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冬の風物詩①
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寒い日だった。
いつものようにジャンヌとアキセはいた。
「久しぶりに二人でさ」
「失せろ!」
ジャンヌは殴るが、アキセは避ける。
「最近、使いまわせないほどにキャラが増えてさ。二人の時間がなかったし」
「だったらそれでいい!」
ロザリオで攻撃するも、ことごとく避けているから腹が立つ。
「照れ隠しは寄せよ」
「あんたの思考をぶっ壊す!」
ロザリオを大きく振るい、白い炎の波を放つ。
「おっと!」
アキセが避け、白い炎の波は森の中へと入っていく。
ガオー
遠吠えしたと思えば、2倍に大きく岩のように固い体をもつクマの魔獣(モンスター)のロックベアが飛び出した。
しかも木を超えるほどのでかさだった。
「あんたのせいでロックベア来ちゃったじゃないの!」
「ジャンヌが攻撃したからだろ」
ロックベアの口から黒い塊を飛ばす。
避ける。
黒い塊は奥へと行き、爆発が起きる。
「きゃあ!」と女の声がした。
人がいたようだ。
「お。女の子がいる。助けなければ」
アキセは一目散に向かう。
「てめえ!」
ロックベアが迫ってくる。
押し付けやがって。
ジャンヌはロックペアを退治した。
押し付け、ストレス発散するためにアキセが向かった先へと向かう。
「おまえ!よくも・・・」
アキセを見つけたが、異様な光景だった。
アキセが大根を持って、見つめていたからだった。
「大根・・・」
――なんでこんなところに大根が
よく見れば、根が伸び、大根の先が二つに裂けている。
どう考えても普通の大根ではない。
「ありがとうございます・・・」
しかも可愛らしい女の声で話している。
魔族(アビス)よりだろうが。だとしても大根も。
「ケガがなくて何より」とアキセが笑顔で言う。
あれ。
「はい・・・」
「どうしてこんなところにいるんだい。女の子一人じゃ危ないとこだよ」
女の子?
「私・・・どこにもいくとこなくて・・・」
「そうだったのか」
アキセが大根を抱きなおす。
「ここだと危ないから、落ち着くまで俺のとこにいたらいいよ」
「え?でも・・・」
「こんなところに置いておくほど、無視できないよ」
「分かった・・・」
「君。名前は?俺。アキセ・リーガン」
「私。ヒメカ」
「そうか。可愛い名前だね」
アキセは大根のヒメカを連れてそのまま去った。
あれ。おかしい。
一度も顔を向けられていないし。大根に一斉疑問を持っていない。普通に口説こうとしているし。
まあ、いっか。
1週間後。
人になったユビワがやってきた。
いつものようにジャンヌとアキセはいた。
「久しぶりに二人でさ」
「失せろ!」
ジャンヌは殴るが、アキセは避ける。
「最近、使いまわせないほどにキャラが増えてさ。二人の時間がなかったし」
「だったらそれでいい!」
ロザリオで攻撃するも、ことごとく避けているから腹が立つ。
「照れ隠しは寄せよ」
「あんたの思考をぶっ壊す!」
ロザリオを大きく振るい、白い炎の波を放つ。
「おっと!」
アキセが避け、白い炎の波は森の中へと入っていく。
ガオー
遠吠えしたと思えば、2倍に大きく岩のように固い体をもつクマの魔獣(モンスター)のロックベアが飛び出した。
しかも木を超えるほどのでかさだった。
「あんたのせいでロックベア来ちゃったじゃないの!」
「ジャンヌが攻撃したからだろ」
ロックベアの口から黒い塊を飛ばす。
避ける。
黒い塊は奥へと行き、爆発が起きる。
「きゃあ!」と女の声がした。
人がいたようだ。
「お。女の子がいる。助けなければ」
アキセは一目散に向かう。
「てめえ!」
ロックベアが迫ってくる。
押し付けやがって。
ジャンヌはロックペアを退治した。
押し付け、ストレス発散するためにアキセが向かった先へと向かう。
「おまえ!よくも・・・」
アキセを見つけたが、異様な光景だった。
アキセが大根を持って、見つめていたからだった。
「大根・・・」
――なんでこんなところに大根が
よく見れば、根が伸び、大根の先が二つに裂けている。
どう考えても普通の大根ではない。
「ありがとうございます・・・」
しかも可愛らしい女の声で話している。
魔族(アビス)よりだろうが。だとしても大根も。
「ケガがなくて何より」とアキセが笑顔で言う。
あれ。
「はい・・・」
「どうしてこんなところにいるんだい。女の子一人じゃ危ないとこだよ」
女の子?
「私・・・どこにもいくとこなくて・・・」
「そうだったのか」
アキセが大根を抱きなおす。
「ここだと危ないから、落ち着くまで俺のとこにいたらいいよ」
「え?でも・・・」
「こんなところに置いておくほど、無視できないよ」
「分かった・・・」
「君。名前は?俺。アキセ・リーガン」
「私。ヒメカ」
「そうか。可愛い名前だね」
アキセは大根のヒメカを連れてそのまま去った。
あれ。おかしい。
一度も顔を向けられていないし。大根に一斉疑問を持っていない。普通に口説こうとしているし。
まあ、いっか。
1週間後。
人になったユビワがやってきた。
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