魔女狩り聖女ジャンヌ・ダルク サイドストーリー篇

白崎詩葉

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ビン争奪戦④

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「こいつどうしようか」
「殺すか?」
 ジャンヌとイルは、吊るし上げたアキセを見つめる。
 指輪を奪ったので、もうアキセには何もできないはず。
「そうだ。土に埋めて放置しましょう」とジャンヌは思いつく。
「おまえ。何気に怖いこと考えるな」
 イルは言う。
「でも、考えたらそこまでした方がいいか」
「おい!止めろよ!」とアキセを無視してすぐにイルは詩い、穴を空ける。
「ん~首だけ出すように深くして、手も動かせないように」
「細かいな」と言いながら、イルは詩う。
 穴は完成した。さっそくアキセを埋めようとして振り向こうとしたら、急に風が吹いた。
 まさか。
 風が止めば、アキセは消えていった。
「あの野郎・・・」
 頭を抱えるジャンヌだった。


「ねえ?どんなお仕置きが好み?」
「ちょっと!待ってください。ウィム様!」
 アキセは胸倉をウィムに掴まれているところだった。森が小さく見えるほどの上空に。
「でもあの時、私が助けに来なかったら、どうなっていたかしらね」
 縄に縛っていたアキセをウィムの風で転送された。
「それにどうしてくれるの。結構この服気に入っているのに」
 よく見れば、服や体に所々粘りや汚れが残っている。
「まあ、本気なれば、落とせるけど。あなたがどれだけ私にしたことを見せつけるために、わざわざ残したのよ」
 確実に怒っている。
「ええ。分かりましたので・・・できれば足を安定したいです。そこでゆっくり聞きますので・・・」
「ここから落としたらどんな風になるのかな?バラバラになるのかな?血の塊だけになるのかな?」
「ちょっと待ってください!死にます!この高さはさすがに死にます!」
「え?どうせ抜け出す方法くらいあるでしょ」
「指輪がありません・・・お慈悲を・・・」
 指輪がなければ何もできない。
「どうしようかな」
 ウィムの手にビンを持っていた。
「おま!」
「面白いことを考えてあるんだけど乗る?」
その時、ビンが弾いた。
 どこから。
 ウィムは落ちていくビンに手を伸ばそうとした時だった。
 森からジャンヌが飛んできた。ロザリオに白い炎を纏い、大きく払う。白い炎の波が迫ってくるが、ウィムが上にかわす。アキセは落ちないようにウィムの腕にしがみつく。
「前回の続きと行きましょうか!」
 足に白い炎を噴射しているジャンヌがロザリオを構える。
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