356 / 454
帰宅して 編
キスマーク ☆
しおりを挟む
「むー……」
布越しに乳首をキュッと摘ままれた私は、赤面して不満げに彼を睨む。
「おっ? 怒ったか? やんのかステップするか?」
「ぶふぅっ」
言われた途端、ネットの動画で見たネコチャンを思い出し、脱力して笑い崩れてしまう。
そのタイミングで尊さんが脇腹をくすぐってきて、私は涙を流して笑い転げた。
「んひひひひひひははははははは!!」
「生きのいい猫だ」
「引っ掻かれても知りませんよ!」
くすぐったくてキレ気味になった私を見て、尊さんはクスクス笑いながら手を止める。
引き際を弁えているミコだ……。
涙目になった私は起き上がり、尊さんの膝の上に向かい合わせに座ると、彼のTシャツをバッと捲って胸元にキスをした。
「ん……っ」
下手くそなりに前歯を立てて思いきりチューッと吸ったあと、酸欠になってハァハァし、二度目にとりかかる。
「おいおい、どんだけ必死なんだよ」
尊さんは苦笑いするけれど、両手で彼の乳首をクリクリ弄るとピタッと黙った。
「……おい。……っと……」
私は逆に尊さんを押し倒し、彼のTシャツを限界まで捲り上げ吸い続け、「はぁ……っ」と息を吐いてから、成果を見た。
「すげぇドヤ顔」
尊さんは私の顔を見て笑い、ほっぺをモチモチと弄んでくる。
「酸欠で顔が真っ赤だぞ」
「三日は消えない痕をつけたので、そのあいだ鏡を見ては私を思いだしてください」
「イケメンかよ」
突っ込んだ尊さんは私を抱き上げると、悠々とベッドルームに向かう。
「えっ、ちょっと……」
「お前とじゃれてるだけでも勃って駄目だわ」
私を大きなベッドの上に下ろしたあと、尊さんはTシャツを脱いで鍛え上げられた体を晒す。
今までは半分ふざけながらのいちゃつきだったけれど、本格的にベッドに移って脱ぎ始めると、もうごまかしがきかなくなって無言になってしまった。
尊さんは私のロンTを脱がし、ナイトブラもスルリと取り去る。
そして少しのあいだ私の体を見下ろしてから、ボソッと呟いた。
「あの花が飾ってる前ですればよかった」
「……嫉妬ですか?」
尊さんがそこまで拘っていると思わず、なんだか不思議な気分になる。
顔よし、性格よし、社会的地位よしの速水尊が、いくら『アンド・ジン』の御曹司とはいえ、ただの部下のプレゼントに心を掻き乱されているとは。
尋ねると、尊さんはサッと頬を赤らめて答えた。
「嫉妬してるよ。あいつは嫉妬されて当然の男だし、朱里がなびいても仕方ないと思ってる。…………でも渡さないけどな」
「ウウウウ~~~~!」
拗ねミコ可愛い!!
もだもだと体を揺さぶると、尊さんは私の両手をシーツの上に縫い止め、さっき私がしたようにデコルテの辺りにきつく吸い付いてきた。
「ん……っ」
前歯を押し当てられてほんの少しの痛みを感じ、私は小さくうめく。
尊さんは充分に吸ったあと、息を吐いて顔を上げ、色濃くついたキスマークを見て征服感に駆られた表情をした。
髪を掻き上げて笑うその顔がとても妖艶で、私は真っ赤になって下腹を疼かせてしまう。
「かなり強く吸ったから、五日はもつかな」
「ちょ……っ、来週のお仕事に響くじゃないですか。秘書としての初出勤なのに」
「胸元出さなきゃいいだろ。普通にブラウスとか着てれば隠れるし」
「そうですけど……。仕事してるのに服の下にはキスマークがあるとか、エッチだ」
赤面して言うと、尊さんはニヤッと笑って言う。
「会社ではイチャつかないけど、家でイチャついたのが体に残ってるって、趣があって良くないか?」
「いとエモし」
「……まぁ、そういう意味だろうけど」
尊さんは横を向いてクックッと笑い、ショーパンごと私の下着を脱がせた。
「……めちゃくちゃ綺麗だな」
彼は私の裸身を見下ろし、髪を撫でて額や頬にキスをし、首筋、鎖骨、胸元、お腹……とキスをする場所を移動させていく。
全身にくまなくキスし終わったあと、尊さんは私の胸を優しく揉み、乳首をチロチロと舐めてきた。
「……明日、お互い出かけるんですから、あんまり沢山したら駄目ですよ?」
「ん、分かってる」
返事をしつつ、尊さんはチュパチュパと音を立てて私の乳首を吸った。
布越しに乳首をキュッと摘ままれた私は、赤面して不満げに彼を睨む。
「おっ? 怒ったか? やんのかステップするか?」
「ぶふぅっ」
言われた途端、ネットの動画で見たネコチャンを思い出し、脱力して笑い崩れてしまう。
そのタイミングで尊さんが脇腹をくすぐってきて、私は涙を流して笑い転げた。
「んひひひひひひははははははは!!」
「生きのいい猫だ」
「引っ掻かれても知りませんよ!」
くすぐったくてキレ気味になった私を見て、尊さんはクスクス笑いながら手を止める。
引き際を弁えているミコだ……。
涙目になった私は起き上がり、尊さんの膝の上に向かい合わせに座ると、彼のTシャツをバッと捲って胸元にキスをした。
「ん……っ」
下手くそなりに前歯を立てて思いきりチューッと吸ったあと、酸欠になってハァハァし、二度目にとりかかる。
「おいおい、どんだけ必死なんだよ」
尊さんは苦笑いするけれど、両手で彼の乳首をクリクリ弄るとピタッと黙った。
「……おい。……っと……」
私は逆に尊さんを押し倒し、彼のTシャツを限界まで捲り上げ吸い続け、「はぁ……っ」と息を吐いてから、成果を見た。
「すげぇドヤ顔」
尊さんは私の顔を見て笑い、ほっぺをモチモチと弄んでくる。
「酸欠で顔が真っ赤だぞ」
「三日は消えない痕をつけたので、そのあいだ鏡を見ては私を思いだしてください」
「イケメンかよ」
突っ込んだ尊さんは私を抱き上げると、悠々とベッドルームに向かう。
「えっ、ちょっと……」
「お前とじゃれてるだけでも勃って駄目だわ」
私を大きなベッドの上に下ろしたあと、尊さんはTシャツを脱いで鍛え上げられた体を晒す。
今までは半分ふざけながらのいちゃつきだったけれど、本格的にベッドに移って脱ぎ始めると、もうごまかしがきかなくなって無言になってしまった。
尊さんは私のロンTを脱がし、ナイトブラもスルリと取り去る。
そして少しのあいだ私の体を見下ろしてから、ボソッと呟いた。
「あの花が飾ってる前ですればよかった」
「……嫉妬ですか?」
尊さんがそこまで拘っていると思わず、なんだか不思議な気分になる。
顔よし、性格よし、社会的地位よしの速水尊が、いくら『アンド・ジン』の御曹司とはいえ、ただの部下のプレゼントに心を掻き乱されているとは。
尋ねると、尊さんはサッと頬を赤らめて答えた。
「嫉妬してるよ。あいつは嫉妬されて当然の男だし、朱里がなびいても仕方ないと思ってる。…………でも渡さないけどな」
「ウウウウ~~~~!」
拗ねミコ可愛い!!
もだもだと体を揺さぶると、尊さんは私の両手をシーツの上に縫い止め、さっき私がしたようにデコルテの辺りにきつく吸い付いてきた。
「ん……っ」
前歯を押し当てられてほんの少しの痛みを感じ、私は小さくうめく。
尊さんは充分に吸ったあと、息を吐いて顔を上げ、色濃くついたキスマークを見て征服感に駆られた表情をした。
髪を掻き上げて笑うその顔がとても妖艶で、私は真っ赤になって下腹を疼かせてしまう。
「かなり強く吸ったから、五日はもつかな」
「ちょ……っ、来週のお仕事に響くじゃないですか。秘書としての初出勤なのに」
「胸元出さなきゃいいだろ。普通にブラウスとか着てれば隠れるし」
「そうですけど……。仕事してるのに服の下にはキスマークがあるとか、エッチだ」
赤面して言うと、尊さんはニヤッと笑って言う。
「会社ではイチャつかないけど、家でイチャついたのが体に残ってるって、趣があって良くないか?」
「いとエモし」
「……まぁ、そういう意味だろうけど」
尊さんは横を向いてクックッと笑い、ショーパンごと私の下着を脱がせた。
「……めちゃくちゃ綺麗だな」
彼は私の裸身を見下ろし、髪を撫でて額や頬にキスをし、首筋、鎖骨、胸元、お腹……とキスをする場所を移動させていく。
全身にくまなくキスし終わったあと、尊さんは私の胸を優しく揉み、乳首をチロチロと舐めてきた。
「……明日、お互い出かけるんですから、あんまり沢山したら駄目ですよ?」
「ん、分かってる」
返事をしつつ、尊さんはチュパチュパと音を立てて私の乳首を吸った。
116
お気に入りに追加
1,216
あなたにおすすめの小説
淫らな蜜に狂わされ
歌龍吟伶
恋愛
普段と変わらない日々は思わぬ形で終わりを迎える…突然の出会い、そして体も心も開かれた少女の人生録。
全体的に性的表現・性行為あり。
他所で知人限定公開していましたが、こちらに移しました。
全3話完結済みです。
ナイトプールで熱い夜
狭山雪菜
恋愛
萌香は、27歳のバリバリのキャリアウーマン。大学からの親友美波に誘われて、未成年者不可のナイトプールへと行くと、親友がナンパされていた。ナンパ男と居たもう1人の無口な男は、何故か私の側から離れなくて…?
この作品は、「小説家になろう」にも掲載しております。
『逃れられない淫らな三角関係』番外編 ヘルプラインを活用せよ!
臣桜
恋愛
『逃れられない淫らな三角関係』の番外編です。
やりとりのある特定の読者さまに向けた番外編(小冊子)です。
他にも色々あるのですが、差し障りのなさそうなものなので公開します。
(他の番外編は、リアルブランド名とかを出してしまっている配慮していないものなので、ここに載せるかは検討中)
地味女で喪女でもよく濡れる。~俺様海運王に開発されました~
あこや(亜胡夜カイ)
恋愛
新米学芸員の工藤貴奈(くどうあてな)は、自他ともに認める地味女で喪女だが、素敵な思い出がある。卒業旅行で訪れたギリシャで出会った美麗な男とのワンナイトラブだ。文字通り「ワンナイト」のつもりだったのに、なぜか貴奈に執着した男は日本へやってきた。貴奈が所属する博物館を含むグループ企業を丸ごと買収、CEOとして乗り込んできたのだ。「お前は俺が開発する」と宣言して、貴奈を学芸員兼秘書として側に置くという。彼氏いない歴=年齢、好きな相手は壁画の住人、「だったはず」の貴奈は、昼も夜も彼の執着に翻弄され、やがて体が応えるように……
一夜の過ちで懐妊したら、溺愛が始まりました。
青花美来
恋愛
あの日、バーで出会ったのは勤務先の会社の副社長だった。
その肩書きに恐れをなして逃げた朝。
もう関わらない。そう決めたのに。
それから一ヶ月後。
「鮎原さん、ですよね?」
「……鮎原さん。お腹の赤ちゃん、産んでくれませんか」
「僕と、結婚してくれませんか」
あの一夜から、溺愛が始まりました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる