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放置した末路①
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「どこかな~」と何かを探している空想の魔女ルシア・ファンタジアをアキセが見つけてしまった。
思わず気になったので、追いかける。
ルシアが洞窟に入った。
なぜ、この中に。
洞窟に入る前に内部を確かめようと『探しモノ地図』で見る。
――なるほど
ルシアの目的が分かった。
洞窟は暗かったので魔道具『暗視メガネ』をつける。
暗くても姿がはっきり見える道具で暗い洞窟の中を見れば、ルシアが確認とれた。察しないように、気配まで消せるコルンの発明品『なんでも遮断マント』で身を隠す。
「あ~いた!」
ルシアが言った途端に刃が無数に迫ってきた。ルシアがしゃがみ込む。その刃が迫ってきた。アキセは岩陰に隠れ、刃が岩を弾く。
あぶな。
今度は、人影がルシアの胸蔵を掴む。
背中を向けられたから顔が確認とれない。
「何すんだよ!思い出して解除してあげようと来たのに」
「1か月も放置して謝罪の一つもないんですか!」
「どうやって生活したの~」とルシアが呑気に返す。
声からしてルシアの胸倉を掴んだのは、イーグスだった。背中からしか見えないが、明らかに体形が違う。体が大きく膨らんでいる。
以前、ルシアのマンガがらみで、イーグスが仮面として活躍させられた。しかも正体がバレれば、腹だし太った不細工な老人になる仕組みになっている。
指輪を取り戻すのに必死だったから、あの騒動の後どうなったが、知らなかった。誰かが正体をばらしたようだ。
あれから1ヶ月もほっといたのか。それにしても早く顔を見たい。
「いいから解放しろ!」
イーグスがルシアに怒鳴りつける。
「なんか戻すの。やめようかな」
ルシアは気乗りがなくなっている。
「僕だって悪いと思ってきたのにその態度だとやめたくなった。このままにしようかな~」
そのままにしろ~そのままにしろ~
イーグスは手を離す。
「怒鳴りつけて申し訳ございません・・・戻してください・・・」
イーグスが悔しそうに言う。
「素直でよろしい。よしよし」
ルシアが頭をなでる。
やっぱ魔女なだけある。悪意が半端ない。
「ちょっと待っててね」とルシアがマンガを取り出し、「戻し方見るから」と暗い中マンガを開く。
「普通に戻してください」
「え~と」
そうはいくか。
タタリを解くにはルシアがいる。だからルシアを捕まえる。アキセはトリモチ弾を打つ。
イーグスがルシアを押して、トリモチ弾は石壁に貼り付けられる。
「ふげ!」
ルシアは顔から岩に当たる。
イーグスは大きく後ろに振り、赤い刃を飛ばす。アキセは岩陰に隠れ、赤い刃を避ける。だか、体が動けなくなった。それは、岩ごとに赤い紐で巻かれていた。さらに首が苦しくなった。上から絞められる。
「こんなところまでしつこいですね」
声だけ響く。
「俺なら・・・タタリを取り出せるけど・・・」
「以前にも言いましたよ。取引はしないと」
さらに首を締め付けられる。
「あーまた邪魔しようとしたな」
ルシアがマンガを持って、アキセの前に立つ。
「よ~し。君には」
ルシアがマンガを読む。
「クズの前に出では!」
何かされる前にグローブ型の杖を召喚。手の中に風の球を込めて、ルシアに放つ。風の球はルシアにぶつかり、マンガから離れる。もう一度、風の球を飛ばし、マンガを洞窟の外へと飛んでいく。
「あ!僕のマンガ!」
思わず気になったので、追いかける。
ルシアが洞窟に入った。
なぜ、この中に。
洞窟に入る前に内部を確かめようと『探しモノ地図』で見る。
――なるほど
ルシアの目的が分かった。
洞窟は暗かったので魔道具『暗視メガネ』をつける。
暗くても姿がはっきり見える道具で暗い洞窟の中を見れば、ルシアが確認とれた。察しないように、気配まで消せるコルンの発明品『なんでも遮断マント』で身を隠す。
「あ~いた!」
ルシアが言った途端に刃が無数に迫ってきた。ルシアがしゃがみ込む。その刃が迫ってきた。アキセは岩陰に隠れ、刃が岩を弾く。
あぶな。
今度は、人影がルシアの胸蔵を掴む。
背中を向けられたから顔が確認とれない。
「何すんだよ!思い出して解除してあげようと来たのに」
「1か月も放置して謝罪の一つもないんですか!」
「どうやって生活したの~」とルシアが呑気に返す。
声からしてルシアの胸倉を掴んだのは、イーグスだった。背中からしか見えないが、明らかに体形が違う。体が大きく膨らんでいる。
以前、ルシアのマンガがらみで、イーグスが仮面として活躍させられた。しかも正体がバレれば、腹だし太った不細工な老人になる仕組みになっている。
指輪を取り戻すのに必死だったから、あの騒動の後どうなったが、知らなかった。誰かが正体をばらしたようだ。
あれから1ヶ月もほっといたのか。それにしても早く顔を見たい。
「いいから解放しろ!」
イーグスがルシアに怒鳴りつける。
「なんか戻すの。やめようかな」
ルシアは気乗りがなくなっている。
「僕だって悪いと思ってきたのにその態度だとやめたくなった。このままにしようかな~」
そのままにしろ~そのままにしろ~
イーグスは手を離す。
「怒鳴りつけて申し訳ございません・・・戻してください・・・」
イーグスが悔しそうに言う。
「素直でよろしい。よしよし」
ルシアが頭をなでる。
やっぱ魔女なだけある。悪意が半端ない。
「ちょっと待っててね」とルシアがマンガを取り出し、「戻し方見るから」と暗い中マンガを開く。
「普通に戻してください」
「え~と」
そうはいくか。
タタリを解くにはルシアがいる。だからルシアを捕まえる。アキセはトリモチ弾を打つ。
イーグスがルシアを押して、トリモチ弾は石壁に貼り付けられる。
「ふげ!」
ルシアは顔から岩に当たる。
イーグスは大きく後ろに振り、赤い刃を飛ばす。アキセは岩陰に隠れ、赤い刃を避ける。だか、体が動けなくなった。それは、岩ごとに赤い紐で巻かれていた。さらに首が苦しくなった。上から絞められる。
「こんなところまでしつこいですね」
声だけ響く。
「俺なら・・・タタリを取り出せるけど・・・」
「以前にも言いましたよ。取引はしないと」
さらに首を締め付けられる。
「あーまた邪魔しようとしたな」
ルシアがマンガを持って、アキセの前に立つ。
「よ~し。君には」
ルシアがマンガを読む。
「クズの前に出では!」
何かされる前にグローブ型の杖を召喚。手の中に風の球を込めて、ルシアに放つ。風の球はルシアにぶつかり、マンガから離れる。もう一度、風の球を飛ばし、マンガを洞窟の外へと飛んでいく。
「あ!僕のマンガ!」
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