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青い鳥男④

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「あんた。誘惑系の魔女なの?」とジャンヌは一番に発言する。
「違います!」
 そんな魔女と一緒にしないで。
「邪魔しないから。ごゆっくり」とジャンヌは去ろうとしたので、「待ってください!助けてください!」とすぐにジャンヌの肩を掴む。
「魔女を助ける義理がないんですけど」
 ジャンヌは冷たい視線でにらみつける。
「以前助けたではないですか!」
「以前でいつよ」
「鳥籠の魔女の時です!」
 ウィムの思惑で鳥籠の魔女に捕まり、拷問された。その時聖女でありながらジャンヌは助けた。
「あれはウィムの思惑通りにしたくないからついでによ」
「であれば、ついでに助けてください!」
「そんな簡単に動く私じゃないです」
「あなたの彼氏ですよね。何とかしてください!」
「彼氏って誰の事よ」
「とぼけないでください!アキセ・リーガンです!」
「二度とその名で彼氏って言うな」と怒りが混じった声で言われる。
「何。またあいつにやられているの。魔女のくせに」
「聖女のくせにあの男に騙されているじゃないですか!」
「誰に聞いた!そんなことを!」
「お願いします!いつかお礼はしますので」
 藁を掴む思いでジャンヌに頼み込む。
「一応魔女だよね!聖女の天敵の魔女だよね!」
 その時、何かが目にも止まらない速さで何かが通った。
「何?」
 今度は、飛んできた木がジャンヌを押し出し、森の奥へと飛ばされる。
「邪魔」
 声をした方へ向く。
黄緑色の長い髪。桃色の瞳。淡い桃色の花の羽を6枚。桃色のドレスを着た女だった。以前羽を奪った蜜鳥(みつどり)の魔女ハミング・ビアリング・バードだった。
 ハミングの手には蜜の紐で体を絡めたアキセを引っ張っていた。
「見つけたわ~」
 ハミングが見下ろす。
「あなたは・・・」
 羽を奪ったのに、もう回復している。
「忘れたとは言わせないでよ。ビッチが」
「これは違!」
 その時、ハミングの手から伸びた蜜の紐が首を絞める。
「この羽。時間かかったのよ」
 さらに首を絞められる。
「連れて帰ってたっぷり返してやる」
 その時、手元にハープ弓が現れた。
 すかさず音を奏でながら弓を引き、風の矢を放つ。ハミングが離れるが、風の矢がアキセとつながった蜜の紐を切る。すぐにアキセに風の矢を放ち、アキセを風の矢で囲む。
「おい!返したのにこれはないだろ!」とアキセが言うので、風の矢を放ち、アキセの顔の横を通る。
 さらに風の矢で鎖をつなげた陣を壊す。
 これで自由になった。
「ビッチが!」
 ハミングが怒鳴ったところで背後から白い炎の刃が無数に飛んでくる。ハミングは羽ばたき、桃色の花を飛ばす。白い炎の刃を打ち消す。
「あんたたちのケンカにはどうてもいいけど。私にぶつけるとはいい度胸ね」
 怒っているジャンヌが帰ってきた。
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