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イギリス 編
その時はぜひ一緒に遊びたいわ
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いまや私の脚は大きく開かれ、慎也が座っていなかったらパンツ丸見え状態だ。
調子に乗った慎也は時々シャーロットさんを振り向き、妖艶に笑っては私の太腿や膝にキスをしている。
一方で正樹は私の胸を揉んで、唇にキスをしていた。
なんだかもう、どこから撮影で、どこまでプライベートなのか分からない。
私は頭の中をグルグルさせたまま、一杯一杯になっていた。
エディさんとクリスさんも棒立ちにはなっておらず、私の手を取って手の甲にキスするふりをしていた。
『OKーーー!! ありがとう……! ありがとう……! いい撮影ができたわ!』
シャーロットさんは感無量という様子でお礼を言ったあと、「ぐふふふふ……」と低い声で笑う。
疲れ切った私は椅子の背もたれに両腕を掛け、その間に顔を落とし込んでぐったりしていた。
『いやー、楽しかったね。こういうのもいいね!』
正樹も慎也もご機嫌だ。
『優美と写真が撮れるなら、何でも応じるからいつでも声を掛けてくれ』
いや……、その。私の心臓が持ちません。
『写真はパソコンで確認したあと、レタッチをするから完成まではもう少し待ってね。完成したらデータは全部送るけれど、フォトブックにした物を別途郵送するわ』
『待ってる!』
正樹はサムズアップし、鼻歌を歌うほどご機嫌だ。
『優美、俺たちも日本でいい衣装を見つけて、プライベート撮影しようか』
『…………しばらく遠慮する』
疲れ切った私は首を横に振り、大きな溜め息をつく。
そんな私の前にシャーロットさんがしゃがみ、視線を合わせてきた。
『色々ごめんなさいね』
『い、いいえ!』
まともに謝られると、いつまでも疲れた態度を取っていられない。
心の底から嫌だった訳ではないから、勘違いさせたら駄目だ。
『今回来る前から、正樹たちにあなたの写真を見せられていたのよ。その時から、〝なんてチャーミングな人なのかしら〟って夢中になっちゃったわ。日本の女性って言ったら、ヤマトナデシコな華奢なお人形イメージがある。でも私はどちらかというと、優美さんみたいなヘルシーな色気のある女性がタイプなの』
ほう。タイプ。
『レストランで会った時から、脳内で色んな服を着せて妄想していたわ。あからさまな態度を取ると失礼だから、精一杯澄まして〝お客様としてしか見ていませんよ〟っていう態度を貫いていたつもりなの』
なるほど。その澄ました感じを、私は逆の視点から見て勘違いしていたと……。
『もし嫉妬させたり、誤解を与えていたのなら改めて謝罪するわ。私は優美さんしか見えていなくて、二人の事は目的を遂行のための道具と、荷物持ちぐらいしか考えていなかったわ』
『あはは! ハッキリ言ってくださってスッキリしました』
私が笑顔を見せると、シャーロットさんはホッとしたように微笑む。
『日本ではこういうの〝オタバレ〟って言うのかしら。隠していたつもりはないけど、豹変するのは良くないわね。驚かせてしまってごめんなさい』
『いいえ、お気にせず。品のいいお嬢様だと思っていたので、一気に親しみを感じました』
『八月には、夏フェスにのために日本に行くの。その時はぜひ一緒に遊びたいわ』
『喜んで!』
誤解が解けて、すっかり意気投合した私たちは笑い合う。
『優美さんに似合うキャラの衣装を着せたい気持ちもあるけど、押しつけはいけないわね』
そのあとしばらく、シャーロットさんはオタクの矜持で一人懊悩していた。
いや、今回のコレもかなり強攻策だったと思うけど。
『そうだ! 次に会う時は夏だし、浴衣を着て東京湾をクルージングしたいわ』
『あっ、いいですね。屋形船とか』
アイデアを出し合っていると、正樹が提案してきた。
『うちのクルーザーを使って、ちょっとしたパーティーでもする? 文香ちゃんとか和人くん、うちの妹とかも呼んで』
『いいの!? めっちゃ嬉しい!』
友達になれたと思うと、どんどん今後の予定が楽しみになってくる。
『ロティー、そろそろ部屋に帰してやんないと。明日帰るんだから』
クリスさんに言われ、シャーロットさんはハッとして私の両手を包んできた。
『私の趣味に付き合ってくれてありがとう。良かったら東京で宜しくね』
『勿論です! こちらこそ宜しくお願いします!』
そのあと着替えて自室に戻った。
気を遣ってくれたのか、慎也と正樹は「おやすみ」の挨拶をしただけで、イチャイチャせず寝かせてくれた。
**
翌朝、軽めの朝食を取ったあと、私たちはアボットさん一家にお礼を言って車に乗り、またロンドンに向かった。
彼らはもう少し別荘に滞在しているらしい。
調子に乗った慎也は時々シャーロットさんを振り向き、妖艶に笑っては私の太腿や膝にキスをしている。
一方で正樹は私の胸を揉んで、唇にキスをしていた。
なんだかもう、どこから撮影で、どこまでプライベートなのか分からない。
私は頭の中をグルグルさせたまま、一杯一杯になっていた。
エディさんとクリスさんも棒立ちにはなっておらず、私の手を取って手の甲にキスするふりをしていた。
『OKーーー!! ありがとう……! ありがとう……! いい撮影ができたわ!』
シャーロットさんは感無量という様子でお礼を言ったあと、「ぐふふふふ……」と低い声で笑う。
疲れ切った私は椅子の背もたれに両腕を掛け、その間に顔を落とし込んでぐったりしていた。
『いやー、楽しかったね。こういうのもいいね!』
正樹も慎也もご機嫌だ。
『優美と写真が撮れるなら、何でも応じるからいつでも声を掛けてくれ』
いや……、その。私の心臓が持ちません。
『写真はパソコンで確認したあと、レタッチをするから完成まではもう少し待ってね。完成したらデータは全部送るけれど、フォトブックにした物を別途郵送するわ』
『待ってる!』
正樹はサムズアップし、鼻歌を歌うほどご機嫌だ。
『優美、俺たちも日本でいい衣装を見つけて、プライベート撮影しようか』
『…………しばらく遠慮する』
疲れ切った私は首を横に振り、大きな溜め息をつく。
そんな私の前にシャーロットさんがしゃがみ、視線を合わせてきた。
『色々ごめんなさいね』
『い、いいえ!』
まともに謝られると、いつまでも疲れた態度を取っていられない。
心の底から嫌だった訳ではないから、勘違いさせたら駄目だ。
『今回来る前から、正樹たちにあなたの写真を見せられていたのよ。その時から、〝なんてチャーミングな人なのかしら〟って夢中になっちゃったわ。日本の女性って言ったら、ヤマトナデシコな華奢なお人形イメージがある。でも私はどちらかというと、優美さんみたいなヘルシーな色気のある女性がタイプなの』
ほう。タイプ。
『レストランで会った時から、脳内で色んな服を着せて妄想していたわ。あからさまな態度を取ると失礼だから、精一杯澄まして〝お客様としてしか見ていませんよ〟っていう態度を貫いていたつもりなの』
なるほど。その澄ました感じを、私は逆の視点から見て勘違いしていたと……。
『もし嫉妬させたり、誤解を与えていたのなら改めて謝罪するわ。私は優美さんしか見えていなくて、二人の事は目的を遂行のための道具と、荷物持ちぐらいしか考えていなかったわ』
『あはは! ハッキリ言ってくださってスッキリしました』
私が笑顔を見せると、シャーロットさんはホッとしたように微笑む。
『日本ではこういうの〝オタバレ〟って言うのかしら。隠していたつもりはないけど、豹変するのは良くないわね。驚かせてしまってごめんなさい』
『いいえ、お気にせず。品のいいお嬢様だと思っていたので、一気に親しみを感じました』
『八月には、夏フェスにのために日本に行くの。その時はぜひ一緒に遊びたいわ』
『喜んで!』
誤解が解けて、すっかり意気投合した私たちは笑い合う。
『優美さんに似合うキャラの衣装を着せたい気持ちもあるけど、押しつけはいけないわね』
そのあとしばらく、シャーロットさんはオタクの矜持で一人懊悩していた。
いや、今回のコレもかなり強攻策だったと思うけど。
『そうだ! 次に会う時は夏だし、浴衣を着て東京湾をクルージングしたいわ』
『あっ、いいですね。屋形船とか』
アイデアを出し合っていると、正樹が提案してきた。
『うちのクルーザーを使って、ちょっとしたパーティーでもする? 文香ちゃんとか和人くん、うちの妹とかも呼んで』
『いいの!? めっちゃ嬉しい!』
友達になれたと思うと、どんどん今後の予定が楽しみになってくる。
『ロティー、そろそろ部屋に帰してやんないと。明日帰るんだから』
クリスさんに言われ、シャーロットさんはハッとして私の両手を包んできた。
『私の趣味に付き合ってくれてありがとう。良かったら東京で宜しくね』
『勿論です! こちらこそ宜しくお願いします!』
そのあと着替えて自室に戻った。
気を遣ってくれたのか、慎也と正樹は「おやすみ」の挨拶をしただけで、イチャイチャせず寝かせてくれた。
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翌朝、軽めの朝食を取ったあと、私たちはアボットさん一家にお礼を言って車に乗り、またロンドンに向かった。
彼らはもう少し別荘に滞在しているらしい。
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