上 下
411 / 539
妊娠・出産 編

……したい、な ☆

しおりを挟む
 彼もしばらくしていない間に、私がどこで感じるのか感覚を失っていたようだった。

 けれど「ここかな?」というように指を探らせているうちに、私の反応をつぶさに見て感じ、すぐにコツを得ていく。

「んぅっ、うーっ、んむ、ン、ん……っ」

 ジュパッと正樹の屹立をしゃぶり、私は荒くなった呼吸を漏らす。

 頭の中は慎也によってもたらされる快楽と、正樹の雄茎を味わう愉悦とで一杯だ。

 ずっと距離をとっていた〝女〟としての自分の感覚に、私自身が翻弄されている。

「優美、クリ触るよ」

 後ろから慎也が告げ、新たな刺激がくると覚悟した途端、思っていたよりもずっと膨らんでいた場所に、ヌルッと蜜にまみれた指が触れてきた。

「ふぅううっ!」

 私はビクンッと腰を跳ね上げたあと、抵抗するように腰を揺らす。
 けれど慎也にお尻をガブッと囓られ、「暴れないの」と窘められてしまう。

(そんな事言ったって……)

 片手で体を支え、片手で正樹の竿の下部分を扱きながら、私は困って眉を寄せる。

「その顔いいね。久しぶりに見たけど、やっぱり可愛い」

 正樹は満足げに笑い、私の頭を何度も撫でてくる。
 そうやって愛玩動物のように褒められると、私の本能が悦び尻尾を振ってしまう。

 おまけに慎也は執拗に淫芽をコリュコリュと転がし、蜜孔に入れた指で私の内部から悦楽を煽ってくる。

 久しぶりの行為であっという間にこみ上げた淫悦が、私という肉体の器を満たし、トプリとあふれ出た。

「ん……っ、んぅううっ!!」

 キューッと下腹に力がこもったかと思うと、蜜壷がヒクヒク痙攣してうねり、慎也の指を呑み込もうとする。

 忘れていた絶頂の感覚に、私は目を白黒させながら思いきり正樹の屹立を吸い、グポッと恥ずかしい音を立ててしまった。

 目を閉じてうっとりと愉悦を貪る私を見て、正樹は嬉しそうに目を細めて優しく頭を撫でてくる。

 私一人が気持ちよくなってしまっているのに、二人とも決して責めないし自分の快楽を優先しようとしない。
 どこまでも私中心のセックスをしてくれる二人に、感謝と愛情を感じて私はポロッと涙を零してしまう。

 やがて悦楽の波が小さくなった頃合いで、私は正樹の屹立を解放し彼の横に転がる。
 ハァッハァッと呼吸を乱している私を、二人は様子を窺いながらも「ちゃんと楽しめて良かったね」というように微笑んでいる。

 ……したい、な。

 心の奥底で、ぽつんと願望が芽吹く。

 そして私の唾液で濡れた正樹の屹立を見て、お腹の奥が妖しくざわめいた。

 アレを体の中に含んで、気持ちよくしてもらいたい。
 思いきり突き上げられて、快楽で何も考えられなくなってしまいたい。

「正樹……」

 私は真っ赤になり、震える声で夫の名前を呼ぶ。

「ん?」

 起き上がった彼は、私の太腿に手を置いて微笑み、言葉の先を求める。

「……抱いて。……したい。気持ちよくなりたい」

 スロースタートながら、ようやくスイッチが入った私を見て、二人の夫は愛おしげに笑った。

「ゴム、しなくてもいい? まだした方がいい?」

 私の脚を広げ、正樹が尋ねてくる。

 子育ては日々新たな発見ばかりで、いまだにヒヤヒヤする事だってあるし、慣れとか落ち着いていられるという気持ちにはまだなれない。

 けど、子供は授かり物だ。

 慎也との第一子が幸運にもこうやってすぐ恵まれたとしても、正樹との相性はどうなのか分からない。

「……なるようになるんだと思う」

 俊希だって、新婚旅行のあの夜でできるとは思わなかった。

 正樹との子供がいつのタイミングでできるか分からない。

 ただ、第二子がほしいと思うのなら、行動するしかない。

 そして、少しでも出産リスクが少ないうちに産んで、家族計画を立てていけたらと思っている。

「うん、分かった。どんなタイミングで子供ができても、僕も慎也も優美ちゃんを支えていくから」

「出産で大変なのは優美だからな、仕事に出ておいてなんだけど、ヘルパーさんとか雇う金は任せとけ。帰ったあと、俺たちも休日とか、すぐサポートする」

 二人とも、心強い返事をしてくれる。

「ありがとう」

 お礼を言った私に、正樹と慎也が順番にキスをした。
 それから正樹が興奮しきった顔で自身の肉竿に手を添え、亀頭を蜜口に押し当ててくる。

「入れるよ」

「ん」

 頷いた私は、浅い呼吸を繰り返して彼を受け入れようとした。
しおりを挟む
感想 42

あなたにおすすめの小説

身体の繋がりしかない関係

詩織
恋愛
会社の飲み会の帰り、たまたま同じ帰りが方向だった3つ年下の後輩。 その後勢いで身体の関係になった。

イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?

すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。 翔馬「俺、チャーハン。」 宏斗「俺もー。」 航平「俺、から揚げつけてー。」 優弥「俺はスープ付き。」 みんなガタイがよく、男前。 ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」 慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。 終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。 ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」 保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。 私は子供と一緒に・・・暮らしてる。 ーーーーーーーーーーーーーーーー 翔馬「おいおい嘘だろ?」 宏斗「子供・・・いたんだ・・。」 航平「いくつん時の子だよ・・・・。」 優弥「マジか・・・。」 消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。 太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。 「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」 「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」 ※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。 ※感想やコメントは受け付けることができません。 メンタルが薄氷なもので・・・すみません。 言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。 楽しんでいただけたら嬉しく思います。

イケメン社長と私が結婚!?初めての『気持ちイイ』を体に教え込まれる!?

すずなり。
恋愛
ある日、彼氏が自分の住んでるアパートを引き払い、勝手に『同棲』を求めてきた。 「お前が働いてるんだから俺は家にいる。」 家事をするわけでもなく、食費をくれるわけでもなく・・・デートもしない。 「私は母親じゃない・・・!」 そう言って家を飛び出した。 夜遅く、何も持たず、靴も履かず・・・一人で泣きながら歩いてるとこを保護してくれた一人の人。 「何があった?送ってく。」 それはいつも仕事場のカフェに来てくれる常連さんだった。 「俺と・・・結婚してほしい。」 「!?」 突然の結婚の申し込み。彼のことは何も知らなかったけど・・・惹かれるのに時間はかからない。 かっこよくて・・優しくて・・・紳士な彼は私を心から愛してくれる。 そんな彼に、私は想いを返したい。 「俺に・・・全てを見せて。」 苦手意識の強かった『営み』。 彼の手によって私の感じ方が変わっていく・・・。 「いあぁぁぁっ・・!!」 「感じやすいんだな・・・。」 ※お話は全て想像の世界のものです。現実世界とはなんら関係ありません。 ※お話の中に出てくる病気、治療法などは想像のものとしてご覧ください。 ※誤字脱字、表現不足は重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけると嬉しいです。 ※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・すみません。 それではお楽しみください。すずなり。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

落ち込んでいたら綺麗なお姉さんにナンパされてお持ち帰りされた話

水無瀬雨音
恋愛
実家の花屋で働く璃子。落ち込んでいたら綺麗なお姉さんに花束をプレゼントされ……? 恋の始まりの話。

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

騙されて快楽地獄

てけてとん
BL
友人におすすめされたマッサージ店で快楽地獄に落とされる話です。長すぎたので2話に分けています。

冷淡だった義兄に溺愛されて結婚するまでのお話

水瀬 立乃
恋愛
陽和(ひより)が16歳の時、シングルマザーの母親が玉の輿結婚をした。 相手の男性には陽和よりも6歳年上の兄・慶一(けいいち)と、3歳年下の妹・礼奈(れいな)がいた。 義理の兄妹との関係は良好だったが、事故で母親が他界すると2人に冷たく当たられるようになってしまう。 陽和は秘かに恋心を抱いていた慶一と関係を持つことになるが、彼は陽和に愛情がない様子で、彼女は叶わない初恋だと諦めていた。 しかしある日を境に素っ気なかった慶一の態度に変化が現れ始める。

処理中です...