそうじゃない! 去年だって、一昨年だって、私のピアノの発表会に来てくれなかった! ううん、一回も来てくれてない! 私が頑張ってるの知ってる癖に! せめて家で聴いてもらいたいって思っても、時人さん帰っちゃうじゃない! どうして!? 私のこと嫌いなの!?」
子供の癇癪のように感情を叩き付け、美弥の大きな目から涙が零れた。
「美弥、やめなさい!」
普段は温厚な沙夜も声を大きくし、注意された美弥は更に激昂する。
「ママだって無責任なこと言ってた癖に! 私が楽しみにしてるの知ってて、どうして煽ったの!?」
反抗期らしい反抗期も見せなかった美弥が、自分の感情に振り回されていた。
普段の彼女が我慢強く努力家だと誰もが知っているからこそ、現状は『異様』なのだと分かる。
「美弥ちゃん、落ち着いて」
時人が立ち上がって美弥の肩に手を掛け、優しく抱き寄せる。
上品な時人の香りに包まれ、美弥は自分の情けなさに更に泣く。
物心ついた時から自分を包んでくれていた、懐かしくて優しい香り。時人に抱き締められ、美弥は幼い日に戻ったかのようにワンワンと声をあげて泣いた。
時人の高そうなグレーのニットに顔を埋め、自分をスッポリと包む長身の彼にしがみつく。子が親を求めるように、恋人が愛する人を求めるように、欠けてしまった何かを求めるが如く泣き続ける。
娘の姿を見て、沙夜は美弥の不安定さが深刻な状況にあると痛感した。時人にすまなそうな目を向けるが、彼はやんわりとかぶりを振った。
いい意味でも、悪い意味でも、美弥は変化していた。
志望していた高校に無事合格し、今度は大学受験に向けて勉強しながら、部活は参加せずピアノを習う生活をしていた。
いい意味でというのは、美弥は非常に美しく成長した。
それまでも沙夜譲りの美少女だったのだが、高校に入ってから突然覚醒したかのようにその美貌が変化したのだ。
母譲りだった直毛のロングヘアは癖がついてうねり、丸く大きかった目は少し吊って猫の目のような大きさを見せる。
毎日娘の顔を見ている秋月の両親は、美弥が劇的に変化したとは思わないけれどたまに会う人間や相変わらず美弥を狙うスカウトマンなどは、「雰囲気が変わったね」と言ってくる。
美弥が耳に挟んだのは、沙夜と一華が話している時に、「葵ちゃんに似てきたね」という言葉だ。
その「葵ちゃん」という人物が誰なのかと疑問に思っているうちに、今度は時人が高校に入ってからよそよそしくなったように感じる。
それが悪い意味の一つ目の出来事だ。
悪い意味のもう一つは、美弥自身がとても不安定になってしまった。
悪夢ではないのだが、夢を見て泣いて起きる事が多くなった。テレビで京都の特集や、春になって桜が映ると、酷く動揺して泣いてしまう。
これにはさすがに両親も心配し、最初は学校の保険医に相談すると、あまりに酷い場合は心療内科を紹介すると言われた。
それまで普通に生活していた美弥達に、いきなり心療内科と言われても敷居が高い。けれど思い切って扉をくぐり、初めて会ったカウンセラーは、とても美弥に優しくしてくれた。
「ママ、私どうしてこんなに変わっちゃったんだろう」
沙夜と一緒にアルバムを見ていると、中学時代に時人と並んで写っている自分と、高校一年生の文化祭で友人と写っている自分は、似ているが別人のように見える。
同じバラ科サクラ属でも梅の花と桜の花の違いがあるように、「同じだが違う」という印象があるのだ。
「美弥は変わったんじゃなくて、成長したんだと思うけどな」
紅茶を飲みながら沙夜は穏やかに言う。だが美弥は自分の事だからこそ、違和感が拭えない。
「高校生になって少しして、自分の中にもう一人違う誰かが、同じ目線でものを見て呼吸をしているような気がするの。別人格があるとかじゃなくて、感覚が二重になるっていうか……」
「一般的に病院で扱う心の問題や、脳の問題じゃなくても、もしかしたらそういう事では片付かない、不思議な出来事なのかもしれないわね」
「不思議……?」
怪訝そうにアルバムから顔を上げる美弥の顔は、沙夜が大好きだった「葵ちゃん」にとてもよく似ていた。
沙夜と一華の叔母、葵。
今は遠くにいる彼女の血が、美弥に色濃く流れていてもおかしくないと沙夜は思い、同じ事を一華も言っていた。
「いい? 美弥。世の中は目に見える事がすべてじゃないの。毎日勉強に忙しくて、デバイスのゲームとかSNSも物凄い情報量だと思うけど、たまにはそういうもののない場所へ行って、何も持たず目を閉じて耳を澄ますのもいいかもしれないわ」
「そういう時間があったらいいんだけどね」
沙夜は優しい母で、たまにこういうフワッとした感覚的な事を言う。
そんな浮世離れした母が心配になる時もあるが、だからこそ四十歳になっても少女らしさがあるのだと思う。
「ママは相変わらず不思議ちゃんだなぁ。でも、そういうのもいいかもね。今の時期ならイルミネーションとか見に行けたらいいね。来年の春になったら……桜……は、まだあんまり見たくないかな」
最後はごまかし笑いをし、美弥は伸びをする。
「明日、時人さん来てくれたらピアノの発表会に来てくれるように言ってもいいかな?」
「どうかしらね? 時人さん忙しい人だから」
勉強と一緒にピアノも頑張っている美弥は、当然その成果を大好きな人に披露したい。ピアノを聴いてもらうだけなら自宅でもできるが、やはり発表会というステージ上で、おめかしした自分の活躍を見てほしいのだ。
「言うだけ言ってみる!」
一人で決めてしまうと美弥はクッションを抱き締めてニヤニヤしだし、沙夜はそんな娘に溜息を吐き苦笑する。
この歳の少女なら、友達と遊んだりお洒落をしたがったり、やりたい事は沢山あるだろう。だが美弥は親が心配になるほど、ストイックに勉強とピアノに打ち込んでいる。
それほど頑張っている娘の姿を見ていると、親としても美弥の願いを叶えたいという気持ちが芽生えるのは当たり前だ。
「来てくれるといいわね」
「うん!」
嬉しそうに笑う美弥の願いが、ほんの少しでも叶う事を沙夜も願った。
――が。
「……なんで?」
翌日家庭教師のために秋月家を訪れた時人にコーヒーとお茶菓子を出し、期待も露わに発表会に来てほしいと言った美弥の願いを、時人はやんわりと拒んだ。
「ごめんね。その日は予定があるんだ」
傷付ける言い方はしないものの、結果的に「発表会に行けない」という事実に、美弥は落胆する。
本当は駄々をこねて「来てほしい」と言いたい。けれどそんな事をすれば、美弥が一番なりたくないと思っている『ただの子供』になってしまう。だからグッと我慢するが、その目は潤んでいて、唇はキュッと固く閉ざされてしまっていた。
「今度埋め合わせをするよ。どこでも連れて行ってあげる。どこがいい?」
「…………」
時人が優しく言っても、美弥はいつものようにすぐ『いい子の美弥』に戻れない。
懸命に機嫌を直そうとするも、胸の奥でグルグルと黒い渦が巻いて収まりそうにない。
「美弥、我が儘言わないの」
見かねた沙夜が言うが、美弥は爆発しそうな気持ちを必死になって抑えていた。
美弥の情緒不安定さは、時人の前で特に顕著になる。今にも膨れ上がり、みっともない感情と共に声や行動、ありとあらゆるもので「好きだ」と伝えたくなるのを、美弥はずっと強い意志で抑えつけていた。
だがこの日は、不安定になる要素が重なっていたため、とうとう美弥の感情が決壊する。
「時人さん、いっつもそうじゃない! 去年だって、一昨年だって、私のピアノの発表会に来てくれなかった! ううん、一回も来てくれてない! 私が頑張ってるの知ってる癖に! せめて家で聴いてもらいたいって思っても、時人さん帰っちゃうじゃない! どうして!? 私のこと嫌いなの!?」
子供の癇癪のように感情を叩き付け、美弥の大きな目から涙が零れた。
「美弥、やめなさい!」
普段は温厚な沙夜も声を大きくし、注意された美弥は更に激昂する。
「ママだって無責任なこと言ってた癖に! 私が楽しみにしてるの知ってて、どうして煽ったの!?」
反抗期らしい反抗期も見せなかった美弥が、自分の感情に振り回されていた。
普段の彼女が我慢強く努力家だと誰もが知っているからこそ、現状は『異様』なのだと分かる。
「美弥ちゃん、落ち着いて」
時人が立ち上がって美弥の肩に手を掛け、優しく抱き寄せる。
上品な時人の香りに包まれ、美弥は自分の情けなさに更に泣く。
物心ついた時から自分を包んでくれていた、懐かしくて優しい香り。時人に抱き締められ、美弥は幼い日に戻ったかのようにワンワンと声をあげて泣いた。
時人の高そうなグレーのニットに顔を埋め、自分をスッポリと包む長身の彼にしがみつく。子が親を求めるように、恋人が愛する人を求めるように、欠けてしまった何かを求めるが如く泣き続ける。
娘の姿を見て、沙夜は美弥の不安定さが深刻な状況にあると痛感した。時人にすまなそうな目を向けるが、彼はやんわりとかぶりを振った。
0
お気に入りに追加
97
あなたにおすすめの小説
命を狙われたお飾り妃の最後の願い
幌あきら
恋愛
【異世界恋愛・ざまぁ系・ハピエン】
重要な式典の真っ最中、いきなりシャンデリアが落ちた――。狙われたのは王妃イベリナ。
イベリナ妃の命を狙ったのは、国王の愛人ジャスミンだった。
短め連載・完結まで予約済みです。設定ゆるいです。
『ベビ待ち』の女性の心情がでてきます。『逆マタハラ』などの表現もあります。苦手な方はお控えください、すみません。

皇太子夫妻の歪んだ結婚
夕鈴
恋愛
皇太子妃リーンは夫の秘密に気付いてしまった。
その秘密はリーンにとって許せないものだった。結婚1日目にして離縁を決意したリーンの夫婦生活の始まりだった。
本編完結してます。
番外編を更新中です。

【完結】もう無理して私に笑いかけなくてもいいですよ?
冬馬亮
恋愛
公爵令嬢のエリーゼは、遅れて出席した夜会で、婚約者のオズワルドがエリーゼへの不満を口にするのを偶然耳にする。
オズワルドを愛していたエリーゼはひどくショックを受けるが、悩んだ末に婚約解消を決意する。
だが、喜んで受け入れると思っていたオズワルドが、なぜか婚約解消を拒否。関係の再構築を提案する。
その後、プレゼント攻撃や突撃訪問の日々が始まるが、オズワルドは別の令嬢をそばに置くようになり・・・
「彼女は友人の妹で、なんとも思ってない。オレが好きなのはエリーゼだ」
「私みたいな女に無理して笑いかけるのも限界だって夜会で愚痴をこぼしてたじゃないですか。よかったですね、これでもう、無理して私に笑いかけなくてよくなりましたよ」
どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします
文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。
夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。
エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。
「ゲルハルトさま、愛しています」
ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。
「エレーヌ、俺はあなたが憎い」
エレーヌは凍り付いた。
子育てが落ち着いた20年目の結婚記念日……「離縁よ!離縁!」私は屋敷を飛び出しました。
さくしゃ
恋愛
アーリントン王国の片隅にあるバーンズ男爵領では、6人の子育てが落ち着いた領主夫人のエミリアと領主のヴァーンズは20回目の結婚記念日を迎えていた。
忙しい子育てと政務にすれ違いの生活を送っていた二人は、久しぶりに二人だけで食事をすることに。
「はぁ……盛り上がりすぎて7人目なんて言われたらどうしよう……いいえ!いっそのことあと5人くらい!」
気合いを入れるエミリアは侍女の案内でヴァーンズが待つ食堂へ。しかし、
「信じられない!離縁よ!離縁!」
深夜2時、エミリアは怒りを露わに屋敷を飛び出していった。自室に「実家へ帰らせていただきます!」という書き置きを残して。
結婚20年目にして離婚の危機……果たしてその結末は!?
捨てられた王妃は情熱王子に攫われて
きぬがやあきら
恋愛
厳しい外交、敵対勢力の鎮圧――あなたと共に歩む未来の為に手を取り頑張って来て、やっと王位継承をしたと思ったら、祝賀の夜に他の女の元へ通うフィリップを目撃するエミリア。
貴方と共に国の繁栄を願って来たのに。即位が叶ったらポイなのですか?
猛烈な抗議と共に実家へ帰ると啖呵を切った直後、エミリアは隣国ヴァルデリアの王子に攫われてしまう。ヴァルデリア王子の、エドワードは影のある容姿に似合わず、強い情熱を秘めていた。私を愛しているって、本当ですか? でも、もうわたくしは誰の愛も信じたくないのです。
疑心暗鬼のエミリアに、エドワードは誠心誠意向に向き合い、愛を得ようと少しずつ寄り添う。一方でエミリアの失踪により国政が立ち行かなくなるヴォルティア王国。フィリップは自分の功績がエミリアの内助であると思い知り――
ざまあ系の物語です。

人生を共にしてほしい、そう言った最愛の人は不倫をしました。
松茸
恋愛
どうか僕と人生を共にしてほしい。
そう言われてのぼせ上った私は、侯爵令息の彼との結婚に踏み切る。
しかし結婚して一年、彼は私を愛さず、別の女性と不倫をした。

ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる