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寂屋の魔女⑥
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たどり着けば、お皿やティーポットにお菓子などを乗せたテーブルがいくつもあり、黄色のバラが咲いた草壁に囲まれている。
キティとスノードロップが黄色のバラから伸びている首輪に繋がられ、隅で怯えていた。
「どうしてそんな顔をするの!アリスなんだよ!」
怒鳴っていたのは、黄色と青が混ざった髪。黄色のバラのようなヘッドドレス。青いドレスを着た少女だった。
黄色のバラが蛇のように伸びて、囲まれている。
「アリス。アリス」
「来たよ来たよ」
黄色のバラたちがアリスに話す。
この魔女もアリスの名を持つ魔女。
少女が振り向く。
「チェシャ」
怒っていた顔が一転にして嬉しそうな顔に変わった。
「やった。チェシャも来てくれたんだ。私がアリスなんだ」
この子もか。慎重にいかねば。
もう周りに蛇のように動く黄色のバラに囲まれている。
「そうですね」
嘘でも言わなければ。
「あ~これで寂屋(さびしや)の魔女アリス・ベイリィがアリスになれたんだ~」
アリスは軽く回る。
「そうだ!チェシャもお茶会しよ。ねえ」
「でしたら、キティとスノードロップも一緒に飲みたいですね。みんなで楽しみましょうや」
「じゃあ。これをつけてよ」
アリスが首輪を手に持つ。
「ねえ」
アリスの顔が変わった。
「つけないとだめなんすか」
「だって、私から離れたら嫌だもん・・・」
アリスが一歩踏み出す。
「別にそんなのつけなくても逃げたりしませんって。アリスのネコなんですから」
「だったら、なんで一度も呼んでくれないの?アリスって」
言いたくはない。けど、この名を言わなかっただけで何度死にかけたことか。
[すいません。呼んでなかったですね。アリス]
瞬時に消える。
それはアリスの『呪い』を察知し、攻撃することを分かったからだ。
移動しなかったら、根に捕まっていた。
やはりこのアリスも理性が低く、話が通じない。今すぐにキティとスノードロップを連れだす。
二人の元に跳び、触れれば、この空間から逃げられる。
あと一歩のところでアリスに蹴り飛ばされる。テーブルにぶつかり、食器があちこちに割れていく。
「「おじさん!!」」
キティとスノードロップが声を出す。
「そんなんじゃあああああああああああ。だめなのおおおおおおおおおおおおおおおお!」
アリスが血走った目で怒鳴る。
「分かっているんだから!嘘を言っているって!そんなウソをつかないでよ!ちゃんと言ってよおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお」
アリスが近づいてくる。
これは効いた。
動きたくても、体中に痛み、骨も折れたかもしれない。
伸びた根に手足を絡める。アリスに首を掴まれる。
「私がアリスなの!アリスって言って!心の底からアリスって言いなさいよ!私だけが完全なアリスだって!言ってよおおおおおおおおおおおおおおおおおお!」
「手を・・・離さないと・・・名前も・・・言えませんが・・・」
「「ヤダ!」」
キティとスノードロップが取り乱している。
あの時の記憶を思い出させてしまった。さすがに、あの子たちの前では見せるわけにはいかない。
「言いなさい!」
アリスの顔に蹴りが入った。
それは、白の聖女ジャンヌ・ダルクの蹴りだった。
キティとスノードロップが黄色のバラから伸びている首輪に繋がられ、隅で怯えていた。
「どうしてそんな顔をするの!アリスなんだよ!」
怒鳴っていたのは、黄色と青が混ざった髪。黄色のバラのようなヘッドドレス。青いドレスを着た少女だった。
黄色のバラが蛇のように伸びて、囲まれている。
「アリス。アリス」
「来たよ来たよ」
黄色のバラたちがアリスに話す。
この魔女もアリスの名を持つ魔女。
少女が振り向く。
「チェシャ」
怒っていた顔が一転にして嬉しそうな顔に変わった。
「やった。チェシャも来てくれたんだ。私がアリスなんだ」
この子もか。慎重にいかねば。
もう周りに蛇のように動く黄色のバラに囲まれている。
「そうですね」
嘘でも言わなければ。
「あ~これで寂屋(さびしや)の魔女アリス・ベイリィがアリスになれたんだ~」
アリスは軽く回る。
「そうだ!チェシャもお茶会しよ。ねえ」
「でしたら、キティとスノードロップも一緒に飲みたいですね。みんなで楽しみましょうや」
「じゃあ。これをつけてよ」
アリスが首輪を手に持つ。
「ねえ」
アリスの顔が変わった。
「つけないとだめなんすか」
「だって、私から離れたら嫌だもん・・・」
アリスが一歩踏み出す。
「別にそんなのつけなくても逃げたりしませんって。アリスのネコなんですから」
「だったら、なんで一度も呼んでくれないの?アリスって」
言いたくはない。けど、この名を言わなかっただけで何度死にかけたことか。
[すいません。呼んでなかったですね。アリス]
瞬時に消える。
それはアリスの『呪い』を察知し、攻撃することを分かったからだ。
移動しなかったら、根に捕まっていた。
やはりこのアリスも理性が低く、話が通じない。今すぐにキティとスノードロップを連れだす。
二人の元に跳び、触れれば、この空間から逃げられる。
あと一歩のところでアリスに蹴り飛ばされる。テーブルにぶつかり、食器があちこちに割れていく。
「「おじさん!!」」
キティとスノードロップが声を出す。
「そんなんじゃあああああああああああ。だめなのおおおおおおおおおおおおおおおお!」
アリスが血走った目で怒鳴る。
「分かっているんだから!嘘を言っているって!そんなウソをつかないでよ!ちゃんと言ってよおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお」
アリスが近づいてくる。
これは効いた。
動きたくても、体中に痛み、骨も折れたかもしれない。
伸びた根に手足を絡める。アリスに首を掴まれる。
「私がアリスなの!アリスって言って!心の底からアリスって言いなさいよ!私だけが完全なアリスだって!言ってよおおおおおおおおおおおおおおおおおお!」
「手を・・・離さないと・・・名前も・・・言えませんが・・・」
「「ヤダ!」」
キティとスノードロップが取り乱している。
あの時の記憶を思い出させてしまった。さすがに、あの子たちの前では見せるわけにはいかない。
「言いなさい!」
アリスの顔に蹴りが入った。
それは、白の聖女ジャンヌ・ダルクの蹴りだった。
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