魔女狩り聖女ジャンヌ・ダルク サイドストーリー篇

白崎詩葉

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蜜鳥の魔女⑤

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「見つけた」
 今日は日が昇っている。『光』が満ちているから、容量を気にしなくても足に白い炎を噴射して飛ばす。森の上でウィムが浮いている。ジャンヌは一気に距離を詰める。ロザリオでウィムを切ろうとしたが、気付いたウィムはかわされる。
 勢いを止めるために、足を上げ、体を回転して止める。
「ち。避けるな!」
 ウィムに怒鳴りつける。
「何よ。折角邪魔しなかったのに」
「だとしてもおまえの罪を忘れるもんか!」
 その時、ウィムの周りに風で囲む。
 レオンの精霊術で風を操っている。レオンは遠隔で精霊術を操ることにした。
「私に風を使うなんて!」
 ウィムは大きく手を振り、風で払う。
 狙いはそこじゃない。ウィムから小さな光が見えた。
「あ!」
 それは風に包まれた指輪だった。
――よし、狙い通りに
 ウィムが手を伸ばそうとした時に、白い炎を放つ。
 ウィムは気付いてすぐに避けるが、その隙にウィムと距離を詰め、ロザリオで振り下ろすが、ウィムの手に風の輪を作り、ロザリオを受け止める。
「何受け止めるんだ」
「何悪いわけ」
 その時、ウィムの顔が変わった。それは、ウィムの背中に土の玉をぶつけたからだった。
 レオンの精霊術で、土で玉を作って飛ばしたところだろう。
 ジャンヌはウィムを蹴る。ウィムの元にさらに地上から土の玉が迫ってくる。
 その隙にジャンヌは足に白い炎を噴射し、風に包まれた指輪の元へと飛ぶ。
 手を伸ばし、もう少しで届くところで、風の球が指輪に弾き飛ばされ、森の中へと落ちてしまう。
 ウィムに振り向くと、目の前に土の玉が迫ってくる。風で誘導されたか。避けられない。目の前に土の玉が粉砕される。レオンが止めたか。
 その時、ウィムに蹴りが入ってしまう。
 ウィムは舌打ちをして風と鈴の音と共に消える。
 早く足に白い炎を噴射しようとしたが、背中に何かが当たる。
何かに受け止められたような。よく見れば、風に包まれていた。
「大丈夫か」
 耳元にレオンの声が囁く。
「助かった」
 けど、指輪を取り損なった。
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