魔女狩り聖女ジャンヌ・ダルク サイドストーリー篇

白崎詩葉

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靴足の魔女⑦

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 カーレンは、上下から足が伸ばしてきたが、左右にも足を伸ばして攻撃する。白い炎に触れれば足は消える。それでも隙を与えずに足を伸ばして攻撃する。
 だったら体中に白い炎を包み、白い炎を足に噴射し、一気に距離を詰める。
 上下左右から伸びた足が触れてもすぐに消える。
 目の前にまでにロザリオで突き刺す。
 カーレンが横に飛んだ。
 それは左から来た足に掴んでその場から移動したからだった。
 すぐにロザリオを払い、白い炎を飛ばす。カーレンの背後から足が伸びる。咄嗟に横に避ける。
 せっかく距離を詰めても、足を使って距離を取る。
 本当に足が邪魔。
 あとはデッドを使って攻撃するしかないか。
「いい加減に・・・」
 カーレンが怒鳴りかけたところで、バタっと倒れる音。
 その音先は、デッドが倒れたからだった。
「デッド!」
 カーレンが叫ぶ。
 アキセがやってくれたようだ。
 だとしてもこのタイミングで。この町から離すとか他にやり方があるだろうに。
 カーレンがデッドに視線を向けている隙に、距離を詰め、攻撃する。ロザリオで白い炎を飛ばす。それでも上下にくる足が伸ばし、壁となって白い炎がぶつかる。
 こんな状況でも攻撃できるのか。
 それでも攻撃し続ける。
 白い炎を当て、足で防ぐ、徐々に距離を詰める。
「やだやだやだやだ!デッド!」
カーレンがデッドに駆け寄ろうとした時だった。
 バーン。
 銃声が鳴る。
 その弾は、デッドに当たり、爆発した。
「あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ」
 カーレンは顔が崩れるほどに発狂する。
 銃声。普通の弾には爆発しない。魔術が仕込んでいる。
アキセが戻ってきたのかと周囲を確認すれば、小道に銃を構えていたエディがいた。
 なんでエディが。アキセが眠らせたと言っていたが、なぜここにいる。
 エディは、何かやり切ったような顔をすれば、急に怯えた顔になった。何かから追われているように逃げる。
「ま!」
「デッド・・・デッド・・・」
 カーレンはデッドがいた場所に座り込んでいた。
 もう死体はなくなっていた。デッドの面影がないほどに死体が飛び散っていた。
「もうデッドしかいないのに・・・」
 カーレンの目が血走り、目が泳いでいる。
 マズイ。すぐに殺さないと。何をしてかすか分からない。
一気に距離を詰める。ロザリオで振るう。足ごと切り、カーレンの首に届くところで腹に足が当たる。背後に飛ばされる。
「何もしていないのに・・・二人だけで一緒にいたかっただけなのに・・・どうして邪魔するの・・・彼を殺すの・・・」
 彼を殺す。やはりデッドは魔女に殺されたわけではない。
「もういい・・・もう何かもなくなってしまえ・・・」
 魔女の発言に鳥肌が立つほどに嫌な予感がよぎる。
「私の代わりに幸せになるなんて許さない・・・幸せを奪ったおまえらを許さない・・・生かしてあげない。幸せにさせない!一瞬も一ミリもこれぼっちも感じさせない!家族も恋人も大人も子供も人も骨も肉も血も何もかも!踏みつぶせええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええ」
 カーレンは声が裂けるほどに空に向かって叫ぶ。
 空を覆うほどの巨大な足が迫ってくる。
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