455 / 648
戦いを求めた末路⑥
しおりを挟む
アキセは猫の国で飛ばされた後は覚えていない。
目を覚めれば、ベッドの上にいた。しかも見たことがある部屋。昔、使ったリリスの部屋の一室。それにケガしたはずが治っている。
リリスが連れ込んだのか。どういうつもりだ。
その時、頭痛が起きる。頭が突き刺さすように痛む。
何が見える。
リリスとボルガが戦っている。この状況はどうなっている。それにジャンヌがイルと一緒にいる。
なぜそこにいると思った瞬間に、胸やけが止まらない。苦しい。呼吸が乱れる。心臓が圧迫する。この想いを魔力で奪い取る。それでも治まらない。
今度は急に部屋の中に視界が戻った。
大きく深呼吸をして整える。まさか、リリスはこれを見せるためにしているのか。
「目を覚めたのね」
夜輝(よき)の魔女リリス・ライラ・ウィッチャーが戻ってきた。リリムを生み出した魔女であり、アキセの母でもある。
アキセはすぐに銃を召喚し、リリスに打ち出す。弾はリリスの目の前で止まり、その場に落ちる。
当たるとは思っていない。腹いせにしただけ。
「あら、母親としてわが子を看病してあげたのに。その態度はどうなのかな」
「これが看病か。頭に直接入れやがって、く!」
また頭痛がする。
「言ったでしょ。あなたの嫉妬深さは可愛げがあるって」
リリスはアキセを押し倒す。
「ガルム」
股間を触っていく。
「どれだけ嫉妬を奪ったの」
掴まれる。
「う!」
「よかったわね。私の血が混じって。普通だったら廃人になるところよ。いくら感情を取り除いても嫉妬はなくならないってことね」
リリスの声が甘く聞こえる。何も考えられなくなる。誘うように股間を触っていく。このままだと押し倒される。
「だったらおまえにもくれてやる」
アキセが奪った感情の塊をリリスの体に手が伸ばしたところで止まる。
動けない。
「あ~これなのね」
リリスは指一本で塊を手の中に押し込む。
またあの想いが込みあがる。胸やけが止まらない。苦しい。呼吸が乱れる。心臓が圧迫する。
「そんなにあの時もそうして欲しかったのかしら」
「やっぱり・・・知っているのか・・・」
「私を誰と思っているの」
最強な魔女なだけある。
「そういえば、あの時の想いも捨てたんでしょ」
リリスの手に塊を持っていた。
話からしてまさか。
「せっかくだし、戻すね」
リリスが手を伸ばしていく。
抵抗しようにも体が動けない。
捨てたその想いが入れられる。思い出しただけでも吐き下がする。気持ちが悪くなる。何もできなくなる。震えが止まらなくなる。
「なんてね」
リリスはアキセの股間を握り潰す。
「う!」
アキセは股間を抑える。
「なんで俺ばっかり・・・」
「どうせ魔力で痛みを奪うでしょ」
やっぱり分かり切っている。
「その内やろうかしらね」
リリスはイタズラな笑みを見えながら、塊を手の中から消える。
「おまえの力は一体なんだ・・・」
話したこともないのに過去のことを知っている。昔捨てたはずの想いをリリスが持っていた。復元。分からない。
それに頭の中に流れた映像からロゼッタの力を使い、ボルガを苦しめたあの力。
力を複数持っている。それとも一つの力で複数の力を操れるのか。
「何。シンプルなことよ」
リリスはイタズラな笑みを見せる。
「そろそろ帰ってくるかしら。コゼット」
「はあ?」
そういえば、最近見ていない。
「もういいわよ。それなりに楽しめたから」とアキセを穴の中へと落とす。
目を覚めれば、ベッドの上にいた。しかも見たことがある部屋。昔、使ったリリスの部屋の一室。それにケガしたはずが治っている。
リリスが連れ込んだのか。どういうつもりだ。
その時、頭痛が起きる。頭が突き刺さすように痛む。
何が見える。
リリスとボルガが戦っている。この状況はどうなっている。それにジャンヌがイルと一緒にいる。
なぜそこにいると思った瞬間に、胸やけが止まらない。苦しい。呼吸が乱れる。心臓が圧迫する。この想いを魔力で奪い取る。それでも治まらない。
今度は急に部屋の中に視界が戻った。
大きく深呼吸をして整える。まさか、リリスはこれを見せるためにしているのか。
「目を覚めたのね」
夜輝(よき)の魔女リリス・ライラ・ウィッチャーが戻ってきた。リリムを生み出した魔女であり、アキセの母でもある。
アキセはすぐに銃を召喚し、リリスに打ち出す。弾はリリスの目の前で止まり、その場に落ちる。
当たるとは思っていない。腹いせにしただけ。
「あら、母親としてわが子を看病してあげたのに。その態度はどうなのかな」
「これが看病か。頭に直接入れやがって、く!」
また頭痛がする。
「言ったでしょ。あなたの嫉妬深さは可愛げがあるって」
リリスはアキセを押し倒す。
「ガルム」
股間を触っていく。
「どれだけ嫉妬を奪ったの」
掴まれる。
「う!」
「よかったわね。私の血が混じって。普通だったら廃人になるところよ。いくら感情を取り除いても嫉妬はなくならないってことね」
リリスの声が甘く聞こえる。何も考えられなくなる。誘うように股間を触っていく。このままだと押し倒される。
「だったらおまえにもくれてやる」
アキセが奪った感情の塊をリリスの体に手が伸ばしたところで止まる。
動けない。
「あ~これなのね」
リリスは指一本で塊を手の中に押し込む。
またあの想いが込みあがる。胸やけが止まらない。苦しい。呼吸が乱れる。心臓が圧迫する。
「そんなにあの時もそうして欲しかったのかしら」
「やっぱり・・・知っているのか・・・」
「私を誰と思っているの」
最強な魔女なだけある。
「そういえば、あの時の想いも捨てたんでしょ」
リリスの手に塊を持っていた。
話からしてまさか。
「せっかくだし、戻すね」
リリスが手を伸ばしていく。
抵抗しようにも体が動けない。
捨てたその想いが入れられる。思い出しただけでも吐き下がする。気持ちが悪くなる。何もできなくなる。震えが止まらなくなる。
「なんてね」
リリスはアキセの股間を握り潰す。
「う!」
アキセは股間を抑える。
「なんで俺ばっかり・・・」
「どうせ魔力で痛みを奪うでしょ」
やっぱり分かり切っている。
「その内やろうかしらね」
リリスはイタズラな笑みを見えながら、塊を手の中から消える。
「おまえの力は一体なんだ・・・」
話したこともないのに過去のことを知っている。昔捨てたはずの想いをリリスが持っていた。復元。分からない。
それに頭の中に流れた映像からロゼッタの力を使い、ボルガを苦しめたあの力。
力を複数持っている。それとも一つの力で複数の力を操れるのか。
「何。シンプルなことよ」
リリスはイタズラな笑みを見せる。
「そろそろ帰ってくるかしら。コゼット」
「はあ?」
そういえば、最近見ていない。
「もういいわよ。それなりに楽しめたから」とアキセを穴の中へと落とす。
0
お気に入りに追加
14
あなたにおすすめの小説
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
冤罪で追放した男の末路
菜花
ファンタジー
ディアークは参っていた。仲間の一人がディアークを嫌ってるのか、回復魔法を絶対にかけないのだ。命にかかわる嫌がらせをする女はいらんと追放したが、その後冤罪だったと判明し……。カクヨムでも同じ話を投稿しています。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
私も処刑されたことですし、どうか皆さま地獄へ落ちてくださいね。
火野村志紀
恋愛
あなた方が訪れるその時をお待ちしております。
王宮医官長のエステルは、流行り病の特効薬を第四王子に服用させた。すると王子は高熱で苦しみ出し、エステルを含めた王宮医官たちは罪人として投獄されてしまう。
そしてエステルの婚約者であり大臣の息子のブノワは、エステルを口汚く罵り婚約破棄をすると、王女ナデージュとの婚約を果たす。ブノワにとって、優秀すぎるエステルは以前から邪魔な存在だったのだ。
エステルは貴族や平民からも悪女、魔女と罵られながら処刑された。
それがこの国の終わりの始まりだった。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
悪役令嬢は処刑されました
菜花
ファンタジー
王家の命で王太子と婚約したペネロペ。しかしそれは不幸な婚約と言う他なく、最終的にペネロペは冤罪で処刑される。彼女の処刑後の話と、転生後の話。カクヨム様でも投稿しています。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
【完結】そして、誰もいなくなった
杜野秋人
ファンタジー
「そなたは私の妻として、侯爵夫人として相応しくない!よって婚約を破棄する!」
愛する令嬢を傍らに声高にそう叫ぶ婚約者イグナシオに伯爵家令嬢セリアは誤解だと訴えるが、イグナシオは聞く耳を持たない。それどころか明らかに犯してもいない罪を挙げられ糾弾され、彼女は思わず彼に手を伸ばして取り縋ろうとした。
「触るな!」
だがその手をイグナシオは大きく振り払った。振り払われよろめいたセリアは、受け身も取れないまま仰向けに倒れ、頭を打って昏倒した。
「突き飛ばしたぞ」
「彼が手を上げた」
「誰か衛兵を呼べ!」
騒然となるパーティー会場。すぐさま会場警護の騎士たちに取り囲まれ、彼は「違うんだ、話を聞いてくれ!」と叫びながら愛人の令嬢とともに連行されていった。
そして倒れたセリアもすぐさま人が集められ運び出されていった。
そして誰もいなくなった。
彼女と彼と愛人と、果たして誰が悪かったのか。
これはとある悲しい、婚約破棄の物語である。
◆小説家になろう様でも公開しています。話数の関係上あちらの方が進みが早いです。
3/27、なろう版完結。あちらは全8話です。
3/30、小説家になろうヒューマンドラマランキング日間1位になりました!
4/1、完結しました。全14話。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」
音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。
本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。
しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。
*6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
1人生活なので自由な生き方を謳歌する
さっちさん
ファンタジー
大商会の娘。
出来損ないと家族から追い出された。
唯一の救いは祖父母が家族に内緒で譲ってくれた小さな町のお店だけ。
これからはひとりで生きていかなくては。
そんな少女も実は、、、
1人の方が気楽に出来るしラッキー
これ幸いと実家と絶縁。1人生活を満喫する。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
仰っている意味が分かりません
水姫
ファンタジー
お兄様が何故か王位を継ぐ気満々なのですけれど、何を仰っているのでしょうか?
常識知らずの迷惑な兄と次代の王のやり取りです。
※過去に投稿したものを手直し後再度投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる