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じゃあ、言えるな? ☆

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 慌てて振り向こうとしたけれど、ズムンッと後孔を突き上げられて「ぉっ」と声が漏れる。

「お前、週末にしかヤッてないのに、ヤりたてみたいにあそこが柔らかいんだよ。挿入したらすぐに馴染むから、前から違和感を抱いてたんだ」

「――――っ」

 今まで何も言われなかったし、油断してた。

 セックスして膣がどう変化するか分からなかったし、伸縮する場所なので、亮を受け入れてもすぐ戻っていると思っていた。

「俺はアブノーマルだけど、浮気は許したくない。俺が許可した上で複数プレイやスワッピングするならアリだけど、黙って浮気されるのだけは嫌だ」

 秀弥さんは私の顎をグイッと掴み、振り向かせる。

 苦しいし、喋りづらいけれど、私は必死に謝った。

「……っごめんなさい……っ!」

「謝罪も聞きたいけど、相手は誰だ? って聞いてるんだよ」

 秀弥さんは腰の動きを止め、バイブの振動はそのままに、手も止めて私を焦らす。

 淫芽にツブツブした突起を当てられて体を震わせながら、私は冷や汗を掻いて考える。

 ――どうしよう。

 弟、なんて言ったら……。

「俺はすべてを承知の上でプロポーズした。今さら別れるつもりはないし、お前を手放さない。ただ、結婚前にそいつと関係を終わらせてほしいって願ってるだけだ。もし向こうから迫られて断れずにいるなら、俺も協力する」

 浮気されてると知ったのに、秀弥さんは私が被害者なんだと思っている。

 ――断ろうと思えばできるのに、そうしないのは私なのに……。

 あまりに情けなくて、涙が零れてきた。

「夕貴? 俺と結婚したいか?」

「うん……っ」

 秀弥さんに尋ねられ、私はコクコクと頷く。

「じゃあ、言えるな?」

 そう言って秀弥さんは私の顎から手を離し、頭を撫でてきた。

 優しくしたのとは裏腹に、彼はバイブの振動を最強にして私の蜜壷をえぐってくる。

「っんぁあああぁああ……っ!!」

 私は前後の孔に太いモノを含んだまま、激しく痙攣して絶頂した。

「――――ったく……」

 秀弥さんは溜め息をつき、脱力した私の後孔から屹立を引き抜く。

 そして私の秘部をティッシュで丁寧に拭き、避妊具を処理してからベッド周りの後片付けを始めた。

「……しゅ……や…………さん………………ん……」

 秀弥さんは動けずにいる私の頭を撫で、唇に吸い飲みを当ててきた。

「んく……、ん……」

 水を与えられ、私は必死に嚥下する。

 秀弥さんとエッチしていると、気絶したり動けなくなってしまうので、彼は介抱のためにこういう物も用意していた。

「言えるか?」

 下着を穿いた秀弥さんは私の隣に座り、髪を撫でてくる。

 普通なら浮気されてると分かったら、別れを切り出すだろう。

 けれど秀弥さんは前から気づいていたのにプロポーズし、その上で相手が誰かを尋ねてきた。

「……ごめんなさい」

「だから、謝るのもいいけど誰なんだよ」

 少し乱暴な口調とは裏腹に、彼の手は優しい。

「…………お、……弟……」

 絞り出すように言うと、秀弥さんは沈黙した。

(引かれたかな)

 そう思ったけれど、あまりに沈黙が長いので「聞こえたのかな?」と思ってしまった。

「あ、あの、聞こえてた?」

「聞こえてたよ。弟だろ。……でも確か、血の繋がってない連れ子だったよな?」

「う、うん」

 おずおずと頷くと、秀弥さんは大きな溜め息をついて私の隣に寝そべった。

「なんでそーなったんだよ」

「……引いた?」

「引いたっていうか、平気で二股できるタイプに見えないから、弟に迫られて流されたんだなって、ちょっと納得したし、安心した」

「……ごめんなさい」

「いや、だから何でそうなった?」

「……流れ、みたいな気がする」

「流れ? ……ったく。……いいから、全部話してみ」

 浮気が確定しても秀弥さんは激怒せず、理由を知ろうとしてくれている。

 私は安堵とも悲しみともつかない気持ちになりながら、亮と関係を持つようになったきっかけを話し始めた。



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