【R-18】悪人は聖母に跪く

臣桜

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だいっ……すき、だ ☆

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「……大きいの、嫌いですか?」

 胸が大きいのは自覚していて、患者から嫌な事を言われる時もあった。

 同僚や友人からはたまに「いいな」と言われるが、胸が大きくて良かったと思える出来事はほぼなく、困った事柄の方が多い。

 男友達が胸の大小の好みを話していて、「あまり大きいと気持ち悪い」と言っていた人もいたので、その時は居たたまれなくなった。

「だいっ……すき、だ」

 が、思わぬ答えがあり、その力の入った言い方に思わず笑みが漏れた。

「直接触れてもいいか?」

「……どうぞ」

 やはり紳士的に尋ねられ、鞠花ははにかんで頷いた。

 修吾の手が背中にまわり、プツンとブラジャーのホックを外す。
 締め付けられていた圧迫感がなくなり、鞠花の乳房が解放された。

 ブラジャーを取り去られて思わず両手で胸を隠そうとしたが、修吾に押し倒されて仰向けになり、手を掴まれて無防備な胸元が晒された。

「……っ、はずかし……」

「……綺麗だ」

 真っ白な肌を食い入るように見られ、鞠花は顔を背ける。

 チラッと修吾を盗み見すると、鞠花の首筋から鎖骨、デコルテからふっくらとボリュームのある乳房を、飽きずに見ている。
 そして鞠花の手を離したかと思うと、両手でそっと乳房を包んできた。

「柔らかい……」

 力を加えず、包んだままゆっくりと乳房を押し上げられ、その優しすぎる触り方にドキドキする。
 元彼とはまったく違う愛し方に、鞠花は処女のように緊張していた。

「鞠花……」

 呟くように彼女の名前を呼び、修吾は胸の谷間の始まりに唇をつけた。

「んっ……」

 湯上がりで肌は温まっていたが、冷房で少し冷えたので修吾の唇を熱く感じる。
 彼は唇を押しつけたあと、チロリとそこを舐めた。

「っ……、は、…………ぁ」

 ぬめらかな舌で何度も同じ場所を舐められ、性感帯でもないのに体温が上がり興奮が増してくる。

 視線を上げると修吾のつむじが見え、普段は整髪料でセットしている髪がサラリと流れているのを見て〝特別〟だと感じた。

 数多くの女性に求められるだろう修吾だが、今だけはほんの一時的にでも自分のものだと思うと、胸の奥にトロリとした愉悦が生まれる。

 修吾は谷間から左の乳房に向けて、キスをしてはまた場所を変えて舐め……と繰り返して場所を変えていく。

「ん……、ン……」

 右の乳房は広げた手全体で、触れるか触れないかの愛撫を受ける。
 次第に修吾の硬い掌に摩擦され、鞠花の乳首がぷつんと勃起してきた。

 吐息を震わせ、鞠花はこっそりと彼の匂いを嗅ぐ。

 ちゅ……、ちゅばっと音を立てる修吾は、ときおり顔を上げて上目遣いに鞠花の表情を確認してくる。
 感じているのか、不快ではないか探る目がとても真剣で、こんなにも自分に向き合ってくれる人は初めてと感じるほどだ。

 けれど修吾に愛撫されて胸を刺激されているうちに、早く先端を愛してほしいという欲が頭をもたげた。

 いつまでもまろやかな肉の丘を愛撫され、鞠花は刺激に快楽を得て敏感になりつつあるのに、修吾はいつまでたっても乳首に触れてくれない。
 焦れったくなって胸を押しつけると、修吾がクスッと笑った。

「触ってほしい?」

 囁くように言われ、鞠花は小さく頷く。

 すると修吾は彼女の頭を撫でたあとに、口を大きく開き舌を見せつけるように出した。

(あ……)

 上目遣いで舌を出すその姿が卑猥だと感じた途端、胸の先端が温かい口内に包まれて体の深部から震えが走った。

「んぁ……っ」

 焦れったい愛撫をされて刺激を受けるのを期待していた場所が、キュンッと縮こまり悦びを伝えてくる。

「ん……。……ちゅ、……は、硬くなってる。こんなにビンビンに勃起させて……」

 舌先で鞠花の乳首を弾き、修吾が意地悪に笑っていやらしい言葉を口にする。

「や……っ、やぁ……っ」

 今までそんな卑猥な言葉を言われた事がなく、鞠花は羞恥のあまり身をよじらせる。

 自分の体がとてもいやらしいのだと言われた気がして、この場から遁走したくて堪らない。
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