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弟との関係を続けてしまった理由 ☆

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『ん……っ』

 狭いところに指以上のモノが入る圧迫感はあったけど、痛くて堪らないというほどじゃない。

『気持ちいい……っ、夕貴のナカ、熱くてヌルヌルしてて……、締まる……っ』

 亮は吐息混じりに言い、慎重に腰を前後させて根元まで肉棒を埋め切った。

『うぅ……っ』

 最奥を押し上げられる感覚に、私はくぐもったうめき声を漏らす。

『夕貴……』

 亮は繋がったまま乳房を揉み、唇を舐め、大切に丁寧に口づけてくる。

 初めてを亮に捧げてしまったと思うと、どうしても彼を特別に思ってしまう。

(でも、これは〝練習〟なんだから。私は亮の姉で……)

 必死に自分に言い聞かせていたけれど、彼がゆっくり腰を動かし始めると、すべての感覚が曖昧になり、全身が快楽に塗り替えられていく。

(気持ちいい……っ!)

 大きなモノにゴリゴリとえぐられるたびに、目の前で光が爆ぜた感覚になり、悦楽が加速していく。

『なにこれ……っ、なにこれぇ……っ! やぁっ、――――気持ちいい……っ!』

 ――そう、私は男性に抱かれる気持ちよさを知ってしまった。

(指や舌でされたのも気持ちよかったけど、こんな桁違いの快楽、知らない……っ!)

『夕貴、もっと気持ちよくなっていいよ。〝いい子〟じゃなくていいんだ。俺の前でだけ、本当の姿を見せて、一人の女になれよ』

 亮は艶冶に笑ってそう言ったけれど、快楽に揉まれた私は彼の言っている事の半分も理解していなかった。

『あぁあっ、んぅっ、んあぁあっ、あーっ!』

『夕貴……っ、夕貴……っ!』

 最初は余裕があった亮だけど、最後のほうは顔を真っ赤にして私の名前を呼び、腰を振りたくった。

『あうぅうっ、やぁあっ、あっ、あぁああうっ!』

 私は蜜壷を蹂躙されて高い嬌声を上げ、両手両脚で亮にしがみついて打ち震える。

 やがて――。

『あぁ……っ、達く……っ、夕貴のナカで出す……っ』

 亮はそう言ったかと思うと、私を抱き締めて最後に二、三度腰を叩きつけ、被膜に勢いよく吐精した。

(終わった……)

 彼の射精が終わったあと、二人ともぐったりして体を重ね合う。

 あまりに疲れた私は、そのまま意識を落として眠ろうとしていた。

 けれど亮は屹立を引き抜くと、少し勢いを失ったそれを扱いて硬さを取り戻し、新しいゴムを被せる。

『夕貴、今度はバックでやらせて』

『えっ? ちょっ、待って……』

 疲れてるからもうしたくないのに、亮は私の体をひっくり返して四つん這いにさせると、すでにヌルヌルになっている場所にドチュンッと一物を突き入れてきた。

『っあぅうっ!』

 挿入されただけで軽く達ってしまった私は、そのあとも亮の勢いに負けて犯され続けてしまう。

 結局、彼は夜中の三時半頃まで、信じられない事に五時間近く私を求め続けた。

 亮は自分が休憩する時は私の蜜孔に指を入れ、淫芽を舐め、ひたすらに奉仕し続ける。

 ラブホテルにはエッチなグッズが沢山あったけれど、亮は『使ってみたいけど、ああいうのは怖いだろ』と言い、安心した。

 何度も交わるうちに二人とも全身汗だくになり、私は喘ぎすぎて声をカスカスにさせていた。

 最後の一回が終わったあと、亮は倒れ込むようにベッドに横になり、荒々しい呼吸を繰り返しながら、手を伸ばして照明を落とす。

『夕貴……』

 亮は愛しげな声で私の名前を呼び抱き締めてくるけれど、私はその頃にはとっくに気絶してしまっていた。

 そうして男の人に抱かれる気持ちよさを知ってしまった私は、〝練習〟を終えたはずなのに、亮に誘われると断れず、関係を続けるようになってしまった。

(もう一回、気持ちよくなりたい)

(ちょうどムラムラしてたから、エッチしたい)

(腹が立つ事があったから、亮に聞いてもらおう。見返りでエッチを求められてもいいや)

 亮を彼氏と思った事はないけど、一緒にどこにでも行ってくれるし、悔しいけど格好いい。

 どんな男の子より親密に過ごしているし、そんな弟がいる以上、私が彼氏をほしがる事はなかった。

 亮がいるだけでどんな欲も満たされてしまうので、私は二十三歳になるまで彼氏を作らず、ズルズルと弟との関係を続けてしまっていた。

 亮は大学卒業後、継父の会社に入り今は専務だ。

 若いから、社長の息子だからと彼を快く思わない人はいるみたいだけど、バリバリと仕事をこなし、実力を見せている。

 あまりにもハイスペ弟なので、秀弥さんからアプローチを受けた時、戸惑いながらも『これで弟離れできるかも』と期待してしまった。

 けれど予想外に亮の執着は激しく、近年では『愛してる』『結婚したい』というようになり、罪悪感を抱くようになる。

 そこまでの想いをぶつけられた上、体の関係もあるので、関係を終わらせるといったら彼が何をするか分からなくて怖く、秘密の関係は続いたままだった。



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