魔女狩り聖女ジャンヌ・ダルク サイドストーリー篇

白崎詩葉

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サバトだよ。全員集合!③

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「殺そう!今すぐ殺そう!」
コルンが一番に上げる。
「まあまあ落ち着いて」
 クノが抑える。
 アキセは木に体を根で絡めている。
逃げられない。もう半分諦めている。
「こいつにやられているのか。コルン」とチュラナが軽く笑う。
「だって!どんなにやっても工房に入ってくるんだもん!どんなにどんなに!」
「話が長くなるよ」とピトラが口を抑える。
「顔はいいのにね」と蕗を持って浮くアイニャは言う。
「アイニャ。そこは騙されない方がいいっすよ」
「分かってますって」
「殺すなら血を抜いてもいい。絵に使いたいから」
「肉体は頂戴」
 あー死ぬんだと悟った時だった。
「そうだ!殺すなんていつでもできますし。今日のサバトを付き合ってからでもいいじゃないっすか」とクノは提案する。
「え!?」
「その後ちゃんと殺してくれます?」とコルンがクノに尋ねる。
「しますって」
「おいこら!」と声を上げても、無視される。
「会長いいっすか?」とクノはラピスに訊く。
「別にいいけど。で、その子は?」とラピスは言う。
 ラピスの視線の先には、テラコットに見張られているユビワだった。
「コルン様!私のこと分からないんですか!」
「コルン?知り合い?」とピトラは訊く。
「知らない」とコルンが即答に言った途端にユビワは落ち込む。
 前回もそうだったじゃないか。
「うえ~ん!」
ユビワが急に泣きだす。
「その男に誘拐されたんです!ケーキを壊したのもその男です!」
「は?」
 やけくそにしてない。
「かわいそうに~むにゃ~」
「あれはケーキの犯人だったんだね」
「だから言ったよ。こんな子が犯人じゃないって」
「ごめんね。疑って」
 スタッフィは謝りながら、ゴッホと一緒にユビワの頭をなでる。
「こんなかわいい子を誘拐なんてもうクズね」とアイニャ。
「仕方ないわよ。幼い子に性欲を抑えられない子がいるから」とラピスは言う。
「そうっすね」
 そんな奴らと一緒にするな。
「クノ。サバトを終わったら返してあげたら。被害者だし」
 意地でもサバトに参加せざるを得ないようだ。
 だとしてもそいつは生かすの。
「いいんですか!」とユビワが嬉しそうに言う。
「皆様!」
 コック姿のアニアが来た。頭にこぶができたアーノルドと一緒に。
「大変お待たせいたしました。ご依頼いただき、ありがとうございます。先ほどよりも豪華においしくおもてなししま~す!」
 最初に見たケーキよりも城のように大きな巨大なケーキだった。
 しかも巨大ケーキ以外にもテーブルの上にケーキ、アイス、クッキーとお菓子が溢れている。
「お菓子パーティーへようこそ!」
「わ~い!」
 こき使われるのか。
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