魔女狩り聖女ジャンヌ・ダルク サイドストーリー篇

白崎詩葉

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仮面騒動①

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 この町ではある話で持ち切りだった。
 仮面とマントをつけた者が現れ、街の治安を守っているという。
――また変なものが出たな
 アキセは、その話を訊いて封印していた記憶を思い出してしまった。
 魔力を試すために魔女に怪盗をやらされた時のことだった。あの時の証拠隠滅は大変だった。
 面倒くさくなる前にこの町から出ようとした途端に顔に蹴りが入った。
「どわ!」
 胸倉を掴まれる。
「どうせあんたでしょ!」と突然現れたジャンヌに怒鳴られる。
「はあ?あのな。思い込みにも付き合い切れないぞ!」
 急すぎて、さすがに怒る。
「経験済みでしょうが!怪盗とかふざけたことして」
 一瞬にしてまた黒歴史を思い出してしまった。
「あれは、魔女の趣味だぞ!巻き込まれただけだ!」
「どっちしてもあんたのせいでしょ!」
「だから知らないって!」
「もういいよ。あんたで!」
「面倒くさがっているだろ!」
「おまえを引き渡して、賞金もらう」
「それが狙いか!」
 この町では、仮面の正体が分かれば賞金がもらえることになっている。
 もうジャンヌが殴る態勢に入っている。殴る前に『飛ばしコイン』を手元に召喚して逃げる。


 アキセは『飛ばしコイン』で町の外まで転送した。
――クソ~ふざけやがって。日頃の恨みだとしても、なんでもかんでも犯人に仕立てるな。さすがに怒るぞ。
 絶対に仮面の正体を明かして無実を証明してやると決意する。
早速『探しモノ地図』を使う。
 今、仮面が活躍しているようだ。これで仮面の行動を見れば正体が分かる。
「ん?」
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