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そこばっかり

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「あ、あぁ……っ、おおき……ぃ」

 ぬちゅ、ぬちゅ、と何回もディアルトの屹立が前後し、リリアンナの最奥を先端で押し上げる。
 そのたびにジワッと疼痛と微かに快楽が体に染み渡り、リリアンナは懸命に気持ちよさを拾い上げようとする。
 同時にディアルトの指で捏ねられる肉芽の悦楽を素直に受け止め、なるべく痛みを忘れようと努力した。

「ん……、ディアルト……様、そのまま……、ゆっくり」
「ん、分かった。リリィ」

 幸いなのは、ディアルトが欲のままに腰を動かしたりしない事だ。
 リリアンナがチラッと宮中の女性から聞きかじった情報では、寝台が軋むほど激しく動く事もあるそうだ。
 男性の快楽は想像するしかできないが、きっといまディアルトはとても我慢してくれているのだと思う。
 彼の努力にリリアンナも応え、懸命に気持ち良くなろうとしていた。

「は……、ぁあ、あ……ん、ん……ぁあ」

 ディアルトが何度も腰を前後するたび、ヌチュヌチュという水音が大きくなってくる。リリアンナの体は次第に熱を帯びて興奮し、感じ切って愛蜜の量を増やしていた。

「やぁ……っ、ディ……アルトさ……っ、そこばっかり……っ」

 充血して膨らんだ肉真珠を何回も丹念に撫でられ、リリアンナは先ほどから体をビクビク跳ねさせていた。
 陰核で小さな絶頂を得るたび、蜜洞がギュッとディアルトを喰い締め、彼が眉間に皺を寄せる。
 ディアルトの表情のみ伺っていると、彼を苦しめているように思えてどこか落ち着かない。早く気持ち良くなれるようになりたい、と焦りばかりが募り、だというのに陰核を弄られる気持ちよさでピクピクと体が反応してしまう。

「す……っ、すみません……っ」

 とうとう口から謝罪の言葉が漏れたリリアンナに、ディアルトは目を丸くした。

「どうした? 何で謝る?」
「わ……私、上手に女性器で感じる事が、で、できません……っ。他の女性はもっと上手にできるかも、し……っれない、の、に。わ、私……っ」

 剣の腕前なら、修練場に行けば周りを見て技を盗める。
 だが房事を学ぶにあたって、他人の秘め事を覗き見て学ぶなどあり得ない。結果、リリアンナは珍しく自分が劣っていると思い込み、情けない気持ちで一杯になっていた。

「大丈夫だよ、リリィ。これも受け売りだけど、最初から膣で達ける女性はそういない。これは……気持ちいいだろう?」

 コリュッと肉芽をこねられ、リリアンナはピクッと腰を跳ねさせる。

「は、い」
「こうやって外側から刺激を与えて、中を濡れさせて解れさせて……。こういう事を何度も繰り返して、リリィの体に『気持ちいい』を教えていって、いつかリリィは何をされても気持ち良くなれる体になるんだ。そういうのを、夫婦や恋人間での開発って言うんだ。だから初心者であるリリィは、今は深く気にしなくていい。分かったね?」
「……分かりました。ちゃんと成長できるように、予習を欠かしません」

 まじめに頷いたリリアンナの言葉に、ディアルトは噴き出した。

「まったく君って……」

 愛しげにリリアンナを見下ろしたディアルトは、目を細めて彼女の頭を撫で、またゆっくりと腰を動かしだした。

「でもね、リリィ。今回君が達する事ができないかと言えば、そうじゃないからね。ココは感度がいいし、じっくりたっぷり攻めて感じ切った所でナカからも刺激を与えたら……きっと好くなれると思うんだ」

 ぐぷ……と最奥まで肉棒をねじ込み、リリアンナの秘玉を撫でながらディアルトが笑う。

「……なんだか、悪いお顔をしています」

 引き攣ったリリアンナの声に、ディアルトはにんまりと笑みを深めた。

「せっかくこういう事をしても許される関係になれたんだ。リリィを味わい尽くさないと俺の気が済まない。何度だって君を抱いて、たくさん愛したい」
「……はい」

 圧倒的なディアルトの熱に押され、リリアンナは顔を赤くしてコクンと頷いた。
 素直なリリアンナにディアルトは背中を丸めてキスをし、目の前で愛しげに微笑む。

「大好きだよ、リリィ」

 そして再びグチュッグチュッとたっぷり潤った蜜壷に屹立を突き立て、リリアンナの秘玉を親指の腹でヌルヌルと撫で始めた。

「ぁ……、う……、ん、あ……っ、あ……」

 痺れるような悦楽にリリアンナは涙を浮かべ、豊かな胸を上下させて懸命に呼吸をした。
 その胸もディアルトの手によって優しく撫でられ、時に大きな掌で揉まれ、指先で乳首を弄ばれる。

「リリィ、感じて」

 ディアルトが今までよりも大きく腰を引き、ずぷんっとリリアンナを穿ってきた。

「っきゃ……っ、ぁ」

 ディアルトの絶え間ない愛撫を受けていたせいか、先ほどよりも疼痛は消えていた。それどころか秘玉を弄られたまま突き上げられたので、どちらのものとも言えない気持ちよさに手脚がビクンッと跳ねた。
 一瞬頭の中が白くなり、音すらも遠くなったかのように思えた。

「そろそろ動いても良さそうだな」

 ディアルトはペロリと舌で唇を舐め、今までよりも強めにリリアンナを突き上げ始めた。
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