【R-18】死神侯爵と黄泉帰りの花嫁~記憶喪失令嬢の精神調教~【挿絵付】

臣桜

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ご主人様が癒やすのは1 ☆

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 気がつくと、気持ちのいい寝具に体が包まれていた。

 肌心地のいいネグリジェが裸体を包み、嗅ぎ慣れた寝具の匂いに気持ちが安堵する。
 それにこの匂いは……、ずっと嗅いでいたくなるこのいい香りは、大好きな人のものだ。

「……ジス、……ラン、さ……ま」

 小さく名を呼ぶと、ポン、と頭が撫でられる。
 いい子いい子と後頭部を撫でたあと、大きな掌が背中までおりてまるく撫で、ポンポンと薄い背中を叩く。

「……これ、好き」

 自然と表情が緩み、軽く微笑んで呟くと額にキスが与えられた。

「もう気分はいいのか?」

 間違えようのないジスランの声が耳朶を打ち、その低く艶やかな声を耳の奥で味わって、ゆっくりと目を開く。

 目の前には変わらない美しい人がいた。
 最初から何一つ変わらず自分の中身を見つめてくれる、琥珀色の目。少しぶっきらぼうな口調だけれど、相手をちゃんと思いやって〝会話〟をしてくれる人。

 ――私の、大好きな人。

「ジスラン様……。ギュッてして……」

 寝ぼけた声のまま甘くねだると、力強い腕が応えてくれる。

「他は? 欲しい物はないか?」

 気持ちのいい目覚めをして、そこに大好きな人がいる。何でも与えてくれると言って……。なんて贅沢な環境だろう。
 うっとりと微笑んだコレットは、生まれて初めて男性に媚びる目的で微笑みかけた。

「……では、ジスラン様をください。私のすべてを満たして、ジスラン様でいっぱいにしてください」

 眠っている前に何があったかを、コレットは正確に思い出していない。
 だが今この瞬間、ジスランを強く求めなければ自分は壊れてしまう。そう思ったのだ。

「……分かった」

 ゆっくりと起き上がったジスランの体から、柔らかなデュベがパサリと落ちる。
 彼も眠っていたところだったのか、ジスランは上半身裸だった。

「いま……、何時ですか……」

 何気なく周囲を見回すと、天蓋の模様や布地合間から見えた室内の様子から、ジスランの寝室だと知る。

「夜半過ぎだ。まだ夜は長い」

 彼はのそりとコレットの上に四つ這いになると、額にキスを落としてくれた。

「あ……」

 嬉しくて吐息をつくと、ジスランはベッドサイドにあった水差しを呷る。口の中に水を含み、視線だけでコレットに口を開くよう命じた。

(お水……。キスとは違うかもしれないけど……。嬉しい)

 じわ、と頬を染めて唇を開けば、秀麗な顔が傾けられ被さってくる。

「ん……ふ」

 柔らかな唇が訪れたかと思うと、口腔に少しずつ水が入り込む。咳き込まないようにゆっくりと喉を潤すが、すべて飲みきれなかったものが口端から零れていった。

「……零れてる」

 それを見たジスランが少し冷えた舌でコレットの口元を舐め上げ、そのまま唇までも舌先でくすぐってくる。

「……ん?」

 ――これは、どう受け取ればいいのだろう。

 キスなのか何なのか、コレットが戸惑っているあいだ、ジスランの手がコレットのネグリジェをはだけさせてゆく。

 時間の感覚はほぼなく、自分がどれだけここで眠っていたのかも分からない。
 とても大変なことがあった気がしたが、霞がかった記憶の向こうにあるソレを本能が「見たくない」と叫んでいた。

「コレット……」

 彼女の唇のあわいを舐めたあと、ジスランの唇が覆い被さりちゅ、ちゅ、と優しく吸い上げてくる。上唇、下唇と吸ったあと、ふわりと押しつけられた唇の合間から舌が入り込んだ。

「んん……ふ……」

 ――キス、と思っていいの?

 不安に駆られたまま、コレットはジスランの背中を撫で回す。

 逞しくて温かくて、滑らかな肌。

 何度その背に縋り付いたか分からず、〝これ〟を抱いている時が一番安堵できるとコレットの体は覚え込んでいた。
 口元からクチュクチュと音が聞こえ、滑らかで柔らかな舌にコレットの口腔が愛される。おずおずと舌を絡めてみると、舌先同士がヌルヌルと擦れ合いとても気持ちいい。気持ちがフワッと優しくなって体も火照り、コレットはますますキスに夢中になってゆく。
 ジスランの舌先が前歯の裏側――口蓋の辺りまで届くと、くすぐったくて腰をモゾモゾ揺り動かした。

「あ……っ、あふっ……」

 途中必死に息継ぎをするのだが、口を開いた間隙にまたジスランの舌が潜り込む。
 口腔に溜まった二人分の欲を呑み込むのに精一杯なのに、はだけられたコレットの胸までゆっくりと揉まれていた。まだ柔らかい胸の先端を指先がまるくなぞり、少し凝ってきたそこを押し潰し、また育てる。

 何回も愛された体は、すぐに下肢に淫らな蜜を蓄えていった。
 教え込まれた通り自らおずおずと脚を開くと、ジスランは褒めるように内腿を撫でてくれる。触れるか触れないかのタッチが、よりコレットの官能を高めていった。

「ジス……ラン、様ぁ……っ、キス……」

 彼が顔を離し胸をしゃぶろうとするが、コレットは甘ったれた声を出してキスをねだる。

「仕方がない人だな」

 口ではそう言うが、ジスランは優しく微笑んでまたキスを与えてくれた。
 唇の感触に恍惚となり、コレットは両腕を彼の首にまわし甘美なキスに耽溺してゆく。同時にジスランが胸を揉んで先端を弄り、空いた片手で下肢を愛撫してくるので、コレットの合間の声はより甘くなった。

「あん……、あぁん……」

 もうとっくに花びらは蕩けていて、クチュリと小さな音をたててジスランの指を呑み込んだ。くち、くち、とナカを探る音がしたかと思うと、すぐにジスランはコレットの感じる場所を探り当てる。

「ふぅん……っ、ン、んぅっ」

 ジスランの舌をきつく吸い上げ、コレットはゾクゾクと背筋を震わせ悶え抜く。

「あ……、はぁ……」

 やがて二人の舌先から透明な糸が引いて唇が離れた頃、下肢からはちゃぷちゃぷちゃぷとリズミカルな水音が聞こえていた。慣れた指はコレットの内部を痛めず、あくまで弱い力で感じる場所のみを刺激する。

「こんなに濡らして……。洪水のようだ。まったくあなたという女性(ひと)は」

 言葉で意地悪なことを言われるのも、相手がジスランならばただ快楽となるのみだ。

「いやぁ……ん、そんな……こと、言っちゃ……やぁ」

 熱に浮かされたかのように頭の芯がボゥッとし、美しい人が自分の乳房にしゃぶりつくのを愉悦の籠もった目で見守る。

「ジスラン様……、ぁっ、む、胸、お好きですか?」

 ふわふわとした真っ白な果実を貪るジスランの口元から、ちゅうっ、ちゅばっと卑猥な吸引音がたつ。きつく吸われ、脳天がジンと痺れた直後、舌先がレロレロと乳暈の輪郭を辿り口唇が柔らかに乳首を吸い立てる。それにうっとりとした頃、またきつく吸われ、尖りきった乳嘴を甘噛みされるのだ。

「あなたの胸は……、とても卑猥だ。体は華奢なのに、ここだけたっぷりと実って俺を誘惑する。大きくて、いやらしい胸だ」
「いやぁ……っ、あっ、きゃふっ……」

 その時下肢に這っていたジスランの親指が、ぷっくりと勃起した肉芽をピンと弾いた。鋭敏な快楽にコレットは細い悲鳴を上げ、咽頭を震わせる。

「あなたはここが大好きだったな。たっぷり濡れた場所を探るのに夢中で、あなたの好きな場所を弄るのを失念していた。許せ」

 クク、と邪悪に笑ってから、ジスランはひたすらにコレットの肉芽を虐め抜いた。
 親指の腹で何度もピン、ピンと横なぎに弾いたあと、包皮から顔を出した艶やかな真珠を撫で回す。

「んぁあっ、や……、そこぉ、ばっかり……、ぁ、あっ」

 快楽の波はすぐに押し寄せてくる。
 コレットの弱点を攻めつつもジスランはナカを擦ることをやめず、乳首への口淫もやめない。もう片方の乳首もキュ、キュ、と指先で扱かれ、爪でカリカリと先端の凹凸をくじられるともう限界だった。

「あ……っ、あぁああぁっ!」

 断末魔の声をあげ、コレットはジスランを抱き締めて体をぎゅうっと丸めた。彼の指を柔らかな媚肉できつく喰い締め、最奥がピクピクと蠢く。

「ん……、達ったか」

 コレットが達したのを確かめ、ジスランは満足気に微笑んだ。
 チュク……と蜜壷から指を引き抜き、たっぷりと蜜がつき糸を引いたそれを愛しげに舐める。
 絶頂後の陶酔感に浸っていたコレットは、ふと目を開きジスランが愛欲の証しを舐めている光景に赤面した。

「あの……、ですから。舐めるのは……」

 恥ずかしくてやめてほしいと言いかけたのに、何か勘違いをしたジスランはコレットの腰を抱え上げ、下にクッションを挟んでしまった。

「きゃあんっ」

 天井に向かって恥部をパクリと晒す格好になり、とっさにコレットは両手で花びらを隠そうとする。

「隠すな」

 しかしいつものように短く命令され、細い指が迷ったあとにおずおずと両脇に退いた。

「ふん……。こういうのも悪くない眺めだな。コレット、そのまま自分で花びらを開いてみろ」
「えっ?」
「ほら、こうしてみろ。そうしたら俺が舐めやすくなる」

 ジスランに指を操られ、コレットはぬるついた恥部をクパ……と左右に開くことになってしまった。恥ずかしいことこの上ないのだが、ジスランに一度命令されるとちゃんと最後まできかなければいけない。
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