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これからの事 編
不安
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指輪については、あとは待つだけだ。
結婚式については、玲奈さんが良いプランナーさんを紹介してくれ、一緒に相談していく。
招待客のリストアップは玲奈さんにも手伝ってもらった。
折原家の方は普通に親戚や友達、恩師を呼べばいいけど、久賀城家の物凄い人脈について、玲奈さんのアドバイスがあった方が心強いからだ。
やがてドレスやブーケ、ハネムーンの行き先などを決めるようになり、私は沢山あるドレスの中からうんうん唸ってロングトレーンのドレスに決めた。
文香からもアドバイスをもらった。
「優美は可愛いのじゃなくて、マーメイドラインか、思いっきりロングトレーンなゴージャスなやつが似合うよ」
それには私も同意見だ。
何せ身長がそこそこあるし、体型も胸元もメリハリがありすぎる。
可愛らしいフワッとしたのを着ても、自分で違和感があると思う。
いや、他の似たような身長、体型の方がどうこうじゃなくて、自分のイメージ、好みの話だ。
サイズ的にはレンタルドレスでは不安なので、これも玲奈さんのツテでオーダーメイドのドレスを作ってもらう事になった。
一生に一回しか着ないので、何も作らなくても……と思ったけれど、久賀城家の皆さんの言う事には、「だからこそ」らしい。
私には正樹との式もある。
彼との式は慎也のものほど盛大にやらないので、動きやすいほうがいいのでは、となり、そちらはマーメイドラインのドレスとなる。
正樹との式は、慎也との式が終わった直後に、まったく別の場所でする。
なので結婚式に必要な、ほとんどの物の納期は同じだ。
次々と色んな事を決めながら、私は相変わらずE&Eフーズに勤めている。
まだ職場には結婚の事を言っていない。
課長にはとてもお世話になっていて、式に来てもらうつもりだ。
〝岬慎也〟が久賀城家の人間だと知っている役員も、繋がり的に呼ばないとまずい。
正直、「見返してやりたい」と思っていた浜崎くんは、もういない。
佐藤さんについてもちょっとムカついていた時期はあったけど、彼女のような人に慎也との結婚を知られると、より面倒な事になりそうだ。
へたすれば第二の浜崎くんになりそうな予感がする。
今の職場で私が慎也と付き合っていると知っている人は、課長以上の人しかいない。
職場で婚約指輪を見せつけていないし、業務中は外している。
だからこのまま、同僚たちには秘密を通したほうがいいのだろう。
結婚指輪はつけるので、結婚式、新婚旅行が終わったあとに「実は結婚しました」と言ってお土産を渡す程度でいいと思っている。
けどそのあとは? と思ってしまう。
普通の人なら他人の家庭にまず興味を持たないだろう。
でも佐藤さんや、彼女と仲のいい女性社員はちょっと不安だ。
佐藤さんを含めた三人組は仲良しで、ランチとかもいつも一緒だ。
ある日、社食で彼女たちの近くで食べていた時、怖い話を耳に挟んでしまった。
佐藤さんが席を立った時、残った二人がこそこそと彼女の悪口を言っているのだ。
その様子を見て、私は「うわぁ……」とドン引きしてしまった。
「類友だなー」と思ったし、信頼されてないんだな、と感じた。
そりゃそうだろう。
悪口仲間は他人を悪く言う事で繋がっている。
誰かが抜けようとしても、他が許さない。
もし抜けたとしたら、〝裏切り者〟として延々と悪口を言われ続けるのだろう。
誰かを悪く言うのなら、自分も悪く言われている可能性を考えなければいけない。
そして普通の感覚の人は、親でも殺されたのかっていうぐらい悪口を言う人を見て、ドン引きするものである。
悪口を言えば言うほど、本人たちが孤立していくのを、当人だけが知らない……という図式になる。
自分がターゲットになったら困るから、ほとんどの人は「へー、そうなんですね」と言って聞き流すだろう。
仮に私が誰かに嫌がらせをしたとして、被害者同士が愚痴や悪口を言うならまだ分かる。
でも何も関係ない人が私の悪口を聞かされたとしても、「ふーん……。だから?」で終わる。
五十嵐さんの友達みたいに、主体性のない人は洗脳されてしまうんだろうけど、少なくとも私ならそう思う。
要は自分で考えられるかどうかだ。
ソースも何もない不確かな話、噂を聞いて、真に受けるかどうか。
信じる人は、ネットの虚構ニュースもすぐ信じるんだろうなと思う。
ネットニュースなら、私は信頼できる筋を自分ですぐ検索するようにしている。
簡単に信じた結果、自分が損してしまう事はままある。
ニュースだけでなく、買い物とかでも同じだ。
結婚式については、玲奈さんが良いプランナーさんを紹介してくれ、一緒に相談していく。
招待客のリストアップは玲奈さんにも手伝ってもらった。
折原家の方は普通に親戚や友達、恩師を呼べばいいけど、久賀城家の物凄い人脈について、玲奈さんのアドバイスがあった方が心強いからだ。
やがてドレスやブーケ、ハネムーンの行き先などを決めるようになり、私は沢山あるドレスの中からうんうん唸ってロングトレーンのドレスに決めた。
文香からもアドバイスをもらった。
「優美は可愛いのじゃなくて、マーメイドラインか、思いっきりロングトレーンなゴージャスなやつが似合うよ」
それには私も同意見だ。
何せ身長がそこそこあるし、体型も胸元もメリハリがありすぎる。
可愛らしいフワッとしたのを着ても、自分で違和感があると思う。
いや、他の似たような身長、体型の方がどうこうじゃなくて、自分のイメージ、好みの話だ。
サイズ的にはレンタルドレスでは不安なので、これも玲奈さんのツテでオーダーメイドのドレスを作ってもらう事になった。
一生に一回しか着ないので、何も作らなくても……と思ったけれど、久賀城家の皆さんの言う事には、「だからこそ」らしい。
私には正樹との式もある。
彼との式は慎也のものほど盛大にやらないので、動きやすいほうがいいのでは、となり、そちらはマーメイドラインのドレスとなる。
正樹との式は、慎也との式が終わった直後に、まったく別の場所でする。
なので結婚式に必要な、ほとんどの物の納期は同じだ。
次々と色んな事を決めながら、私は相変わらずE&Eフーズに勤めている。
まだ職場には結婚の事を言っていない。
課長にはとてもお世話になっていて、式に来てもらうつもりだ。
〝岬慎也〟が久賀城家の人間だと知っている役員も、繋がり的に呼ばないとまずい。
正直、「見返してやりたい」と思っていた浜崎くんは、もういない。
佐藤さんについてもちょっとムカついていた時期はあったけど、彼女のような人に慎也との結婚を知られると、より面倒な事になりそうだ。
へたすれば第二の浜崎くんになりそうな予感がする。
今の職場で私が慎也と付き合っていると知っている人は、課長以上の人しかいない。
職場で婚約指輪を見せつけていないし、業務中は外している。
だからこのまま、同僚たちには秘密を通したほうがいいのだろう。
結婚指輪はつけるので、結婚式、新婚旅行が終わったあとに「実は結婚しました」と言ってお土産を渡す程度でいいと思っている。
けどそのあとは? と思ってしまう。
普通の人なら他人の家庭にまず興味を持たないだろう。
でも佐藤さんや、彼女と仲のいい女性社員はちょっと不安だ。
佐藤さんを含めた三人組は仲良しで、ランチとかもいつも一緒だ。
ある日、社食で彼女たちの近くで食べていた時、怖い話を耳に挟んでしまった。
佐藤さんが席を立った時、残った二人がこそこそと彼女の悪口を言っているのだ。
その様子を見て、私は「うわぁ……」とドン引きしてしまった。
「類友だなー」と思ったし、信頼されてないんだな、と感じた。
そりゃそうだろう。
悪口仲間は他人を悪く言う事で繋がっている。
誰かが抜けようとしても、他が許さない。
もし抜けたとしたら、〝裏切り者〟として延々と悪口を言われ続けるのだろう。
誰かを悪く言うのなら、自分も悪く言われている可能性を考えなければいけない。
そして普通の感覚の人は、親でも殺されたのかっていうぐらい悪口を言う人を見て、ドン引きするものである。
悪口を言えば言うほど、本人たちが孤立していくのを、当人だけが知らない……という図式になる。
自分がターゲットになったら困るから、ほとんどの人は「へー、そうなんですね」と言って聞き流すだろう。
仮に私が誰かに嫌がらせをしたとして、被害者同士が愚痴や悪口を言うならまだ分かる。
でも何も関係ない人が私の悪口を聞かされたとしても、「ふーん……。だから?」で終わる。
五十嵐さんの友達みたいに、主体性のない人は洗脳されてしまうんだろうけど、少なくとも私ならそう思う。
要は自分で考えられるかどうかだ。
ソースも何もない不確かな話、噂を聞いて、真に受けるかどうか。
信じる人は、ネットの虚構ニュースもすぐ信じるんだろうなと思う。
ネットニュースなら、私は信頼できる筋を自分ですぐ検索するようにしている。
簡単に信じた結果、自分が損してしまう事はままある。
ニュースだけでなく、買い物とかでも同じだ。
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