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狼の取り替え⑤
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「あ!」
アニアと目が合う。
アニア以外にも檎守の魔女ピルク・アップルツリーと会うとは。あのエントは林檎園にいたエントか。
ピルクはエントに取りついた白い炎を払う。
「こんなところまで邪魔する気ね!」
アニアが銃を構えて撃つ。
一斉にジャンヌとアタランテは距離を取る。
「先輩!知っているんですか!」
「相手にしたくないほどにね」
ジャンヌがロザリオを構える。
「まともに相手しないで!あのクズを捕まえて逃げるよ」
「はい!」
アタランテは腕輪に光の弓を作り、青白い矢を放つ。
聖女と魔女の戦いが始まる。
戦うことが目的じゃない。アキセの体を捕まるのが目的。
連れてかれては、入れ替わったことに気づかれる。
このドタバタを利用するしかない。早く本体を捕まえなくては。
そんな中、アキセ自身とアーノルドがまた襲ってくる。
「「元に戻せ!」」
抑えられているし、言葉も出せない。この状態でどうしろと。
体が軽くなったと思えば、イルが本体の首を掴み、持ち上げる。
「逃げるぞ!」
イルがジャンヌに向かって言う。
マズイ。
「待ってくれ!そいつの中は!」とアーノルドの体が言い掛けたところで、エントの拳が叩いていく。
衝撃で本体とイルが離れた。
その隙に飛び出す。スピカの中にいるアキセが本体の服を噛み、この場から消える。
スピカの中にいるアキセとアキセの体が二人になった。
本体を投げ、木にぶつける。
「おま!」
スピカの体でアキセの体を抑える。
指輪を触り、『入れ替わり玉』を召喚する。
コルンの発明品で、煙の中にいる者の魂が入れ替わる。3つ持っていて、2つ目の『入れ替わり玉』が爆発し、煙に包まれる。
せき込む。
自身の手を見れば、人の手。視線を見ても映っているのは、スピカだった。
――よかった。入れ替わっても指輪は魂で反応しているようだ。
「戻った・・・」
体が戻ったことに安堵のため息を吐く。
スピカが突っ込むが、瞬時にトリモチ弾を打つ。スピカはトリモチにへばりつく。
――クソ。あいつらめ。なんでもかんでも犯人に仕立てやがって。元はと言えば、このイヌのせいで。
銃をスピカに構えるが、スピカが苦しんでいる。ただのトリモチで苦しいわけではない。
あの時、体と一緒にいたのはアーノルド。アーノルドも「体を戻せ」と言った。アーノルドは魔族(アビス)だから、聖獣(ルーチェス)であるスピカに入れば、『光』で苦しむ。
「おまえ。アーノルドか」
スピカが反応した。
アキセの体にいたのはアーノルドだったのか。
その時、アーノルドの体が飛び出した。すぐに避ける。別に召喚した術式弾で撃ち出す。
アーノルドは避けるが、陣ができ、鎖が伸びる。目の前までにアーノルドが距離を詰めるが、陣から伸びた鎖が絡め、陣へと引っ張る。
元凶イヌ二匹捕まえた。
スピカの中にはアーノルド。アーノルドの中にはスピカがいる。
さて殺すかと思ったが、あることを思いついたアキセはにやつく。
アニアと目が合う。
アニア以外にも檎守の魔女ピルク・アップルツリーと会うとは。あのエントは林檎園にいたエントか。
ピルクはエントに取りついた白い炎を払う。
「こんなところまで邪魔する気ね!」
アニアが銃を構えて撃つ。
一斉にジャンヌとアタランテは距離を取る。
「先輩!知っているんですか!」
「相手にしたくないほどにね」
ジャンヌがロザリオを構える。
「まともに相手しないで!あのクズを捕まえて逃げるよ」
「はい!」
アタランテは腕輪に光の弓を作り、青白い矢を放つ。
聖女と魔女の戦いが始まる。
戦うことが目的じゃない。アキセの体を捕まるのが目的。
連れてかれては、入れ替わったことに気づかれる。
このドタバタを利用するしかない。早く本体を捕まえなくては。
そんな中、アキセ自身とアーノルドがまた襲ってくる。
「「元に戻せ!」」
抑えられているし、言葉も出せない。この状態でどうしろと。
体が軽くなったと思えば、イルが本体の首を掴み、持ち上げる。
「逃げるぞ!」
イルがジャンヌに向かって言う。
マズイ。
「待ってくれ!そいつの中は!」とアーノルドの体が言い掛けたところで、エントの拳が叩いていく。
衝撃で本体とイルが離れた。
その隙に飛び出す。スピカの中にいるアキセが本体の服を噛み、この場から消える。
スピカの中にいるアキセとアキセの体が二人になった。
本体を投げ、木にぶつける。
「おま!」
スピカの体でアキセの体を抑える。
指輪を触り、『入れ替わり玉』を召喚する。
コルンの発明品で、煙の中にいる者の魂が入れ替わる。3つ持っていて、2つ目の『入れ替わり玉』が爆発し、煙に包まれる。
せき込む。
自身の手を見れば、人の手。視線を見ても映っているのは、スピカだった。
――よかった。入れ替わっても指輪は魂で反応しているようだ。
「戻った・・・」
体が戻ったことに安堵のため息を吐く。
スピカが突っ込むが、瞬時にトリモチ弾を打つ。スピカはトリモチにへばりつく。
――クソ。あいつらめ。なんでもかんでも犯人に仕立てやがって。元はと言えば、このイヌのせいで。
銃をスピカに構えるが、スピカが苦しんでいる。ただのトリモチで苦しいわけではない。
あの時、体と一緒にいたのはアーノルド。アーノルドも「体を戻せ」と言った。アーノルドは魔族(アビス)だから、聖獣(ルーチェス)であるスピカに入れば、『光』で苦しむ。
「おまえ。アーノルドか」
スピカが反応した。
アキセの体にいたのはアーノルドだったのか。
その時、アーノルドの体が飛び出した。すぐに避ける。別に召喚した術式弾で撃ち出す。
アーノルドは避けるが、陣ができ、鎖が伸びる。目の前までにアーノルドが距離を詰めるが、陣から伸びた鎖が絡め、陣へと引っ張る。
元凶イヌ二匹捕まえた。
スピカの中にはアーノルド。アーノルドの中にはスピカがいる。
さて殺すかと思ったが、あることを思いついたアキセはにやつく。
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