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出会い3
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「ココ……、お前は……いつからそんなふしだらな娘に……っ」
怒りを隠そうとしない声に、コレットは怯え、ジスランの陰に隠れた。
もうコレットの庇護者は父親ではない。
父親より信頼できる人間を、コレット自身が見つけたのだ。
「ブリュイエール卿。子というものは知らぬ間に成長するものなのですよ。親であるあなたがそれを知らないのですか?」
揶揄する声に、デジレは呼吸困難すら起こしかけていた。
「あな……っ、あなたはっ、未婚の娘に手を付けていいと思われているのですか?」
悲鳴とも叫びともつかない声に、ジスランは人の悪い笑みを浮かべる。
「……ところで、ブリュイエール家意外の六大伯爵が、急に金策に必死になっているのは……どうしてでしょうね?」
ギクリ、とデジレの体が強張る。
「オーブリー伯は、外国から取り寄せた良質な宝石を王妃陛下に勧められたことから、国王陛下の覚えがとても良かったはずです。あなたとも娘のクリステル嬢含め、親子で親交があったはずですが、最近は疎遠になったようですね? 加えて風の噂では、ブリュイエール卿の姉君・ルイーズ殿が嫁いだアランブール伯も、最近とんとお顔を見かけなくなりました。我が友人のフィルがいるジゴー家も、あまり調子がよくなさそうだ。あなたの周囲で、人がどんどん口を閉ざすようになったのはどうしてでしょう? 逆にあなたは最近羽振りがいいようで、六伯爵の中でも突出していると言ってもいいほど隆盛されている」
「…………」
デジレはぎょろりと目を見開いたまま、ジスランの言葉を聞いていた。
コレットは訳が分からず、ただ逞しい背中に隠れるのみ。
「私の知り合い層は少し広くてですね。情報通な奥方や国の深部に関わる紳士。それに新聞社にも友人がいる」
脅すような――いや、脅しているジスランの声に、デジレは普段の物静かな紳士の仮面を捨て、ギラギラとした眼差しを向けていた。
「何が……。望みですか」
押し殺したデジレの声に、ジスランはシニカルな笑みを浮かべコレットを抱き寄せた。
「ですからお嬢さん……。コレット嬢との結婚を望んでいます。こういうのは難がありますが……。あなたは北の侯爵と呼ばれる私の地位に、何か不満でも?」
宣戦布告ともとれる問いに、デジレは歯を食いしばり顔を醜く歪めていた。
そんな父を見て、コレットはもしかしたら自分が解放されるのかもしれないという、淡い期待を持つ。
自信たっぷりに言い切るジスランは、誰が見ても惚れ惚れするような美丈夫だ。
背が高く女性だけでなく男性までもが目を奪われる美貌に、自ら剣を握り戦える体はガッシリとしていて頼りがいがある。厚い胸板は堂々とした雰囲気を醸しだし、加えて彼が亡き父より侯爵位を受け継いだとなれば、引く手あまただ。
もうすぐ二十八歳になる彼が、この歳まで決まった相手がいなかったのも、周囲の環境が慌ただしく恋愛をしている暇がなかったからだ。
寄宿学校を出て社交界に顔を出す頃には、様々な屋敷や王宮で令嬢相手にダンスを踊っていた。だが国王の相談役として頼られていた父が、地方視察の際に馬車ごと崖から転落してからは、多忙を極めた。
継ぐものを継いで領地の管理や財政状況がどうなっているかを把握し、親戚が遺産にたかるのを宥め、王家からの依頼にも応える。
忙殺される合間に付き合い程度に舞踏会に出ても、貴族たちの裏情報を探る〝仕事〟ばかりに専念し、令嬢との駆け引きを楽しむ間もなかった。
そんな彼にとっていつか娶る妻の条件は、健康に跡継ぎを生んでくれさえすれば割と誰でもいいと思っていた。
美醜も体型も、目と髪の色も、特に拘りがない。
親戚筋がうるさいことを言わない出自なら、いずれ適当に見つけようと思っていた。
――だが今は、この哀れなコレットを引き取ってもいいと感じている。
――いや、むしろ自分にはこの令嬢しかいないのではないか。
同情、憐憫があるのは否めない。
しかし彼女が恐らく初めて受け入れた男性が、自分だという自負もあった。ならばこのまま可哀相な彼女を守ってあげてもいいではないか。
家を守り、国王のために馬車馬の如く働くジスランは、誰か個人を大事に思ったことがない。
この吹けばかき消えてしまいそうな女性を、庇護の対象とするのもいいのではないか。
そう思ったのだ。
単純に人形のような美貌のコレットを美しいと思った気持ちもある。
自分の腕にスッポリと収まる彼女の未来を、自分がこれから握り、しっかりと養っていくのだと思うと、新たに夫となる自覚も芽生える。
おそらくその気持ちは、ジスランをより強くしてくれる。
「……そんなに手放したくないのなら、持参金は要りませんしむしろこちらから払いましょうか?」
「な……!」
王家より実は資産があると言われている《北の侯爵》は、国内の領地や仕事に及ばず、事業が国内外で成功し、収入が桁違いだ。代々の夫人が持つ宝飾品の総額も目が飛び出るほどだし、所持する船舶は類を見ない巨大さで、それを用いた旅行用豪華客船でも収益を得ている。
そんなジスランからすれば、コレットを娶るために金が必要だと言われても、痛くも痒くもない。逆に金で解決するのなら、ありがたいほどだ。
「む、娘を売るなど……」
「ではくださいますか? 毎日『愛している』『大切だ』と囁き、二人で笑い合う家庭を築きます。決して悪い話ではないと思いますが……」
表向き親しげに、ジスランはデジレに微笑みかける。
「コ……ココはどう思っているんだ」
珍しく父が自分の意見を尋ね、コレットは驚きで一瞬固まった。だがノロノロと思考を動かすと、父から逃れたい一心で気持ちを伝える。
「……ジスラン様は、とてもお優しいです。……すてきで、私を一人の人間として見てくださって……。きっと、大切にしてくださいます。……お、お嫁に、……行きたい、です」
この機会を逃せば、自分はきっと一生籠の中の鳥だ。
父の子を孕ませられ、実母のように絶望して命を絶つかもしれない。
そんな人生は、絶対に嫌だ。
今まで希望や期待というものと縁遠い生き方をしてきたコレットだが、死んだ心の奥底には、まだ生きたい、幸せになりたいと泥臭く足掻く力があった。
「お願いします……。お父様。私を、ジスラン様のお嫁さんにさせてください」
自分の意志など持たず人形のように生きてきた娘が、しっかりとした意見を口にし、父親に頭を下げた。
「…………」
臍を噛む思いで、デジレは唸る。
ブリュイエール家が六大伯爵家の一門だとしても、王家が一番目をかけているという《北の侯爵》の相手になるはずがない。
どうしてこうなったのか。
やはり、舞踏会になぞ連れてこなければ良かった。
激しく後悔するも、すべて後の祭りだ。
金を出すと言っても渋るデジレに、ジスランはもう一度脅す言葉を口にする。
「あなたの返答次第で、明日の朝刊の内容が大きく変わるかもしれませんね?」
「……わ、分かりました! うちの娘をどうぞ宜しくお願い致します!」
半ばやけくそでデジレが大声を出し、乱暴に頭を下げた。
ジスランはコレットに向かってニコリと微笑んでみせ、しっかりと彼女の手を握る。
「では今宵より、式を挙げる日まで花嫁となるコレットの身柄は、私が預かりましょう。婚前の女性に手を出すことはしませんので、どうぞご心配なく」
鮮やかな手口に、コレットは一気に心が安堵に包まれてゆくのを感じる。
今日からジスランと一緒に過ごし、もうブリュイエール家のあの部屋に戻らなくていいのだとすれば、地獄から一気に天国へ行ったも同然だ。
「それでは失礼致します。コレットのために部屋なども用意しなければなりませんから。しっかりと準備ができてから、いずれ婚約パーティーなどを開きますね」
落ち着き払ったジスランがデジレに告げたあと、彼はコレットに腕を軽く曲げ差し出してきた。
それがエスコートなのだと理解したあと、コレットはおずおずと彼の肘に手を掛ける。
ゆっくりと歩き出し、父の横を通り過ぎる時は心臓がドクドク煩く鳴ってどうにかなるかと思った。
だがそれ以上デジレは何も言わず、コレットはブリュイエールの屋敷より広いシャブラン城に引き取られることとなった。
怒りを隠そうとしない声に、コレットは怯え、ジスランの陰に隠れた。
もうコレットの庇護者は父親ではない。
父親より信頼できる人間を、コレット自身が見つけたのだ。
「ブリュイエール卿。子というものは知らぬ間に成長するものなのですよ。親であるあなたがそれを知らないのですか?」
揶揄する声に、デジレは呼吸困難すら起こしかけていた。
「あな……っ、あなたはっ、未婚の娘に手を付けていいと思われているのですか?」
悲鳴とも叫びともつかない声に、ジスランは人の悪い笑みを浮かべる。
「……ところで、ブリュイエール家意外の六大伯爵が、急に金策に必死になっているのは……どうしてでしょうね?」
ギクリ、とデジレの体が強張る。
「オーブリー伯は、外国から取り寄せた良質な宝石を王妃陛下に勧められたことから、国王陛下の覚えがとても良かったはずです。あなたとも娘のクリステル嬢含め、親子で親交があったはずですが、最近は疎遠になったようですね? 加えて風の噂では、ブリュイエール卿の姉君・ルイーズ殿が嫁いだアランブール伯も、最近とんとお顔を見かけなくなりました。我が友人のフィルがいるジゴー家も、あまり調子がよくなさそうだ。あなたの周囲で、人がどんどん口を閉ざすようになったのはどうしてでしょう? 逆にあなたは最近羽振りがいいようで、六伯爵の中でも突出していると言ってもいいほど隆盛されている」
「…………」
デジレはぎょろりと目を見開いたまま、ジスランの言葉を聞いていた。
コレットは訳が分からず、ただ逞しい背中に隠れるのみ。
「私の知り合い層は少し広くてですね。情報通な奥方や国の深部に関わる紳士。それに新聞社にも友人がいる」
脅すような――いや、脅しているジスランの声に、デジレは普段の物静かな紳士の仮面を捨て、ギラギラとした眼差しを向けていた。
「何が……。望みですか」
押し殺したデジレの声に、ジスランはシニカルな笑みを浮かべコレットを抱き寄せた。
「ですからお嬢さん……。コレット嬢との結婚を望んでいます。こういうのは難がありますが……。あなたは北の侯爵と呼ばれる私の地位に、何か不満でも?」
宣戦布告ともとれる問いに、デジレは歯を食いしばり顔を醜く歪めていた。
そんな父を見て、コレットはもしかしたら自分が解放されるのかもしれないという、淡い期待を持つ。
自信たっぷりに言い切るジスランは、誰が見ても惚れ惚れするような美丈夫だ。
背が高く女性だけでなく男性までもが目を奪われる美貌に、自ら剣を握り戦える体はガッシリとしていて頼りがいがある。厚い胸板は堂々とした雰囲気を醸しだし、加えて彼が亡き父より侯爵位を受け継いだとなれば、引く手あまただ。
もうすぐ二十八歳になる彼が、この歳まで決まった相手がいなかったのも、周囲の環境が慌ただしく恋愛をしている暇がなかったからだ。
寄宿学校を出て社交界に顔を出す頃には、様々な屋敷や王宮で令嬢相手にダンスを踊っていた。だが国王の相談役として頼られていた父が、地方視察の際に馬車ごと崖から転落してからは、多忙を極めた。
継ぐものを継いで領地の管理や財政状況がどうなっているかを把握し、親戚が遺産にたかるのを宥め、王家からの依頼にも応える。
忙殺される合間に付き合い程度に舞踏会に出ても、貴族たちの裏情報を探る〝仕事〟ばかりに専念し、令嬢との駆け引きを楽しむ間もなかった。
そんな彼にとっていつか娶る妻の条件は、健康に跡継ぎを生んでくれさえすれば割と誰でもいいと思っていた。
美醜も体型も、目と髪の色も、特に拘りがない。
親戚筋がうるさいことを言わない出自なら、いずれ適当に見つけようと思っていた。
――だが今は、この哀れなコレットを引き取ってもいいと感じている。
――いや、むしろ自分にはこの令嬢しかいないのではないか。
同情、憐憫があるのは否めない。
しかし彼女が恐らく初めて受け入れた男性が、自分だという自負もあった。ならばこのまま可哀相な彼女を守ってあげてもいいではないか。
家を守り、国王のために馬車馬の如く働くジスランは、誰か個人を大事に思ったことがない。
この吹けばかき消えてしまいそうな女性を、庇護の対象とするのもいいのではないか。
そう思ったのだ。
単純に人形のような美貌のコレットを美しいと思った気持ちもある。
自分の腕にスッポリと収まる彼女の未来を、自分がこれから握り、しっかりと養っていくのだと思うと、新たに夫となる自覚も芽生える。
おそらくその気持ちは、ジスランをより強くしてくれる。
「……そんなに手放したくないのなら、持参金は要りませんしむしろこちらから払いましょうか?」
「な……!」
王家より実は資産があると言われている《北の侯爵》は、国内の領地や仕事に及ばず、事業が国内外で成功し、収入が桁違いだ。代々の夫人が持つ宝飾品の総額も目が飛び出るほどだし、所持する船舶は類を見ない巨大さで、それを用いた旅行用豪華客船でも収益を得ている。
そんなジスランからすれば、コレットを娶るために金が必要だと言われても、痛くも痒くもない。逆に金で解決するのなら、ありがたいほどだ。
「む、娘を売るなど……」
「ではくださいますか? 毎日『愛している』『大切だ』と囁き、二人で笑い合う家庭を築きます。決して悪い話ではないと思いますが……」
表向き親しげに、ジスランはデジレに微笑みかける。
「コ……ココはどう思っているんだ」
珍しく父が自分の意見を尋ね、コレットは驚きで一瞬固まった。だがノロノロと思考を動かすと、父から逃れたい一心で気持ちを伝える。
「……ジスラン様は、とてもお優しいです。……すてきで、私を一人の人間として見てくださって……。きっと、大切にしてくださいます。……お、お嫁に、……行きたい、です」
この機会を逃せば、自分はきっと一生籠の中の鳥だ。
父の子を孕ませられ、実母のように絶望して命を絶つかもしれない。
そんな人生は、絶対に嫌だ。
今まで希望や期待というものと縁遠い生き方をしてきたコレットだが、死んだ心の奥底には、まだ生きたい、幸せになりたいと泥臭く足掻く力があった。
「お願いします……。お父様。私を、ジスラン様のお嫁さんにさせてください」
自分の意志など持たず人形のように生きてきた娘が、しっかりとした意見を口にし、父親に頭を下げた。
「…………」
臍を噛む思いで、デジレは唸る。
ブリュイエール家が六大伯爵家の一門だとしても、王家が一番目をかけているという《北の侯爵》の相手になるはずがない。
どうしてこうなったのか。
やはり、舞踏会になぞ連れてこなければ良かった。
激しく後悔するも、すべて後の祭りだ。
金を出すと言っても渋るデジレに、ジスランはもう一度脅す言葉を口にする。
「あなたの返答次第で、明日の朝刊の内容が大きく変わるかもしれませんね?」
「……わ、分かりました! うちの娘をどうぞ宜しくお願い致します!」
半ばやけくそでデジレが大声を出し、乱暴に頭を下げた。
ジスランはコレットに向かってニコリと微笑んでみせ、しっかりと彼女の手を握る。
「では今宵より、式を挙げる日まで花嫁となるコレットの身柄は、私が預かりましょう。婚前の女性に手を出すことはしませんので、どうぞご心配なく」
鮮やかな手口に、コレットは一気に心が安堵に包まれてゆくのを感じる。
今日からジスランと一緒に過ごし、もうブリュイエール家のあの部屋に戻らなくていいのだとすれば、地獄から一気に天国へ行ったも同然だ。
「それでは失礼致します。コレットのために部屋なども用意しなければなりませんから。しっかりと準備ができてから、いずれ婚約パーティーなどを開きますね」
落ち着き払ったジスランがデジレに告げたあと、彼はコレットに腕を軽く曲げ差し出してきた。
それがエスコートなのだと理解したあと、コレットはおずおずと彼の肘に手を掛ける。
ゆっくりと歩き出し、父の横を通り過ぎる時は心臓がドクドク煩く鳴ってどうにかなるかと思った。
だがそれ以上デジレは何も言わず、コレットはブリュイエールの屋敷より広いシャブラン城に引き取られることとなった。
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