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序章1
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――ああ、私は死ぬのね。
指一本動かせない状態で、コレットは暗い森を見上げていた。
針葉樹に囲まれた森は昼間でも見通しが利かないというのに、コレットの世界はなぜかモノクロになっていた。
五感はとうに鈍くなり、浅くなっていた呼吸ももう止まろうとしていた。
少し前までは全身を酷い痛みが襲い、体中の傷から血液が大量に流れていく感覚があった。だがそれも遠くなり、あれほどムワッと立ちこめていた血臭も分からなくなっている。
コレットの供の者も、襲ってきた者たちの顛末も分からない。
何度か死ぬ間際に何を考えるのか想像してみたことがあるが、実際死という暗渠を前にすると、冷たい安らぎを覚える。
悲しいとか後悔とか、特別な感情は湧き起こらない。
脳すらも冷たく痺れて、ただ泥のような暗闇に呑まれてゆくのだ。
自分がどこへ何をしにいく予定だったかも忘れ、コレットのアメジストのような目から光が失われてゆく。
ガラス玉のような透明な目に――、人影が映ったような気がした。
**
耳にパチパチと火の爆ぜる音が入り込む。
深いまどろみから意識を引き戻したコレットは、重たい目蓋を苦労して上げた。
視界にまず入り込んだのは、天井画が描かれている屋根だった。視線だけを横に向ければ、天蓋ベッドのカーテンが引かれてあるので室内は見えない。
だが深緑色に植物模様が描かれたカーテン越しに、暖炉の火が揺れているのは分かった。
(……喉、乾いた……)
次に酷い渇きを覚え、コレットは誰かを呼ぼうと試みる。
唇を開こうとすると、長いあいだ口を閉じていたからか、粘度の高い糸が引いた。舌を動かそうにも痺れているようで、ようやっと出せた第一声は「……ぁ……」という掠れた声だ。
起き上がるなど夢のまた夢で、重篤な病気になったかのような体は指一本動かせない。
それでも、コレットは懸命に人を呼ぼうとした。
「……え、……か」
ここがどこなのか分からない。
「だ。……ぇ、……か」
ろれつの回らない声が本当に自分のものかすら疑わしい。
それでも、自分を温かな部屋に寝かせてくれている〝誰か〟に縋りたかった。
「……目覚めたのか?」
天蓋の向こうで耳通りのいい男性の声がし、パタンと本を閉じる音がする。本をどこかに置いた音がしたあと、〝誰か〟が立ち上がりこちらにやってくる。
静かに天蓋ベッドのカーテンが引かれ、姿を現したのは背が高い男性のシルエットだ。しかし現在は夜のようで、暖炉の明かりを後ろにした彼の顔が分からない。
(誰……だろう。助けてくれた人なのかしら)
頭はまだ霞がかっているような感じがするが、体の状態の割に意識はハッキリしている。そんなコレットの手を、男性がそっと握ってきた。
指先がほんの少し冷たいが、掌は温かい大きな手だ。
「まだ声が出ないのか?」
そう言って顔を寄せてきた男性は、背後からの光に照らされ金髪だということが分かる。顔の造作も分かるほど距離が近くなったので、とても秀麗な顔の男性だと理解した。目の色は紅茶のような琥珀色だ。
年の頃は二十代後半。鼻筋が高く顔の輪郭もシュッとしていて、双眸に宿る光はどこか神秘的だ。
間違いなく美男なのだが、コレットは彼が誰なのか分からない。
彼の美貌に見とれていると、もう一度声をかけられた。
「俺が分かるか?」
その問いに、コレットは「ノー」を伝えようとする。
「い……、ぇ……」
弱々しい否定に彼は溜め息をつき、羽布団の中に潜り込ませた両手でコレットの手をさすった。
「しばらく、不自由な思いをするだろう。俺はジスラン。侯爵位を持っていて、このシャブラン城の主だ。そしてあなたの味方だ」
ジスランと名乗る男性の簡潔な説明に、コレットは安堵する。
こうやって誰の役にも立てない状態でも、責められず回復を待てるかもしれない。
彼女がそう思ったのを察したのか、ジスランの言葉はなおも続く。
「ここにあなたを責めたり、攻撃的になる者はいない。だから起き上がって話せるようになるまで、安心して休むといい。あなたの世話は俺がすべてするから任せてほしい。たまに侍女などが様子を見に来ると思うが、それも気にしなくていい」
安心すると、また意識が闇に落ちかけた。
強い眠気のあと、必死になってまた目蓋を持ち上げ、懸命に礼を言う。
「ぁ……がと……、ご……、ぃま」
痺れた舌を懸命に動かしても、お礼の言葉ひとつ満足に言えない。もどかしくて堪らないが、ジスランは察してくれたようだ。
「余計な気は回さなくていい。眠いんだろう。側にいるから、眠りなさい」
ジスランの手が離れ、コレットの手はまた温かな羽布団に包まれる。大きな手が優しくコレットの頭を撫でてから、彼はまた天蓋の向こうに姿を消した。
天蓋越しに遠くなるシルエットを見送ってから――、コレットの意識はストンと落ちた。
**
ジスランがコレットの面倒をすべてみると言ったのは、安心させるための方便ではなく〝事実〟だった。
ペースト状になった食事を口に運ぶことから、歯磨きまで。体の清拭から下の世話まで、彼は何一つ文句を言わずしてくれる。寝たきりのコレットの体が固まらないようにと、関節を動かす運動やマッサージ、床ずれができないよう体勢を変えることまでしてくれる。
最初は意識が混濁していたコレットも、体を支えるジスランに掴まるまで回復した頃には羞恥の限度を超えていた。
「ジスラン様……。ですから、そろそろ自分で起きられるようになりましたから、体を拭くことぐらい、一人で……」
顔を真っ赤にさせ弱々しい抵抗をするコレットの前で、ジスランはほとんど表情の変わらない顔で清拭を続ける。
「そういうことは、立ち上がって屈伸運動ができるようになってから言え」
「ん……っ」
湯で濡らした絹が、コレットの胸元を優しく擦る。
年齢の割にむっちりと熟れた双丘を清め、谷間や腹部、そして陰部までも黙々と清拭してゆく。
このジスランという男は割と無愛想で、表情も豊かではない。一見すれば怖いイメージを抱かれがちなのだと思う。
だがここで目覚めて以来ジスランの手厚い介護を受けたコレットは、彼の優しさを知っている。
年頃であるコレットの裸を見ても、ジスランはいやらしいことを言ったりしない。寝たきりで何もできない身の上とは言え、それはとてもありがたいことだった。
それはそれで嬉しいのだが、人前――特に男性の前に肌を晒すことなど多分初めてなコレットには、色々苦行でもある。
日中に顔を見れば想像以上の美形で、体つきもしっかりしていて目が合うだけで頬が熱くなる。そんな相手に胸といわず陰部まで見られた上に拭かれ、今さらと言われるが下の世話までされている。
もう恥ずかしくて死にそうだ。
おまけに毎日の清拭の時間は、体の感覚が戻った今だと別の意味で困っている。
彼の指が体のあちこちに触れるたび、上げてはいけない声が出そうになったり、不埒な思いが胸をよぎるのだ。
(ジスラン様は私を性的に見ていなくても、私は〝そういう風に〟感じてしまっている。とても恥ずかしい……)
一通り清拭が終わると、彼は真新しい絹のネグリジェをコレットに着せてくれる。世話がしやすいように胸元から一列にボタンが並んでいるもので、寝たきりのコレットにはもったいないと思うほど可愛らしい物だ。
「今日はこういうデザインの物だ。俺は女の好みはよく知らないが、あなたにきっと似合うだろう」
着せる前に、ジスランはハンガーに掛かったネグリジェの表裏をちゃんと見せてくれる。
「……可愛い、です。とても繊細なレース細工ですね」
覚えている限り同じデザインの物を見せられた覚えはなく、誰のために用意されたのだろう? と、時々不思議になる。
「気に入ったのなら良かった。着せるぞ」
コレットの言葉に笑みを見せるでもなく、ジスランは丁寧にネグリジェを着せてゆく。
それが終わると、関節の運動だ。
ジスランがベッドの上に座り、背中をクッションに預ける。そして彼の胸板にコレットが背中を預けるのだ。ジスランに手伝われ、腕の曲げ伸ばしや手をグーパーとする運動を、根気強く続けてゆく。
おかげでコレットも、まだ力を込めることはできないが、そこそこ動けるようになってきた。
指一本動かせない状態で、コレットは暗い森を見上げていた。
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五感はとうに鈍くなり、浅くなっていた呼吸ももう止まろうとしていた。
少し前までは全身を酷い痛みが襲い、体中の傷から血液が大量に流れていく感覚があった。だがそれも遠くなり、あれほどムワッと立ちこめていた血臭も分からなくなっている。
コレットの供の者も、襲ってきた者たちの顛末も分からない。
何度か死ぬ間際に何を考えるのか想像してみたことがあるが、実際死という暗渠を前にすると、冷たい安らぎを覚える。
悲しいとか後悔とか、特別な感情は湧き起こらない。
脳すらも冷たく痺れて、ただ泥のような暗闇に呑まれてゆくのだ。
自分がどこへ何をしにいく予定だったかも忘れ、コレットのアメジストのような目から光が失われてゆく。
ガラス玉のような透明な目に――、人影が映ったような気がした。
**
耳にパチパチと火の爆ぜる音が入り込む。
深いまどろみから意識を引き戻したコレットは、重たい目蓋を苦労して上げた。
視界にまず入り込んだのは、天井画が描かれている屋根だった。視線だけを横に向ければ、天蓋ベッドのカーテンが引かれてあるので室内は見えない。
だが深緑色に植物模様が描かれたカーテン越しに、暖炉の火が揺れているのは分かった。
(……喉、乾いた……)
次に酷い渇きを覚え、コレットは誰かを呼ぼうと試みる。
唇を開こうとすると、長いあいだ口を閉じていたからか、粘度の高い糸が引いた。舌を動かそうにも痺れているようで、ようやっと出せた第一声は「……ぁ……」という掠れた声だ。
起き上がるなど夢のまた夢で、重篤な病気になったかのような体は指一本動かせない。
それでも、コレットは懸命に人を呼ぼうとした。
「……え、……か」
ここがどこなのか分からない。
「だ。……ぇ、……か」
ろれつの回らない声が本当に自分のものかすら疑わしい。
それでも、自分を温かな部屋に寝かせてくれている〝誰か〟に縋りたかった。
「……目覚めたのか?」
天蓋の向こうで耳通りのいい男性の声がし、パタンと本を閉じる音がする。本をどこかに置いた音がしたあと、〝誰か〟が立ち上がりこちらにやってくる。
静かに天蓋ベッドのカーテンが引かれ、姿を現したのは背が高い男性のシルエットだ。しかし現在は夜のようで、暖炉の明かりを後ろにした彼の顔が分からない。
(誰……だろう。助けてくれた人なのかしら)
頭はまだ霞がかっているような感じがするが、体の状態の割に意識はハッキリしている。そんなコレットの手を、男性がそっと握ってきた。
指先がほんの少し冷たいが、掌は温かい大きな手だ。
「まだ声が出ないのか?」
そう言って顔を寄せてきた男性は、背後からの光に照らされ金髪だということが分かる。顔の造作も分かるほど距離が近くなったので、とても秀麗な顔の男性だと理解した。目の色は紅茶のような琥珀色だ。
年の頃は二十代後半。鼻筋が高く顔の輪郭もシュッとしていて、双眸に宿る光はどこか神秘的だ。
間違いなく美男なのだが、コレットは彼が誰なのか分からない。
彼の美貌に見とれていると、もう一度声をかけられた。
「俺が分かるか?」
その問いに、コレットは「ノー」を伝えようとする。
「い……、ぇ……」
弱々しい否定に彼は溜め息をつき、羽布団の中に潜り込ませた両手でコレットの手をさすった。
「しばらく、不自由な思いをするだろう。俺はジスラン。侯爵位を持っていて、このシャブラン城の主だ。そしてあなたの味方だ」
ジスランと名乗る男性の簡潔な説明に、コレットは安堵する。
こうやって誰の役にも立てない状態でも、責められず回復を待てるかもしれない。
彼女がそう思ったのを察したのか、ジスランの言葉はなおも続く。
「ここにあなたを責めたり、攻撃的になる者はいない。だから起き上がって話せるようになるまで、安心して休むといい。あなたの世話は俺がすべてするから任せてほしい。たまに侍女などが様子を見に来ると思うが、それも気にしなくていい」
安心すると、また意識が闇に落ちかけた。
強い眠気のあと、必死になってまた目蓋を持ち上げ、懸命に礼を言う。
「ぁ……がと……、ご……、ぃま」
痺れた舌を懸命に動かしても、お礼の言葉ひとつ満足に言えない。もどかしくて堪らないが、ジスランは察してくれたようだ。
「余計な気は回さなくていい。眠いんだろう。側にいるから、眠りなさい」
ジスランの手が離れ、コレットの手はまた温かな羽布団に包まれる。大きな手が優しくコレットの頭を撫でてから、彼はまた天蓋の向こうに姿を消した。
天蓋越しに遠くなるシルエットを見送ってから――、コレットの意識はストンと落ちた。
**
ジスランがコレットの面倒をすべてみると言ったのは、安心させるための方便ではなく〝事実〟だった。
ペースト状になった食事を口に運ぶことから、歯磨きまで。体の清拭から下の世話まで、彼は何一つ文句を言わずしてくれる。寝たきりのコレットの体が固まらないようにと、関節を動かす運動やマッサージ、床ずれができないよう体勢を変えることまでしてくれる。
最初は意識が混濁していたコレットも、体を支えるジスランに掴まるまで回復した頃には羞恥の限度を超えていた。
「ジスラン様……。ですから、そろそろ自分で起きられるようになりましたから、体を拭くことぐらい、一人で……」
顔を真っ赤にさせ弱々しい抵抗をするコレットの前で、ジスランはほとんど表情の変わらない顔で清拭を続ける。
「そういうことは、立ち上がって屈伸運動ができるようになってから言え」
「ん……っ」
湯で濡らした絹が、コレットの胸元を優しく擦る。
年齢の割にむっちりと熟れた双丘を清め、谷間や腹部、そして陰部までも黙々と清拭してゆく。
このジスランという男は割と無愛想で、表情も豊かではない。一見すれば怖いイメージを抱かれがちなのだと思う。
だがここで目覚めて以来ジスランの手厚い介護を受けたコレットは、彼の優しさを知っている。
年頃であるコレットの裸を見ても、ジスランはいやらしいことを言ったりしない。寝たきりで何もできない身の上とは言え、それはとてもありがたいことだった。
それはそれで嬉しいのだが、人前――特に男性の前に肌を晒すことなど多分初めてなコレットには、色々苦行でもある。
日中に顔を見れば想像以上の美形で、体つきもしっかりしていて目が合うだけで頬が熱くなる。そんな相手に胸といわず陰部まで見られた上に拭かれ、今さらと言われるが下の世話までされている。
もう恥ずかしくて死にそうだ。
おまけに毎日の清拭の時間は、体の感覚が戻った今だと別の意味で困っている。
彼の指が体のあちこちに触れるたび、上げてはいけない声が出そうになったり、不埒な思いが胸をよぎるのだ。
(ジスラン様は私を性的に見ていなくても、私は〝そういう風に〟感じてしまっている。とても恥ずかしい……)
一通り清拭が終わると、彼は真新しい絹のネグリジェをコレットに着せてくれる。世話がしやすいように胸元から一列にボタンが並んでいるもので、寝たきりのコレットにはもったいないと思うほど可愛らしい物だ。
「今日はこういうデザインの物だ。俺は女の好みはよく知らないが、あなたにきっと似合うだろう」
着せる前に、ジスランはハンガーに掛かったネグリジェの表裏をちゃんと見せてくれる。
「……可愛い、です。とても繊細なレース細工ですね」
覚えている限り同じデザインの物を見せられた覚えはなく、誰のために用意されたのだろう? と、時々不思議になる。
「気に入ったのなら良かった。着せるぞ」
コレットの言葉に笑みを見せるでもなく、ジスランは丁寧にネグリジェを着せてゆく。
それが終わると、関節の運動だ。
ジスランがベッドの上に座り、背中をクッションに預ける。そして彼の胸板にコレットが背中を預けるのだ。ジスランに手伝われ、腕の曲げ伸ばしや手をグーパーとする運動を、根気強く続けてゆく。
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