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メダルビースト 後半⑥
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ジャイルレイカーの腕が斧へと再構成し、黒い鞭の尾が切る。
落ちそうになるが、バーストイーグルが受け止める。
「ご無事で」
「ええ」
足に噴射し、飛んでいるジャイルレイカーに視線を向く。
「ジャイルレイカーね」
「はい」
元の体に戻ったようだ。
「あれはギルバーアトラスだったものですか・・・」
ジャイルレイカーは、ギルバーアトラスを見る。
「あいつ。魔女と一体化してあーなったの」
「愚かなことを・・・」
「完全な一体化していないから、魔女をあいつから追い出したい。体内に直接『光』を入れれば嫌になって出る。私をギルバーアトラスに近づけさせて」
「承知」
ジャイルレイカーが先に行く。
「バーストイーグルも。私はもう空を飛べるほどの力がない。だから合図を出したら投げ飛ばして」
「分かりました」
バーストイーグルの腕を掴み、距離を詰める。
「聖女様をフォローしろ!」
ジャイルレイカーはメダルビーストたちに指示を出す。
「おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお」
ジャイルレイカーが戻ってきたことでメダルビーストたちの士気が高まった。
メダルビーストたちは、迫ってくる鉱物の弾を壊していく。さらにギルバーアトラスに攻撃して気を向かせる。
ギルバーアトラスは電撃を放つ。
ジャイルレイカーは電撃を避けながら、腕に杭を再構築する。
ギルバーアトラスを殴る。地面に地割れが起きるほどの衝撃。さらに腕についた杭が伸び、体を刺しこむ。
「ぎああああああああああああああああああああああああああああああ」
ギルバーアトラスが吠える。ジャイルレイカーが抑え込む。
「今!」
バーストイーグルはジャンヌを投げる。
飛んでくる鉱物や電撃は、メダルビーストたちが弾や光線で打ち消す。
ロザリオに白い炎を纏い、ギルバーアトラスの背中に刺しこみ、白い炎を注ぐ。
「ああああああああああああああああああああ」
ギルバーアトラスの体から何かが飛び出した。
ヴィヴィだった。怯えた顔で走りだす。
「逃がすが!」
ジャンヌはヴィヴィを追い掛ける。
逃げるヴィヴィに正面から伸びた石柱が当たった。
よく見れば、奥にアキセが地面に手をつけていた。あの石柱はアキセの仕業だろう。
反動でヴィヴィがこっちに飛んできた。
最後のあがきにヴィヴィの手に鉱物で固める。
ロザリオに白い炎を纏う。
ロザリオとヴィヴィの鉱物の拳がぶつかる。ロザリオの白い炎が鉱物の拳を切り、ヴィヴィの体に入る。
「燃えろ!」
ヴィヴィに白い炎を注ぐ。
「ぎぃああああああああああああああああああああああああああああああああああ」
ヴィヴィは叫びと共に消えた。
膝をつき、ロザリオを刺して体を支える。
さすがに疲れた。
「倒せたぞおおおおおおおおおおおおおおおおおおお」
メダルビーストたちは歓声が響く。
「聖女様。大丈夫ですか」
バーストイーグルが駆け付けた。
「さすがに疲れたけどね・・・」
ジャイルレイカーは、肉体だけとなったギルバーアトラスを見る。
「ギルバーアトラス。ここまでして地上を侵略したかったのか。我々は罪人だ。過去は変えられない。これ以上未来にまで罪を犯すな。仲間同士で殺させるな」
「我々が・・・生き残る・・・ために・・・」
ギルバーアトラスが動かなくなった。
「最後まで本意を見せないか・・・」
ギルバーアトラスは、データを残していた。
魔女の実験は多くの失敗がある。自身を失う場合も考えていた。だから、データを別のシステムに保管した。データを失えば、残っていたデータが動く仕組みになっている。
データが残っている限り、体を再構成して復活する。何度でも。
なんだ。
何かにが食べられる。鳥のような姿をしたノレッジだった。
なぜ。こんなところにノレッジが現れる。
――やめろ。私のデータを食い尽くすな。ここで失えば、消えてしまう。
「ご苦労様」
女の声がした時には、ノレッジに食べられる。
ジャンヌはハクトウワシの姿のバーストイーグルが地上まで運んでくれた。
アキセはいつの間にか消えていた。
「地上までありがとうね」
『光』が大部減ったので、飛んで帰るほどはなかった。
「あなたたちはこの後どうするつもり?」
「もう場所を知られてしまいました。避難場所がございますのでそちらに向かいます」
「そう」
「僕も落ち着いたら、捜索隊に入ります。調査しながら世界を回りたいと思います」
「もしかしたらまた会えるかもね」
「本当にありがとうございます」
バーストイーグルが頭を下げてお礼を言う。
「仕事をしたまでよ。でも私一人じゃできなかった。あなたもジャイルレイカー。他のメダルビーストたちが協力してくれたからよ」
「それでもあなたが来ていただいたからみんな助けられた」
――来たっていうか、偶然落ちただけどね
「最後にお名前を訊いてもよろしいでしょうか」
そういえば名乗ってなかった。
「白の聖女ジャンヌ・ダルクよ」
落ちそうになるが、バーストイーグルが受け止める。
「ご無事で」
「ええ」
足に噴射し、飛んでいるジャイルレイカーに視線を向く。
「ジャイルレイカーね」
「はい」
元の体に戻ったようだ。
「あれはギルバーアトラスだったものですか・・・」
ジャイルレイカーは、ギルバーアトラスを見る。
「あいつ。魔女と一体化してあーなったの」
「愚かなことを・・・」
「完全な一体化していないから、魔女をあいつから追い出したい。体内に直接『光』を入れれば嫌になって出る。私をギルバーアトラスに近づけさせて」
「承知」
ジャイルレイカーが先に行く。
「バーストイーグルも。私はもう空を飛べるほどの力がない。だから合図を出したら投げ飛ばして」
「分かりました」
バーストイーグルの腕を掴み、距離を詰める。
「聖女様をフォローしろ!」
ジャイルレイカーはメダルビーストたちに指示を出す。
「おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお」
ジャイルレイカーが戻ってきたことでメダルビーストたちの士気が高まった。
メダルビーストたちは、迫ってくる鉱物の弾を壊していく。さらにギルバーアトラスに攻撃して気を向かせる。
ギルバーアトラスは電撃を放つ。
ジャイルレイカーは電撃を避けながら、腕に杭を再構築する。
ギルバーアトラスを殴る。地面に地割れが起きるほどの衝撃。さらに腕についた杭が伸び、体を刺しこむ。
「ぎああああああああああああああああああああああああああああああ」
ギルバーアトラスが吠える。ジャイルレイカーが抑え込む。
「今!」
バーストイーグルはジャンヌを投げる。
飛んでくる鉱物や電撃は、メダルビーストたちが弾や光線で打ち消す。
ロザリオに白い炎を纏い、ギルバーアトラスの背中に刺しこみ、白い炎を注ぐ。
「ああああああああああああああああああああ」
ギルバーアトラスの体から何かが飛び出した。
ヴィヴィだった。怯えた顔で走りだす。
「逃がすが!」
ジャンヌはヴィヴィを追い掛ける。
逃げるヴィヴィに正面から伸びた石柱が当たった。
よく見れば、奥にアキセが地面に手をつけていた。あの石柱はアキセの仕業だろう。
反動でヴィヴィがこっちに飛んできた。
最後のあがきにヴィヴィの手に鉱物で固める。
ロザリオに白い炎を纏う。
ロザリオとヴィヴィの鉱物の拳がぶつかる。ロザリオの白い炎が鉱物の拳を切り、ヴィヴィの体に入る。
「燃えろ!」
ヴィヴィに白い炎を注ぐ。
「ぎぃああああああああああああああああああああああああああああああああああ」
ヴィヴィは叫びと共に消えた。
膝をつき、ロザリオを刺して体を支える。
さすがに疲れた。
「倒せたぞおおおおおおおおおおおおおおおおおおお」
メダルビーストたちは歓声が響く。
「聖女様。大丈夫ですか」
バーストイーグルが駆け付けた。
「さすがに疲れたけどね・・・」
ジャイルレイカーは、肉体だけとなったギルバーアトラスを見る。
「ギルバーアトラス。ここまでして地上を侵略したかったのか。我々は罪人だ。過去は変えられない。これ以上未来にまで罪を犯すな。仲間同士で殺させるな」
「我々が・・・生き残る・・・ために・・・」
ギルバーアトラスが動かなくなった。
「最後まで本意を見せないか・・・」
ギルバーアトラスは、データを残していた。
魔女の実験は多くの失敗がある。自身を失う場合も考えていた。だから、データを別のシステムに保管した。データを失えば、残っていたデータが動く仕組みになっている。
データが残っている限り、体を再構成して復活する。何度でも。
なんだ。
何かにが食べられる。鳥のような姿をしたノレッジだった。
なぜ。こんなところにノレッジが現れる。
――やめろ。私のデータを食い尽くすな。ここで失えば、消えてしまう。
「ご苦労様」
女の声がした時には、ノレッジに食べられる。
ジャンヌはハクトウワシの姿のバーストイーグルが地上まで運んでくれた。
アキセはいつの間にか消えていた。
「地上までありがとうね」
『光』が大部減ったので、飛んで帰るほどはなかった。
「あなたたちはこの後どうするつもり?」
「もう場所を知られてしまいました。避難場所がございますのでそちらに向かいます」
「そう」
「僕も落ち着いたら、捜索隊に入ります。調査しながら世界を回りたいと思います」
「もしかしたらまた会えるかもね」
「本当にありがとうございます」
バーストイーグルが頭を下げてお礼を言う。
「仕事をしたまでよ。でも私一人じゃできなかった。あなたもジャイルレイカー。他のメダルビーストたちが協力してくれたからよ」
「それでもあなたが来ていただいたからみんな助けられた」
――来たっていうか、偶然落ちただけどね
「最後にお名前を訊いてもよろしいでしょうか」
そういえば名乗ってなかった。
「白の聖女ジャンヌ・ダルクよ」
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