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戦いを求めた末路③

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 ボルガと戦っても勝ち目がない。逃げることに先決する。
 今はまだ日中。快晴で『光』が溢れている。光の鏡を作って聖女の地に逃げられる。
 ボルガは空を飛べない。隙を作って空に飛んで、光の壁を作るしかない。
 筋肉バカだから、頭を使って戦うしかない。もうやるしかない。
 イヴに意思を通して光の鏡を生み出せる時間を稼ぐ。
 岩山が森のようにいくつもある。だったら。
 ボルガの攻撃をかわしながら、白い炎を噴射し、逃げる。
「逃げないでよ」
 ボルガは拳や蹴りを繰り出し、周辺の岩山を壊しながら追いかける。避けるだけでも精いっぱい。
 その中、ちょうどいいのがあった。
 ジャンヌはすぐに白い炎を壁のように覆う。
「目くらましは効かないよ!」
 ボルガの拳に炎を込めて打ち放つ。
 その先は白い炎の壁を通し、山のように巨大な岩山にぶつける。
 岩山にヒビが入り、崩れていく。逃げないように白い炎をボルガに包む。ボルガは岩崩に巻き込まれる。
 ジャンヌはすぐに足に白い炎を噴射し、崩れていく岩を見ていた。
 ボルガは崩れた岩山につぶれた。死んだとは思っていない。時間を稼げばそれでいい。
 あれ。少し暗い。まさか。
 空を見上げれば、空が厚く曇っていた。さっきまで雲一つもなかったのに。
 光の鏡は大量の『光』が必要になる。だから、日差しがない中では光の鏡が作れない。
 その時、岩が迫ってきた
 ボルガが投げてきただろう。
 このままぶつかる。手に白い炎の刃を作り、岩に投げる。岩が砕け、ボルガが姿を見せる。
 よく見れば、足から炎を噴射している。
――真似事するな。
 ボルガに頭を握られる。
「まだ戦えるよね」とそのまま下に投げられる。
 勢いよく落ちていく。さらにボルガが炎の球を投げる。衝撃を抑えるために白い炎に包み込む。地面に落ちた。
 衝撃が抑えたにしても全身に痛む。体中に火傷のような跡や痛みがする。ボルガの炎で浄化しきれずに呪病に少し侵されている。
 周囲見れば、岩山がなくなり、荒地に変わっていた。ボルガの実力が目に焼き付けられる。
 ボルガが拳を込めて迫ってくる。
 体が動かない。
――やばい。死ぬ。
 目の前に来た直後でボルガが弾かれた。
「え・・・」
 ボルガは奥に飛ばされ、地面に激突する。
 なぜボルガが飛ばされた。何もしていないのに。
「こんなものなの」
 別の女の声。
「なんで・・・」
 目の前にいたのは、よきの魔女リリス・ライラ・ウィッチャーが立っていた。
「粋がっていた割には」
 リリスは見下ろす。
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