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戦いを求めた末路⑤
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ロゼッタは髪が掻き立て、目に殺気が立っている。
「リリス・・・」とロゼッタはにらみつけ、「久しぶりね。ロゼッタ」とリリスは表情を変わらずに見下ろす。
「遅かったじゃないの」
「あなたが行く道を惑わしたじゃないの!」とロゼッタの周りで、何かに当たったように赤い羽根が散っていく。
「本当にたちが悪い。こうやって攻撃をしてくるんだから」
目に見えない攻撃している。それをロゼッタは認識している。
「分かっちゃったか」
「今すぐにボルガから離れなさい!」
ロゼッタが怒鳴る。
リリスの目の前でロゼッタと同じように何もないところで黒い羽が散った。ロゼッタも同じように見えない攻撃をしている。
「そんなに怒らなくてもいいじゃないの」
「だったら離れなさいよ!ボルガの力も返しなさいよ!」
「これも」
リリスの手に黒い結晶が見せる。
以前にもアキセが魔女の力を奪い、幼くした。その時も黒い結晶のカースネロを持っていた。
「これは預けるだけだから」
リリスの手から消える。
「何度も言わないと分からないのかしら」とロゼッタは見下ろす。
「何。そんなに相手したいの」
「あなたとまともに相手したくない。けど、ボルガの力を取り戻せるくらいならできる」
ロゼッタの体が徐々に炎の羽に包まれる。
「あら久しぶりに見られるのね」
リリスは何一つ表情が変わらない。
最古の魔女が二人もいる。一人だけでも災害並みの被害が起きる。このままでは二人の争いに巻き込まれる。
その時、リリスとロゼッタの間に白い鳥が2羽現れ、光を放つ。
白い鳥が囲まれていた黒い羽の周囲に飛び、黒い羽が消える。
「ジャンヌ!」
声をした方へ向く。
黄色の聖女アガタと赤の聖女ラクシュミー・バーイーが走ってくる。
「離れるぞ!」
イルに抱きかかれながら、その場を去る。
「イヴにマリアか」
「手を出さないなら、邪魔しないでくれる」
赤い炎の羽に包まれていたロゼッタが姿を見せ、2羽の白い鳥ににらみつける。
「魔女の間に入るつもりはない」とイヴは言い、「だか、私たちの聖女を巻き込ませるな」とマリアは言う。
「珍しく止めに入るのね」
「あなたが暴れただけで、どれだけ被害が起きたのか、忘れたとは言わせない」
「そうね。いろいろとしたわね。地形も変わったり、周辺の生き物を爆発させたり」
「あなたが原因でいくつも戦争が起きたのよ」
「あったわね~懐かしい」
リリスは懐かしく言う。
「いくら言っても訊かないと思うけど、いい加減にしろ」
「引きこもりながら、下っ端にやらせておいてよく言うわね」
リリスはにらみつける。
「もうやめた」
リリスがはっきり返す。
「あなたたちを無視しても邪魔してきそうだし」
リリスはボルガを蹴る。ロゼッタはすぐにボルガにかけつける。
「そんなに心配しないでよ。治してあるし。3分だけ戻れるようにはしたから。それに力は預けるだけだから、すぐに返してあげるわよ」
「だから今すぐに・・・」
「あとイヴにマリア。ロゼッタに私を見つけないようにしたから、今日みたいなことはなくなるわ。しばらく」
つまり、預かっている間は、ロゼッタはリリスを探せないということ。
「リリス!」
リリスの足元から赤い羽根の炎を包み込む。炎が消えればリリスは消えた。白い鳥もその場から去る。
「ごめん・・・ロゼッタ・・・」
ボルガが悔しく涙を流していた。
「帰りましょう」
ロゼッタは小さくなったボルガを抱えて消える。
「リリス・・・」とロゼッタはにらみつけ、「久しぶりね。ロゼッタ」とリリスは表情を変わらずに見下ろす。
「遅かったじゃないの」
「あなたが行く道を惑わしたじゃないの!」とロゼッタの周りで、何かに当たったように赤い羽根が散っていく。
「本当にたちが悪い。こうやって攻撃をしてくるんだから」
目に見えない攻撃している。それをロゼッタは認識している。
「分かっちゃったか」
「今すぐにボルガから離れなさい!」
ロゼッタが怒鳴る。
リリスの目の前でロゼッタと同じように何もないところで黒い羽が散った。ロゼッタも同じように見えない攻撃をしている。
「そんなに怒らなくてもいいじゃないの」
「だったら離れなさいよ!ボルガの力も返しなさいよ!」
「これも」
リリスの手に黒い結晶が見せる。
以前にもアキセが魔女の力を奪い、幼くした。その時も黒い結晶のカースネロを持っていた。
「これは預けるだけだから」
リリスの手から消える。
「何度も言わないと分からないのかしら」とロゼッタは見下ろす。
「何。そんなに相手したいの」
「あなたとまともに相手したくない。けど、ボルガの力を取り戻せるくらいならできる」
ロゼッタの体が徐々に炎の羽に包まれる。
「あら久しぶりに見られるのね」
リリスは何一つ表情が変わらない。
最古の魔女が二人もいる。一人だけでも災害並みの被害が起きる。このままでは二人の争いに巻き込まれる。
その時、リリスとロゼッタの間に白い鳥が2羽現れ、光を放つ。
白い鳥が囲まれていた黒い羽の周囲に飛び、黒い羽が消える。
「ジャンヌ!」
声をした方へ向く。
黄色の聖女アガタと赤の聖女ラクシュミー・バーイーが走ってくる。
「離れるぞ!」
イルに抱きかかれながら、その場を去る。
「イヴにマリアか」
「手を出さないなら、邪魔しないでくれる」
赤い炎の羽に包まれていたロゼッタが姿を見せ、2羽の白い鳥ににらみつける。
「魔女の間に入るつもりはない」とイヴは言い、「だか、私たちの聖女を巻き込ませるな」とマリアは言う。
「珍しく止めに入るのね」
「あなたが暴れただけで、どれだけ被害が起きたのか、忘れたとは言わせない」
「そうね。いろいろとしたわね。地形も変わったり、周辺の生き物を爆発させたり」
「あなたが原因でいくつも戦争が起きたのよ」
「あったわね~懐かしい」
リリスは懐かしく言う。
「いくら言っても訊かないと思うけど、いい加減にしろ」
「引きこもりながら、下っ端にやらせておいてよく言うわね」
リリスはにらみつける。
「もうやめた」
リリスがはっきり返す。
「あなたたちを無視しても邪魔してきそうだし」
リリスはボルガを蹴る。ロゼッタはすぐにボルガにかけつける。
「そんなに心配しないでよ。治してあるし。3分だけ戻れるようにはしたから。それに力は預けるだけだから、すぐに返してあげるわよ」
「だから今すぐに・・・」
「あとイヴにマリア。ロゼッタに私を見つけないようにしたから、今日みたいなことはなくなるわ。しばらく」
つまり、預かっている間は、ロゼッタはリリスを探せないということ。
「リリス!」
リリスの足元から赤い羽根の炎を包み込む。炎が消えればリリスは消えた。白い鳥もその場から去る。
「ごめん・・・ロゼッタ・・・」
ボルガが悔しく涙を流していた。
「帰りましょう」
ロゼッタは小さくなったボルガを抱えて消える。
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