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本編
第3話
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時刻は午後二時。
食堂に集まったのは、二十歳前後から三十代前半くらいの若い男女。
それぞれ二十人ほどが、各自荷物を持って食堂に集まり始めたのは、今から三十分ほど前だ。
その様子を、好奇心に負けた美奈穂は隣の調理場からついつい盗み見てしまう。
「ほら、包丁持ってる時はよそ見しない」
「は、はいっ!」
これからお見合いパーティーの説明が始まるのかな。
なんて考えていれば、全体の指揮を任された美智子の小さなお叱りが隣から聞こえて来た。
もちろん、食堂にいる人達の邪魔にならないよう二人とも小声だ。
他のスタッフも、それぞれに割り振られた夕食の支度作業を無言でこなしている。
だけど、ここに居るのは全スタッフの半分。残りは、いまだ施設内の掃除を続けていた。
食堂の様子が気になって仕方ない。そんな美奈穂の姿を、調理場担当になったみんなが視界と意識の端にとらえ、クスクスと笑っていることに、当の本人は気づいていない。
「えー……それでは、これから一週間、みなさんにしていただくことについて説明します」
美智子の指示に従い大量の野菜と格闘していると、食器の受け渡し用なのか二部屋に面した壁に取り付けられた大きめな窓の向こうから声が聞こえてくる。
ほんの少し開いた窓の隙間から聞こえる音は、静まり返った調理場でも十分耳に届く。
一旦手を休め、好奇心に負けてクルっと振り向くと、食堂内の様子がよくわかる。
お見合いパーティーの参加者達が席に着くなか、ピシッとスーツを着た役人らしき男性達は、食堂内の各所に散らばり、さっきからずっと壁際に立ち続けている。
その光景はまるで、参加者を監視している様。
唯一食堂内を動き回っているのは、参加者に資料を配る男性だけ。
それは、美奈穂をこの施設まで案内してくれた相楽志郎だった。
どこか異様な雰囲気が漂う光景に首を傾げていた時、突然頭を左右からガシっと誰かに掴まれる。そのまま、自分の意思とは関係なく、彼女の視界は数十度反転し正面を向いた。
無理やり正面を向かされた美奈穂が目にしたのは、笑いをこらえきれないと噴き出す同僚達。
突然のことに驚いていると、スッと頭を掴んでいた手が離れていくのがわかり、美奈穂は恐る恐る辺りを見回す。
右隣には、「て、も、と」と、口パクをしながら右手で調理台を指差す美智子。
左隣には、さっきまで調理台から離れた洗い場に居たはずの美智子の旦那さんの姿。
よそ見ばかりする自分の視線を無理やり正した犯人は、きっと左隣の彼。そしてこの場に居る全員が、子供じみた自分の行動に呆れていると気づいた美奈穂は「すみません」と小さく謝罪し、いまだ浮つく意識を無理やり手元へ集中させた。
「皆さんは、運命の番という言葉をご存じでしょうか?」
食堂に集まった参加者たちの前で、役人を代表するように志郎が話し始める。
「小さい頃、絵本などを読んでもらって聞き覚えのある方もいるかもしれません。この言葉は、子供向けの本に割と使われているものですから」
(意識は手元、意識は手元。今、私のお仕事は野菜を切ること!)
まるで呪文でも唱えるように、美奈穂は何度も心の中で自分に言い聞かせた。
だけど、野菜を一つ切り終わって次のものに手をのばすたび、どうしても意識が緩んでしまう。
それ程までに、初めて聞いた“運命の番”という言葉は、彼女の好奇心を刺激する不思議な魅力を持った言葉に思えた。
「運命の番というのは、簡単に言うと皆さん一人一人にとって絶対的な相性を持ったパートナーのことを指します。心の相性、身体の相性……そのすべてにおいて、まさにパーフェクトな存在と言えるでしょう。創作物によく出てくるこの単語……フィクションとして世間には広まっていますが、実は……実在するんです」
(……っ!)
背後から聞こえてくる志郎の説明に驚くあまり、ニンジンを刻んでいた手がつい止まってしまう。
参加者達も、突然始まった説明に戸惑っているのか、食堂から聞こえるざわつきが次第に大きくなっていった。
それからも続いた志郎の説明によると、この集まりは、参加した人達が“運命の番”を探すために政府が主催したものらしい。
期間は今日から一週間。運命の番を見つけられた人は、すぐ志郎達役人に報告してほしいとのこと。
食事時間や、大浴場の利用時間など、いくつかルールを守ってさえくれれば、あとは自由に過ごして構わない。
これから一週間、施設がある敷地内から出るのは禁止。万が一勝手に帰ろうとしても、山の中で迷うだけだから、おススメはしないと彼は笑みを浮かべていた。
「あの……どうして私たちは選ばれたんでしょうか?」
「参加者は、基本的に独身の人達からランダムに選出しています。定期的にこの催しは開催されていて……以前は、二回連続で参加者に選ばれた人もいましたね」
「ここで一週間過ごせば、その……運命の番、とかって奴に出会えるんすか?」
「それは時と場合によります。先程も申しました通り、参加メンバーはランダムに選んでいますので。今この場にいる皆さんの中から、運命の番が複数誕生する場合もありますし、今回はゼロだった、なんてケースもあります」
一通り説明を終えた志郎が質問タイムを設けると、参加者は次々と手を挙げているようで、食堂から彼らの問答が聞こえてくる。
「運命だか何だか知らないけど、あたしにはちゃんと彼氏がいるの! それなのにどうして、こんな集まりに参加しなきゃいけないのよ!」
次々と志郎が受け答えをしていくなか、唐突にヒステリックな女性の声が食堂だけじゃなく調理場の方にまで響き渡った。
「……っ!」
こっそり聞き耳を立てていた美奈穂は、驚くあまり調理の手を止め、食堂の方を振り返る。
バイト仲間たちも驚きを隠せないらしく、いつの間にか調理場にいた全員の手が止まり、それぞれの視線が食堂へ向く。
「あれ? おかしいな。皆さんにお送りした参加申込書に書いてありましたよね? 参加するかしないかは各自の自由。もし……恋人がいる方は、参加を辞退していただいて一向に構わない、と。貴女が今この場にいるのは、ご自分の意思で、ですよね?」
「そ、それは……っ」
志郎がゆるりと首を傾げ、女性の主張に対する矛盾点を指摘すれば、今まで元気が有り余る程の声を発していた彼女が急に弱気になる。
「流石に私たちの方で、独身者全員に今恋人がいるかどうかなんて調べられませんから……その辺りは、皆さんに判断をお任せしていますよ」
そう言って、彼はにこりとほほ笑む。すると、その場にいる人々の視線を集めていた女性は、勢いを削がれたように黙りこんでしまった。
今のやりとりで、恋人がいるにも拘らずこの集まりに参加したことを、彼女は自らバラしてしまったのだ。今はもう、穴があったら入りたい程の恥ずかしさでいっぱいなのだろう。
口を閉ざし、真っ赤な顔で俯く女性から視線を逸らした志郎は、場の空気を変えるように咳払いをし、もう質問は無いかと声を出す。
すると今度は、一人の男性が手を挙げた。
志郎に指名された彼は、その場に立ち上がると真っ直ぐ志郎を見つめ自分の疑問を投げかける。
「どうして……政府の人達は、僕たちにこんなことをしてくれるんですか? 僕たちが支払った参加費を合わせても、きっと微々たるものでしょう? この集まりに、あなた達のメリットは無いと思うんですが」
「この数十年、日本国内では年々出生率が低下し、少子高齢化問題が顕著になっています。痴情のもつれによって、命を落とす方も多い。離婚、浮気、不倫……すべてを頭ごなしに否定するわけではありませんが、当事者も、話題に触れた者も、あまり気分の良いものではありません。真に愛する人と出会い、幸せな時間を過ごしながら子供を授かり、添い遂げる。そんな生活を皆さんにおくってもらいたい。それが、我々政府の総意です」
志郎は小さく息を吐くと、これまで以上に真剣な表情を浮かべ、投げかけられた問いに答えを紡ぐ。
「まあ、難しく考える必要はありません。恋人候補が見つかればいいな、くらいの軽い気持ちで、皆さんはお過ごしください。なんなら……この一週間、お仕事などしなくても平気ですから、疲れた身体を癒す時間に充てて頂いても構いません」
そして彼は最後に、これまでとは打って変わり、砕けた口調で参加者達への説明を終えた。
食堂に集まったのは、二十歳前後から三十代前半くらいの若い男女。
それぞれ二十人ほどが、各自荷物を持って食堂に集まり始めたのは、今から三十分ほど前だ。
その様子を、好奇心に負けた美奈穂は隣の調理場からついつい盗み見てしまう。
「ほら、包丁持ってる時はよそ見しない」
「は、はいっ!」
これからお見合いパーティーの説明が始まるのかな。
なんて考えていれば、全体の指揮を任された美智子の小さなお叱りが隣から聞こえて来た。
もちろん、食堂にいる人達の邪魔にならないよう二人とも小声だ。
他のスタッフも、それぞれに割り振られた夕食の支度作業を無言でこなしている。
だけど、ここに居るのは全スタッフの半分。残りは、いまだ施設内の掃除を続けていた。
食堂の様子が気になって仕方ない。そんな美奈穂の姿を、調理場担当になったみんなが視界と意識の端にとらえ、クスクスと笑っていることに、当の本人は気づいていない。
「えー……それでは、これから一週間、みなさんにしていただくことについて説明します」
美智子の指示に従い大量の野菜と格闘していると、食器の受け渡し用なのか二部屋に面した壁に取り付けられた大きめな窓の向こうから声が聞こえてくる。
ほんの少し開いた窓の隙間から聞こえる音は、静まり返った調理場でも十分耳に届く。
一旦手を休め、好奇心に負けてクルっと振り向くと、食堂内の様子がよくわかる。
お見合いパーティーの参加者達が席に着くなか、ピシッとスーツを着た役人らしき男性達は、食堂内の各所に散らばり、さっきからずっと壁際に立ち続けている。
その光景はまるで、参加者を監視している様。
唯一食堂内を動き回っているのは、参加者に資料を配る男性だけ。
それは、美奈穂をこの施設まで案内してくれた相楽志郎だった。
どこか異様な雰囲気が漂う光景に首を傾げていた時、突然頭を左右からガシっと誰かに掴まれる。そのまま、自分の意思とは関係なく、彼女の視界は数十度反転し正面を向いた。
無理やり正面を向かされた美奈穂が目にしたのは、笑いをこらえきれないと噴き出す同僚達。
突然のことに驚いていると、スッと頭を掴んでいた手が離れていくのがわかり、美奈穂は恐る恐る辺りを見回す。
右隣には、「て、も、と」と、口パクをしながら右手で調理台を指差す美智子。
左隣には、さっきまで調理台から離れた洗い場に居たはずの美智子の旦那さんの姿。
よそ見ばかりする自分の視線を無理やり正した犯人は、きっと左隣の彼。そしてこの場に居る全員が、子供じみた自分の行動に呆れていると気づいた美奈穂は「すみません」と小さく謝罪し、いまだ浮つく意識を無理やり手元へ集中させた。
「皆さんは、運命の番という言葉をご存じでしょうか?」
食堂に集まった参加者たちの前で、役人を代表するように志郎が話し始める。
「小さい頃、絵本などを読んでもらって聞き覚えのある方もいるかもしれません。この言葉は、子供向けの本に割と使われているものですから」
(意識は手元、意識は手元。今、私のお仕事は野菜を切ること!)
まるで呪文でも唱えるように、美奈穂は何度も心の中で自分に言い聞かせた。
だけど、野菜を一つ切り終わって次のものに手をのばすたび、どうしても意識が緩んでしまう。
それ程までに、初めて聞いた“運命の番”という言葉は、彼女の好奇心を刺激する不思議な魅力を持った言葉に思えた。
「運命の番というのは、簡単に言うと皆さん一人一人にとって絶対的な相性を持ったパートナーのことを指します。心の相性、身体の相性……そのすべてにおいて、まさにパーフェクトな存在と言えるでしょう。創作物によく出てくるこの単語……フィクションとして世間には広まっていますが、実は……実在するんです」
(……っ!)
背後から聞こえてくる志郎の説明に驚くあまり、ニンジンを刻んでいた手がつい止まってしまう。
参加者達も、突然始まった説明に戸惑っているのか、食堂から聞こえるざわつきが次第に大きくなっていった。
それからも続いた志郎の説明によると、この集まりは、参加した人達が“運命の番”を探すために政府が主催したものらしい。
期間は今日から一週間。運命の番を見つけられた人は、すぐ志郎達役人に報告してほしいとのこと。
食事時間や、大浴場の利用時間など、いくつかルールを守ってさえくれれば、あとは自由に過ごして構わない。
これから一週間、施設がある敷地内から出るのは禁止。万が一勝手に帰ろうとしても、山の中で迷うだけだから、おススメはしないと彼は笑みを浮かべていた。
「あの……どうして私たちは選ばれたんでしょうか?」
「参加者は、基本的に独身の人達からランダムに選出しています。定期的にこの催しは開催されていて……以前は、二回連続で参加者に選ばれた人もいましたね」
「ここで一週間過ごせば、その……運命の番、とかって奴に出会えるんすか?」
「それは時と場合によります。先程も申しました通り、参加メンバーはランダムに選んでいますので。今この場にいる皆さんの中から、運命の番が複数誕生する場合もありますし、今回はゼロだった、なんてケースもあります」
一通り説明を終えた志郎が質問タイムを設けると、参加者は次々と手を挙げているようで、食堂から彼らの問答が聞こえてくる。
「運命だか何だか知らないけど、あたしにはちゃんと彼氏がいるの! それなのにどうして、こんな集まりに参加しなきゃいけないのよ!」
次々と志郎が受け答えをしていくなか、唐突にヒステリックな女性の声が食堂だけじゃなく調理場の方にまで響き渡った。
「……っ!」
こっそり聞き耳を立てていた美奈穂は、驚くあまり調理の手を止め、食堂の方を振り返る。
バイト仲間たちも驚きを隠せないらしく、いつの間にか調理場にいた全員の手が止まり、それぞれの視線が食堂へ向く。
「あれ? おかしいな。皆さんにお送りした参加申込書に書いてありましたよね? 参加するかしないかは各自の自由。もし……恋人がいる方は、参加を辞退していただいて一向に構わない、と。貴女が今この場にいるのは、ご自分の意思で、ですよね?」
「そ、それは……っ」
志郎がゆるりと首を傾げ、女性の主張に対する矛盾点を指摘すれば、今まで元気が有り余る程の声を発していた彼女が急に弱気になる。
「流石に私たちの方で、独身者全員に今恋人がいるかどうかなんて調べられませんから……その辺りは、皆さんに判断をお任せしていますよ」
そう言って、彼はにこりとほほ笑む。すると、その場にいる人々の視線を集めていた女性は、勢いを削がれたように黙りこんでしまった。
今のやりとりで、恋人がいるにも拘らずこの集まりに参加したことを、彼女は自らバラしてしまったのだ。今はもう、穴があったら入りたい程の恥ずかしさでいっぱいなのだろう。
口を閉ざし、真っ赤な顔で俯く女性から視線を逸らした志郎は、場の空気を変えるように咳払いをし、もう質問は無いかと声を出す。
すると今度は、一人の男性が手を挙げた。
志郎に指名された彼は、その場に立ち上がると真っ直ぐ志郎を見つめ自分の疑問を投げかける。
「どうして……政府の人達は、僕たちにこんなことをしてくれるんですか? 僕たちが支払った参加費を合わせても、きっと微々たるものでしょう? この集まりに、あなた達のメリットは無いと思うんですが」
「この数十年、日本国内では年々出生率が低下し、少子高齢化問題が顕著になっています。痴情のもつれによって、命を落とす方も多い。離婚、浮気、不倫……すべてを頭ごなしに否定するわけではありませんが、当事者も、話題に触れた者も、あまり気分の良いものではありません。真に愛する人と出会い、幸せな時間を過ごしながら子供を授かり、添い遂げる。そんな生活を皆さんにおくってもらいたい。それが、我々政府の総意です」
志郎は小さく息を吐くと、これまで以上に真剣な表情を浮かべ、投げかけられた問いに答えを紡ぐ。
「まあ、難しく考える必要はありません。恋人候補が見つかればいいな、くらいの軽い気持ちで、皆さんはお過ごしください。なんなら……この一週間、お仕事などしなくても平気ですから、疲れた身体を癒す時間に充てて頂いても構いません」
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