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本編
第23話
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アルバイト三日目。
この日も、寝起きの美奈穂を襲ったのは、逃げ場のない光志による抱擁攻撃だった。
「私は抱き枕じゃありません!」
「いや……つい抱き心地が良くて」
「えっ!?」
「……?」
昨日同様布団を被ってガードをしつつ、美奈穂はベッド端に逃げる。
そんな状況下で、晴れて恋人となった彼の感覚に、彼女は疑問を抱いていた。
眠っているとは言っても、普通抱き枕と人間を間違えるなんてありえない。
寝起きの頭で何度も考えながら首を傾げれば、そばに居る光志の口が開くのが見えた。
そして返ってきたのは、予想を裏切る確信犯を匂わせる発言。
自分の爆弾発言に気づかない男に、わざわざこっちから指摘するのは、どうにもはばかられる。
なんて、一人悶々としていたら、あっという間に時間は過ぎ、気づくと部屋の前に迎えが来ていた。
今日こそは調理場へと意気込んでいたのに、先輩の後ろについていくことしか出来ず、美奈穂はこっそり「明日こそはっ!」と自分に気合入れをした。
先輩たちお手製の朝食を食べ終わり、志郎と約束をしていた美奈穂たちは、案内されるまま本館の奥にあるこじんまりとした部屋へ向かう。
『美奈穂さん、明日の約束なんですが……』
『はい?』
『ちょっと、内容変更しても構いませんか?』
昨夜、みんなで夕食を終えた後、志郎に手招きされ後片付け中の一団から引き離された。
そんな美奈穂の後ろには、心配性な光志もくっついてくる。
そして、片づけに勤しむ仲間から距離をとった志郎は、改めて二人に向き直り、翌日の説明会について口を開く。
『お仕事で忙しいのなら、別に明日じゃなくても大丈夫ですよ?』
『ああ、そういう事じゃないんです。こんな山奥だと、出来る仕事も限られますからね。普段よりも全然楽させてもらってますよ』
そう言って志郎は晴れやかに笑った。
政府役人の仕事内容を知らない美奈穂は、素直に彼の言葉を受け入れていく。
自分の横で、訝しげな表情を浮かべる光志の様子に、彼女は気づかなかった。
『実は……明日の午前中に、労働局から女性職員がここへ来ます。美奈穂さん……貴女がこれまで我慢してきたことを、相談してみませんか?』
『えっ?』
突然すぎる志郎からの提案。それは美奈穂を戸惑わせる内容だった。
最初、彼が何を言っているのかわからなかった。
だけど、そんな美奈穂を尻目に志郎は話を続ける。
美奈穂に配慮してなのか、彼は大まかに予定変更を申し出た経緯を説明していく。
(えっと……これって、かなりヤバかったり、する?)
口を閉ざしたまま、わずかながら平静を保ち、彼女は志郎の話に耳を傾ける。
だけど、聞けば聞くほど、単に職安でこぼした愚痴が、大ごとになっているとしか思えなかった。
『無理にとは言いません。思い出したくないことを自分の言葉で説明するのが苦痛なら、今回のことは別の方法で対処を考えます』
提案を聞き、すっかり黙り込んでしまった美奈穂を心配する志郎の声が聞こえた。
いつの間にか伏せていた顔をあげれば、そこには心配そうに自分を見つめる男がいる。
そのまま隣へ視線を向けると、光志も似たような表情を浮かべこちらを向いていた。
二人共、美奈穂の判断に従う。そう言わんばかりの眼差しに、気持ちがグラつく。
『あの……どうして、そこまでしてくれるんですか? 私はもう会社を辞めました。だから、もう平気です』
無意識に両手を握りしめながら、声を震わせ問いかける。
本当は、全然平気じゃない。あそこから離れたというのに、長年身体に染みついた嫌な習慣は、未だ抜けていないことを美奈穂は自覚していた。
昼まで寝ていても平気な生活をしているのに、朝早くに嫌でも目が覚める。
食欲はすっかり落ち、胃も小さくなったのか、食堂で出される大人一人分のご飯を完食出来ない。
仕事に忙殺されていた頃には気にも留めなかった異変に、ここ最近次から次へ突きつけられる。
『会社を辞めると決断したこと、それを自分で実行に移したこと。とても尊敬する。よく……頑張ったな』
正直、志郎の言う通り回避の方向へ話を進めて欲しい。そう思ってしまう自分は、きっと間違っていない、はず。
そんな考えが頭を過った瞬間、真っ直ぐこっちを見ていた志郎が目を細め、美奈穂への称賛を口にする。
突然すぎる言葉に驚いて、気づくと中途半端に伏せていた顔が完全に上がっていた。
『君に辛い思いをさせることは承知の上で頼みたい。第二、第三の被害者を出さないために、クソ上司を叩き出すか、会社自体をぶっ潰すか。その手伝いを俺たちにさせてくれ』
晴れやかと言わんばかりの笑顔で、なんとも物騒な提案をする男の言葉。それを拒絶する気力も勇気も、美奈穂には一ミリも備わっていなかった。
昨夜のことを思い出しながら歩く美奈穂の顔は、緊張しているのか少しだけ強張っている。
そんな彼女の片手は、すっぽり自分と同じスピードで歩く男の手に包みこまれていた。
『……いや、別に、番だし? どうこう言うつもりは一切ないけどさ……堂々としすぎじゃね!?』
朝食後、別室へ移動すると言われた直後に、光志は美奈穂の手を取った。
昨夜の件があるため、美奈穂も驚きはしたが、嫌がったりせず、少しモジモジしただけ。
そんな二人の様子に、志郎はあんぐりと口を開け、声を張り上げる。
『別に隠すような事じゃない』
『いやいやいや、隠すような事でしょう。あんた、仮にも芸能人なんだよ? これから移動するのに、どっかで参加者と鉢合わせたらどうすんのさ』
『好きにさせときゃいい。悪いことしてるわけでもねえのに、コソコソすんのは性に合わねえ』
光志はそう言って、美奈穂と繋いだ手を強く握りしめる。
その力強さは、不安を覚えた美奈穂を安心させてくれた。
キュッと、彼の力には及ばない弱々しい力で、自分のそれより大きな手を握り返す。
すると今度は、キュッキュと二回、握り返される。
二回が三回になり、三回が四回になる。どんどん増えていく回数など気にも留めず、美奈穂はチラチラと光志の様子をうかがいながら、光志はジッと美奈穂を見つめながらじゃれ合いを続ける。
『おーい、勝手に二人の世界に入るなー。置いてくぞー? 迷ってもしんねーぞー?』
それから間もなく、多大な呆れを含んだ志郎の声に意識を引き戻された二人は、慌てて彼の後を追う事になった。
そんな三人が向かっている場所。それは、役人たちが会議で使うための個室という、一般市民には不釣り合いな程堅苦しそうな響きの部屋らしい。
この日も、寝起きの美奈穂を襲ったのは、逃げ場のない光志による抱擁攻撃だった。
「私は抱き枕じゃありません!」
「いや……つい抱き心地が良くて」
「えっ!?」
「……?」
昨日同様布団を被ってガードをしつつ、美奈穂はベッド端に逃げる。
そんな状況下で、晴れて恋人となった彼の感覚に、彼女は疑問を抱いていた。
眠っているとは言っても、普通抱き枕と人間を間違えるなんてありえない。
寝起きの頭で何度も考えながら首を傾げれば、そばに居る光志の口が開くのが見えた。
そして返ってきたのは、予想を裏切る確信犯を匂わせる発言。
自分の爆弾発言に気づかない男に、わざわざこっちから指摘するのは、どうにもはばかられる。
なんて、一人悶々としていたら、あっという間に時間は過ぎ、気づくと部屋の前に迎えが来ていた。
今日こそは調理場へと意気込んでいたのに、先輩の後ろについていくことしか出来ず、美奈穂はこっそり「明日こそはっ!」と自分に気合入れをした。
先輩たちお手製の朝食を食べ終わり、志郎と約束をしていた美奈穂たちは、案内されるまま本館の奥にあるこじんまりとした部屋へ向かう。
『美奈穂さん、明日の約束なんですが……』
『はい?』
『ちょっと、内容変更しても構いませんか?』
昨夜、みんなで夕食を終えた後、志郎に手招きされ後片付け中の一団から引き離された。
そんな美奈穂の後ろには、心配性な光志もくっついてくる。
そして、片づけに勤しむ仲間から距離をとった志郎は、改めて二人に向き直り、翌日の説明会について口を開く。
『お仕事で忙しいのなら、別に明日じゃなくても大丈夫ですよ?』
『ああ、そういう事じゃないんです。こんな山奥だと、出来る仕事も限られますからね。普段よりも全然楽させてもらってますよ』
そう言って志郎は晴れやかに笑った。
政府役人の仕事内容を知らない美奈穂は、素直に彼の言葉を受け入れていく。
自分の横で、訝しげな表情を浮かべる光志の様子に、彼女は気づかなかった。
『実は……明日の午前中に、労働局から女性職員がここへ来ます。美奈穂さん……貴女がこれまで我慢してきたことを、相談してみませんか?』
『えっ?』
突然すぎる志郎からの提案。それは美奈穂を戸惑わせる内容だった。
最初、彼が何を言っているのかわからなかった。
だけど、そんな美奈穂を尻目に志郎は話を続ける。
美奈穂に配慮してなのか、彼は大まかに予定変更を申し出た経緯を説明していく。
(えっと……これって、かなりヤバかったり、する?)
口を閉ざしたまま、わずかながら平静を保ち、彼女は志郎の話に耳を傾ける。
だけど、聞けば聞くほど、単に職安でこぼした愚痴が、大ごとになっているとしか思えなかった。
『無理にとは言いません。思い出したくないことを自分の言葉で説明するのが苦痛なら、今回のことは別の方法で対処を考えます』
提案を聞き、すっかり黙り込んでしまった美奈穂を心配する志郎の声が聞こえた。
いつの間にか伏せていた顔をあげれば、そこには心配そうに自分を見つめる男がいる。
そのまま隣へ視線を向けると、光志も似たような表情を浮かべこちらを向いていた。
二人共、美奈穂の判断に従う。そう言わんばかりの眼差しに、気持ちがグラつく。
『あの……どうして、そこまでしてくれるんですか? 私はもう会社を辞めました。だから、もう平気です』
無意識に両手を握りしめながら、声を震わせ問いかける。
本当は、全然平気じゃない。あそこから離れたというのに、長年身体に染みついた嫌な習慣は、未だ抜けていないことを美奈穂は自覚していた。
昼まで寝ていても平気な生活をしているのに、朝早くに嫌でも目が覚める。
食欲はすっかり落ち、胃も小さくなったのか、食堂で出される大人一人分のご飯を完食出来ない。
仕事に忙殺されていた頃には気にも留めなかった異変に、ここ最近次から次へ突きつけられる。
『会社を辞めると決断したこと、それを自分で実行に移したこと。とても尊敬する。よく……頑張ったな』
正直、志郎の言う通り回避の方向へ話を進めて欲しい。そう思ってしまう自分は、きっと間違っていない、はず。
そんな考えが頭を過った瞬間、真っ直ぐこっちを見ていた志郎が目を細め、美奈穂への称賛を口にする。
突然すぎる言葉に驚いて、気づくと中途半端に伏せていた顔が完全に上がっていた。
『君に辛い思いをさせることは承知の上で頼みたい。第二、第三の被害者を出さないために、クソ上司を叩き出すか、会社自体をぶっ潰すか。その手伝いを俺たちにさせてくれ』
晴れやかと言わんばかりの笑顔で、なんとも物騒な提案をする男の言葉。それを拒絶する気力も勇気も、美奈穂には一ミリも備わっていなかった。
昨夜のことを思い出しながら歩く美奈穂の顔は、緊張しているのか少しだけ強張っている。
そんな彼女の片手は、すっぽり自分と同じスピードで歩く男の手に包みこまれていた。
『……いや、別に、番だし? どうこう言うつもりは一切ないけどさ……堂々としすぎじゃね!?』
朝食後、別室へ移動すると言われた直後に、光志は美奈穂の手を取った。
昨夜の件があるため、美奈穂も驚きはしたが、嫌がったりせず、少しモジモジしただけ。
そんな二人の様子に、志郎はあんぐりと口を開け、声を張り上げる。
『別に隠すような事じゃない』
『いやいやいや、隠すような事でしょう。あんた、仮にも芸能人なんだよ? これから移動するのに、どっかで参加者と鉢合わせたらどうすんのさ』
『好きにさせときゃいい。悪いことしてるわけでもねえのに、コソコソすんのは性に合わねえ』
光志はそう言って、美奈穂と繋いだ手を強く握りしめる。
その力強さは、不安を覚えた美奈穂を安心させてくれた。
キュッと、彼の力には及ばない弱々しい力で、自分のそれより大きな手を握り返す。
すると今度は、キュッキュと二回、握り返される。
二回が三回になり、三回が四回になる。どんどん増えていく回数など気にも留めず、美奈穂はチラチラと光志の様子をうかがいながら、光志はジッと美奈穂を見つめながらじゃれ合いを続ける。
『おーい、勝手に二人の世界に入るなー。置いてくぞー? 迷ってもしんねーぞー?』
それから間もなく、多大な呆れを含んだ志郎の声に意識を引き戻された二人は、慌てて彼の後を追う事になった。
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