403 / 654
タタリ解放戦②
しおりを挟む
「魔力を使っても無駄だぞ。その陣は魔力も封じるからな」
アキセは魔術の鎖に絡めたイーグスに言う。
「ええ。知っていますよ」
その鎖は魔術や魔力を封じる術をかけている。
「おまえさ。アリスからタタリかかっているんだろ」
「情報が早いじゃないですか」
「面白いことなら耳に入る」
これは見逃せない。
「おまえの企みは分かっているんだ。アリスからタタリの内容を訊いていないだろ」
イーグスが冷や汗をかく。
「で、知っているジャンヌを探そうとしたところだろ」
「お分かりで・・・」
「取引しようぜ」
イーグスに提案する。
「タタリから解放されたいんだろ。俺の魔力ならタタリを奪える」
イーグスの目が細める。
「いい話だろ」
「あなたの要求を訊いてから考えたいのですが」
「検討したいものだね。おまえのタタリを見たい」
はっきり答える。
「見たら、魔力を使ってタタリを抜いてやるよ」
「いい条件だとしてもあなたの場合、取引通りするとは思えないので、遠慮します」
「だと思ったから、おまえの中にジャンヌの血を入れたぜ」
指輪の中に入ったジャンヌの血を直接イーグスの体の中に召喚した。
その瞬間、イーグスのタタリが発動している。しかも即効。
「ワン」
口にイヌのマスク。頭にイヌの耳をつけられたイーグスだった。
「ぷ。ははははははははははははははははははは」
アキセはバカ笑う。森が響くほどに大声で笑う。
「ざまあ」
笑いが収まらない。
「だめだ。これは・・・笑いが・・・止ま・・・ぷははははははっははははは」
アキセが腹を抱きかかえながら、地面につく。
ドン。「ぷふぇ!」
アキセの背中から急な重みを感じる。
「そのようなタタリをかけたのですね」
グレオは言う。
「ええ。吸っても発動するし、吸わなくても意識するだけで発動することにしているの」
アリスはカップに口をつける。
「だとしたら、聖女の血でどうして発動したのですか。『光』で浄化されるのでは」
「目の付け所がいいわね」
カップを置く。
聖女は、『光』で『呪い』を浄化する。だからタタリすらかけられない。『光』の抗体があるイーグスが『光』の血を吸えば、タタリは消える。
「だから別の方法をしたの」
アリスはイタズラに笑う。
アキセは魔術の鎖に絡めたイーグスに言う。
「ええ。知っていますよ」
その鎖は魔術や魔力を封じる術をかけている。
「おまえさ。アリスからタタリかかっているんだろ」
「情報が早いじゃないですか」
「面白いことなら耳に入る」
これは見逃せない。
「おまえの企みは分かっているんだ。アリスからタタリの内容を訊いていないだろ」
イーグスが冷や汗をかく。
「で、知っているジャンヌを探そうとしたところだろ」
「お分かりで・・・」
「取引しようぜ」
イーグスに提案する。
「タタリから解放されたいんだろ。俺の魔力ならタタリを奪える」
イーグスの目が細める。
「いい話だろ」
「あなたの要求を訊いてから考えたいのですが」
「検討したいものだね。おまえのタタリを見たい」
はっきり答える。
「見たら、魔力を使ってタタリを抜いてやるよ」
「いい条件だとしてもあなたの場合、取引通りするとは思えないので、遠慮します」
「だと思ったから、おまえの中にジャンヌの血を入れたぜ」
指輪の中に入ったジャンヌの血を直接イーグスの体の中に召喚した。
その瞬間、イーグスのタタリが発動している。しかも即効。
「ワン」
口にイヌのマスク。頭にイヌの耳をつけられたイーグスだった。
「ぷ。ははははははははははははははははははは」
アキセはバカ笑う。森が響くほどに大声で笑う。
「ざまあ」
笑いが収まらない。
「だめだ。これは・・・笑いが・・・止ま・・・ぷははははははっははははは」
アキセが腹を抱きかかえながら、地面につく。
ドン。「ぷふぇ!」
アキセの背中から急な重みを感じる。
「そのようなタタリをかけたのですね」
グレオは言う。
「ええ。吸っても発動するし、吸わなくても意識するだけで発動することにしているの」
アリスはカップに口をつける。
「だとしたら、聖女の血でどうして発動したのですか。『光』で浄化されるのでは」
「目の付け所がいいわね」
カップを置く。
聖女は、『光』で『呪い』を浄化する。だからタタリすらかけられない。『光』の抗体があるイーグスが『光』の血を吸えば、タタリは消える。
「だから別の方法をしたの」
アリスはイタズラに笑う。
0
お気に入りに追加
14
あなたにおすすめの小説
婚約破棄からの断罪カウンター
F.conoe
ファンタジー
冤罪押しつけられたから、それなら、と実現してあげた悪役令嬢。
理論ではなく力押しのカウンター攻撃
効果は抜群か…?
(すでに違う婚約破棄ものも投稿していますが、はじめてなんとか書き上げた婚約破棄ものです)

蔑ろにされた王妃と見限られた国王
奏千歌
恋愛
※最初に公開したプロット版はカクヨムで公開しています
国王陛下には愛する女性がいた。
彼女は陛下の初恋の相手で、陛下はずっと彼女を想い続けて、そして大切にしていた。
私は、そんな陛下と結婚した。
国と王家のために、私達は結婚しなければならなかったから、結婚すれば陛下も少しは変わるのではと期待していた。
でも結果は……私の理想を打ち砕くものだった。
そしてもう一つ。
私も陛下も知らないことがあった。
彼女のことを。彼女の正体を。

魅了が解けた貴男から私へ
砂礫レキ
ファンタジー
貴族学園に通う一人の男爵令嬢が第一王子ダレルに魅了の術をかけた。
彼女に操られたダレルは婚約者のコルネリアを憎み罵り続ける。
そして卒業パーティーでとうとう婚約破棄を宣言した。
しかし魅了の術はその場に運良く居た宮廷魔術師に見破られる。
男爵令嬢は処刑されダレルは正気に戻った。
元凶は裁かれコルネリアへの愛を取り戻したダレル。
しかしそんな彼に半年後、今度はコルネリアが婚約破棄を告げた。
三話完結です。

絶対に間違えないから
mahiro
恋愛
あれは事故だった。
けれど、その場には彼女と仲の悪かった私がおり、日頃の行いの悪さのせいで彼女を階段から突き落とした犯人は私だと誰もが思ったーーー私の初恋であった貴方さえも。
だから、貴方は彼女を失うことになった私を許さず、私を死へ追いやった………はずだった。
何故か私はあのときの記憶を持ったまま6歳の頃の私に戻ってきたのだ。
どうして戻ってこれたのか分からないが、このチャンスを逃すわけにはいかない。
私はもう彼らとは出会わず、日頃の行いの悪さを見直し、平穏な生活を目指す!そう決めたはずなのに...……。


冤罪で追放した男の末路
菜花
ファンタジー
ディアークは参っていた。仲間の一人がディアークを嫌ってるのか、回復魔法を絶対にかけないのだ。命にかかわる嫌がらせをする女はいらんと追放したが、その後冤罪だったと判明し……。カクヨムでも同じ話を投稿しています。

アルバートの屈辱
プラネットプラント
恋愛
妻の姉に恋をして妻を蔑ろにするアルバートとそんな夫を愛するのを諦めてしまった妻の話。
『詰んでる不憫系悪役令嬢はチャラ男騎士として生活しています』の10年ほど前の話ですが、ほぼ無関係なので単体で読めます。

(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」
音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。
本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。
しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。
*6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる