魔女狩り聖女ジャンヌ・ダルク サイドストーリー篇

白崎詩葉

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仕返しした末路④

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 アキセは目を覚ました。
「あれ・・・」
 瓶の中にいる。瓶が枝の間に挟んでいる。もう日が昇っている。
 なんで瓶の中にと考えようとしたら、思い出す。
 イーグスが腹いせに、イルを取引をし、ジャンヌに嫌がらせをしている。ジャンヌを連れ出そうとしたが、イーグスにこの瓶に閉じ込められ、窓の外へと投げられたんだ。
 いつの間にか気を失っていたところだ。
 脱出しようにも、この瓶は、『閉じ込めビン』と似ている『吸い込め瓶』だった。『吸い込め瓶』は、人を吸い込み、『呪い』を封じるから何もできない。魔術や魔力も使えない。保険用に持っている武器も出せない。
 それに日が昇っているから、大部時間が経っている。事件は終わっていると考えた方がいい。嫌がらせにするためにイーグスは、ジャンヌを殺さないはず。
 ジャンヌが『人権独占玉』を飲み込んでいる。事件が終わったとしても簡単に解放しない。おそらく・・・
 絶対にセックスだけはさせない。
「やっと起きた」とかぜなりの魔女ウィム・シルフが覗いている。
「げ!ウィム!」
 嫌な顔になるウィム。
「さよ~なら~」
 ウィムが消えていく。
「すみません!」
 瓶の床に頭をつけて謝罪する。
 ウィムが枝の上に寝転ぶ。
「なんでおまえが・・・」
「だって、イーグス君が一人でやるって言うんだもん」
「は?」
「イーグス君が笑われたからっていうからせっかく手伝おうって思って、コルンからいろいろともらったのに。彼にあげた途端に一人でやるって言って消えるんだもん」
「笑われた・・・」
「そうよ。あのぶよぶよ見たでしょ。で大笑いしたでしょ」
 そうだった。二人の会話を盗聴して動機を知ったんだ。
 しかもやけにコルンの発明品が持ち込んでいると思えば、ウィムが持ち込んだからだったのか。
「ネタにされたマンガのことも教えてあげたこと。まだ気にしているのかな」
 貴腐人の館の時をネタにし、あいげきの魔女が書いたマンガ。あの時、タイミングよくイーグスが現れたのは、ウィムが教えたからか。
「じゃあ、あの時現れたのって・・・」
「そうよ。私が教えたの。けどタタリをかけられるまでは教えなかったけどね」
 やっぱ魔女だ。
「断ったから邪魔してやろうと思って」
 ウィムがイタズラな笑みを見せる。
「そうかよ。てか。いたなら起こせよ」
「のんびり待ってた」



 ウィムが瓶に閉じ込めたまま連れ出された。しかものんびりと。
「ほら。着いたよ」
 下を向けば、ジャンヌともう一人誰かいる。
「じゃあ、頑張って彼女を助けてね」
 瓶を逆さにする。
 まさか。
「いってらっしゃい」
 蓋を開け、落とされる。
 さらにたちが悪いのが、ウィムが風でさらに押し込んだということ。
 体が大きくなり、もう一人の頭に激突する。
 ガチ―ン。
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