上 下
387 / 417
睦み愛 編

煽るなよ ☆

しおりを挟む
「エイリアンにこんな立派な胸があると思えねぇし」

 そう言って、尊さんはパジャマ替わりのTシャツの胸元をフニュッと揉んだ。

 彼は驚いて軽く瞠目する私の顔を見て、嫌がっているかどうかを見極めようとしている。

 その気になれば強引にキスをして押し倒す事もできるのに、ちょっとしたジャブを出して窺ってくるところは尊さんらしい。

「アカリンパイはいつでも尊さんに揉まれたがっていますよ」

 恥ずかしいけれど彼の手首を握ってグッと胸に押しつけると、彼は許しを得て嬉しそうに笑う。

「……じゃあ、ご相伴にあずかろうかな」

「……あ、そのまえに人間に戻ります」

 さすがにナイトキャップを被ったままだとムードがないと思い、私はスポッとエイリアンの擬態を外す。

 けれどそれがまた尊さんのツボに嵌まったらしく、彼はプルプルと肩を震わせて横を向いていた。

 ついでにナイトブラも脱がすのに一苦労しそうなので、自分でTシャツを脱ぐと体にピッタリフィットしている下着をとり、両手で胸元を隠してボフッと仰向けになる。

「さあどうぞ」

「潔い生贄だな」

 尊さんはクスクス笑い、私の上に四つ這いなる。

 それから愛しげな目で私を見つめ、頭を撫でてから優しいキスをしてきた。

 柔らかな唇が触れ合ったあと、チュッと小さな音を立ててついばむ。

 彼は少し顔を離して私の表情を窺ったあと、今度は唇を舐めてからヌルリと口内に舌を潜り込ませてくる。

「ん……っ」

 ヌルヌルとした舌先が出会った瞬間、私はピクッと反応して体を強張らせてしまう。

 尊さんはそんな私を落ち着かせるように頭を撫で、脚を割り開いてその間に胴を挟んできた。

「~~~~っ」

 久しぶりに思える体勢、キスに、私はドキドキして堪らなくなり、胸の奥をキューッとさせる。

 うっとりするほど甘美なキスを交わしながら、尊さんはいやらしく腰を使って衣服越しに股間を擦り合わせてくる。

(恥ずかしい……っ、こんなの……っ)

 気がつけば、私は胸を隠していた手を離し、彼を抱き締めていた。

 尊さんがゆっくり体を上下させるたびに、彼の胸板で潰された胸がひしゃげ、擦れて乳首が摩擦される。

 衣服越しにも尊さんのぬくもり、熱気を感じた私は、知らない間に体をポッポと火照らせ、発情していた。

 温かい舌が絡まり、チュッと舌先を吸われたかと思うと、上唇と下唇を順番に甘噛みされる。

 吐息を震わせて口を開くと、そこに尖らせた尊さんの舌が入り込み、まるでフェラをするようにヌチュヌチュと前後してくる。

 ――やらしい。

 まだ秘所を触られてもいないのに、私はキスと衣服越しの触れ合いだけで、下着をぐっしょりと濡らしてしまっていた。

 そんな自分にも興奮し、私はキスの合間にハフハフと呼吸を乱しながら、お風呂上がりの尊さんの香りを吸い込んだ。

 唇を離した尊さんは、完全に雄のスイッチが入った妖艶な表情をしていた。

「……朱里、いい匂いする」

 小さく囁いた彼の声を聞いただけで、腰から全身にゾクゾクとした愉悦が駆け巡っていく。

 そのあと彼は耳の輪郭を舌で辿り始め、敏感な場所に熱い吐息がかかるのが堪らない。

 尊さんは耳を攻めながら私の乳房を揉み、まだ柔らかな先端を刺激しすぎないように、親指の腹で優しく擦って緩やかな快楽を与えてきた。

 けれどかえってその優しすぎる感覚が焦れったく、彼の指が動くたびに子宮がキュンキュンと疼いて堪らない。

「はぁ……っ、あ、……ぁあ……っ」

 私は彼の手首を掴みながら吐息を震わせ、無意識に腰をカクカク動かして、彼の膨らみに押しつけてしまう。

「……煽るなよ。順番だ」

 尊さんは熱の籠もった声で言い、音を立てて耳の下にキスをしてくる。

 その、チュウッという音が非常に卑猥で、私はさらに体を燃え立たせた。

 尊さんは乳房を揉みながら次第にキスする場所を移動させ、首筋から鎖骨、肩……とくまなく唇を押しつけてはチロリと舐めてくる。

 そして柔らかな乳房に顔を押しつけるようにキスをし、硬くなった乳首に熱い息をかけてくる。

「ん……っ」

 すでにピンと凝り立ったそこは、彼に食べられたがってウズウズとした悦楽を体の芯部に伝えていた。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

【R18】もう一度セックスに溺れて

ちゅー
恋愛
-------------------------------------- 「んっ…くっ…♡前よりずっと…ふか、い…」 過分な潤滑液にヌラヌラと光る間口に亀頭が抵抗なく吸い込まれていく。久しぶりに男を受け入れる肉道は最初こそ僅かな狭さを示したものの、愛液にコーティングされ膨張した陰茎を容易く受け入れ、すぐに柔らかな圧力で応えた。 -------------------------------------- 結婚して五年目。互いにまだ若い夫婦は、愛情も、情熱も、熱欲も多分に持ち合わせているはずだった。仕事と家事に忙殺され、いつの間にかお互いが生活要員に成り果ててしまった二人の元へ”夫婦性活を豹変させる”と銘打たれた宝石が届く。

生贄にされた先は、エロエロ神世界

雑煮
恋愛
村の習慣で50年に一度の生贄にされた少女。だが、少女を待っていたのはしではなくどエロい使命だった。

夫の色のドレスを着るのをやめた結果、夫が我慢をやめてしまいました

氷雨そら
恋愛
夫の色のドレスは私には似合わない。 ある夜会、夫と一緒にいたのは夫の愛人だという噂が流れている令嬢だった。彼女は夫の瞳の色のドレスを私とは違い完璧に着こなしていた。噂が事実なのだと確信した私は、もう夫の色のドレスは着ないことに決めた。 小説家になろう様にも掲載中です

【R-18】悪役令嬢ですが、罠に嵌まって張型つき木馬に跨がる事になりました!

臣桜
恋愛
悪役令嬢エトラは、王女と聖女とお茶会をしたあと、真っ白な空間にいた。 そこには張型のついた木馬があり『ご自由に跨がってください。絶頂すれば元の世界に戻れます』の文字が……。 ※ムーンライトノベルズ様にも重複投稿しています ※表紙はニジジャーニーで生成しました

王太子の子を孕まされてました

杏仁豆腐
恋愛
遊び人の王太子に無理やり犯され『私の子を孕んでくれ』と言われ……。しかし王太子には既に婚約者が……侍女だった私がその後執拗な虐めを受けるので、仕返しをしたいと思っています。 ※不定期更新予定です。一話完結型です。苛め、暴力表現、性描写の表現がありますのでR指定しました。宜しくお願い致します。ノリノリの場合は大量更新したいなと思っております。

イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?

すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。 翔馬「俺、チャーハン。」 宏斗「俺もー。」 航平「俺、から揚げつけてー。」 優弥「俺はスープ付き。」 みんなガタイがよく、男前。 ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」 慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。 終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。 ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」 保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。 私は子供と一緒に・・・暮らしてる。 ーーーーーーーーーーーーーーーー 翔馬「おいおい嘘だろ?」 宏斗「子供・・・いたんだ・・。」 航平「いくつん時の子だよ・・・・。」 優弥「マジか・・・。」 消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。 太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。 「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」 「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」 ※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。 ※感想やコメントは受け付けることができません。 メンタルが薄氷なもので・・・すみません。 言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。 楽しんでいただけたら嬉しく思います。

男友達を家に入れたら催眠術とおもちゃで責められ調教されちゃう話

mian
恋愛
気づいたら両手両足を固定されている。 クリトリスにはローター、膣には20センチ弱はある薄ピンクの鉤型が入っている。 友達だと思ってたのに、催眠術をかけられ体が敏感になって容赦なく何度もイかされる。気づけば彼なしではイけない体に作り変えられる。SM調教物語。

【R18】鬼上司は今日も私に甘くない

白波瀬 綾音
恋愛
見た目も中身も怖くて、仕事にストイックなハイスペ上司、高濱暁人(35)の右腕として働く私、鈴木梨沙(28)。接待で終電を逃した日から秘密の関係が始まる───。 逆ハーレムのチームで刺激的な日々を過ごすオフィスラブストーリー 法人営業部メンバー 鈴木梨沙:28歳 高濱暁人:35歳、法人営業部部長 相良くん:25歳、唯一の年下くん 久野さん:29歳、一個上の優しい先輩 藍沢さん:31歳、チーフ 武田さん:36歳、課長 加藤さん:30歳、法人営業部事務

処理中です...