魔女狩り聖女ジャンヌ・ダルク サイドストーリー篇

白崎詩葉

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花桜の魔女⑥

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 轟音がしたので、ジャンヌとチェシャはその先に向かえば、アキセを見つけた。尋問すれば、イーグス、ブランシェ、マイルズは連れてかれたという。
 魔女に見つからずに脱出したかったが、結局戦う羽目になる。
 いつものことだから、魔女はイーグスに惑わされているはず。だったら相手している内にチェシャの力でブランシェとマイルズを先に脱出させる。
 確認できたら、ジャンヌも脱出していくということにした。
 アキセを無理やり協力させた。
 アキセの魔術で彼らの居場所は分かった。先行すれば、ブランシェとマイルズが花の獣に襲われていたので、白い炎をぶつけた。
薄ピンクの髪と目。以前にもユカタと似たような恰好とし、赤と薄桃色を基調とした服を着た少女。あの少女が魔女だと分かった。
「聖女?」
 魔女がにらみつける。
「よかった。迎えに来てくれたのかい。ハニー」と床から伸びた枝に絡まれているイーグスが言う。
 やっぱりきた。魔女と戦わせるつもりで嘘をついている。
 そうはいかない。時間を稼ぐ。
「付き合っている方がいるんですか。しかも聖女」
「イーグス様。今聞き捨てなりませんわ!」
 ブランシェと魔女は食いつく。
「ほしいなら、あげるけど」
「え?」
 イーグスは唖然する。
「彼にしてみたら付き合っているかもしれない。でも嫌になったからあげる」
 付き合っているという言葉だけで鳥肌が止まらない。我慢。
 魔女が意識している内に、チェシャがマイルズとブランシェを先に逃がす作戦を成功させるために。
「そこの二人を連れていくから。あなたたちの円満は遠くで見守っているから」
「いや。その・・・」
「行くよ」
 ブランシェとマイルズを引っ張っていく。
「あのイーグス様は?」
「邪魔しちゃいけないから」
「そうだよ。ブランシェ」
 早く去ろう。
「そんなに彼が嫌なのですか?」と魔女が訊く。
 ポチ。
「そいつ。勝手に体触るし。血を吸うし。ナルシストだし。女たらしだし。しかも男もやるのよ。そいつは!」
 あ、やべ。
 相手にさせるために我慢したことを言ってしまった。最後は盛り付けした。
「今なんと・・・」
 魔女はかなり衝撃的だったようで顔を青ざめて、震えている。
「語弊が混じっています」
「さすがに私もそんな方とは付き合いたくない・・・」
 あれ。いつもの魔女なら顔だけで騙されているのに。
「違うのよ。そいつは・・・」
 だめだ。意識させるためにいいとこ。口が裂けても言いたくない。
「か・・おはイケ・・・メンで・・・・しんし・・・てきで・・・・」
 だめだ。鳥肌が止まらない。寒気がする。
「言うならはっきり言ってください!」
 魔女から突っ込まれるなんて。
「もういいです!あとは片付けてからにしましょ。みんな肥料に変えますから」
 魔女の周囲から花びらがふぶく。
「花桜の魔女ハルカゼ・サクヤが逃がしませんから」
 サクヤは笑顔で言うも、サクヤの頭が突如爆発する。
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