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北海道旅行 編

我慢させててごめんね ☆

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「ん! んぅうううっ!」

 露天風呂での愛撫で、蜜孔はすでにたっぷりと潤っていた。

 数回指を出し入れされただけで、そこはすぐにくっぷくっぷと音を立て、私は顔を真っ赤にして口内に侵入した尊さんの舌を吸う。

 上も下も彼に犯され、頭がおかしくなりそうだ。

 恥ずかしくて脚を閉じたいのに、尊さんの体があって叶わない。

 尊さんの腰を太腿で挟み、膝頭を震わせていると、彼は私を宥めるように太腿を撫でてきた。

「朱里の中、熱くてトロトロだ」

「ん……、やぁ……っ」

 恥ずかしい事を言われて顔を背けると、じゅうっと音を立てて首筋にキスをされた。

「……キスマークつけてぇな。神に見せてやりたい。他の男にも、『俺のもんだ』って印をつけて男避けにしてやるんだ」

 耳元で暗い所有欲を囁かれ、私はゾクゾクと身を震わせる。

 そんな事を言われて、断る理由はなかった。

「…………ぃ、……よ……。……ここ……っ」

 私は淫芽の裏側辺りを執拗に擦られ、腰をビクビク跳ねさせながら、自ら髪を掻き上げて首筋を晒す。

 まるで吸血鬼に「どうぞ血を吸ってください」と言っているみたいだ。

「……会社の奴に見つかったら、うるさく言われるぞ」

 確認しながらも、尊さんは興奮していた。

「……いいよ。四月になれば環境が変わるもん」

 まだ完全な覚悟はできていない。

 でも彼と結婚すると決めたなら、今の部署を離れる事も、新しい仕事を始める事だってやってのけないと。

 挑むように尊さんを見つめ返すと、彼は優しい顔で笑った。

「…………公認、か」

 その笑顔を見た途端、彼の想いが伝わってきてズキンと胸が痛くなった。

 ――尊さんは本当は、私との交際を皆に知らせたかったんだ。

 ――なのに、私は皆に見つかるのが怖いってだけで……。

 こんな時まで、私は彼に守られ、甘えさせてもらっていたのだと思い知る。

 理解した瞬間、私はポロッと涙を零し、彼に両手を差しだした。

「……我慢させててごめんね……っ。…………好きにしていいよ……っ」

 涙ぐんだ私の顔を見て、言葉を聞いた瞬間、尊さんの表情がクシャッと歪む。

 泣きそうな――、嬉しそうな、なんとも言えない顔。

 尊さんは一瞬何か言いかけたのを呑み込み、私の耳元で熱く囁いてきた。

「お前は全部、俺のもんだ」

「~~~~っ」

 私はその言葉を聞いただけで、あっけなく達ってしまいそうになる。

 けれど言葉以上のものが襲ってきた。

 尊さんは私の首筋に前歯を当て、きつく吸ってくる。

 同時に蜜孔に入れる指を二本に増やし、親指で淫芽をヌルヌルと転がしてきた。

「っんぁあああぁっ!」

 精神と肉体、双つの快楽に揉まれて私は甲高い声を上げ、頭の中を真っ白に染め上げて絶頂を味わう。

 昨日の夜も感じたけれど、ちょっと痛くされて感じてしまう自分がいる。

 そんな新しい面を知る事ができたのも、尊さんがいたからだ。

「~~~~っ、好き……っ、尊さん、好き……っ」

 尊さんは私の首筋に濃いキスマークをつけたあと、「痛くしてごめんな」と囁いてうっ血痕を舐めた。

 ちょっとした事で優しくしてくれる所も好きで、尊さんが好きすぎて何もかもフニャフニャになってしまう。

「~~~~っ、好きなの……っ」

 私は子供のようにむずかり、蜜孔を長い指でほじられて腰をビクンッと跳ね上げる。

「俺も好きだよ。何よりも大切な宝物だ」

 凶悪なまでの快楽を与え続けているのに、尊さんはとても優しい顔で笑いかけてくる。

「んっ、ぁっ、あぁっ、あー……っ、――――んぁああっ」

 尊さんはぶちゅくちゅと泡立った音を立てて蜜壷を掻き混ぜ、愛蜜でたっぷりと濡れた親指で、さやからはみ出した淫玉を撫で続けた。

 世界で一番格好いいと思っている人が、嬉しそうに微笑んで私の嬌態を見守っている。

 そんな彼の前で、私はシーツの上で足を滑らせ、腰をくねらせ、ハァハァと呼吸を乱して口端から涎を零す。

 尊さんが上目遣いに私を見ながら乳首を舐め、もう片方のそれもカリカリと引っ掻いてきた時――。

「っんあああぁああっ!」

 私は脚を大きく開いてのけぞり、それは淫らに絶頂してしまった。

「……っ、はっ、…………はぁっ、はぁっ、はぁ……っ」

 襲ってきた波があまりに大きく、私は放心したまま、ポロッと涙を零す。

 尊さんはそんな私をうっとりとした目で見下ろし、優しくキスをしてきた。
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