魔女狩り聖女ジャンヌ・ダルク サイドストーリー篇

白崎詩葉

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仮面騒動⑦

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 ジャンヌは賞金を狙おうとした時に、ペルチェとルシアが現れてしまった。
 確実に面倒になるのが目に見えたので諦めた。見つかる前にこの町から出ようとしたが、「おや、どちらに?」とチェシャが現れた。
「あんたが現れるとアリスかあの白・・・」と察してしまった。
「ちょっと待った!もしかしてあの仮面が白の吸血鬼(ヴァンパイア)なの・・・」
「かもしれないですぜ」とチェシャが分かり切ったような笑顔をする。
「何それ見たい」
「だと思いましたぜ。ちょっと見ません」
 こっそりチェシャと一緒に見ていた。
 やはり仮面の正体がイーグスだった。
 笑ってしまう。今までの行動を思い出しただけで笑いが止まらない。特に「イケメンベーム」が。ところが、ユビワが人になったので急いで助けにいった。
「そういうことだったんですね」
「いいもの見れたからいいでしょ」
「まあ」
 ジャンヌとユビワはイーグスとペルチェの戦いを見ていた。
 まさか、仮面が巨大化するとは思わなかった。
 これはこれで面白いものが見れたからよかったけど。
 そういえば、いつの間にかチェシャが消えていた。
「先に行ったかな。じゃあ正体を見に行こうか」と軽く笑う。
「ジャンヌさんがあの吸血鬼(ヴァンパイア)に恨みがあるのは分かりますが。ほどほどにした方が・・・あれ」
 ユビワが指輪に戻った。変身に調整できないから、突然に戻る。
 ユビワはコルンの元に返してほしいと望んでいるが、それだけでは勿体ない。指輪をコルンの元に返して、人にさせよう。
 指輪を拾おうとしたが、先に指輪を拾われた。
 顔を上げれば、裸のアキセがいた。
「露出魔!」
 ジャンヌは殴り飛ばす。


 殺してやる。あの魔女を絶対に殺す。
 この格好にさせられ、魔女の趣味に付き合わされ、勝手に交渉して、巨大化され、ふざけた魔女と戦う羽目にされた。
 もうこの怒りは収まらない。
 元の大きさになっても仮面の姿のままだった。
 まだタタリが解けていない。今すぐに殺す。噂される前に殺す。
 黒く焦げたルシアとペルチェがいた。
「むぎゅ・・・」
 まだ生きている。目覚める前に殺す。
「殺してやる・・・」
 イーグスの手に赤い刃を作る。
「やあ」
目の前にチェシャが現れる。まさか。
「イーグス」
 ポン。


「イーグス。今どこにいるのかしら」
 しゅらの魔女アリス・キテラはイーグスを呼び出しても返事がない。
「どこにいるんだろうね」
 ニヤニヤとしながらチェシャが言う。

 しばらくイーグスは見つからなかったという。

 ちなみに町では2時間たっても来ないことにショックする住民だった。


 ピキピキピキ
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