魔女狩り聖女ジャンヌ・ダルク サイドストーリー篇

白崎詩葉

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山奥の魔女①

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 ジャンヌは、立ち寄った街からある噂を聞いた。
 突然山が一つでき、それから男が次々に行方不明となっているという。
 山ができたというのは、人間、魔術師、魔族ができるとは思えない。どう考えても魔女だろう。
 最近、魔女に捕まってばかりで自分に嫌気が溜まっていた。だから鬱憤を晴らすために仕事をしよう。


 夕方の山が騒がしかった。
「いい加減にしろよ」と銃から魔術で作った水の球を打ち出す。
 それはアキセが紅孩児と戦っていたところだった。
「この頭にしたのは、おまえだろうが!」
 現在、紅孩児の頭は、鳥のとさかのような赤い髪になっている。
 紅孩児は障害物があっても槍が木ごと切り、広くする。
「ぷ!そうだったか!」
「殺してやる!」
 紅孩児は、魔女とキメラの子ども。実力では上だか、知能は低いから勝てる。
――てか、なぜ俺ばっかり。
「俺ばっかり狙うなって」
「弱い奴から叩き潰す」
「よし!殺す!」と銃を撃ち、水の球を放つ。
 紅孩児は槍を振り回し、水の球を消す。
 さすがに魔術では効かない。ここは一旦引く。
「こら待て!」
 紅孩児はバカだから、作戦を立てて潰す。
「ぐわ!」
「あ?」
 急に静かになった。
 戦闘になって気づかなかったが、この森はおかしい。動物の鳴き声もしない。『呪い』が淀んでいる。
 もしかして魔女の領域に入ったかもしれない。
 もう夜になる。今すぐにこの場から逃げると思った矢先で背後から気配。しかも鳥肌が立つような視線。この視線は分かる。殺意の視線ではない。美男子を見つけて逃がさないという獣の視線だということを。これは絶対に逃げなくてはいけない。
「いけめぇええええええええええええん!」
 すぐに前に飛び出す。飛びながら態勢を取る。銃を構えるが、目の前には何もいない。
 今度は腕に何かに捕まれ、倒される。よく見れば、腕が枝に巻かれていた。
「ぐえ!」
 腹に何かが乗っている。確認しようにもそのまま口に熱い触感が押し付けられる。
「むう!」
 キスされている。
 妙な臭さが口の中を循環する。口の中でなめされる。顔に乾燥したような手が触る。
 体をじたばたして動かそうにもどけない。
 徐々に意識が遠くなっていく。
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