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同窓会 編

謝らないよ ☆

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「んぁああっ、やぁああ……っ、気持ちい……っ、あっ、ぁっ」

 涙を流し膣奥をヒクつかせる私を見て、抽送に従って揺れる乳房を揉みしだく慎也は、唇を舐めてからラストスパートに入った。

「優美……っ」

 私の名前を呼んで、少し強いぐらいの力で乳房を揉んでくる。
 二人の男にずっぷりと犯され、征服されたまま、私は今日一番の快楽を得て思いきりいきんで絶頂していた。

「んんーっ、あぁああぁあ……っ!」

 慎也の腹部に潮を飛ばしてしまう。
 けれど自分では制御できないし、ジョパッ、ジョパッと断続的に出る透明な液体を、涙を湛えた目で見るしかできない。

 恥ずかしくて、気持ちよくて、頭の中はグシャグシャだった。

 慎也が両手で私の腰を掴み、ズンッと思いきり突き上げ、吐息と共に腰を震わせる。

「優美……っ」

 膣内で、彼の肉棒がビクビクと震えているのが分かる。
 慎也は陶酔しきった顔で、二度、三度と腰を押しつけ、最後の一滴まで精液を絞り出した。

 ――終わった……。

 そう思って気が抜けただけで、私はあっけなく気を失ってしまった。





 ふわ……、と目が覚めて、瞬きをする。

 知らない天井がある。

 キョロ……と目を動かして内装を確認し、ここがラブホだと思いだした。

 身じろぎすると、反射的に左右から私の体にまわっている腕に力がこもる。
 いつものように、正樹は私の右側、慎也は左側。
 仰向けになって寝ている私のほうを向き、体に額をつけてスウスウ寝息を立てていた。

 まだ早朝なのか、ホテルの周囲は静かだ。
 郊外にあるからかもしれないけれど、この静けさがどことなく愛おしくありがたい。

 ゆっくり溜め息をつくと、昨晩の同窓会での出来事が蘇る。
 まだ情けない気持ち、ムカつく気持ちはあるけれど、大分落ち着いている。

「……二人の、……ううん、四人のお陰だなぁ……」

 小さく呟き、微笑む。

 今の私は、二人にたっぷり愛されて幸せいっぱいだ。
 二人の事しか考えられないぐらい愛されてからの、朝チュンである。

 気持ちがホコホコしていて、これ以上なく満たされている。

 昨日、慎也が私の婚約者だと知って、「なんで折原にこんないい男が」って顔をしていた同級生を思いだした。

 優越感を得る私を、許してほしい。

 皆が見下していたデブにだって、幸せになる権利はある。

 頑張ったら認めてくれる人がいる。
 昔は太っていても、そんなの関係なく〝今〟の私を評価してくれて、魅力があると感じてくれる人がいる。

 彼らは、私が自分の努力で勝ち取った人たちだ。
 もとを言えばトレーナーさんのお陰だけど、精神を叩き直して努力した私への、ご褒美だと思っている。

(謝らないよ)

 心の中で、私をバカにしていたクラスメイト達に告げる。

「折原のくせに生意気」と思われても、「身の丈に合わない相手に囲まれてごめんなさい。今すぐ縁を切ります。デブに相応な地味な生き方をします」なんて、口が裂けても言うもんか。

「そんな事を言うなら、今後一生縁を切ってもいい」

 小さく呟き、決意を胸に宿す。

 正樹が言っていたように、クラスメイトは進路の途中で一緒に過ごすようになっただけの人だ。

 その中で友達ができる事はあるけれど、全員じゃない。
 卒業したあと、印象の薄い人ならすぐ名前を忘れてしまう。そんなもんだ。

 友達は一生大切にしたいけど、同級生というだけで私の人生に図々しく幅を利かせてなるもんか。

「……僕とは縁を切らないでね」

 むにゃり、とした声で言い、正樹が私の頭を撫でてくる。

「おっ、起きてたの!?」

 焦って彼を向くと、後ろから慎也が私の体を抱き寄せた。
 正樹は枕元に手を伸ばし、高級腕時計をジャラリと音を立てて持ち上げる。

「……ん、五時。大体、いつもこれぐらいには目が覚めてるから、自然と目が覚めてたよ」

 彼の言葉を聞き、私は溜め息をつく。

「ちゃんと寝てる?」

「んー、だって僕ら割と早寝じゃん。二十二時すぎにはベッド入ってる事だってあるし。そりゃあ、遅くなる日もあるけど、倒れないように気をつけてはいるよ」

「それならいいけど」

「理想の睡眠時間は八時間って言うけど、加齢と共に少しずつ短くなっていくんだって。寝過ぎても死亡リスク高まるみたいだし、体が分かっていたらそれでいいんだよ」

 正樹は「んーっ」と伸びたあと、ゆっくり起き上がる。
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