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62話 自己紹介
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空の色が青からうっすらと赤色に染まり、傾いた日差しは建物から伸びる影を一段と長くする。暗くなるまでの時間が早くなってきたな。
夏がそろそろ終わりに近づいているのを感じ、何となく物悲しい気持ちになる。王宮からの帰り道……ガタゴトと馬車に揺られ、窓から見える景色を眺めた。
いつもなら、今日も一日頑張ったなと達成感を噛み締め、瞑想をしたり、読書をしたりするのだけれど……
「俺馬車に乗るの初めてだよ! こうやって外の景色を見ながら、のんびり目的地に向かうってのもいいもんだな」
……今日は同乗者がいるのであった。そのお方は、見て見ぬ振りなど到底できそうにない強烈な存在感を放っている。
「あの……ルーイ様?」
「せ、ん、せ、い」
「失礼しました、ルーイ先生……」
「ちゃんと設定覚えてくれよ。こういうのは最初が肝心なんだから。それに、もうちょい気楽にいこうぜ? 俺もお前のことセディって呼ぶし」
「セディはちょっと……」
「えっ、嫌? せっかく一緒に住むんだから、親しみを込めてみたのに」
ルーイ先生は初めての馬車に興奮しているようで、先程から感嘆の声を上げながら、そわそわと落ち着かない。用もないのに連絡窓を叩こうとするのはやめて下さい……御者が困りますから。
「なぁ、セディ。店まではどれくらいかかるんだ?」
「……40分くらいです」
セディ呼び確定なんだな……文句を言ったところで、聞き入れて貰えそうにないし諦めよう。好きに呼んだらいい。
「そうか、まだかなり時間がかかるな。だったら、改めて自己紹介でもしようぜ」
先生は椅子に深く座り直した。長い足を組み、頬杖をつくその動作はとても優雅で様になっている。
「この狭くて密閉された場所で、出来ることなんて限られてるだろ? せっかくお互い正面から顔を突き合わせてるんだし、親睦を深めるって意味でもな。セディも俺に聞きたいこと色々あるんじゃないか?」
可能な限り答えてやると、先生はニヤリと笑った。今ここで話をしたからといって、俺の警戒心が完全に払拭されるわけではないが、その提案に乗ることにする。
「じゃあ、まずは俺からね! 名前はルーイです。職業は神……但し、現在休業中。年齢はヒ・ミ・ツ」
「私は……セドリック・オードランと申します。国軍特殊部隊、通称『とまり木』の隊長を務めております。歳は23です」
「メーアレクトから聞いたレオン直属の部隊だな……店の名前と同じなんてちょっと面白いな」
「隊員と店の従業員が、ほぼ同じ面子なもので……」
「セディはメーアレクトにお目通りが許されてるとこみると、相当レオンに信用されているようだね」
おかげで話が早くて助かったと先生は語る。確かに、メーアレクト様という女神に実際にお会いしたことがあるからこそ、目の前にいるどこから見ても人間にしか見えない彼が、神であると受け入れることができたのだと思う。
「さて、セディは何か質問ないかな?」
「それでは……率直に伺います。先生はクレハ様とどういうご関係なのですか?」
「あらあら、いきなり踏み込んでくるね。主人の大切な婚約者の周りをうろうろしてる男が気になっちゃう感じかな?」
「疑う訳ではありませんが、クレハ様は先生をかなり慕っている様子でしたので……」
「レオンにもヤキモチ妬かれて参っちゃったよね。あいつ俺に向かって電撃ぶつけようとしたんだぜ。お宅の王子様ちょっと過激過ぎない?」
「えっ!? そ、それは……申し訳ありませんでした!!」
レオン様……くれぐれも失礼の無いようにって俺に言っておきながら、ご自分が開幕失礼かましてるじゃないですかっ……!!
「別に怒ってないけどね。しかしまぁ……レオンはクレハにぞっこんだな。一目惚れなんだっけか?」
「クレハ様はとても可愛いらしく魅力的な方ですので、レオン様がお好きになるのは、何も不思議ではないと思っております。ですが……」
「ですが?」
一目惚れとは出会った瞬間に恋に落ちることだ。言葉だけ聞くとロマンチックではあるけれど……
レオン様が初めてクレハ様を目にした時のことが、また俺の頭の中を過ぎった。クレハ様に向ける並々ならぬ強い執着と恋情……その中には、レオン様本人ですら制御できない、複雑な感情も入り乱れているようだった。
「いえ、主の熱愛ぶりに私達臣下も戸惑うばかりです。けれど奇妙なことに、おふたりが一緒にいる所を見ていると、まるで……ずっと昔からそうであったかのような錯覚をしてしまうのです」
「……行動を監視するくらいだしな。束縛し過ぎて嫌われないよう、精々気を付けな」
先生は自分の耳たぶを軽く摘んだ。さすが神といったところだろうか……クレハ様のピアスの事も全部ご存知なんだな。
「俺とクレハの関係ねぇ……と言っても、アイツと会ってからまだ半年も経ってないからな。やっぱり茶飲み友達が妥当じゃね? クレハには借りがあるから、色々助けてやったことはあるけどね」
レオン様から聞いた内容と同じだ。他に隠している事があるのかは分からないが、あったとしてもこれが彼の言う可能な限りの回答なんだろう。
「まさか……こいつら所々記憶が残ってるんじゃないだろうな」
「えっ……? すみません、よく聞き取れず……」
「店に行くのが楽しみだって言ったんだよ。俺、甘いもの好きなんだ。『とまり木』のデザートも何回か食べたことあるんだよ」
美味かったなぁとしみじみ言う先生を見て、照れ臭くなる。自分の作った物が褒められるというのは、やはり素直に嬉しいものだ。
「あの……ありがとうございます。気に入って頂けて良かったです」
「もしかして、セディが作ってるのか? マジか……天才じゃん」
この後、お菓子について先生と熱く語り合ってしまった。リンゴを使ったメニューを新しく考え中だと伝えると、先生は色々なアイデアを出して下さった。自己紹介と先生への質問が中途半端で終わってしまったけれど、親睦を深めるという目的に関しては、少なからず達成できたのではないかと思う。
夏がそろそろ終わりに近づいているのを感じ、何となく物悲しい気持ちになる。王宮からの帰り道……ガタゴトと馬車に揺られ、窓から見える景色を眺めた。
いつもなら、今日も一日頑張ったなと達成感を噛み締め、瞑想をしたり、読書をしたりするのだけれど……
「俺馬車に乗るの初めてだよ! こうやって外の景色を見ながら、のんびり目的地に向かうってのもいいもんだな」
……今日は同乗者がいるのであった。そのお方は、見て見ぬ振りなど到底できそうにない強烈な存在感を放っている。
「あの……ルーイ様?」
「せ、ん、せ、い」
「失礼しました、ルーイ先生……」
「ちゃんと設定覚えてくれよ。こういうのは最初が肝心なんだから。それに、もうちょい気楽にいこうぜ? 俺もお前のことセディって呼ぶし」
「セディはちょっと……」
「えっ、嫌? せっかく一緒に住むんだから、親しみを込めてみたのに」
ルーイ先生は初めての馬車に興奮しているようで、先程から感嘆の声を上げながら、そわそわと落ち着かない。用もないのに連絡窓を叩こうとするのはやめて下さい……御者が困りますから。
「なぁ、セディ。店まではどれくらいかかるんだ?」
「……40分くらいです」
セディ呼び確定なんだな……文句を言ったところで、聞き入れて貰えそうにないし諦めよう。好きに呼んだらいい。
「そうか、まだかなり時間がかかるな。だったら、改めて自己紹介でもしようぜ」
先生は椅子に深く座り直した。長い足を組み、頬杖をつくその動作はとても優雅で様になっている。
「この狭くて密閉された場所で、出来ることなんて限られてるだろ? せっかくお互い正面から顔を突き合わせてるんだし、親睦を深めるって意味でもな。セディも俺に聞きたいこと色々あるんじゃないか?」
可能な限り答えてやると、先生はニヤリと笑った。今ここで話をしたからといって、俺の警戒心が完全に払拭されるわけではないが、その提案に乗ることにする。
「じゃあ、まずは俺からね! 名前はルーイです。職業は神……但し、現在休業中。年齢はヒ・ミ・ツ」
「私は……セドリック・オードランと申します。国軍特殊部隊、通称『とまり木』の隊長を務めております。歳は23です」
「メーアレクトから聞いたレオン直属の部隊だな……店の名前と同じなんてちょっと面白いな」
「隊員と店の従業員が、ほぼ同じ面子なもので……」
「セディはメーアレクトにお目通りが許されてるとこみると、相当レオンに信用されているようだね」
おかげで話が早くて助かったと先生は語る。確かに、メーアレクト様という女神に実際にお会いしたことがあるからこそ、目の前にいるどこから見ても人間にしか見えない彼が、神であると受け入れることができたのだと思う。
「さて、セディは何か質問ないかな?」
「それでは……率直に伺います。先生はクレハ様とどういうご関係なのですか?」
「あらあら、いきなり踏み込んでくるね。主人の大切な婚約者の周りをうろうろしてる男が気になっちゃう感じかな?」
「疑う訳ではありませんが、クレハ様は先生をかなり慕っている様子でしたので……」
「レオンにもヤキモチ妬かれて参っちゃったよね。あいつ俺に向かって電撃ぶつけようとしたんだぜ。お宅の王子様ちょっと過激過ぎない?」
「えっ!? そ、それは……申し訳ありませんでした!!」
レオン様……くれぐれも失礼の無いようにって俺に言っておきながら、ご自分が開幕失礼かましてるじゃないですかっ……!!
「別に怒ってないけどね。しかしまぁ……レオンはクレハにぞっこんだな。一目惚れなんだっけか?」
「クレハ様はとても可愛いらしく魅力的な方ですので、レオン様がお好きになるのは、何も不思議ではないと思っております。ですが……」
「ですが?」
一目惚れとは出会った瞬間に恋に落ちることだ。言葉だけ聞くとロマンチックではあるけれど……
レオン様が初めてクレハ様を目にした時のことが、また俺の頭の中を過ぎった。クレハ様に向ける並々ならぬ強い執着と恋情……その中には、レオン様本人ですら制御できない、複雑な感情も入り乱れているようだった。
「いえ、主の熱愛ぶりに私達臣下も戸惑うばかりです。けれど奇妙なことに、おふたりが一緒にいる所を見ていると、まるで……ずっと昔からそうであったかのような錯覚をしてしまうのです」
「……行動を監視するくらいだしな。束縛し過ぎて嫌われないよう、精々気を付けな」
先生は自分の耳たぶを軽く摘んだ。さすが神といったところだろうか……クレハ様のピアスの事も全部ご存知なんだな。
「俺とクレハの関係ねぇ……と言っても、アイツと会ってからまだ半年も経ってないからな。やっぱり茶飲み友達が妥当じゃね? クレハには借りがあるから、色々助けてやったことはあるけどね」
レオン様から聞いた内容と同じだ。他に隠している事があるのかは分からないが、あったとしてもこれが彼の言う可能な限りの回答なんだろう。
「まさか……こいつら所々記憶が残ってるんじゃないだろうな」
「えっ……? すみません、よく聞き取れず……」
「店に行くのが楽しみだって言ったんだよ。俺、甘いもの好きなんだ。『とまり木』のデザートも何回か食べたことあるんだよ」
美味かったなぁとしみじみ言う先生を見て、照れ臭くなる。自分の作った物が褒められるというのは、やはり素直に嬉しいものだ。
「あの……ありがとうございます。気に入って頂けて良かったです」
「もしかして、セディが作ってるのか? マジか……天才じゃん」
この後、お菓子について先生と熱く語り合ってしまった。リンゴを使ったメニューを新しく考え中だと伝えると、先生は色々なアイデアを出して下さった。自己紹介と先生への質問が中途半端で終わってしまったけれど、親睦を深めるという目的に関しては、少なからず達成できたのではないかと思う。
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