97 / 246
96話 違約の代償
しおりを挟む
現在時刻は19時。本音を言うならリオラド神殿へ行くのは明日にしてもらい、レオン様には体を休めて頂きたかったのだけれど……。無駄だと思いつつも、一応進言してはみた。しかし、にべもなく却下される。レオン様は執務室を出ると、すぐに神殿へ向かって行ってしまった。男の潜伏先である酒場に突撃するなんていう事態は回避できたようだが……
今すぐ男を捕らえる事はできない……我々に言われるまでもなく、レオン様も本当は分かっておられたと思う。それでも、男に対する怒りの感情をどこかにぶつけずにはいられなかったのだろう。陛下に必要以上に食ってかかったのは、八つ当たりでしかなかった。ルーイ先生の言葉と手紙を受け取ったことで、当初我々が、この他国からの魔法による攻撃に、どういう対策を取ろうとしていたのかを思い出して頂けたようだ。
「セドリックさーん、俺達はこれからどうしたらいいの? ボス行っちゃったけど……」
「レオン様は神殿へ御祈祷に行かれた。後の事は俺に任せて、お前達も少し休め。悪いが、茶は自分で淹れてくれな」
「りょーかい。ボスは先生を呼んで来いって言ってたけどさ、今から店に迎えに行くとなると、それだけで2時間近くかかるよね。俺もセドリックさんと同じで、話し合いは明日にずらした方が良いと思うけどなぁ。あんまり遅くなると先生が大変じゃね? 途中で寝ちゃったらどうすんの」
「殿下はああなると止まらないからねぇ。寝ちゃうって……そんな、ルイスじゃあるまいし」
ルイスは時間帯の遅さを気にしているが、その心配は無用だ。先生がいるのは店ではなく王宮だからな。レオン様は先生が持つ力の気配を感じ取り、王宮内にいるのが分かっていたのだろう。だからこそ簡単に連れて来て欲しいと言ったのだ。
「先生は俺と一緒に王宮に来てるから問題無い。今はクレハ様のお部屋にいる」
「えっ!? 先生こっちにいるの? 会いたい!!」
「セドリックさん、私達まだ先生にお会いした事無いのですよ。ご挨拶したいのですが……」
そう言えばそうだった。兄弟と入れ替わりのような形で先生は店に来られたからな。クレハ様の側にいれば、これから先も会う機会はいくらでもありそうだけれど、顔合わせが早いに越した事はないか。
「付いて来るのは構わないが、先生がいらっしゃるのはクレハ様のお部屋だ……あまり騒がしくするなよ」
兄弟は了承すると、意気揚々と俺と一緒に執務室を後にした。こいつら……そんなにルーイ先生に会いたいのか? レオン様の遠縁で魔法の先生という設定に興味を引かれるのは分からんでもないけど。
そして、やはりというか……しばらく待ってはみたのだが、ジェラール陛下は戻って来なかった。
俺とクラヴェル兄弟はクレハ様のお部屋を目指し、王宮内のとある一画を歩いていた。そこには来客用の部屋がいくつか並んでおり、クレハ様が使用している部屋はその中の一室になる。以前、王妃殿下に指示されていたクレハ様のお部屋の移動は、今回の一時帰宅に合わせて行う手筈となっていた。しかし、釣り堀襲撃事件のせいでクレハ様の帰宅は延期。今後の予定は未定になってしまった。
「殿下が神殿へ行かれたという事は、やはり昼間の件でメーアレクト神がご立腹なのですね」
「化け物に止め刺したのミレーヌだったもんな。女神様も、招かれざる客に島で好き勝手されたくないんだろね」
本来神達は人間同士のいざこざに興味は無いが、自分達の住処が荒されるのは激しく嫌う。先生がおっしゃっていた通りだった。神々の間でどんな取り決めがあるのかは詳しく知る由も無いが、普段は大人しいミレーヌの荒ぶりようにメーアレクト様の怒りの強さが現れている。
先生から提案された作戦は、この神達の間で結ばれている約束を利用して、シエルレクト神に責任の一端を押し付けるというものだったのだが……
この話をしていた時点では、白い蝶が王宮内をうろついていたというだけで、メーアレクト様も気付いておられなかった。しかし、その後に釣り堀へ現れた少女は明確に敵意を持っており、島の中の人間を襲ったのだ。ルーイ先生はレオン様への伝言を俺に預けた時、最後にこう言っていた。
『ほうっておいても2、3日中には解決すると思うよ。今後その男が、お前達に危害を与えることは出来なくなる』
約束を違えた罰か……一体何が起こるというのだろう。
「ボスとボスの先生に聞いたって話をまとめると……王宮にいた白い蝶と、釣り堀にいた子供はニュアージュの魔法使いが寄越したものっていうのは概ね確定。だけど、その2つを同じ奴がやったかってのは、まだ分かんないんだね」
「希少な魔法使いがそう何人もいるとは思えないですけどね……」
「レオン様がはっきりと確認できたのは、釣り堀周辺で感じ取ったものと同じ魔力の気配を、例の不審な男が纏っていたということだ。このことから、お前達に攻撃をしかけていたのはその男で間違いないだろう」
「蝶と釣り堀の奴が別だったとしても、そいつら仲間かもしれないよね。つか、その可能性高いな。えっと……千里眼だっけ? 先生はそれを使って王宮内を覗いてたかもって言ってんだろ。蝶の方は偵察係だったのかも」
「酒場には滞在しているのはその男1人で、今の所仲間らしき人間は現れていないそうだがな」
ニュアージュの魔法使いはシエルレクトから力を与えられている。勿論それは無条件ではない。先生の言葉をそのまま引用すると、力と引き換えに相応のエグい見返りが存在すると。それが理由なのかは知らないが、ニュアージュの魔法使いも人数は少ないらしい。
「どちらにせよ、島内に不法侵入したことに変わりないですよ。殿下のおっしゃるように所在が判明している男だけでも捕縛できれば良いのですがね」
「だよな。ここまで分かってるのに、手が出せないなんてムカつくね。ボスの気持ち分かるよ」
「先生からの受け売りになるが、お前達が戦った少女は当然だが人間ではない。魔法使いの力……魔力その物でできていてサークスと呼ばれている。ニュアージュの魔法使いは、そのサークスを通じて魔法を使っているのだそうだ。そして白い紙は、魔法を安定して発動させる為の道具なんだと」
「魔法にも色々あるんだな。その辺もうちょっと先生に聞いてみたいね」
「相手が魔法使いであろうが化け物であろうが、私達がやる事は変わりません。殿下とクレハ様を守ることです」
「……ああ、その通りだ」
「当然だね」
レナードの言葉に俺とルイスが深く頷いた所で、クレハ様のお部屋の前に到着した。クレハ様とリズさんにも今日は早めに休むよう言っておかないとな。傍目には分からなくとも、心も体も疲弊しているはずだ。ほんの1時間前に訪れた部屋の扉を、俺をもう一度ノックした。
今すぐ男を捕らえる事はできない……我々に言われるまでもなく、レオン様も本当は分かっておられたと思う。それでも、男に対する怒りの感情をどこかにぶつけずにはいられなかったのだろう。陛下に必要以上に食ってかかったのは、八つ当たりでしかなかった。ルーイ先生の言葉と手紙を受け取ったことで、当初我々が、この他国からの魔法による攻撃に、どういう対策を取ろうとしていたのかを思い出して頂けたようだ。
「セドリックさーん、俺達はこれからどうしたらいいの? ボス行っちゃったけど……」
「レオン様は神殿へ御祈祷に行かれた。後の事は俺に任せて、お前達も少し休め。悪いが、茶は自分で淹れてくれな」
「りょーかい。ボスは先生を呼んで来いって言ってたけどさ、今から店に迎えに行くとなると、それだけで2時間近くかかるよね。俺もセドリックさんと同じで、話し合いは明日にずらした方が良いと思うけどなぁ。あんまり遅くなると先生が大変じゃね? 途中で寝ちゃったらどうすんの」
「殿下はああなると止まらないからねぇ。寝ちゃうって……そんな、ルイスじゃあるまいし」
ルイスは時間帯の遅さを気にしているが、その心配は無用だ。先生がいるのは店ではなく王宮だからな。レオン様は先生が持つ力の気配を感じ取り、王宮内にいるのが分かっていたのだろう。だからこそ簡単に連れて来て欲しいと言ったのだ。
「先生は俺と一緒に王宮に来てるから問題無い。今はクレハ様のお部屋にいる」
「えっ!? 先生こっちにいるの? 会いたい!!」
「セドリックさん、私達まだ先生にお会いした事無いのですよ。ご挨拶したいのですが……」
そう言えばそうだった。兄弟と入れ替わりのような形で先生は店に来られたからな。クレハ様の側にいれば、これから先も会う機会はいくらでもありそうだけれど、顔合わせが早いに越した事はないか。
「付いて来るのは構わないが、先生がいらっしゃるのはクレハ様のお部屋だ……あまり騒がしくするなよ」
兄弟は了承すると、意気揚々と俺と一緒に執務室を後にした。こいつら……そんなにルーイ先生に会いたいのか? レオン様の遠縁で魔法の先生という設定に興味を引かれるのは分からんでもないけど。
そして、やはりというか……しばらく待ってはみたのだが、ジェラール陛下は戻って来なかった。
俺とクラヴェル兄弟はクレハ様のお部屋を目指し、王宮内のとある一画を歩いていた。そこには来客用の部屋がいくつか並んでおり、クレハ様が使用している部屋はその中の一室になる。以前、王妃殿下に指示されていたクレハ様のお部屋の移動は、今回の一時帰宅に合わせて行う手筈となっていた。しかし、釣り堀襲撃事件のせいでクレハ様の帰宅は延期。今後の予定は未定になってしまった。
「殿下が神殿へ行かれたという事は、やはり昼間の件でメーアレクト神がご立腹なのですね」
「化け物に止め刺したのミレーヌだったもんな。女神様も、招かれざる客に島で好き勝手されたくないんだろね」
本来神達は人間同士のいざこざに興味は無いが、自分達の住処が荒されるのは激しく嫌う。先生がおっしゃっていた通りだった。神々の間でどんな取り決めがあるのかは詳しく知る由も無いが、普段は大人しいミレーヌの荒ぶりようにメーアレクト様の怒りの強さが現れている。
先生から提案された作戦は、この神達の間で結ばれている約束を利用して、シエルレクト神に責任の一端を押し付けるというものだったのだが……
この話をしていた時点では、白い蝶が王宮内をうろついていたというだけで、メーアレクト様も気付いておられなかった。しかし、その後に釣り堀へ現れた少女は明確に敵意を持っており、島の中の人間を襲ったのだ。ルーイ先生はレオン様への伝言を俺に預けた時、最後にこう言っていた。
『ほうっておいても2、3日中には解決すると思うよ。今後その男が、お前達に危害を与えることは出来なくなる』
約束を違えた罰か……一体何が起こるというのだろう。
「ボスとボスの先生に聞いたって話をまとめると……王宮にいた白い蝶と、釣り堀にいた子供はニュアージュの魔法使いが寄越したものっていうのは概ね確定。だけど、その2つを同じ奴がやったかってのは、まだ分かんないんだね」
「希少な魔法使いがそう何人もいるとは思えないですけどね……」
「レオン様がはっきりと確認できたのは、釣り堀周辺で感じ取ったものと同じ魔力の気配を、例の不審な男が纏っていたということだ。このことから、お前達に攻撃をしかけていたのはその男で間違いないだろう」
「蝶と釣り堀の奴が別だったとしても、そいつら仲間かもしれないよね。つか、その可能性高いな。えっと……千里眼だっけ? 先生はそれを使って王宮内を覗いてたかもって言ってんだろ。蝶の方は偵察係だったのかも」
「酒場には滞在しているのはその男1人で、今の所仲間らしき人間は現れていないそうだがな」
ニュアージュの魔法使いはシエルレクトから力を与えられている。勿論それは無条件ではない。先生の言葉をそのまま引用すると、力と引き換えに相応のエグい見返りが存在すると。それが理由なのかは知らないが、ニュアージュの魔法使いも人数は少ないらしい。
「どちらにせよ、島内に不法侵入したことに変わりないですよ。殿下のおっしゃるように所在が判明している男だけでも捕縛できれば良いのですがね」
「だよな。ここまで分かってるのに、手が出せないなんてムカつくね。ボスの気持ち分かるよ」
「先生からの受け売りになるが、お前達が戦った少女は当然だが人間ではない。魔法使いの力……魔力その物でできていてサークスと呼ばれている。ニュアージュの魔法使いは、そのサークスを通じて魔法を使っているのだそうだ。そして白い紙は、魔法を安定して発動させる為の道具なんだと」
「魔法にも色々あるんだな。その辺もうちょっと先生に聞いてみたいね」
「相手が魔法使いであろうが化け物であろうが、私達がやる事は変わりません。殿下とクレハ様を守ることです」
「……ああ、その通りだ」
「当然だね」
レナードの言葉に俺とルイスが深く頷いた所で、クレハ様のお部屋の前に到着した。クレハ様とリズさんにも今日は早めに休むよう言っておかないとな。傍目には分からなくとも、心も体も疲弊しているはずだ。ほんの1時間前に訪れた部屋の扉を、俺をもう一度ノックした。
0
お気に入りに追加
84
あなたにおすすめの小説
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
王宮に薬を届けに行ったなら
佐倉ミズキ
恋愛
王宮で薬師をしているラナは、上司の言いつけに従い王子殿下のカザヤに薬を届けに行った。
カザヤは生まれつき体が弱く、臥せっていることが多い。
この日もいつも通り、カザヤに薬を届けに行ったラナだが仕事終わりに届け忘れがあったことに気が付いた。
慌ててカザヤの部屋へ行くと、そこで目にしたものは……。
弱々しく臥せっているカザヤがベッドから起き上がり、元気に動き回っていたのだ。
「俺の秘密を知ったのだから部屋から出すわけにはいかない」
驚くラナに、カザヤは不敵な笑みを浮かべた。
「今日、国王が崩御する。だからお前を部屋から出すわけにはいかない」
交換された花嫁
秘密 (秘翠ミツキ)
恋愛
「お姉さんなんだから我慢なさい」
お姉さんなんだから…お姉さんなんだから…
我儘で自由奔放な妹の所為で昔からそればかり言われ続けてきた。ずっと我慢してきたが。公爵令嬢のヒロインは16歳になり婚約者が妹と共に出来きたが…まさかの展開が。
「お姉様の婚約者頂戴」
妹がヒロインの婚約者を寝取ってしまい、終いには頂戴と言う始末。両親に話すが…。
「お姉さんなのだから、交換して上げなさい」
流石に婚約者を交換するのは…不味いのでは…。
結局ヒロインは妹の要求通りに婚約者を交換した。
そしてヒロインは仕方無しに嫁いで行くが、夫である第2王子にはどうやら想い人がいるらしく…。
【コミカライズ2月28日引き下げ予定】実は白い結婚でしたの。元悪役令嬢は未亡人になったので今度こそ推しを見守りたい。
氷雨そら
恋愛
悪役令嬢だと気がついたのは、断罪直後。
私は、五十も年上の辺境伯に嫁いだのだった。
「でも、白い結婚だったのよね……」
奥様を愛していた辺境伯に、孫のように可愛がられた私は、彼の亡き後、王都へと戻ってきていた。
全ては、乙女ゲームの推しを遠くから眺めるため。
一途な年下枠ヒーローに、元悪役令嬢は溺愛される。
断罪に引き続き、私に拒否権はない……たぶん。
婚約破棄されて辺境へ追放されました。でもステータスがほぼMAXだったので平気です!スローライフを楽しむぞっ♪
naturalsoft
恋愛
シオン・スカーレット公爵令嬢は転生者であった。夢だった剣と魔法の世界に転生し、剣の鍛錬と魔法の鍛錬と勉強をずっとしており、攻略者の好感度を上げなかったため、婚約破棄されました。
「あれ?ここって乙女ゲーの世界だったの?」
まっ、いいかっ!
持ち前の能天気さとポジティブ思考で、辺境へ追放されても元気に頑張って生きてます!
どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします
文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。
夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。
エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。
「ゲルハルトさま、愛しています」
ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。
「エレーヌ、俺はあなたが憎い」
エレーヌは凍り付いた。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
悪役令嬢カテリーナでございます。
くみたろう
恋愛
………………まあ、私、悪役令嬢だわ……
気付いたのはワインを頭からかけられた時だった。
どうやら私、ゲームの中の悪役令嬢に生まれ変わったらしい。
40歳未婚の喪女だった私は今や立派な公爵令嬢。ただ、痩せすぎて骨ばっている体がチャームポイントなだけ。
ぶつかるだけでアタックをかます強靭な骨の持ち主、それが私。
40歳喪女を舐めてくれては困りますよ? 私は没落などしませんからね。
断る――――前にもそう言ったはずだ
鈴宮(すずみや)
恋愛
「寝室を分けませんか?」
結婚して三年。王太子エルネストと妃モニカの間にはまだ子供が居ない。
周囲からは『そろそろ側妃を』という声が上がっているものの、彼はモニカと寝室を分けることを拒んでいる。
けれど、エルネストはいつだって、モニカにだけ冷たかった。
他の人々に向けられる優しい言葉、笑顔が彼女に向けられることない。
(わたくし以外の女性が妃ならば、エルネスト様はもっと幸せだろうに……)
そんな時、侍女のコゼットが『エルネストから想いを寄せられている』ことをモニカに打ち明ける。
ようやく側妃を娶る気になったのか――――エルネストがコゼットと過ごせるよう、私室で休むことにしたモニカ。
そんな彼女の元に、護衛騎士であるヴィクトルがやってきて――――?
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
追放された悪役令嬢はシングルマザー
ララ
恋愛
神様の手違いで死んでしまった主人公。第二の人生を幸せに生きてほしいと言われ転生するも何と転生先は悪役令嬢。
断罪回避に奮闘するも失敗。
国外追放先で国王の子を孕んでいることに気がつく。
この子は私の子よ!守ってみせるわ。
1人、子を育てる決心をする。
そんな彼女を暖かく見守る人たち。彼女を愛するもの。
さまざまな思惑が蠢く中彼女の掴み取る未来はいかに‥‥
ーーーー
完結確約 9話完結です。
短編のくくりですが10000字ちょっとで少し短いです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる