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ハワイ 編
ショッピングモール散策
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結局、慎也に指で達かされてしまった。
体が火照っているのを何とかごまかし、私はスマホから連絡が入ったのを確認して、彼と一緒に部屋を出た。
ランチに向かったのはホテルの三階にある、カジュアルな雰囲気のイタリアンレストランだ。
「優美~」
声を掛けられて「あれっ?」とそちらを見ると、南国っぽい薄い色のワンピースを着た文香が、和人くんと一緒に立っている。
「正樹に誘われたから来たんだ~。お邪魔するね」
「どうぞどうぞ! 歓迎するよ」
気を利かせてくれたんだなぁ、と思って正樹を見ると、何か知らないけどしょっぱい顔をしている。……何だ?
予約していたらしく、通された席は半バルコニーになっている場所だった。
半というのは、半分ぐらい屋根がせり出ているから。
外で海を見ながら食事をするなんて贅沢!
「メニューどうぞ」
ホールスタッフがメニューを持って来たので、皆の手元に回っていく。
「あらー、ちゃんと日本語に対応してるのねぇ」
お祖母ちゃんがメニューを見て感心して頷く。
言われたとおり、メニューは日本人用みたいだ。
基本的に書かれている言語は英語と日本語のみで、とても見やすい。
恐らく別の国の人には、別の言語でのメニューが用意されているんだと思う。さすがリゾート地の有名ブランドホテル。
まず飲み物をオーダーしたあとに、前菜になりそうな物から、主食のパスタやピザなどを好きなように頼んだ。
「ねーちゃん、皆でショッピングモール行こうぜ」
スマホであれこれ調べたらしい健が、意気揚々として話しかけてくる。
「んー、いいよー。皆でいる方が安心だしね」
比較的ハワイの治安はいいとされているけれど、やっぱりどこに行っても観光客はカモなので、注意するに超した事はない。
そのあと、皆で観光計画を話しながら、運ばれてきた料理をシェアして食べた。
食事が終わったあとは夕方ぐらいまで散策しようという事になり、ホテルから歩いてすぐの距離にある、ロイヤル・ハワイセンターに向かった。
ショッピング街になっているそこでは、食事は勿論、お店もあるし、ハワイアンショーもやってるらしい。
ラグジュアリーブランドのお店が並んでいるのに、ヤシの木が生えている光景を見ると、「ハワイだなぁ……」と感じる。
それらのお店の店構えも、ハワイチックな雰囲気で現地に合わせているのがいい。
「ねぇ、優美、一緒にあの店見ない?」
優美が指さしたのは、マネキンの着ている服がややギャルっぽい、攻めた感じのブティックだ。
「デニム見たい」
「んー、分かった」
全員で一つの所に寄るっていうのも効率が悪いし、それぞれの家庭で団子になって動く事になった。
ちなみにうちの家族には未望ちゃんと芳也くんがついてくれて、言語的なカバーをしてくれるらしい。ありがたい……。
最初は私が(それほど得意っていう訳でもないけど)何とかしようと思った。
けどお母さんたちに「あんたは新婚旅行なんだから、慎也さん達とゆっくりしなさい」と言われてしまった。
なので現在、私は慎也と正樹、そして文香と和人くんと一緒にいる。
結局文香は、お尻のポケットにゴージャスな刺繍の施されたデニムを数本買っていた。
彼女は免税だからと行って、ラグジュアリーブランドのお店にも入りたがっていたけれど、荷物になるので旅の後半に買う事にしたようだ。
ブラブラ歩いてある程度カロリー消費したあと、せっかくなのでSNS映えしそうなスイーツのあるカフェに入った。
「えー? 好きかも」
文香と二人して頼んだのは、バナナを凍らせてソフトクリームっぽくしたスイーツだ。
もともとバナナのスイーツは好きだけど、これはとても〝アリ〟だ。
半分にカットしたパイナップルを器にして、フルーツで飾り立てているのもいい。
海外サイズっていう感じで、バナナのソフトクリームがタワーみたいにそびえ立っているのは流石だけど。
「こういう映える感じとか、ヘルシーで可愛いスイーツって流行するの分かる気がするよねぇ。もともとパンケーキとかも、ハワイのお店が有名だったんでしょ? バナナジュースも今きてるし、これも来るんじゃない?」
「だねぇ」
体が火照っているのを何とかごまかし、私はスマホから連絡が入ったのを確認して、彼と一緒に部屋を出た。
ランチに向かったのはホテルの三階にある、カジュアルな雰囲気のイタリアンレストランだ。
「優美~」
声を掛けられて「あれっ?」とそちらを見ると、南国っぽい薄い色のワンピースを着た文香が、和人くんと一緒に立っている。
「正樹に誘われたから来たんだ~。お邪魔するね」
「どうぞどうぞ! 歓迎するよ」
気を利かせてくれたんだなぁ、と思って正樹を見ると、何か知らないけどしょっぱい顔をしている。……何だ?
予約していたらしく、通された席は半バルコニーになっている場所だった。
半というのは、半分ぐらい屋根がせり出ているから。
外で海を見ながら食事をするなんて贅沢!
「メニューどうぞ」
ホールスタッフがメニューを持って来たので、皆の手元に回っていく。
「あらー、ちゃんと日本語に対応してるのねぇ」
お祖母ちゃんがメニューを見て感心して頷く。
言われたとおり、メニューは日本人用みたいだ。
基本的に書かれている言語は英語と日本語のみで、とても見やすい。
恐らく別の国の人には、別の言語でのメニューが用意されているんだと思う。さすがリゾート地の有名ブランドホテル。
まず飲み物をオーダーしたあとに、前菜になりそうな物から、主食のパスタやピザなどを好きなように頼んだ。
「ねーちゃん、皆でショッピングモール行こうぜ」
スマホであれこれ調べたらしい健が、意気揚々として話しかけてくる。
「んー、いいよー。皆でいる方が安心だしね」
比較的ハワイの治安はいいとされているけれど、やっぱりどこに行っても観光客はカモなので、注意するに超した事はない。
そのあと、皆で観光計画を話しながら、運ばれてきた料理をシェアして食べた。
食事が終わったあとは夕方ぐらいまで散策しようという事になり、ホテルから歩いてすぐの距離にある、ロイヤル・ハワイセンターに向かった。
ショッピング街になっているそこでは、食事は勿論、お店もあるし、ハワイアンショーもやってるらしい。
ラグジュアリーブランドのお店が並んでいるのに、ヤシの木が生えている光景を見ると、「ハワイだなぁ……」と感じる。
それらのお店の店構えも、ハワイチックな雰囲気で現地に合わせているのがいい。
「ねぇ、優美、一緒にあの店見ない?」
優美が指さしたのは、マネキンの着ている服がややギャルっぽい、攻めた感じのブティックだ。
「デニム見たい」
「んー、分かった」
全員で一つの所に寄るっていうのも効率が悪いし、それぞれの家庭で団子になって動く事になった。
ちなみにうちの家族には未望ちゃんと芳也くんがついてくれて、言語的なカバーをしてくれるらしい。ありがたい……。
最初は私が(それほど得意っていう訳でもないけど)何とかしようと思った。
けどお母さんたちに「あんたは新婚旅行なんだから、慎也さん達とゆっくりしなさい」と言われてしまった。
なので現在、私は慎也と正樹、そして文香と和人くんと一緒にいる。
結局文香は、お尻のポケットにゴージャスな刺繍の施されたデニムを数本買っていた。
彼女は免税だからと行って、ラグジュアリーブランドのお店にも入りたがっていたけれど、荷物になるので旅の後半に買う事にしたようだ。
ブラブラ歩いてある程度カロリー消費したあと、せっかくなのでSNS映えしそうなスイーツのあるカフェに入った。
「えー? 好きかも」
文香と二人して頼んだのは、バナナを凍らせてソフトクリームっぽくしたスイーツだ。
もともとバナナのスイーツは好きだけど、これはとても〝アリ〟だ。
半分にカットしたパイナップルを器にして、フルーツで飾り立てているのもいい。
海外サイズっていう感じで、バナナのソフトクリームがタワーみたいにそびえ立っているのは流石だけど。
「こういう映える感じとか、ヘルシーで可愛いスイーツって流行するの分かる気がするよねぇ。もともとパンケーキとかも、ハワイのお店が有名だったんでしょ? バナナジュースも今きてるし、これも来るんじゃない?」
「だねぇ」
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